STRIKE HOLE

【ジャンル解説】同人評論→真面目系、政治評論・電波→アレなアイタタ評論。真面目系と電波評論の二本立てです。 基本的に同人イベント関連の評論は真面目、他の評論は不真面目な傾向があります。同人評論のカテゴリーの内容以外はアフォ評論という事で斜め読みをお願いしますw

2007年11月

11/3 スキマフェスティバル

相変わらず即売会が終了して相当時間経ってからのレポートで恐縮だが(*1)、11月3日開催、ケットコム主催のスキマフェスティバルについて語りたい。

*1 てか、このツーテンポかスリーテンポぐらいずれたペースで行くと、コミッククリエイション(11月23日)のレポは来年あたりになりそうな悪寒w

スキマフェスティバル(以下「スキフェス」と表記)は、今流行りの「オンリー集合型」の同人誌即売会である。1つのフロアに小規模オンリーが複数集合し、カタログも共通化させる。
都産祭」や「SDF0513」がオンリー集合型の代表的即売会と言えるだろうが、スキフェスの特徴的な点としては、その名の通り、隙間産業的なマイナージャンル・マニアックなジャンルを結集して即売会を開催した、という所にあろう。

マイナー・マニアックな隙間ジャンルは、単独で即売会を開催しても、元々のサークルが余りにも少ないゆえ、5〜10サークルぐらいしか集まらない。単独での即売会開催は事実上不可能だ

だが、オンリー集合型とする事で、隙間ジャンルでもオンリー開催の道を開いた
しかも「スキマフェスティバル」の名の示す通り、コンセプトは隙間ジャンルの総合イベント。隙間ジャンルの即売会たる事を「売り」にでき、買い手の興味も引ける。一石二鳥の効果をもたらす即売会とある。
(コミックシティの「プチオンリー」も隙間ジャンルに道を開いているが、これとは別のアプローチ方法と言えよう)

ケットコムの長所は、常に進取気鋭の意欲を持ち、独特のアイディアで新しいコンセプトの即売会を次々と開催する所。時流を取り入れるアンテナが鋭く、発想が大変豊か。主催氏の頭脳の柔軟さには実に感心する。
「スキフェス」は、まさにケットコム主催氏の柔軟な発想の賜物と言えよう。

隙間ジャンル即売会のオンリー開催に道を開き、かつそれを「売り」に転化する事にも成功した。
隙間ジャンルの活性化と動員面(=興行面)、双方を両立させる事の出来た即売会として、「スキフェス」の意義は非常に大きい。続きを読む

頑張ったイベントはちゃんと評価しないといかんですよ

最近、表現関連の話題ばかり取り上げ、ブログの論調も殺伐となってきている。
そこで、本日は「STRIKE HOLE」の初心に戻り、良き即売会を「褒める」「応援する」という方向で取り上げて参りたい。

例の記事以降、どうも自分には厨イベントを青龍刀で快刀乱麻するイメージがつきまとって正直本意ではないのだが…あの記事書いた以上、自業自得だよなw
 でも、当ブログの初心というか理念は、先ず最初に、頑張っている即売会を「褒める」「応援する」という方向。今日の記事は、当ブログが初心に還る記事、という事でお読みいただければ幸いである)

何度も主張しているが、地方の同人誌即売会は都心部に比べ、人集め・サークル集めが大変だ。
しかも、それが男性向けジャンルとなると、その大変さはとんでもない事になる。
男性向けは、良くも悪くも東京を中心に動いており、それ以外の地域との盛り上がりの格差は、人口比以上に大きい。

オールジャンルだって、男性向けなら良くて仙台「杜の奇跡」の140〜160サークル、他都市では30〜40程度が当たり前だ。
オンリーになればもっと大変で、過去開催の男性向けジャンルオンリーは10サークルが標準だ。ジャンルの忠誠心が高い「伺か」ジャンルや「東方シリーズ」ジャンルは別だが、それ以外のジャンルだと、開催を決めたと同時に苦戦フラグが立ちまくりだ。
(参考:06年10月12日付「金沢東方オンリー「るなフェス」」

いくらそれが人気ジャンルのアイドルマスター(以下「アイマス」と表記)とは言え、場所が【鳥取】、しかもキャラオンリーとなれば、何処をどう考えてもサークルが集まって成功するとは思えない。
アイドルマスター亜美・真美オンリー「亜美にπタッチ!」の開催が発表された時、この即売会の盛況を予想する方は誰も居なかった事だろう。いらっしゃったらその洞察力の鋭さに尊敬し、神認定させていただきたい。

という訳で、今日は開催が終了してだいぶ時間が経ってしまったが、「亜美にπタッチ!」の頑張りについて語りたい。続きを読む

アキバエクスプレスが差別化を図る革命的方法を考案した

アキバエクスプレスという日本で五指に入る頭の悪いバスがある。
このバスは、コミックマーケットからの都心部へのアクセス改善を図る目的から、2003年冬のコミックマーケットより運行されているバスである。
草創期は、国際展示場駅のロータリーにバスを停め、同駅から秋葉原までのバスを、600円の乗車代(その後800円に改訂)にて収受。国際展示場駅〜秋葉原間を片道30分で結ぶ便利なバスとして、同人関係者に周知される事となった。
その後関係機関より指導が入ったのを契機に、他のコミケ関係ツアーバスとともに、国際展示場駅から少し北に離れた臨時駐車場「有明北臨時駐車場」を発地として運行。一時期に比べ規模は縮小したものの、便利でかつ頭の悪いネタバス、という事で世間の注目を集めている。

主催・宇宙戦艦木無血氏は大変なるバス好きであり、初期には通常の貸し切りバスにゲームキャラの巨大ラッピングを施し、「ラッピングバス」という名で頭の悪いバスに仕立て上げ、都内を練り歩く、言わば「恥を撒き散らす」バスを運行したw

最近では貸切バスへのラッピングは行わないが、その代り自前で中古バスを購入。「自家用バス」として、自分の車なのを良いことに頭の悪いラッピングを装飾、コミケ参加者の脳髄を混乱に陥れる罪作りな行為を繰り返しているw
(自家用バスはあくまで白バス。運賃収受は道路運送法で禁じられているため、あくまでスタッフ専用のバスとして事務所代わりに運用。一般人を運ぶバスは青ナンバーの貸し切りバス、という事で棲み分けている模様だ)

また、豪華二階建てバスをチャーターし、そこにガイド代わりにメイドを乗せ「メイドバス」として運行した事もあった。(今はメイドバスとしての運行は行っていないが、乗車地の有明北待機場ではメイドさんスタッフによりお菓子や飲み物が振舞われている)

このような素敵な活動の成果が認められ、昨年冬コミ時には「ASCII24」の特集「【年始特別企画】国民よ! 辞書を修正せよ! “イタ車”ならぬ“痛車”大集合!」において、目出度く「第1回 痛車最優秀賞」の輝ける栄誉を勝ち取る事となったw


そのアキバエクスプレスに、「ライバル」が出現した。続きを読む

コスカ式ガイドラインについての論考

コスチュームカフェ(以下「コスカ」と表記)が、都産業貿易センターと協議の上、表現に関する幾つかのガイドラインを定めた上でイベント開催に漕ぎ着けた、という流れは、皆様周知の事と思う。

引用:コスカの参加者アピールのページより
>さて、今回のコスチュームカフェですが、その後会場側との話し合いを重ねた上で
>先にお出しした下記ガイドラインに沿って、予定どおりイベントを開催することとなりました。

私は、以前からの主張だが、表現に関するガイドラインの制定は必要、とする立場を取っている。
ガイドラインとして「形」にまとめる事で業界内部での自浄力をアピールできる効果、および一般・サークルへの啓蒙効果を重んじるからだ。多少のリスクに目を瞑ってでも、ガイドラインは必要と考えている。
(10月22日付拙文「成年向け同人のガイドライン」参照)

コスカのガイドライン策定への取り組みは、基本的に高く評価したい。
自分がガイドライン導入論者だから、(ガイドラインを導入した)コスカを評価している、という側面もある。
しかし、それ以上に見逃せないのは、ゼロから形になる物を作り上げた事。これと言った先例の無い中、ゼロから立ち上げる事は、大変なパワーが要る。中々思い立ってできる事ではない。それを実現に至らしめた意欲的な取り組みは、評価されて然るべき、と考える。

しかしながら、今回のガイドライン、幾つか懸念点もある。
以下、気になる点を挙げておく。
*尚、これより先、コスカが定めたガイドラインを「コスカ式ガイドライン」と表記する。続きを読む

一連の表現関連問題に関するキーワード

2007年ほど、同人活動における表現のあり方を考えさせられる年は、無かったかもしれない。年間を通し、数多くの事件やら出来事やらが発生したと思う。
時系列的にまとめるとこんな感じか。

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2006年12月 警察庁「バーチャル社会のもたらす弊害から子どもを守る研究会」の最終答申発表
18歳未満に性行為等のコミックを売らないよう、即売会主催にも対策の強化を呼びかける旨明言される

2007年4月 COMIC1内「トークショー」開催
*詳細は@++さん「4/30 comic1のトークショー レポート」がそれなりに詳しいか

2007年5月 「同人誌と表現を考えるシンポジウム」開催
*5月20日付拙文「「同人誌と表現を考えるシンポジウム」が終わって」参照。ただし、同記事は私の個人的な感想中心であり、話し合われた具体的内容は同記事からのリンクを参照頂きたい。
猥褻と18禁の定義が曖昧なまま終わったきらいが。

2007年6月14日 松文館裁判最高裁判決確定(上告不受理・二審判決確定)
性器網掛け(当該漫画においては40%)も猥褻物に当たると判断される
→「現段階において」(*1)網掛け修正が猥褻にあたる危険性が露見

2007年7月
・都産貿浅草館、アブノーマルカーニバルに対し、次回以降会場を貸さない旨を通達
・日本同人誌印刷業組合、成人向け同人誌への18禁表示・奥付記載をサークルに要請
私も「自主規制の動きは必要」と組合の動きを一旦は支持するが、組合内企業に行き過ぎた規制や法規の不理解が目立ち、サークルより怨嗟の声も。
・愛媛県在住のイラストレーター及び岡山県内の印刷業者が、「わいせつ図画頒布容疑」で捜査を受ける。

2007年8月 同イラストラーター、わいせつ図画頒布容疑で逮捕(翌月、罰金30万円の略式命令を受け、刑が確定する)

2007年9月14日
・日本同人誌印刷業組合、7月の18禁表示・奥付記載要請に関し、行き過ぎた規制や法規の不理解があった事を公式に謝罪する
(参考:拙文10月27日付「【懺悔】今夏、日本同人誌印刷業組合を支持した件について」)

2007年10月上旬
・同組合の動きに対し、同人誌即売会連絡会が批判声明を発表

2007年10月16日〜
 11月24日開催「東方不敗小町」での「成人向け頒布禁止」発表に端を発した、都産業貿易センター及び他会場での成人向け頒布に関する騒動
*現在は、不敗小町を除き成人向け頒布禁止となる即売会は無いものの、主催側からの参加者への要請が厳しくなる傾向に。また、今後の状況についても、情報が錯綜し流動的な部分も多く、予断を許さない。個人的な見解では、「落とし所」があるとは思うのだが。
*参考:@++さんの「エロ表現問題」カテゴリーを時系列で追うと分かりやすい。

(*1)猥褻を規定する刑法175条は極めて曖昧な基準。一昔前、陰毛露出も猥褻認定されていた事が好例。ゆえに、今後基準の変化がある事を想定し「現段階において」との前置きを付けておく。


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1年間の流れを俯瞰すると、ざっとこんな所であろうか。
これ以外にも抜けている点があればご指摘いただたいが、表現問題に関わるおおよその事件は、ほぼこれでカバーし切っていると思う。
これらの事件は、それぞれが密接に関連している事もあれば、全く関わりの無い事もある。ただ、これらの事件に共通して言えるキーワードが、一つ存在する。
そしてそのキーワードは、今後同人世界が、表現の自由を保障される「場」を確保するために、最も大切な言葉でもある、と私は考える。続きを読む
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