2007年になりました。
遅まきながら、初春のお慶びをお祝い申し上げます。

昨年は、お馬鹿なブログでありながらも、多くの皆様にご注目ないしご覧いただきましたて、誠にありがとうございました。
本年も、自分なりの視点で同人にまつわる出来事を論じつつ、良き同人誌即売会をご紹介できるブログを目指して参ります。引き続きご愛顧、ご愛読をいただければ幸いです。

さて、本日は新年早々、ちょっくら厳しいテーマで切り込んで参りたいと存じます。
お題は、12月31日・コミケ3日目、みつみ美里先生主宰「CUT A DUSH!」における、一部参加者への販売拒否に関する是非について。

【事件の概略】
みつみ美里氏主宰「CUT A DUSH!」(以下「カッタ」と表記)は、我が国で1,2を争う人気を誇る超大手サークル。コミケでは毎回、ファンによる長蛇の列が出来る。
一方、池上茜氏主宰「AMR」も、みつみ氏ほどでは無いものの相応の人気があり、(牛歩列等の批判はあるものの)ファンによる長蛇の列が成される人気のサークルである。
今回、カッタ側に並んだ一般参加者の中で、池上茜氏「AMR」の紙袋を持った参加者が排除された、という話が匿名掲示板、及びみつみ氏ブログ内で持ち上がっており、排除の是非について議論が起こっている。
今回は、この件について、排除行為の真偽そのものも含め、自分なりに検証して参りたい。



【事件の背景】
池上氏の絵柄に関しては、みつみ氏のフォロワー的な要素が強いとされ、みつみ氏の絵をトレスしたとの疑惑すら上がっている。
トレスの真偽については当ブログでは判断の一切を保留するが、トレス疑惑がある、という事実は押さえておきたい。

ちなみに、カッタ側はサークルスタッフ用にジャンパーを着用させ、毎回販売や列整理に当たっている模様だが、一昨年の冬コミ以降、このトレス疑惑を逆手に取った際どいネタがジャンパーに起用されている。

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参考:SのDIY的生活様
 ・2006年1月2日付「コミックマーケット69 冬 二日目
 ・2006年8月14日付「「CUT A DASH!!」のスタッフTシャツ
 ・2007年1月1日付「コミケ71 「Blazer One」&「CUT A DASH!!」のスタッフジャンパー

毎回トレスをネタにした非常に際どい内容であり、懸念を表明するブロガーさんもいらっしゃるが、自分的には一線を越えるか越えないかのライン、ギリギリセーフと考えている。(参考/当ブログ2006年1月14日付「CUT A DASH!さんのスタッフジャンパーの件について」)
・・・最早カッタの定番企画になっているような趣さえ漂うがw



【AMR紙袋持参者排除の真偽について】
先述した「トレス疑惑」の件。ジャンパーに執拗なまでにトレスネタを盛り込んでいるが、逆にそれはカッタがトレスを気にしている事の証明でもある。
カッタがAMRに対し如何なる印象をお持ちかは想像の範囲内でしか語れないが、普通に考えて、フォロワー、それもトレス疑惑のある所に良い印象を持っているとは考えられない。
カッタ側がAMRを排除したくなる動機は、確かに存在する。

だが、カッタ側がAMR紙袋持参者を本当に排除したのか。これについての疑問もある。

1.AMR→カッタ巡回者は存在し得るのか?
 AMRもカッタも人気サークルである。両方とも長蛇の列が並び、かつAMRは牛歩批判が起こるなど、列捌きの遅いサークルであり、購入には長時間の待機を強いられる。AMR購入後カッタに並ぶ事は困難で、普通買い手ならばどっちか片方を切る筈ではないか?

2.カッタに排除するほどの余裕はあるのか?
 だいたいあれだけ長蛇の列が出来て、列整理と販売で手一杯な筈。特定の買い手を排除する余裕なんぞ無いと思うのですが。

実は自分、この2点の疑問、並びにweb上で匿名の証言しかない所から、AMR紙袋持参客をカッタが排除した、という話は非常に疑わしいものと考えていた。

ただ、mixiを徘徊すると、AMR紙袋持参者を排除した証言が多数出てきている。
比較的匿名性の薄いmixiで、多数の証言が出ている点を考慮すると、やはりこの話は事実と断ずる方が妥当かと思う。


【排除の是非について】
コミケの理念は「来る人拒まず」。
せっかく自分の本を求めに並んでくれた人を拒否するのも如何なものかと思うので、出来れば全ての参加者を拒否する事無く販売するのが【理想】だと思う。

一方、サークルには「売る自由」もある。
サークル側にとって気に食わない連中に売らない。別にそれはサークル側の権利であり、個人的には称賛できるものでは無いが、批判に値するほどの事ではない
ま、男性に販売を拒否する腐女子サークルは山ほどあるし。

但し、売らないなら売らないで、それに関する告知責任と説明責任をサークル側は負う。

・告知責任 →
 特定用件を満たす人間には購入をご遠慮していただく旨、web上のサークルインフォメーション等で事前告知するのが筋。今回は事前告知無く、当日いきなり排除した点、筋が通っていないと言える。

・説明責任 →
 何故そのサークルの購入者に対し販売を拒否するのかについても、説明が必要。何故そのサークルが気に食わないのか、トレスが原因ならその旨も説明しないと筋が通らない。
 トレスが原因なら、カッタ側とAMR側で話合いをするべき、買い手を巻き込むべき問題ではない筈だが、そこで買い手を巻き込み販売拒否を行った合理的理由が何処にあるのか?この点についても説明が必要。

これらの点を明確に、事前に告知・説明していれば、販売拒否しようがしまいが、それはサークルの自由だと思う。
今回は、カッタが何の告知・説明なく当日突然拒否した点について、残念ながら批判は免れない
カッタ側の販売拒否、そのものについては批判の対象とはならない


【コミックマーケットの「参加者」としての意識】
忘れてはならないのは、カッタも「サークル参加」という形態で「参加者の一員」である点。

先にも述べたが、あれだけ購入者が殺到する以上、カッタ側は列整理と販売で手一杯な筈。正直、特定買い手を排除する余裕なんぞ無い筈である。だが、それを敢えて排除に踏み切ったとなると、販売や列整理に割くべき労力を他に割いたという事である。その分、販売に割く労力は少なくなり、販売速度も遅れてしまう。列もその分長く伸びる。
只でさえ阿鼻叫喚の中、余計な事して混乱を増大させた
それは、コミケットというイベントそのものに余計な混乱をもたらしてしまった事を意味する。コミケットに無用の迷惑を掛けてしまった点、反省を促したい。
それを極力防ぐ意味でも、事前に販売拒否の旨告知した方が、混乱を最小限に抑えられ良かったと思うのだが…。


結論を申し上げると、販売拒否そのものについては「サークルの自由」であり、批判の対象にはならない。
但し、事前の告知を行わなかった事、排除する理由についての説明が一切なされなかった事、この2点については残念ながら、批判の矛先を向けざるを得ない。それが自分の判断である。