滋賀県豊郷町「桜高文化祭」を満喫した私は、所用あって豊郷を早々に離脱。
その日は大阪に宿を取り、翌朝には名古屋に向かった。
ウインクあいち開催のボーカロイドオンリー「VOCALOID PARADISE」及び咲オンリー「あンた、背中が透けてるじぇ!!」 に参加するために、である。
前者はTTC準備会・後者はアイノベルシステムの主催。共にベテラン主催という事もあり、安定感の高い運営でつつがなく成功を収めたと思う。

敢えて気になる点を申せば、一つだけ。ボカロの勢いは我々が想定する以上に強力であり、咲オンリーとのサークル数ベースでのバランスを欠く一因ともなった。
ただ、サークル参加層/一般参加層とも女性陣…というか女性向けの文脈が増加傾向である。6月関西開催「ディア・マスター」の成功は、女性向け文脈への訴求力と告知が強かったからだと分析している。
今後益々に、女性向け文脈でのボカロは勢力を増すと考えられるので、それを意識して運営した方が将来的にお得では?とも思った。

てな感じで、名古屋のオンリーはいつも通りの安定運営なので置いておいて…今回は、同日に開催された、愛知県一宮市のオールジャンル即売会「WOODPECKER」にもお邪魔した。
初めてお邪魔したイベントということもあり、こちらのレポートをさせていただきたい。

会場は、一宮駅から徒歩約10分の、一宮スポーツ文化センター。駐車場が狭いため、車での来場は自粛せねばならないだろうが、公共交通機関でのアクセスならば決して悪くはない。
主催はコミック21名義。但し、実質的にはコミック21の事務局が置いてある、地元文具店の「文光堂」の主催と見て良いだろう。
近隣の名古屋市では1000sp規模の大規模即売会「コミックライブ」も開催される中、地域密着の即売会を志向。春夏秋の年3回、安定的に定期開催を続ける即売会である。
参加サークルはsp数ベースで約90+当日飛び入り参加約10、100spを集めている。
10時20分頃よりサークル入場、当日飛び入りはサークル入場がひと段落付いてから、という段取りだが、両方の列の整理の仕方が分かりやすかった印象を持った。
一般参加は10時40分頃から列形成。約100人が並ぶ。
参加者層を見ると、中高生中心。名古屋ライブに比べても、更にもう一回り若い世代のが参加層だ。
流石に、その年齢だと本出すのも金銭的に大変だから…サークルの大半は、ラミカ中心の頒布に偏っていた。
オフセ印刷は2〜3サークルぐらいしか見なかった。

男女比は3:97ぐらい。
東方コスもあったが、この参加比率だけに皆レイヤーも女の子。
前週「大(9)州東方祭」の「ドキッ男ばかりの東方コス大会」との対比が際立ったw

ジャンル的には、ヘタリアが最大手で20、次にイナズマイレブンが11。
…このイベントは、ボールを「危険物」として取り扱う方針だが、きっとイナイレの影響だろう
他には、ポケモン8、BASARA6。ポケモンが健闘している印象だ。
ボカロ、東方、デュラララは、それメインで申し込むサークルは少なかったが、ヘタリアやポケモンのサークルでもサブジャンルとして作品が頒布されているケース多く、決して侮れない。


この即売会で一番注目すべき取り組みは、パンフ上中心に、マナー啓蒙の力の入れ具合が際立っている所だ。
参加者に同人初心者が多い事を意識し、ページ数を10ページ以上がっちり取り、丁寧に平易な言葉で、コスプレやスケブのマナーやタブーを解説している。
マナー漫画ではなく、あくまで文章ベースだが、丁寧に平易にマナーを説いている。高圧的な部分も無く…参加者の目線に立って説く雰囲気か。

単にこちらから注意書きを垂れるだけじゃなく、皆にマナーを考えてもらう機運を醸成しようとの試みとして、先輩参加者のアンケートを募り、困ったマナー違反に関する「生の声」を掲載している。
参加者の率直な生の感情を聞けば、人間色々考えようと言う気になるので、単に注意書きを羅列するよりも効果はありそうだ。
一つのアプローチだと思う。

ヘタリアコスの扱いについても、2ページも割き、現在のヘタリアコスが置かれし現状、ウッドペッカーでのヘタリアコスに対する方針などを、丁寧に分かりやすく解説している。
「軍服に見えるようなものも不可」という、やや厳しい条件ゆえ、余所から見れば異論はありそうだが…ただじっくり考えた上で決めた方針のようなので、それはそれで、尊重に値すると思う。

全般的に、啓蒙に力を入れているとは思うが、低年齢層を意識。くどいぐらいに丁寧に、分かりやすく説いている部分が好印象だった。

告知については、最低限の箇所は押さえているようだ。名古屋・岐阜のメイトにペーパームーン。そして名古屋のKAC。
それなりに押さえているが、ご縁があれば、明輝堂・虎・だらけ・らしんばん・リブレットを入れても良いとは思う。

先も述べたように、すぐ近くに大都市・名古屋が存在し、1000spの大規模即売会もある。
ストロー効果が心配だが、そんな中でも地域密着で安定開催を続けているのは驚嘆。
今後も、地域に密着した即売会として、若い人達に同人の楽しさを伝える「場」を維持いただけることを、心より願いたい。