随分日が経ってしまったが、4月11日、福岡・都久志会館開催「tenjin.be」に参加させていただいたので、その時のご報告を。

tenjin.beについては、同人誌即売会として見るのならば、今回は目くじら立てるような事もさほどは起こらず。至極全うな即売会であったと断言できる。
ただ、「地域内における同人活動の支援」を設立の事由とするNPO法人、という観点からすると、果たして今日の現状はいかがなものか。…いや、別に悪い事はしてないのだが、多くの方を巻き込んでNPO化したその経緯や労力を考えると、「物足りなさ」を感じる。

今回のエントリーは、「同人誌即売会」としてのtenjin.be、「NPO法人の事業活動」としてのtenjin.be。二方向からこの即売会を検証したい。
同時に、即売会がNPO主催たる事に何処までのメリットがあるのかについても検証させて頂きたい。
即売会のみを見るならば、悪い評価を下す要素は余り無い。
運営の問題点が完全に解消された訳では無いので、「北陸本専」「杜の奇跡」クラスの高い評価は出来ないが、市場規模や地理面で不利な条件の地方都市で頑張る即売会、という事で相応の評価をさせて頂きたい。

今回で通算四回目に突入。初回開催から丸一年経ち、地域での認知度も高まった。
サークルのレベルの高さ、参加者年齢層の高さも以前同様。このあたりは、主催の「狙い通り」であろう。

サークル数も60以上集まった。
昨年7月のtenjin.beに比べると物足りなさは感じるが、例年なら11月やら1月やらに福岡ドームで開催されるはずの大規模即売会が、今年開催されず、地元での重要な告知機会が無かった事。ここを忘れてはならない
「コミックネットワーク」はヤフードームを撤退。そしてその後、物凄い勢いで凋落。
もう一つの大規模イベント「コミックシティ」も1月の開催を検討するも「会場が取れない」と断念した。
ドームでの即売会が無ければ、十分な告知が出来ずサークル数も落ちるのは、2008年01月18日付「12/23 福岡モルティ天神開催「ジャンプ大血戦!」に参加しました」でも論じている。
そういう状況下でありながらの60弱ものサークルを集めたについては、もっと評価されても良いのではないか。

只、事務作業の遅延に次ぐ遅延は猛省せねばならない。
特に、サークル向けの当日参加案内の発表が遅れに遅れた事はいただけない。
流石に、イベント一週間前のサークル案内発表、所謂「九州タイム」は無くなったものの(サークル的にギリギリ許容範囲内の二週間前の発表)、発表予定日を二回も順延するドタバタぶり。順延の繰り返しは、サークル的に余り良い印象を持たれない。
他の即売会主催が、100を超えるサークルの事務処理を余裕で片付けられる事を考えると、60サークルでバタバタするのは余り好ましく無い。事務方は気合いが足りん!もっと気合い入れて頑張ってくれ!と申し上げたい。

同じ福岡のコミックネットワークが、サークル数四桁→二桁という史上稀に見る情けない転落ぶりを見せた事で、福岡におけるtenjin.beの役割は、相対的に高まっている。…シティを除けば、(福岡界隈で)他にオールジャンルで参加出来るマトモな即売会は、tenjin.beと小倉のライブ、春日・大野城・久留米等で開催される個人主催の即売会ぐらいしか無いし。
次回の11月開催は、5月・9月二回の福岡コミックシティという大変重要な告知機会を得ている。8月にはコミケもある。これらの機会をきっちり逃さず告知に努めれば、100sp超えは行ける。
…そうなった時に、今のままじゃ駄目なのは明らか。事務処理の改善と、事務方への気合注入が望まれる。


また、今回少し目に付いた事としては、関係者同士の「内輪意識」が目に付いた事。
と言っても、それは「ほんの少し」に過ぎない。
現時点では、即売会の雰囲気を左右する程のものでもなく、ブログで取り上げる程の「ひどい」問題でも無い。
だが、それでも敢えて今取り上げるのは、これがひどくならない内に、関係者諸氏には気を引き締めて頂こう、という狙いからだ。

いや、内輪的になるのは仕方無い。どんな即売会にも、多かれ少なかれそういう所はある。
ましてやtenjin.beは、前身の佐世保時代を含めると、10年以上の長い実績を誇る。
その中で、長い間一緒にやってきた連中同士、繋がりが出来て仲良くなるのは当然だ。

…ただ、今気になるのは、「ナアナア」な部分が出て始めている所。長年即売会やっているので、どうしてもそう言う部分は出て来ようが。
ぶっちゃけ、今回も事務作業の停滞が深刻で、お世辞にもしっかりしていた、とは言えない。もう少しひどかったら、青龍刀を振り回していた可能性もある。
ただ、長年スタッフやサークルとしてお付き合いをされていた方々から見ると、逆にその事務の遅さに慣れちゃってる部分もあろう。
問題があっても、それに声を上げる人も居ない。居ても少数。声を上げる人が居なければ、問題意識も生まれず、問題を問題と認識しないまま終わってしまう。
「ナアナア」の意識が、運営のチェック機能を弱め、問題意識の低下・運営の杜撰さに繋がる事を危惧する。

tenjin.beは、NPO法人として立ち上げ、多くの協力者からの無償出資や人的奉仕を得て開催に漕ぎ着けている。その責任は、他の即売会より重い

問題を問題として認識する事を拒み、多くのサークルの離反を生んだ即売会に「夢彗星」や「コミックネットワーク」がある。
もっとも、「tenjin.be」をこれらの青龍刀な即売会と比する事すら、本来は「tenjin.be」にとって失礼な話なのだが…

ただ、これらの厨房即売会のお陰で、「九州主催」というだけであらぬイメージを持たれかねない。
「tenjin.be」には、より高みを目指して頑張り、堅実な運営を目指して欲しい。
そして、九州に付いた負のイメージを返上して欲しい。九州主催のイメージアップを果たして欲しい。
その為には、内外からのチェック機能が働く事こそが必要だ。チェック機能が働くためには、内輪意識が出ないよう注意を図る必要がある。
そういう思いから、内輪が酷くない今の内から、警鐘を鳴らす次第である。


即売会自体は雰囲気も良く、参加しての満足度も高い。また行ってみても良いかな、と思う。
ただ、この即売会の本来の実力を考えると、もっと頑張れる即売会だ。
佐世保時代は100サークル・参加者500人以上を集め「tenjin.be」が足元にも及ばぬ数字を出している。九州で、ラグナロクオンリーを成功させた実績もある。
佐世保時代の成功を知るに、今日の「tenjin.be」は実力を出し切っていない。彼らの力はこんなもんじゃないはずだろ、と思う。

四回の開催を経て、即売会自体は軌道に乗った。では、次の段階、更なる高みを目指そうじゃないか。
そういう思いから、少し厳しい発言をさせていただいたが、それも「tenjin.be」の発展を願っての苦言である事をご理解頂きたい。