STRIKE HOLE

【ジャンル解説】同人評論→真面目系、政治評論・電波→アレなアイタタ評論。真面目系と電波評論の二本立てです。 基本的に同人イベント関連の評論は真面目、他の評論は不真面目な傾向があります。同人評論のカテゴリーの内容以外はアフォ評論という事で斜め読みをお願いしますw

2013年06月

6/29 JR三江線コスプレ列車「卑弥呼蔵2号」

6月30日に広島の東方オンリー「東方椰麟祭」にサークル参加予定の私。
前日が休みなので、どこか観光に行こうと考え、強行軍ながらも、隠岐旅行を計画していた。
しかしながら、JRのローカル線・三江線を通じた「コスプレ列車」企画がこの日に実施されるとのこと。最初は余り興味は無かったのだが、コスプレ列車の中の人から、しつこく勧誘され煩くてたまらんので、根負けして参加する事にw

このコスプレ列車は、廃線の噂が取り沙汰されるローカル線「JR三江線」の応援や活性化を企図し、開催されているイベント列車だ。
団体で貸し切り、車内でのコスプレをOKとしている。
今年3月に第1回目が開催され、20数名が参加。地元マスコミも取材に訪れた。
(「山梨コミックチャレンジ」「東方甲州祭」の主催「アニメ倶楽部甲府」が、第三セクター「天竜浜名湖鉄道」を舞台に開催しているコスプレ列車に近いものがある)

企画運営は、西日本コンテンツ文化研究会。「たまゆら」の舞台・竹原市や、「朝霧の巫女」の舞台・三次市を抱える広島県を活動の中心に据えた、萌えの町おこし研究団体だ。
そして、西日本コンテンツ文化研究会の中の人は、元々は、コミケ会場行きの貸切電車「コミケットトレイン」の運営にも携わっており、この手の貸切イベント列車には長けたもの。
そしてこれに、三次市内で使われなくなり放置状態となった蔵造りの建物を、サブカルチャー文化を通じ再活用しようと企図する地域団体「卑弥呼蔵プロジェクト」や、コスプレイベントや「東方椰麟祭」等広島県内のオタク向けイベントに広く関わる「広島オタクマップ」。この二者も強く関わり、コスプレ列車の運行に協力する体制だ。

運輸機関を伴い不特定多数から参加者を募るという性質上、旅行会社が募集を行うという形態を取らざるを得ない。
そこで主催旅行会社には、旅行業も手掛けている地元バス会社の「備北交通」が付いている。
ただ備北交通は、当日の旅程管理やJRとの折衝、旅行代金清算等の業務に専念。
実質的な運営は、やはり企画者たる「西日本コンテンツ文化研究会」が担っている。

今回のコスプレ列車は、地元団体「卑弥呼蔵プロジェクト」の関わりも非常に大きい。
「卑弥呼蔵プロジェクト」は、6月29日〜30日に掛けて、卑弥呼蔵の所在地である三次市の旧市街を舞台に様々なイベントを企画しており、このコスプレ列車も開催各イベントの一つとしての位置付けだ。
このコスプレ列車も、「卑弥呼蔵2号」と名付けられている。

また、三次駅周辺や車内には、更衣室に適した所が無い。
コスプレイヤーは大荷物の為、荷物置き場の問題もある。

一応、車内のボックスシートを一つ潰し、カーテンで仕切るだけの簡素なものながら、更衣所は用意した。
だが、簡単なお着替え程度ならOKでも、メイク等じっくり時間をかけての、本格的なものは難しい。
車両も小さいので、荷物置き場のスペースも無い。

列車でのコスプレについては、この当たりが、実施に際しての大きなネックとなる。

そこで「卑弥呼蔵プロジェクト」は空いてる蔵を更衣室/クロークとして提供。
コスプレイヤーはここで準備を整え、蔵から徒歩10分の最寄り駅【尾関山駅】(三江線三次駅の隣駅)から乗り降りする。
コスプレイヤーの目線に立ち、コスプレ列車運行に当たってのネックを上手く解消したやり方だが、それも、「卑弥呼蔵プロジェクト」の力添えあって初めて出来ることだ。
このコスプレ列車を運行するに当たり、「卑弥呼蔵プロジェクト」の役割は、欠かすことのできない大きいものであると言えよう。


コスプレ列車は、10時40分頃に、三次駅を発車する。
非コスプレ組は三次から乗車。その数、約10人。
今回利用した車両は、通常のディーゼルカーに畳とちゃぶ台を強引に入れ、無理やりお座敷化した代物だw
…まあでも座布団も多数用意され、寛げる雰囲気。これはこれで悪くない。

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列車は2〜3分で尾関山駅へ。ここで20分停車し、レイヤーさんの合流を待つ。
1線1面、すれ違い設備も無い駅に何十分も止まって良いものか?と心配になるが…三江線は幸か不幸か、超ローカル線。
お昼の時間帯は数時間列車の運行無く空白の時間帯。多少長く停まっても煩く言われない、大らかな空気だ。

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やがて、コスプレイヤーの集団10数人が、駅に向かい歩いてくる。
卑弥呼蔵でお着替えを済ませた皆さんと、この駅で合流する。
この三江線コスプレ列車、実は明日の「東方椰麟祭」ともコラボしている。
コスプレ列車参加者は、椰麟祭でのコス登録料を無料にする特典を用意。
前回も東方レイヤーが多かった事や、コスプレ列車翌日が椰麟祭という日程もあり、両イベントに関わる「広島オタクマップ」さんの仲立ちもあり、このコラボに至った模様だ。
結果、東方キャラのレイヤーさんがやたら多くなり…椛、幽香、さとり、幽々子、妖夢、小傘、華扇…と、東方率の異様な高さが際立ったw
東方以外では、三次が「朝霧の巫女」の舞台という事もあり、この作品のコス(巫女さん)も目立った。

尾関山駅出発時点では約30人。一両編成の車両が埋まる。
正直、やや手狭な感もある。これ以上来ると混みすぎて不満の元になる。
このぐらいの人数が、ちょうど良いレベルかもしれない。

車両に参加者全員が乗り、尾関山駅を出発。
参加者全員に、このイベントガイドとなる小冊子が配布される。
列車の運行時刻や、三江線沿線案内、卑弥呼蔵紹介等が盛り込まれている。
そして、それに加え、サプライズとして、三次が舞台の作品「朝霧の巫女」作者・宇河弘樹氏による書き下ろしイラスト&お祝いのメッセージも…!

カタログが配られた後は、企画者である西日本コンテンツ文化研究会の幹事の皆さんによる挨拶。
それが終わったら、皆に飲み物が振る舞われ乾杯!
ささやかながら茶菓子も振る舞われ、参加者差し入れのお菓子も登場。
車内は、穏やかな歓談の雰囲気に包まれた。

このコスプレ列車は、途中駅で長時間停車する所が大きな特徴…いや特長だ。
30〜40分もの長時間停車は、のんびりし過ぎているかもしれないが、コスプレイヤー達が新鮮な景色の中、撮影を充分楽しめる時間の余裕を取っての事。
衣装をまとい、身動きが取りづらいコスプレイヤーにしてみれば、これぐらいの余裕があった方が良いだろう。
また、駅周辺を散歩しつつ、三江線の知られざる魅力の発見・掘り下げに繋がれば、との狙いも含まれている。

次の停車駅・伊賀和志は、山あいの小集落に佇む駅。
駅から徒歩10分の所に、日本では珍しい野鳥の巣営地があるらしく、皆でそれを見に行ったり。駅を背景に写真を撮ったり。
お店の一つも無い、何も無い無人駅ながら、30分はあっという間だった。

次の停車駅は、地上20mの高さにホームのある「天空の駅」宇都井駅。
鉄道マニアには有名なこの駅、地上からホームまで、100段以上の階段を上らねばならない構造の駅。エレベーターの設置予定も無い。
ここで40分近くの停車。先ずは、皆で地上に降りてみる。
地上に降りると、嬉しいこと地元集落の方がお出迎え。椅子やテーブルまで用意し、この団体列車の為に、飲み物を振る舞ってくれるサービスも。
地元の皆さんと語ったり、参加者全員での集合写真を撮ったり。
ここでも40分の停車時間は、あっという間だった。

次いで、浜原駅で1時間以上の停車。
行き違い設備もあるこの駅で、列車は折り返して三次に戻る事に。
ここで、事前に希望を上げた方には、昼食弁当が配られる。
一食1000円だが、駅周辺にはお店も無いようだし、せっかくの機会なので私も注文。
弁当は、この町のオバチャン達による、地元食材・山の幸をふんだんに用いた「山くじら弁当」。
「山くじら」とはイノシシの事。イノシシの肉が美味な、なかなか味わえない、島根山奥の味覚であった。

浜原からは元来た鉄路を戻る。
帰りは、口羽駅で若干時間調整の停車はあったが、尾関山駅までほぼノンストップ。
尾関山で大半のコスプレイヤーが降車。

そして終点・三次駅で全員下車だが…片付けが若干大変だったかも。
ゴミを分別したり、飲料の飲み残しを処分したり、口の中に入れ処分する事もあるがw…意外に手間がかかるものだ。
運営陣が過去携わった「コミケットトレイン」でも、夜行列車が朝終着駅に着くまでに、全ての片付けを終え「現状復帰」させねばならない、と聞く。
今回も、参加者全員に手伝って貰いながら、三次到着時の「現状復帰」を目指し、何とかギリギリセーフといった所だw
この手のイベント列車において、片付けは大きな難関なのかもしれない。

こうして、最後が慌ただしいながらも、何とか無事に終わったこのコスプレ列車だが…私から見て、白眉に感じたポイントが何点か存在するので、纏めも兼ねて、最後に指摘したい。

先ず一つは、「コスプレイヤーの目線」に沿った施策が心がけられている事。
これはコスプレイベント「コスカレード」も主催される「広島オタクマップ」さんの影響もあるだろう。
車内での簡易更衣所とは別に、車外に更衣室を用意し、じっくり準備ができる環境を整えたり。
各駅の停車時間を長めに取り、動き辛い格好の方でも余裕を持てる時間設定。
この当たりに、コスプレイヤーへの配慮を感じた。
コスプレイヤーあってのコスプレ列車だ。コスプレ列車を今後も続ける上で、レイヤー目線は大切な事である。

加えて、停車駅の選定も面白い。
今回、コスプレイヤー乗降駅となった尾関山、折り返しの浜原以外での長時間停車駅は、伊賀和志・宇都井の二駅。
両駅とも「知る人ぞ知る」隠れた名所があり、三江線の隠れた魅力を掘り下げた。
これを機に、三江線に興味を持てれば、主催側の狙い通りとなろう。
毎回停車駅を変えてみる事で、バリエーションに変化を付けられ、マンネリ防止の効果も期待できるだろう。

一方、これは運営側のみの責でないのは承知しているのだが…募集時点で正確な時刻が出ない(おおよその時刻のみ)程度ならともかく、出発1週間前になってようやく時間が発表されるというのは、慌ただしいし、計画も立てにくい。
ダイヤの調整とか色々ありそうなので、多少の遅れなら仕方ないつもりではいるのだが…せめて2週間前には確定させて欲しいもの。
まあ、常連になればなるほど、「どーせ今回も似たような時間だよねー」で済みそうな問題かもしれないが、初めての人は不安にならないか?
ここは、旅行会社とも連携して、もっと早くダイヤが分かるよう努めていただきたいもの。
光る点多かった三江線コスプレ列車も、そこは今後の課題となりそうだ。

6/23 愛知県岡崎市開催「コミックステイト」「雛見沢村民集会」

名古屋のボカロオンリーを【辛くも】逃げ出した私は、名鉄電車に向かい、岡崎市に向かった。
岡崎では、当地地盤のオールジャンル同人誌即売会「コミックステイト」が定期的に開催されている。
以前、少しだけ足を運んだこともあったが、50〜70spの間で推移しており、地元同人者、学生中心に盛り上がっていた印象がある。
それなりの人口規模を持ちながらも、同人誌即売会空白地域だった豊橋市にも進出。こちらも安定し続いている。

流石に、昨今におけるオールジャンル同人誌即売会の衰退傾向は、この即売会にも見られ、参加サークルも減少傾向だ。
この問題は、全国どこの即売会にも見られる課題。少子化等社会情勢も一因に含まれ、抜本的な解決策は見当たらない。

そんな状況を踏まえてのテコ入れ、即売会活性化策の一環としてなのだろう。
「コミックステイト」では、近年、イベント内プチオンリーの開催に取り組んでいる。
今回は「プチオンリー祭」と称し、多数のプチオンリーを集めての開催だ。
一旦幕を閉じた筈の07th Expansion作品オンリー「雛見沢村民集会」が、プチオンリーという形態ながらも復活した背景として、「コミックステイト」において多数のプチオンリーを集めようとした動き。これを押さえておきたい。

会場最寄り駅は、名鉄東岡崎駅。
名鉄特急で約30分の距離、名古屋との即売会ハシゴも充分可能だ。

会場の「竜美丘会館」は、東岡崎駅からは徒歩10分程度。
路線バスも出ているが、30分に1本と少ないので、歩いた方が早いかもしれない。
駅から歩いて行ける範囲なので、そんな不便は来さない会場だと思う。

竜美丘会館に到着すると、野外をコスプレスペースとして開放しているのだろうか、コスプレイヤーの姿が目に付く。
ボカロや某バスケ漫画のコスプレイヤーも目立つが…同時に、07th Expansion作品「うみねこのなく頃に」のコスプレも目立った。
一昨年まで「雛見沢村民集会」にお越しのコスプレイヤーさんが、岡崎に流入、という構図だろう。

受付でカタログを購入しようとしたが、既に売り切れていた。
入場チケットを代わりに購入して入場するも、カタログが買えなかったのは残念。

…仕方ないので他の方にお願いして、カタログを見せてもらったw
注意書き漫画を読むと、07th Expansion作品「ひぐらしのなく頃に」のカラーが強い。
07th Expansion作品オンリー「雛見沢村民集会」をこのイベント内に迎え入れたからこその演出だろう。

「コミックステイト」内のプチオンリーの筈なのに、なんか「雛見沢村民集会」の色合いがやたら濃いな…と思っていたが、参加サークル数を見ると納得。
プチオンリー分含め、今回の「コミックステイト」の規模は、約50sp。数年前に比べ数を落としており、少し寂しい。
その中で、「雛見沢村民集会」参加サークルは、おおよそ15〜20sp。全ジャンル中最大手を占めている。

その反面、他ジャンルのプチオンリーは低調の所多く、1サークルしか集まらなかった所もある。
それが、今回の「雛見沢村民集会」色の強さを、よりいっそう際立たせていたのだろう。
「雛見沢村民集会」参加サークルも、意欲は全般的に高く、新刊を出したサークルや再版をかけたサークルも、少なくない数目に付いた。

正直申して、寂しい話ではあるが、07th Expansion作品ジャンルも、規模は縮小傾向だ。(東方に移るサークル多いのだが…東方ェェェェ)
それに、「雛見沢村民集会」も、一度は終わったイベントだ。復活開催とは言え、名古屋ではなく岡崎開催という地理的な支障もある。プチオンリーである以上、求心力も弱い。
だから、サークルも多くは集まらないだろう、と思っていた。

だが、蓋を空けてみれば、直接参加15サークル。
委託も含めれば20サークル。プチオンリーの割には意外に健闘している。
サークルの新刊も多く、コスプレイヤーも積極的に参加していた。
今回の「コミックステイト」において、「雛見沢村民集会」が場の盛り上げの牽引役として、大きな貢献を果たした事は間違いないだろう。

「コミックステイト」においても、場の盛り上がりをもたらした「雛見沢村民集会」の誘致は、良策であったと言えるだろう。
今回「コミックステイト」が迎え入れた「雛見沢村民集会」には、こういう特徴がある。

1.全盛期は100sp規模の隆盛→その分名を知る人多く、人気もある

2.現在はジャンルの規模縮小もあり、単体でオンリーを開くのは難しい

「雛見沢村民集会」にはネームバリューがあり、人気も根強い。
サークルを集められる強力なコンテンツでもあり、「コミックステイト」活性化に当たり、頼りになる存在だ。
とは言え、今の07th Expansionジャンルの縮小を考えると、「雛見沢村民集会」単体で開催するには、勇気がいる。サークルがきっちり集まるかは未知数だ。
プチオンリーなら、サークルが少なかったとしても、ある程度は形になるから開きやすい。
今回の「雛見沢村民集会」プチオンリーは、「コミックステイト」「雛見沢村民集会」双方にメリットをもたらしている。

つまり、「そこそこ人気はある」が「単独開催が難しくなったジャンル」なら、親イベントも集客力を見込め有り難いし、子イベントも開催のハードルがグッと下がる。
今回の「コミックステイト」と「雛見沢村民集会」の在り方は、プチオンリーを活用し即売会活性化を図れた「成功例」となるだろう。
ネームバリューのある休止したオンリーにプチオンリー誘致をかけ、その力をもってサークルを集める…という方法論が成立しそうだ。

ただ、裏返して考えると、こういう考え方もできる。
「雛見沢村民集会」が抜けたら、このイベントはどうなったのか?
単純計算で、今回50spが3割減となる。依存率がやや高いと思う。
「雛見沢村民集会」以外(他のプチオンリー等)でもっとサークルを集められるようにしないと大変だ。
ここが、今後の「コミックステイト」の課題になると思う。

6/23 名古屋開催/ボカロ・キャラオンリー集合型イベント

6月23日、この日は都内で「サンシャインクリエイション」等の有力即売会もあったものの、私は、敢えて名古屋に足を向けた。
一昨年で幕を閉じた、07th Expansion作品オンリー(ひぐらしのなく頃に等)「雛見沢村民集会」が、岡崎市開催のオールジャンル同人誌即売会「コミックステイト」内のプチオンリーという形態ながらも復活開催、との話。ひぐらし厨の私としては、万難を排しての参加を決意。
よく考えてみたら、この日はボカロオンリーも名古屋で開催とのこと。
ならば、名古屋のボカロオンリーにも参戦しよう。その方が効率的だ。そう考えるのは自然な流れだろう。
旅のお供として多用する「ウィラーバス」の中で、唯一未制覇の車種「スリーパー」への乗車体験も盛り込み、私は、名古屋行きの行程を組み立てた。

(諸事情により、当日夜そのスリーパーに乗れず、他のバスに変更する事に…夏コミ新刊どうしよ…新刊でスリーパーの乗車体験記書くつもりだったのに…orz)

名古屋や関西では、ボーカロイドオンリー「VOCALOID PARADISE」(以下、略称の「ボーパラ」と表記する)が定期的に開催され、多数のサークルを集め賑わいを見せている。
サークル数も増加傾向で、昨年秋の名古屋開催が200弱、今春の京都開催が300弱。
サークル本位の丁寧な運営や、長年のオンリー開催経験の賜物と言える安定感もあり、サークルからの信頼を得られている。だから、リピーターのサークルも相当数だ。
加えて、ボカロジャンルの拡大も追い風となり、サークル数の増加傾向もより強まっている。
結果、関西・名古屋どちらも、順調な規模拡大が続いている。

今回のオンリーは、この「ボーパラ」と同一主催による、ボカロの「キャラオンリー」である。
ある程度ジャンルが成熟すると、ジャンルオンリーからキャラオンリーに移行する傾向は、近年の都内東方オンリーにも見られる傾向だが、ボカロも同じ傾向をトレースしていそうだ。
この手のキャラオンリー、ボカロは女性陣・サークル者による立ち上げが多いせいか、オールジャンルの「コミックシティ」や、ボカロオンリー最大手「THE VOC@LOiD M@STER」(ボーマス)内で、プチオンリーとしての開催が多い。
しかしながら、今回は鏡音オンリー「鏡音PARADISE」・KAITOオンリー「KAITO PARADISE」・インターネット社ボーカロイドオンリー「インタネPARADISE」の3イベント集合型としての開催だ。
東方などでは、この手のキャラオンリー集合体としての開催は決して珍しくないが、ボカロでこの手の開催形態は珍しい。

だがこの開催手法は、結果的には大当たりだった。
「鏡音PARADISE」は手堅く78サークル。鏡音リン/レンきょうだいの人気は根強く、前年、名古屋中小企業福祉会館開催時の1.5倍の数字に。
また、それ以上に熾烈な熱意を感じ取ったのは、「KAITO PARADISE」。サークルの意識も異様に高く、参加サークルは最大勢力となる87サークル。
残念ながら、「インタネPARADISE」はいささか弱く、17サークル。当該サークルへの更なる営業努力が必要か?もうひと頑張りしていただきたいw
全体では182サークルと、前年秋名古屋開催のボーパラ並みの勢いだ。

ここまでの勢いを見せた要因としては、やはり、「キャラオンリー」というコンセプトが大きかったと思う。
ボカロオンリーも、ボカロ全体を範囲とした総花的なものが主流であり、キャラオンリーはまだまだ少数だ。
キャラオンリーの存在が新鮮で、かつ魅力的に映ったのではないか。

特にKAITOオンリーは、数年もの間開催が無く、該当サークルは、間違いなくその到来を渇望していた。
だからこそ、皆こぞって新刊を出し、怖いぐらいの熱意が発揮されたのだろう。
もちろん、先にも述べたが「ボーパラ」主催氏自身による丁寧な運営や、「ボーパラ」開催を通じ築かれた安定感・信頼感も一因にあるのは、言うまでもない。
個人的には、今回の成功を受け、他主催もキャラオンリー集合型のボカロオンリー開催を模索するのではないか?と感じた。

一般参加者の熱気も相当で、スタッフの感覚としては、「昨秋ボーパラ以上」とか。
初動は、正確な数は数えられなかったが、少なくとも300以上。500以上いてもおかしくない。
回を重ねるごとに、益々厳しくなる混雑っぷりである。
…何故数えられなかったかだが、今回待機列用に用意した7階の部屋が満杯に。立錐の余地も無く、数えて回れるだけのスペースすら無かったからだw
コミケでたまにやる列圧縮…「身動き取れないレベル」の非人道的列圧縮も発動したが、焼け石に水の世界だ。

参加者の男女比は、3:7ぐらいだろうか。
KAITO,鏡音等女性陣に人気の高いキャラゆえの結果だろう。
ボカロオンリー参加経験豊富な@++の綾瀬氏から指摘を受けたが、「キャラオンリーだとCDサークルが減るのも、女性の割合が増える一因」とのこと。これも的を得た指摘だと思う。
ただ、それでも男性参加者も3割居り、意外に健闘したとも映る。

サークルの男女比はもう少し極端で、1:9ぐらい。圧倒的な女性比率の高さだ。
私は、ボカロは女性向けの文脈で捉えるべきジャンルだと思っているが、今回女性陣に人気の強いキャラのオンリーという事で、その傾向はますます顕著になっているとも思う。

当日の盛況を見越し、主催側も混雑に対応すべく策を練るが、ノーマークの島中に長蛇の列が発生するのが、このジャンルのオンリーを営むに当たり運営泣かせなところ。
ニコニコ動画等で人気を博した方がサークル初参戦で長蛇の列、というパターンがありがちだが、今回はKAITO島が【島全体で炎上】。
KAITOサークルが軒並み新刊を出すなど、その尋常ならざる気合いの入り方が怖かったw
…KAITO島が【青く光っていた】ような気がしたのは、果たして気のせいだろうか(汗)

その分、館内スタッフの人手不足と疲弊は、尋常ならざるものがあった。
主要スタッフ2人が、岡崎の「雛見沢村民集会」に行き戦線離脱した影響もあったかもしれないが、人手不足は明らかだった。
ここが今後の課題になるだろう。

私の友人などは、設営だけのお手伝いという契約でのスタッフだった筈なのが、会期中も本部に張り付いていた。
人手不足により、なし崩し的に徴用されてしまった事が伺える。

…ヤバい、次は俺の番だ!

私は、徴用される危険を回避するべく、速攻で会場を退散。
次の目的地たる岡崎の「コミックステイト」/「雛見沢村民集会」に逃げ出したのであったw

6/16 インテックス大阪最後の開催「Comic communication」

形あるものも、いつかは崩れる。
始まりがあれば、終わりもある。
頭でそう分かっていても、「終わる」と知れば、どうしても、淋しくもの悲しい気持ちになってしまう。
関西男性向け同人の世界を、「屋台骨」として長らく支え続けてきた、オールジャンル同人誌即売会「comic communication」(略称「コミコミ」/以下略称にて記す)が、その歴史にピリオドを打つ事となった。

コミコミは、2000年代初頭、西日本において、男性向けジャンルの即売会が【存在すらしなかった】時期に立ち上がった即売会であった。
今でこそ西日本においては、「こみっく☆トレジャー」や「東方紅楼夢」「勧業祭」の存在も大きいが、当時はこれらの即売会も存在していなかった。
つまりコミコミは、男性向けジャンルの人間にとって、参加できる即売会が存在しなかった「不毛の地」を、1から開拓した、西日本男性向けジャンルにおける「パイオニア」的存在であった。

幸いにもスタートダッシュに成功したこの即売会、気が付いたら常時1000spを集める大規模即売会となった。
規模が大きければ、その分求心力も高まる。
コミコミには、多くのサークルが集い、一般参加者が集った。

コミコミは、男性向けジャンルに生きる、西日本の多くの同人者に活動の場を与えてくれた。
活動の場の提供を通じ、サークルを育ててくれた。
そういう存在だったと思う。
(余談だが、「けいおん!」原作者のかきふらい氏も、西日本出身だが、「けいおん!」以前はコミコミにサークル参加の経歴もある。氏もまた、コミコミで腕を磨き、そして巣立っていった一人であろう)

コミコミが育てたものは、同人サークルのみではない。この地域において、多くの優秀なスタッフを育てていった。
スタッフは、同人イベントを開催するに当たり、同人サークルと同様、欠かせぬ要素の一つである。
若いスタッフが育てば、即売会のノウハウが若い世代に継承される。
人によっては、周りに触発され、自分もイベントを立ち上げようと試みる。その時に、コミコミを通じ得られたスキルが、間違いなく活きる。
また、イベントが新たに立ち上がれば、その分同人界の活性化にも繋がる。

現在、関西や名古屋の同人イベントを見ると、男性向けジャンルにおいて、数多くの同人誌即売会が成功を修めている。
コミコミを通じ、サークルが当地に根付いたから、サークルを集められ成功した、と考えられる。
と同時に、コミコミでのスタッフ業務を通じ鍛えられ、それの成果をオンリーイベントの開催に活かす事もできた。
私は、そう位置づけている。

コミコミは、関西、そして西日本の同人界に、大きな影響をもたらして即売会である。
間違いなく、同人界の歴史を語る上で、その1ページにコミコミは入る筈だ。
だが、そのコミコミも、近年におけるオールジャンル即売会低調という風潮に、抗する事は出来なかった。
近年は1000spの大台を割る事も珍しくなくなり、昨年は864spと大きく割り込んだ。そして今年は、約700sp(併催オンリーを含んでの数字)にまで落ち込んだ。

この状況を鑑みるに、「終了」を決断するのも止むを得ないのかもしれない。
私個人としては、2004年以降ほぼ毎年何らかの形で顔を出し、様々な形でお世話になった即売会だ。思い入れも深い。もう少し踏ん張ってほしかった、との思いもある。
ただ、最終的にどうするかを決めるのは、全ての責任と権限を持つ、主催氏その人だ。
主催氏が、悩み考え抜いて出した結論であろうから、私はそれを尊重したい。

今日、2013年6月9日に開催されたコミコミは、【インテックス大阪最後のコミコミ】との事。
次回(2013年11月17日)は、場所を移し、京都市勧業館(みやこめっせ)で開催。幾つかのオンリーイベントを併催しての開催形態となることから、事実上、例年秋開催のオンリーイベント集合体「勧業祭」との合同開催と言えよう。
次回はスケジュールの都合もあり、コミコミへの参加は断念。私にとっては、今日のコミコミが、最後のコミコミである。

いつも通り、朝早く会場入りし、サークル設営等を済ませる。
11時に開場かと思いきや、今回は11時になっても始まらない。あれ?と思ったが、会場時間が、今回に限り11時30分に変わっている。流石に、少し戸惑った。
今回は設営を前日ではなく、当日朝に設定している。朝の設営開始から逆算し、開場をこの時間にしたのだろう。前日設営の会場費を浮かし、経費削減を図っているのだろうが、それだけコミコミの台所事情も厳しいのかな?とも思った。

一般来場者は、「インテックス最後のコミコミ」という事もあり、数多く来場した。
昨年あまり人が来ずガランとしていたので、少し回復した印象。当サークルの売れ行きも、昨年のコミコミに比べ倍増している。新刊効果もあったのかもしれないが、ありがたいお話である。
友人・知己や常連さんも多くお立ち寄りいただき、「人と会う」事が即売会の醍醐味の一つである事を、改めて実感した。
と同時に、それを味わえる貴重なイベントが無くなってしまう事に、残念な思いも抱いた。

今回は、急きょ「東方輝針城」の体験版フリーゲームコーナーが設置された。
…どう考えても、「金沢東方祭」の使いまわしです。本当にありがとう(ry
まあここは、コミコミにも参加している東方祭実行委員会側のご厚意という事になろうか。私も遊ばせてもらい、ご厚意に甘えさせていただいた。

企業出展も、同人ショップや、「こみっく☆トレジャー」主催「青ブーブー通信社」等いつも通りのメンツ。
ところで、青ブー関係者の皆様は、前夜、全国同人誌即売会連絡会の会合で飲み会という風の噂を聞いたのだが…連絡会の飲みの後即大阪行きですか…お疲れさまです…(汗)
まあ、インテックス最後って事で、無理を押して参加されたのかなあ…?

即売会としては、サークル数の減少が気にはなるものの、それを除けばいつも通りの「コミコミ」であった。
参加して楽しい、良即売会であった事は、間違いない。
こういう即売会が終わってしまう事は残念なのだが…やはり、サークル数の減少が大きかったのだろうか。インテックスを借りるにも、700spで採算合うとも思えない。そう考えると、残念だが、終了やむなし、という結論になってしまう。

まあ、惜しい気持ちを呟き続けても仕方ないので、先ずは、これまでお世話になった「インテックス大阪」そして「comic communication」に感謝の気持ちを申し上げたい。
そして、秋開催の「comic communication」が、有終の美を飾れる事を、心より祈念申し上げたい。


6/9 小田原の東方Projectオンリー「東方求名録」

6月9日は、神奈川県小田原市開催の東方オンリー「東方求名録」に、サークル参加させていただいた。

この日は、金沢でも東方オンリー「金沢東方祭」が開催。
主催は「大9州東方祭」「新潟東方祭」などでお馴染みの「東方祭実行委員会」…というかチャンコ増田氏。
チャンコ氏が、本気を出した気合いの入った運営を見せた事もあり、正直、相当迷った。
ただ、金沢は継続して開催する気満々だ。今後も行く機会はある筈。
それならば、過去その存在は気になってはいたものの、日程合わず参加が叶わなかった、小田原の東方オンリー「東方求名録」に参加しようと考えた。

「東方求名録」は、初回は2011年2月開催。当初は、10数サークル程度の小じんまりとした規模に過ぎなかった。
しかしながら、昨年の第2回は、遠方の東方オンリーにチラシを撒く等、告知が積極化。その甲斐あり、サークル数も倍増の30サークル台に躍進した。
30サークル以上なら、オンリーイベントとして形になる数字だろう。

今回は、目標を40spに定めた。
この目標は、前回の数字からもう少し伸ばせば達成可能な、無理の無い数字だ。
前回同様、各種東方オンリーでチラシを撒き、地道に告知を図れば、充分達成可能な数字だと思った。

…だがしかし、今回は、「難敵」が登場した。
チャンコ増田氏による「金沢東方祭」の、同日開催。
しかも「金沢東方祭」は、有名東方サークルを招いての生ライブ開催等、企画も充実。明らかに「勝ち」に来ている。
否が応でも、サークルの視線は、金沢を向いてしまう…本気のチャンコ氏を相手に勝つ事は、相当に難しい。
「求名録」にとっては、明らかに不利な展開だった。

しかし「求名録」も、そういう不利な状況ながらも、よく頑張った。
締切時点では30サークル台に留まるも、その後も諦めずにサークル参加を募り、1サークル1サークル、コツコツとサークルを集め続けた。
その甲斐あり、最終的には46サークル50スペースに。募集sp満了と、前回以上の躍進を成し遂げたのであった。

会場は、小田原駅から徒歩10分の、小田原市民会館。
箱根や国府津等周辺地域に出るバスも、殆ど全てが市民会館前を通る事から、市民会館へのバスも頻発している。バスの利用も便利だろう。
ただ、会場が古い建物なのがネック。空調が利き辛く、野外へのドアを開放し対応した。
…今年は晴れてたし、外も暑くなかったからそれで対応できたが…去年は雨天だったので相当蒸したようだ(汗)

初動待機列は、20〜30人程度。他の東方オンリーと比べても、そんな多いとは言えない。
総来場者も209名で、数字的には過去最高だし、遠征者が金沢に食われる中大健闘だとは思うが、決して多い数字ではない。
地元参加者を中心に、まったりモードでの進行だ。

しかしながら買い手の購買意欲は非常に高く、参加者数の割に売れ行きは好調だった。
そんな売れないだろうとタカを括っていたのだが…嬉しい誤算である。
この場をお借りして、お立ち寄りいただいた皆様方に、そして小田原の皆さんの気っぷの良さに、感謝の意を申し上げたい。

サークル向けのユニークな試みとしては、サークル受付時に、小田原や箱根の名所を纏めたガイドマップが手渡された事。
そういえば、主催氏も挨拶の中で、「イベント終わったら小田原の街を楽しんで下さい」とおっしゃっていた。
サークルに、遠征組が多いからこその取組であり、おもてなしの一環なのだろう。

この手の取組は、久留米のオンリーでチラシ置き場に観光マップが置かれたり、京都のオンリーで観光ガイドブック的な合同誌が刊行されたり…数は少ないが最近少し増えつつある取組だ。
遠征者の多いイベントで、今後も散見されそうな気がする。

今回は、神奈川県警の警察官が定期的に巡回していた。
とあるサイトで、「会場で参加者皆殺し」みたいな書き込みがあった影響の模様。愉快犯なので相手にするのもどうかと思うが、念には念を入れてという事か。
神奈川県警も余計な仕事が増えて、迷惑な話である。

ちなみに、この書き込みは、「求名録」だけがその対象ではない。
同日横須賀開催の交通系オンリーも対象だし、もっと言えば【向こう数ヶ月の男性向けジャンルのイベントが、開催地域問わずほぼ全て網羅】されているという頭の痛い展開だ。
各都道府県警により対応は異なるだろうが、今後も、イベントによっては、警官の巡回や手荷物確認が行われるだろう。
我々も運営円滑化の観点から、事情を理解しつつ協力に努めねばならないだろう。

コスプレ参加は44名。
コスプレスペースは広く取っていたが、そんな人が多くなく、ゆったり撮影できる環境。
椅子テーブルが置いてあったのは意外に使い勝手が良かったようで、レイヤーさんが衣装のズレを直したり、化粧台代わりに活用したり、諸々活用が図られていた。
コスプレイヤーがここでメイクを整えている光景を見て、更衣室とは別にメイク直しのスペースを用意しておけば、更衣室の混雑緩和に繋がるかなあとも思ったが、実際はどうなのだろうか。

ただ、更衣室の広さがアンバランスな印象。
狭い部屋を男性、広い部屋を女性に充てる運用は、女性コスプレイヤーの多い普段のイベントなら当然の運用だろう。
だが、東方は男性コスプレイヤーの方が多い。東方に限っては、広い更衣室を男性用にすべきだったと思う。

今回、会場内を見回して面白かったのは、【東方しりとり】のコーナー。
ホワイトボードや黒板に、東方関連のキーワード縛りで、ひたすらしりとりを続ける企画。
一般/サークル/スタッフ問わず、誰でも参加できる気軽さが受けたのだろうか。「東方しりとり」は会期中、常時盛り上がっていた。
イベント終了直前に、「ZUN」という単語が来て、きれいに終わった事も申し添えておきたいw

こうして無事に催事終了となった「東方求名録」。
確かに同じ日の金沢のイベントとかと比べ、派手さは無いかもしれないが、その代わり、小さな事から少しずつ、コツコツと地道に取り組んでいる。そういう印象を抱いた。

次回も来年6月の開催を考えているとのこと。
こういう、まったりムードの東方オンリーも、のんびりと過ごせるので、雰囲気は悪くない。
スケジュールが上手く合えば、次回も是非顔を出したいものである。

また、「求名録」の主催氏は、普段はオールジャンルの同人誌即売会「本屋」を、ここ小田原にて、定期的に継続して開催している。
全国即売会行脚の一環として、「本屋」にも足を運ぼうとも考えている。

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