参考:2005年11月19日「地方イベントの挑戦 〜北陸・同人誌オンリーイベント〜
   2006年3月12日 「北陸本専が案外好調らしい

かねてより何度か、当ブログでも取り上げさせて頂いたが、「同人誌オンリー」の同人誌即売会「北陸本専」に参加させて頂いた。
北陸の同人誌即売会を取り巻く状況を激しく大雑把に説明すると、金沢地区はKAC主催のオールジャンルイベント「金コミ」「こみたい」が200〜300sp前後で推移。富山・福井ではユウメディアのご存知「コミックライブ」が君臨している。富山は100〜200sp前後、福井は100sp前後の規模だったと聞いている。
(*手元に明確なソースが無いので確定数字ではない。あくまで又聞き話である事を付記させて頂く)

これらのイベントについては、以下の3点で一致した傾向を持つ。
即ちそれは、サークル数の減少・コスプレイヤー率の増加・販売物はラミカと便箋
尤もこれらは、北陸のみでは無く、大都市除く殆ど全ての地域イベントに該当する特徴ではあるが。
一般論になるが、3特徴の内「サークル減少」は、他2つの特徴「コスプレイヤー率の増加」「販売物はラミカと便箋」が一因となっている。
コス者は他の一般参加に比べて本を買う傾向にない(コスするのが主目的だから当然か)し、ラミカや便箋が多く出品されるのは、それを求めるニーズが一般参加者から多いがゆえの結果である。(一般参加者は十代の若い娘さんが多く、お小遣いから買い物をする彼女らは、数百円する本よりも100円で手軽に購入できるラミカ・便箋を選ぶ)
サークルも、自分の同人誌を見て貰えない。買って貰えない。サークルとしては、至極辛い状況だ。となると、自然本を見てくれる、買ってくれる人の多い、東京や大阪のイベントに流れるのも自明の理である。

そんな地方イベントの現状に一石を投じたのが、同人誌オンリーの即売会「北陸本専」である。
「北陸本専」は昨秋イベント開催を決定、その後コミケやコミックシティ等の大規模イベントでサークル向けにチラシを配布した。
また、アニメイト・ホワイトキャンパス等、北陸3県の同人ショップ・ヲタ向け専門店に積極的にチラシを置いた。福井、金沢、高岡、富山…多少の抜け落ちはあるが、およそ考えうる北陸3県全てのショップを網羅したと言っても過言ではない。金沢のメイド喫茶でも北陸本専のチラシを拝見したぐらいだ。
北陸本専の努力の跡を、ここより垣間見る事が出来る。

そして、サークルのロイヤリティ(忠誠心)も非常に高いものがあった。
北陸イベントの活性化を図りたい、との主催の心意気に共鳴したサークルが多かったのだろう。
イベントにてサークルスペースからのチラシ配布を申し出るサークルは、おおよそ15〜20ぐらい。地方イベントにしては、協力者数は異例の多さである。

最終的に、北陸本専は直接108sp、委託29spと新規開催のイベントにしては異例のサークル参加数となった。
この規模は、隣県の富山・福井のコミックライブに匹敵するものがある。金沢(というか北陸3県で)最大規模のイベント「金コミ」「こみたい」の約3分の1の規模である。
ここまで多数のサークル参加を生んだ要因の一つとして、主催側の努力も当然見逃せない。チラシ配布等、主催側は出来うる事を殆ど全てこなしたと思う。
しかし、それ以上に重要な要因としては、サークル側の北陸本専に対する期待感の大きさであろう。サークルからのチラシ配布協力の申し出が多く、サークルの忠誠心(ロイヤリティ)が高い理由。それも元を辿れば、サークル側の期待ゆえ、であろう。

*ちなみに、サークル側の期待の大きさは、当日出席率の高さ(欠席が1〜2spあったかどうかって程度)からも窺えよう。

こうしてサークルは多く集まった。
そうなると、次は買い手=一般参加者がどれだけ来てくれるか。そして、どれだけ本を買ってくれるか、である。
同人誌即売会においては、売り手がいなくてはお話にならないが、売る人間がいれば買う人間も必要だ。

東京や大阪等の大都市に流れたサークルを地元に呼び戻したい、との理念を掲げたのが、この北陸本専である。その狙いは的中し、普段大都市のイベントで活動し、地元のイベントには参加しない層が多数参加した。
地元のイベントで見ないサークルが9割を占めているとの地元の方の談もあり)
当然、サークルの大半は東京や大阪の大規模イベントを経験しており、大都市の売り上げを経験している。
売り上げが全てではないと考えているサークルは多いだろうし、そもそも東京ほどには売れないと割り引いて考えているサークルも居よう。
只、サークル的には、どうしても東京や大阪の売り上げと比較してしまう。それが心情だ。一般参加数にしても、当たり前だが東京や大阪より少ない。

私が懸念するのは、今回の参加者が東京や大阪よりも売り上げが少ないから…とばかりに、もし次回以降同様の即売会が開催されたとしても、参加を見合わせる可能性がある事だ。
北陸本専にあって、東京や大阪のイベントに無いものは、只一つ。それは、郷土愛だ。
(サークルの期待感もロイヤリティの高さも、郷土愛と密接な関連があろう)
郷土のイベントを活性化させようという意志で始められ、それにサークルが応えた。
願わくば、次回以降もし仮にイベントが開催されたとしよう(私もそれを望んでいるが)。その時は、売り上げ度外視で、地元の頑張っているイベントを支えよう、という意志の元、サークルさんには参加を検討して頂きたいものである。

長くなったのでここで一旦区切らせて頂くが、次回は、北陸本専2回目の開催を祈念しつつ、2回目に更なる飛躍と北陸同人の更なる活性化を果たす為に何が出来るか
この点について論じさせて頂きたい。


【追記】
本専にて、自サークルでも2点程糞同人誌を発行させて頂いた。
ブログ見てますよとお声掛け頂きご購入頂いた方も多く、サークル的には非常に嬉しかった。サークル冥利に尽きるイベントあった、と個人的には感じた。
当サークルを訪れた皆様全てに感謝の意を申し上げたい。
不思議なのは、サンクリやキャッスルよりも遥かに売れ行きが良い事。

過去の売り上げはこんな感じ

東京のりもの学会>北陸本専>コミックネットワーク>>>>キャッスル>>サンクリ>>>>コミックライブ(名古屋)

非常に不思議なランキングであるw