首都圏以外のイベントが軒並み衰退を見せ、東京一極集中を強めている昨今の同人イベント事情ですが、ガタケットの元気さが目立ちます。
本日、ガタケット84が開催されましたが、今回のサークル数は1200サークル・1400スペ。
規模的には、10月23日に開催されたコミックキャッスルをちょい越えくらいの集まり具合です。

いかに漫画王国新潟と言えど、新潟市は人口80万人。周辺地域も含めても、100万弱の商圏。
少ない市場規模の中、これだけのサークルスペースを集められる事は、掛け値無しに大健闘ではないでしょうか。
新潟の市場規模の小ささに対する健闘ぶりは、漏れが独自に編集した「同人人口密度一覧表」をご覧下さい(PDF対応)。
人口に対する同人比率の高さにおいて、他地方都市に比べ新潟の突出が一目瞭然です。
では何故ガタケットは、新潟という小さい商圏でそこまでサークルを集められるのか。
何と言っても新潟に根付く漫画文化ってのもあります。代表の坂田文彦氏も、新潟県主催の「にいがたマンガ大賞」で審査員を務めたり、地元の日本アニメマンガ専門学校でアドバイザー的存在を務めたり、と新潟の漫画文化発展に尽力されております。
そういった地道な努力が新潟の漫画文化を支え、それがガタケットに追い風となっていた側面は当然あるでしょう。

しかし、それ以上に重要なのは対参加者への対応の充実。
ガタケット事務局は、常時事務員を1名配置しております。
まがりなりにも会社組織(有限会社ガタケット)である以上、その程度は当然、との見方があるかもしれませんが、重要なのは応対が非常に的確である事
電話で問い合わせしても、メールで問い合わせしても、しっかりと対応している点。
他のイベントだと郵送でしか問い合わせ受け付けないだとか、メールで送っても返事が来ないとか、そういった話は往々にしてあります。
基本的な事かもしれませんが、参加者からの応対をいつでもウェルカム的な体制で受け付けている事、そしてそれが的確である事。基本的な事が忠実に成されている事で、参加者の信頼を得ています。

まあ、個人主催イベントだとそうは逝かないのは当然ですが(特に電話での受付)、電話応対が無理でもメールでの問い合わせは確実に対応する位の事は是非是非、ってところでしょうか。



他にも、当日参加して気付いた事が幾つかあります。

・カタログ前売りの導入
→系列のガタケットSHOPやアニメイト新潟店、地元の蔦屋書店(佐渡・上越地方含む県内全域)と県内全域隈なく販売網を構築。新潟県民であれば何処に住んでいても前もってのカタログ購入でお目当てのサークルチェックが可能。

・委託販売の充実
→全国各地からの委託をほぼ無尽蔵に受け入れ(約200サークル)。
 全国各地のサークルの本を豊富に閲覧できるメリットがあり、買い手側の人気も高い。委託スペースの余りの混雑に整理券制を取り入場制限をするほど。
 委託は在庫管理、金銭管理等掛かる手間ヒマは膨大ですが、それをこなし切ってる力量も高く評価すべきでしょう。


・コスプレイヤー対応
→ 手荷物預かり所の用意がレイヤーには嬉しい。また、女子更衣室のスペースは男子更衣室の10倍と充分過ぎるくらいの広さ。女性は着替えに時間がかかる事を考えると、行き届いた配慮と言えましょう。
 地方イベントはレイヤー比率が高いのは、コミックライブ等の貴方主催イベントの話を聞いた方なら周知の事実でしょう。
 レイヤー率が高くなる事については、サークル者を中心に賛否あるのは存じてますが、レイヤー率が高いのは現実。良し悪しは別として、現実を現実として見極めての対応は評価に値すべきです。


・ガタケットショップを通じたサークル支援
→ サークルは前日、下手すると当日朝まで修羅場で本つくりに励んでます。
 ガタケットショップは、単なる同人誌や画材等の販売に留まらず、コピー機を4台備えるなど、コピー本を作成するサークルのニーズに備えております。しかも、驚愕すべきはその営業時間。

 ガタケット前日 10:00〜03:00
 ガタケット当日 05:00〜19:00


何ですかこのスケジュールはwwwテラワロスwwww
おまいらウチのコピー機空けとくから本がんがってつくれ。そういうガタケット事務局からの強いメッセージが読み取れるのですが・・・。
いや、対サークル的にはこの上ない親切ですし、本の刊行をサークルに助長する効果もあります。
便箋ラミカの地方イベントが多いご時世、本サークルが増えるのは売り手にも買い手にも朗報です。本を増やす意味でもいい事だとは思います。
ただ一つ気になったのは、いや、実は知り合いの某先輩がガタケットショップの上の階のマンションのお住まいなんですが・・・彼ちゃんと眠れたのかしらw


・男性向け同人者への対応
→ ガタケットは少ないながらも男性向けサークルが参加しております(約80サークル)。
 とは言え、買い手的には期待できるサークルが無いとイベントには参加しません。僅か80サークルの中から期待できるサークルを探すってのもしんどいでしょう。
 そこでその80サークルを補完する役割を果たすのが企業出展。今回はガタケットショップさん・江戸主水のお店さんの2店が出展。中堅クラス以上のそれなりのサークルさんがラインナップに加えられております。両店とも、男性向け・女性向け双方取り扱っておりますが、ガタケでは品揃えが男性向け中心。男性参加者への補完という色合いが強いように思えます。
 買い手的には、直接や委託で良いのが無くとも、企業で探す事が出来る。男性諸氏の一般参加がそこそこあるのもそういう理由でしょう。

 そして、買い手がそれなりにいれば、売り手も参加しやすくなるわけです。
 (仮に企業目当てでも、あくまで同人誌目当ての人ゆえ、帰りに直参サークルにも立ち寄ってくれる可能性は高いはず)

 他の地方イベント(特に貴方系)のような男性向けジャンルのデフレスパイラルが起こらず一定の集客を果たしてるのはその当たりに原因があるのかも。

(注:男性ジャンルが集まるのは、新潟に男性向けイベがないのも一因である。もし新潟に男性向けイベがあれば、ガタケではなくそっちに移る可能性がある事も明記させて頂く)



地方のイベントは何処も軒並み苦戦しております。
最盛期に比べ、サークル数が半減したイベントも少なくありません。
ガタケットだって、最盛期に比べると減ってるのは否めません。
しかし、それでもガタケが今だに強さを見せるのは、参加者対応のような基本的な部分をしっかりこなしつつ、かつ少しでも改善できるようにと工夫を凝らしているところです。
他地方のイベンターさんも、ガタケに学ぶべきところは多い事でしょう。

今取り上げたガタケの長所、これは必ずしも全てが他のイベントに取り入れられるわけじゃないでしょうけど、取り入れられそうなところはどんどん吸収して、より良いイベントづくりを目指して頂きたい・・・と切に願います。