STRIKE HOLE

【ジャンル解説】同人評論→真面目系、政治評論・電波→アレなアイタタ評論。真面目系と電波評論の二本立てです。 基本的に同人イベント関連の評論は真面目、他の評論は不真面目な傾向があります。同人評論のカテゴリーの内容以外はアフォ評論という事で斜め読みをお願いしますw

2013年05月

5/12 金沢市開催 オールジャンル同人誌即売会「金コミ」

5月12日、私は、北陸の老舗オールジャンル同人誌即売会「金コミ」にサークル参加させていただいた。
「金コミ」は、女性向けジャンルに強みを持つ同人ショップ「KAC」のオーナーが手掛ける、同人誌即売会。
歴史は古く、何故か私が提供を受けた2002年5月「金コミ50」カタログ内の資料によると…創始は1985年8月!
実に30年近い歴史を誇り、金沢を地盤に活躍し続けてきた、超古参の即売会である。
昔は富山や福井に進出したこともあったようだが、今は撤退。
地盤の金沢のみではあるが、150sp規模の即売会として、安定した開催が継続されていると言えよう。

「金コミ」会場の金沢勤労者プラザは、金沢駅から徒歩10分以内。徒歩圏内の、アクセス便利な会場だ。
今回は、6月開催の東方オンリー「金沢東方祭」の前哨戦的な位置付けでもある「Pre!新潟東方祭」が、プチオンリーとして併催されている。

「Pre!新潟東方祭」が併催とは言え、配置を纏めた程度であり、プチオンリーならではの特色は、特段見られなかった。
金沢東方祭本祭に当たっての「御披露目会」的な要素が、強かった印象だ。
ただ、東方祭主催氏のスペースが8spも確保され、8sp分全てを作品で埋め尽くす「陳列芸」が堪能できた事も申し添えたいw(よく埋めきったよなあ…)

サークル規模は、約150sp。
最大勢力は、「Pre!新潟東方祭」を併催した効果もあって、東方ジャンルが28sp(但し内8spは(お察しください)だがw)。
また、オリジナルが相当健闘しており、東方に並び28spだ。
他、マギや某バスケジャンルが10spを超えている。

サークル参加者の傾向は、東方(Pre!金沢東方祭)とそれ以外とで、傾向に差が見られた。
普段は老若男女問わずに参加と聞くが、今回は、東方とそれ以外で二分化していた印象だ。
東方は、男性や年長者、そして【遠征組】が多かった。(つーかもはや名指しするけど、まし●まろ倶●部/ね●●敷/D.●.D.の各サークル様とは、少なくとも10以上の都市で顔合わせてますよね…w/いつもお世話になっております)
一方、東方以外は、女子学生が中心層。地方開催の即売会に典型的な傾向だ。

頒布物は、ラミカサークルの比率が非常に多い印象を受けた。
但し東方は、ラミカは余り見られず、グッズや同人誌の方が多かった。

…とこうして書くと、東方とそれ以外との間に見えない結界が張られているような書き方だが(汗)
実際はそうでもなく、買い手の皆さんは、東方にもそれ以外のサークルにも、積極的に出入り。
寧ろ、普段の「金コミ」の雰囲気に、東方組も溶け込んでしまったかのように映る。

来場者の往来も絶えること無く、閉場の15時まで、会場内の全体で、混雑が続く。
流石に閉場間際になると、少し空いてはきたが、朝のうちは入場制限をかけつつ段階的に入場させた一幕も。
全体として見て、地元の同人者を中心としつつ、皆が楽しめる集える「場」として機能した、良即売会だったと思う。


さて「金コミ」は、30年近くの歴史を誇ると共に、他の地域ではお目にかかれぬユニークさも併せ持つ。
折角参加した事だし、そこにも触れていきたい。

一番面食らったのは、何故かサークルの【入場時間内】に【じゃんけん大会】が始まった事だw
恐らく、サークル向けの限定特典的な意味合いでの企画なのだろう。
サークルとして参加すれば、景品を得られるチャンス…!「金コミ」は、サークルで参加するとお徳、という事だろうか?w
加えて、アフターイベントで「ご当地アイドル」のライブがあるみたいなのだが、これのマイクリハーサルも兼ねていそうだ。

本部では、サークル向けに昼食としておにぎりが販売されている。1個100円はリーズナブル。
また、これは「金コミ」主催が同人ショップも経営しているからこその特徴だと思うが、同人ショップ「KAC」で取り扱っている委託作品を、本部にて販売している。

また、忘れてはならぬ特徴として、この即売会の名物企画「オークション」も取り上げたい。
金コミ創始当初より開催されているとも伝えられる(真偽は不明だが…)、伝統ある企画だ。
オークション目当ての来訪者も少なからず居り、競り値も青天井との伝説も…
今回は即売会会場とは別室での開催。即売会と並行し、11:00〜13:00の開催だ。
どこから仕入れてきたのか、アニメ/ゲームのポスターが次から次へと飛び出し、キップの良い口上の下、競りが続く。
もっとも、今回はいつにない不調。普段満席のオークションも、今回は半分も席が埋まらず。買い手の付かない景品も見られた
…聞いていた活況と違ったいたのだが、今回たまたまなのだろうか?

ちなみに、オークション終了後、会場はコスプレ広場に転用。
多くのコスプレイヤー達が、撮影を楽しんでいた模様だ。
ところで、コスプレの中に、【安倍晋三の着ぐるみコス】が見えた…のは気のせいかしら?w


金沢は何度か来訪していたが、実は「金コミ」への参加は初めてだった。
地域密着型の即売会として、安定し、賑わいのある即売会だと思う。
今回は即売会会場以外何処にも立ち寄らなかった金沢遠征だったが…金沢には他にも、話題のオタビル「ベルセル」や、最近オープンのオタクバーもある。郊外に足を伸ばせば、湯涌温泉でアニメ「花咲くいろは」の聖地巡礼もできる。
我々にとっては魅力溢れるスポットが多い。
即売会に参加しつつ、こういったスポットに立ち寄るのも、面白いと思う。

5/4 茨城県大洗町 ガールズ&パンツァーオンリー「セーラー服と戦車道」(後編)

前回は、ガルパンオンリー「セーラー服と戦車道」開催までのあらましを中心に語らせていただいたが、今回は当日の「惨状」を中心に、レポートさせていただきたい。

特急「スーパーひたち」を水戸で降り、鹿島臨海鉄道に乗り換える。
鹿島臨海鉄道は普通のローカル線。鹿島サッカースタジアムを沿線に抱えているだけに、鹿島アントラーズのポスターが車内に貼られているのが地元らしいが…そこに異変発生。
車内に堂々、アントラーズのポスターて並べる形で、ガルパンのポスターが…
途中の常澄駅では、何人もが車窓にカメラを向けていた。後で知ったが、これは畑を活用したガルパンアートとか…気付けずに後で後悔したw

なお、この鹿島臨海鉄道には、【ガルパンラッピング列車】なるものも存在している。
車内外にガルパンのラッピングが施されており、帰りはこれに乗車。
冷泉殿に見つめられるお席に座り、帰途に着いたw

そして変わり果てた大洗の駅。
先ず駅には「祝・優勝 第六十三回戦車道全国高校生大会 大洗女子学園」の垂れ幕。
…架空の大会の優勝を祝う、という二次元と三次元の境界が視えなくなりそうな展開だw

駅構内には臨時売り場が設けられ、ガルパン関連のグッズを駅員が一生懸命売っている。
寄せ書きコーナーや、旅ノートも設置され、聖地巡礼者の書き込みで渦巻いている。
駅のインフォメーションセンターは、ファンから寄贈されたガルパングッズで埋め尽くされ、一種の【ガルパン資料館】と化していた。
そして、オンリーイベントからの帰途に着く参加者で埋め尽くされ、異常な人大杉状態…普段の閑散としたローカル駅の面影は、もはや幻想入りしてしまったようだw

問題は、会場への交通手段だ。
大洗には、レンタサイクルもあると聞く。駅前にはタクシー乗り場もあるし、レンタサイクルかタクシーで会場入りしようと呑気に構えていた。
だが、それは甘い算段だった。
レンタサイクルは、既に全台出払っていた。勿論、今では「大洗名物」と化したガルパン痛チャリも含めて、である。
タクシー乗り場も、以前大洗港からフェリーに乗る時のアクセスに使った時は、客待ちのタクシーが何台も停まっていたが、今日はもぬけの空だ。
…私は、駅で10分近く途方に暮れたw

歩いて10〜15分の距離らしく、大半の参加者は歩いて向かったようで、私もそうしようと思った矢先…
オンリー帰りの参加者を乗せたタクシーが、駅ロータリーに降臨…!
即私はタクシーに駆け込み、ガルパン会場に向かう。

タクシーの運ちゃんも、今日一日で相当訓練されてしまったようで、第一会場「大洗マリーナ」も、第二会場「まいわい市場」も、参加者の並ぶ場所含め完全に把握していた。
タクシーの運転手曰わく、「今日はずっとこの町を動いてばっかりで休む暇なし」とのこと。不休でオンリー参加者を乗せ続けた模様だ。
Twitterからの情報で、第二会場の「まいわい市場」が相当込み合っているとの話を聞いていたので、まだ空いている方と思われる、大洗マリーナに向かって貰った。
流石訓練された運転手、大洗マリーナの会場入り口前に、ピンポイントで停まってくれたw

大洗マリーナは、元々はレストランとして活用されていた建物。
大洗港も近く、係留されている苫小牧行のフェリーさんふらわぁ号を眺める事の出来る、言わば【学園艦ビュー】の立地だw
流石に東日本大震災以後、建物全体が津波をモロに被ってしまった為、レストランとしての営業は休止している模様だ。
トイレも未復旧、アウトレットのトイレを使って、との立て札もあった。
手すりも破損しているようで、「触れるべからず」の意を示すテープも貼ってあった。
東日本大震災の影響の大きさを、ここ大洗の地でも噛み締めた次第である。

会場は、元々がレストランだけに、レストラン用の椅子・テーブルが設置されていたが、これを全て外にかき出して、即売会用の机椅子を入れるという強引な運用。
レストランを即売会会場として運用する方法は、夕張のホテルマウントレースイで開催された「夕張まんがまつり」を思い出すが、夕張は、椅子テーブルをそのままサークル机等に転用していた。
それをせず、敢えて机椅子を即売会用に入れ替えたのは、椅子テーブルのサイズの大きさが、ネックになってのことだろう。
それだけこの会場に「余裕」が無かった、と言う事でもある。

最終的に、この会場だけで120サークルの半分を収容した。
しかしながらそれは、大部屋2つに加え、玄関ロビースペースまでをもサークル配置用として充当する無茶な運用の結果である。
これも、この会場で配置を組むに、余裕が無かった事の裏付けとなろう。

私が訪れた14時には、午前中の阿鼻叫喚を通り過ぎた後。
入場制限は掛からなかったものの、既に半分近いサークルが完売…
会場内も、参加者の往来が耐えなかった。終了間際の午後2時でこの状況は、極めて異例である。

なお、この「大洗マリーナ」には、元々レストランなだけに、テラスも備わっていた。
太平洋、そして学園艦(というかフェリーさんふらわぁ)を眺められる、見晴らしの良い風景が広がる。
何故かそこでカツ弁当が広げられ、一般参加者の休息を取っており、金管楽器を鳴らしている方もいる。
状況がいまいち分からないので聞いてみた所、このテラスは休憩所としての運用とか。
カツ弁当の物販は、イベントの物版企画。楽器は、アフター企画にビッグバンドの演奏があり、そのリハーサル…というかチューニング、音合わせの模様だ。
今回はカタログも無く(開場前に完売)、また館内のアナウンスも不十分だった為、情報不足になりがち。こうして人づてで情報を得た局面が多かった。

第一会場の大洗マリーナを辞し、第二会場の「まいわい市場」に移動する。
まいわい市場は、ショッピングモール・大洗リゾートアウトレットの端に位置。大洗マリーナから移動するには、このリゾートアウトレットを縦断せねばならず、アウトレットモールはガルパンオンリーの参加者が加わり人大杉状態…!
そう言えば、先のタクシーの運転手も、「会場が分かれアウトレットを移動する人が増え、賑わいが増した」とおっしゃっていた。会場分割は苦しい選択だったにせよ、地元振興という部分では貢献度が上がったはずだ。

また、アウトレットモールの駐車場には、ガルパン痛車が多数!
ガルパン以外のジャンルの痛車(けいおん!やボカロ等)も参戦し、街の賑わいに彩りを添えた。

さて、その「まいわい市場」は、1階が土産物等の物産店。2階の物置き場や空きテナントを会場に充当する、相変わらずの強引な展開w
私が来場した時には普通に入れたが(それでも相当込み合っていたが)、こちらの方が混雑は深刻で、入れ替え制を敷かざるを得ず、それを3回こなしたとか。
物販企画のカツ弁当も、ここで販売されていた模様だ。

そして1階…芝生の公園は、何故か展示されていた1/2スケール戦車を中心に、コスプレイヤーが撮影会。
隣では戦車に視線を遣りつつ、子供が遊具に興じ、奇妙な共存関係が出来上がっていたw

更に、何故か物産店の方にも長蛇の列…しかも【最後尾札】か用意される、妙に訓練された展開。
これは、大洗新名物と化したガルパン和菓子「あんこう焼き」の待機列。
この訓練された待機列…オンリーイベント参加者によるものであることは、想像に難くない。

こうして混沌の中ながらも「セーラー服と戦車道」は終了し、アフターイベントへ。
しかし、まいわい広場にアフターイベントの案内が行き届かず。急な会場変更で充分な運営体制が整わなかったという事情もあろうが、ここは反省点だろう。
「2つの会場で、等しく案内する」事の意識が必要だったし、その意識が充分でなかったのは人手不足による余裕の無さもあった筈。
2会場分割運営に備え、もう少し人手を確保できれば良かったと思う。
また、会場間の移動でアウトレットモールを通った人も多かったから、アウトレットモール全体への館内放送を実施しても良かっただろう。
この当たりは、そこに至るまでの事情は斟酌できるにしても、反省点の一つになるだろう。

アフターは、ビッグバンドの生ライブ。トロンボーン/テューバ/トランペット/バイオリン/パーカッションでの構成。
管弦楽だと、例え生ライブであっても、大音響にはならずに済む点がメリットでは?とも感じた。

総じて見て、ガルパンオンリー「セーラー服と戦車道」は、突然の会場変更により、ノウハウある主催団体であってもリカバリーが上手くいかず、当日案内の問題等反省点を残した。
しかしながら、同時に、地元の好意に助けを受ける事で、何とか成功したイベントとも言える。
大洗文化センターを追い出された所に、会場を提供してくれたのは、「まいわい市場」等地元の方々だ。
また、このイベントに合わせ、鹿島臨海鉄道・大洗駅も人員を増員するなどして対応した。

「聖地巡礼」をテーマとした観光振興について、山村高淑氏「アニメ・マンガで地域振興」(東京法令出版/2011)の中で、(1)製作者(2)地域(3)ファン(=旅行者)の3者による「トライアングル=モデル」の重要性が説かれている。
このモデルは、ガルパンを通じた観光振興で結果を出した大洗にも、当てはまる。
製作者の理解の下、ファンの来訪、それを歓待する地元。こと大洗に関しては、地元の方々がガルパンの熱烈なファンとなってくれた点が、特徴的だ。
3者の相互理解を下地に、観光振興を成し得た構図である。
そして、その構図が成立しているからこそ、地元の理解に助けられ、ガルパンオンリーも成功したのである。
我々ファンは、製作者や地元への感謝の念を忘れぬよう、務めて参りたいものである。

5/4 茨城県大洗町 ガールズ&パンツァーオンリー「セーラー服と戦車道」(前編)

5月4日、私は茨城県は大洗町で開催された、ガールズ&パンツァーオンリーイベント「セーラー服と戦車道」に一般参加させていただいた。
この日、都内浜松町でも「都産祭」が開催。蒲田でも有力オンリーが、そして東京ビッグサイトでも「SUPER COMIC CITY」とイベント目白押しであった。
私は、「都産祭」内開催・東方Project八雲紫オンリー「八雲立つ」にも寄りたかったので、浜松町と大洗をハシゴする事となった。
「八雲立つ」主催氏の陰部をまさぐったり、そこを徘徊するUPFG・東村光氏の股間を責めたり、幾つかのサークルを回ったり、必要な用件を一通り片付け、11:30には浜松町を発つ。大洗は14時の到着だ。
タイトなスケジュールだが、催事中に間に合わせるには、これしかない。
…という事で、私は、何とか無理矢理大洗に漕ぎ着けたのであった。

今回のレポートは、大洗に14時到着の人間からの視点である。
朝の阿鼻叫喚な雑踏については、色々話は聞いているが、他の参加者の方のブログをご参照いただきたい。


【主催・PureSnow準備会とは】

先ず、今回の主催である、Pure Snow準備会について語りたい。
この準備会は、その名の示す通り、「Pure Snow」というオンリーイベントを開催する為に立ち上げられた主催団体だ。

「Pure Snow」は、人気ギャルゲー「WhiteAlbum」のオンリーイベントである。
2002〜2008年までの計4回都内にて開催され、好評を博した。
加えて、ハヤテのごとく!オンリーイベント「執事とらのあな」も定期開催を続けている。

そして、「Pure Snow準備会」の活動範囲は、都内だけに留まらない。
咲オンリー「さきすぺ」も立ち上げ、咲の舞台でもある信州各地(長野県塩尻市や飯田市等)で開催し成功を重ねていた。今度は大阪の千里山開催を予定しているとか…
過去私が注目し取り上げた「あの花」聖地・秩父開催のオンリーイベント「八月の秘密基地」(参考リンク/拙文「8/28 埼玉県秩父市あの花オンリー「8月の秘密基地」」 http://blog.livedoor.jp/analstrike/archives/51831748.html)も、実は、Pure Snow準備会が関係・協力していた。

ここまで説明をクドクド重ねてまで、私は何を申し上げたいのか。
つまり…今回、聖地・大洗でのガルパンオンリーを企図したPure Snow準備会は、【聖地開催の実績と経験が群を抜いて豊富】な主催団体である、という事だ。
恐らく、同人界隈では一、二を争う手練れであろう。
ガールズ&パンツァーオンリー「セーラー服と戦車道」を語るに当たり、先ずはこの事を押さえておきたい。


【突然の会場変更】

当初、この即売会は、大洗町内の公共施設である、大洗文化センターでの開催を志向していた。
ゴールデンウィーク中日という日程面がプラスに働いたか。サークルも120サークル以上と順調過ぎるぐらいに集まった。
無論、ガルパン作品そのものの人気もあるし、それを好意的に受け入れる大洗の町の在り方が話題となり、大洗が人気の「聖地巡礼先」となった事も、この順調な集まり具合を後押ししていただろう。
運営も、先に触れたように聖地開催のベテラン・Pure Snow準備会だ。特に大きな瑕疵もなく、後は本番を迎えるのみであった…

…だが、開催1週間前に、青天の霹靂は起こった。
突然の会場変更。本来の「大洗文化センター」から、別会場への変更だ。
しかも、「大洗マリーナ」「大洗まいわい市場」の2会場に分かれての開催。
更に、成人向け作品の急遽の中止。
余りにも突然の発表に、このオンリーを楽しみとする同人者の間に、動揺が走った。

主催側からの声明としては、以下の通りとなる。

>4月中旬に、成人向けに関しての脅迫性のある匿名のメールが会場側に届き会場を貸し出すことが難しいとの連絡がありました。
>この件についてはイベント立ち上げ当初より調整を重ねていたのですがこれがきっかけとなり会場を借りることが出来なくなってしまいました。

主催側の発表だけを鵜呑みにする訳にも行かない。
ただ、Pure Snow準備会はこれまで、数多くの聖地開催を実行し続けてきた。
そして「さきすぺ」「八月の秘密基地」等は、成人向けの頒布制限を特段実施していない。
そうなると当然、大洗でもその流れで進むのは自然な話だ。
大洗の会場を借りるに当たり、遅くともサークル募集をかける迄には、会場側とその話は詰めていた筈だろう。
にも関わらず、会場から契約を破棄されたあたり、解せないものがある。

脅迫犯に屈する事を決して肯定する訳ではないが、他のオールジャンルイベントは、脅迫対象となるジャンルを苦渋の決断にて排除する事をもって、場の存続を選んでいる。
今回の「セーラー服と戦車道」も、成人向けを取り止めさせる事になったとしても、会場を追い出す必要までは無かった筈だ。
会場側の、過剰な反応という感はどうしても否めない。

ネット界隈では、ガルパンオンリーの大洗開催に当たり、地方開催の即売会なのに成人向け作品の頒布制限を行わないとはけしからん、と批判する意見も見られた。
また、会場変更が発表された折には、成人向け頒布を禁止しないからこうなったと言わんばかりの、ドヤ顔の態度も見受けられた。
だが、私はこの意見には全く共感しない。

先述の通りPure Snow準備会は、他地域の聖地開催においても、成人向け頒布を制限していない。
今までの流れを、大洗でも踏襲しただけに過ぎず、これを責めるのも酷ではないか。
本来責めるべきは、脅迫者である。

また、私はご存知の通り、全国各地の同人誌即売会を行脚し、全国制覇も果たしている。
(勿論上には上がいるが)人より多くの地方即売会を見聞してきた、という自負はある。
その立場から申せば、事情により成人向けを禁止する地方即売会も確かに見かけはするが、殆どの地方即売会(8〜9割ぐらい)は、成人向けの頒布に制限を設けていない。
そこを踏まえると、地方だから成人向けを禁止するべし、とする論調には、違和感を覚える。
地方を知らぬ、或いは知っていたとしても部分的にしか知らない、そんな論理に思えてならない。


しかし幾ら我々が叫んだ所で、会場を貸す貸さないを決める権利は、我々参加者や主催側には無い。
その権利は、会場側にのみある。
我々参加者や主催側と、会場側との力関係においては、決して越えられない壁が存在する。
昨冬以降、黒バスの件でコミケやコミックシティが折れざるを得なかった事からも、それは明らかだ。

如何に会場側が、納得し得ない不合理な要求を出して来たとしてもだ。
勿論、それに抗し交渉する事も当然必要だろう。
だが、会場側が強硬に迫れば、最後はそれに従わざるを得ない。
厳しい話だが、それが現実だ。

会場を借りられなくなった以上、新たな対応策を考えないといけない。
会場が借りられず中止、という事態だけは避けねばならない。
最終的に、近隣の「まいわい市場」そして「大洗マリーナ」が会場提供に応じ、分割開催というイレギュラーな形ながらも、開催中止だけは免れた。
ここで18禁頒布に制限を掛けたのは、成人向けに関する脅迫に端を発し大洗文化センターを追い出された点を、踏まえてのことだろう。

さて、開催に漕ぎ着けたのは「奇跡」という声もある。
だが私は、これは「奇跡」ではない。大洗の皆様の応援がもたらした「必然」である、と考える。

大洗の商工会を中心に、ガルパンを愛し、またガルパンファンを歓迎する町のムーブメントは、非常に強力だ。
特に、この地域における「ガルパン町おこし」のまとめ役が、大洗アウトレットリゾート内に物産店を構える「まいわい市場」である。
このまいわい市場が会場を提供してくれた、という事は、裏を返せば【地元大洗がガルパンイベントを応援】していただける構図の現れ、でもある。

ガルパンオンリーが、会場を変更しながらも開催に漕ぎ着けたのは、決して「奇跡」ではない。
大洗の皆様がガルパンを愛し、そしてガルパンファンを歓迎し大切にしてくれる。
大洗の皆様方の「想い」があってこその、「必然」と言える。

最後に、Pure Snow準備会も関わった、2011年8月開催あの花オンリー「8月の秘密基地」に関連して、当ブログが申し上げた内容(参考リンク/ http://blog.livedoor.jp/analstrike/archives/51831748.html)を再掲したい。

>成功の理由は色々あげられる。(中略)これは、聖地開催即売会の成功例(中略)にも言えることだが…この3つが挙げられると思う。
>
>・地元の、作品ファン受け入れの風土
>・地元への告知の積極性
>・地元との連携の成功
>
>地元の協力を得られた即売会は、会場のみが「楽しみ」ではない。
>会場の外にも、楽しみが多く含まれており、それが来訪者の満足度や充実感を更に高めていく。
>少し暴論気味だが、聖地開催型オンリーの成功のカギは、「地元の協力の成否」が握っているのかもしれない。


聖地開催成功の鍵は、地元の協力が大切だという考えは、今も変わる事は無い。
「地元の、作品ファン受け入れの風土」あってこその即売会だとも思う。
「地元の協力」あってこそ、会場の取得に成功(※1)し、即売会も中止とならず済んでいる。
地元住民の協力の大切さを、改めて感じた次第である。


(※1)同様に、地元が会場取得に協力した即売会としては、2013年2月に埼玉県鷲宮で開催された、らき☆すたオンリー「らき☆フェス」が挙げられる。


…とここまでが、このイベントを語る上での「前振り」な訳だが…字数制限の都合により、ここで一旦記事を締めたい。
次回記事では、当日の阿鼻叫喚…いや盛況ぶりを、そして変わり果てた大洗の街の様子をお伝えしたい。

5/3 東京浅草開催 飲食総合同人オンリー「グルメコミックコンベンション」

ゴールデンウイーク4連休の初日。
この日は、東京ビッグサイトにて「SUPER COMIC CITY」が開催され、他にも都産業貿易センターでは恒例の「都産祭」、蒲田ではふたばちゃんねるオンリー「ふたば★学園祭」と、有力オンリーが目白押しの日であった。
しかしながら私は、これらのイベントを敢えて全て回避。飲食総合同人オンリーイベントと銘打つ、「グルメコミックコンベンション」に参加させていただいた。
「飲食系オンリー」という新しい切り口に興味を持っての決断だ。

会場は、都産業貿易センターの浅草館。オンリーイベント等で、時折利用される会場だ。
ただ、サークルの規模と会場の規模とがいささか不釣り合いだったようだ。
会場は200spは収容できる広さだが、今回集まったサークルは18サークル。
イベント自体はホールの1/4程度の広さを占有し開催したが、残り3/4は空きスペースだったw
元々会場を借りていた別団体から、一部を拝借する形で開催する、という形式だったようで、その名残でこういう構成になったのだろう。

その親イベントに当たる所は、ちょっとミリタリー関係の展示品を置いてただけで、実質がらんどう。一体どうしたのだろうか…?

一般参加は初動で50〜60人程度。サークルの規模を考えると多い方だろう。
著名な有力サークルが複数参加しており、それが参加者の押し上げに寄与した模様。
開場と共に、私含め殆どの買い手が、有力サークルに吸い寄せられていった。

しかしながら他のサークルも、軒並み力作揃いな点は、重要なポイントだ。
ビールの評論本、讃岐うどんの食べある記、牛乳レビュー本にスイーツレビュー…レパートリーも様々だ。
本の中身も、サークル自身が自らの舌で味わった飲食物のレビューが多く、内容ギッシリ、充実した本が多い。
サークル数は少ないが、買って損しないレベルの力作が揃い、「少数精鋭」の印象だ。
「飲食系オンリー」という新しいコンセプトに、サークルも熱意のこもった作品にて応えた。そう捉えられよう。
サークルさん達の良作に恵まれ、参加して良かったと感じさせられる即売会であった。

課題としては、「参加サークルの少なさ」が挙げられよう。
コミケや創作オンリー等で、この手の本を刊行するサークルがそこそこ多い事を考えると、18サークルは、少し物足りない数字だ。
このジャンルなら、もっと多くのサークルを集められる筈だ。

考えられる事としては、先ず【宣伝不足気味】な点が挙げられる。
チラシも余り見かけなかった。
実際、3月15日付のサイト公開、4月3日サークル受付締切…と告知に割ける時間は、相当限定されていた。
コミケやコミティアで、評論ジャンル中心(飲食物レビューはこのジャンルに含まれる傾向が強い)にチラシを撒くなどして、ターゲットにすべきサークルへの浸透を図りたい。

また、もう一つの問題は、「日程」であろう。
2日後に、創作オンリー「コミティア」が控えている。しかも4700サークル参加と、何かおかしな展開になっているw(ティアってこんなデカい規模だったっけ?w)
コミティア2日前という直近の開催日程は、このイベントにとっては、サークル数を減らす展開だ。
本来ターゲットとなるべきサークルが、皆コミティアに流れる。一方、コミティア合わせで原稿の追い込みをするから、その直前のイベントは回避する傾向になる。
昨年この時期に開催されたガタケットが、当初異様にサークルが集まらなかった理由として、スパコミやティアのような巨大イベントの直前開催、皆巨大イベントを優先しガタケットを回避するから、と指摘したが、「グルメコミックコンベンション」も同じ理屈である。
開催時期も、巨大イベントととの同日バッティングだとか直前開催だとか、影響の出そうな日程を回避する必要がありそうだ。

もっとも、サークルの集まりの弱さを、小回りが利くという利点に変えた。そんな取り組みも見られた。
今回は、主に参加サークル向けに、浅草名物ともなっている【鰻弁当】や【鯛焼き】の買い出し/出前のサービスを実施した。
地元名物の提供という企画は、飲食物オンリーというこのイベント「らしい」企画である。
サークル的には、スペース張り付きで、離席して食事をとる事も難しく、こういうサービスはありがたいもの。
しかしながら、このサービスは、20サークル弱という規模の小ささ故の賜物だ。もっとサークルが増え、大きいイベントになったら、そんな事はできない。
この小回りの良さは、小規模だからこそ成し得たもの。小規模さを利点に転化した企画と言えよう。

総じて見て、この「グルメコミックコンベンション」は、サークルを集めきれず、サークルを如何に集めるか?という課題は残った。
だが、コンセプトの新しさ、そしてサークル頒布物の充実ぶりを考慮すると、「行って良かった」同人誌即売会であり、今後に期待し応援したいイベントであった。
次回は9月下旬開催とのこと。準備期間も長い。その間に、サークルに存在を浸透させ、より多くのサークルを集めていただきたいと思う。
次回の「グルメコミックコンベンション」にも、期待を寄せたいものである。

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