この1週間、北陸界隈の同人関係者の間で、「来年3月29日に同人誌即売会が石川県の主催で開催される」との噂が広まっている。
人によっては、来年3月の開催が確定事項として扱っている方も居よう。
だが待って欲しい。果たして、石川県主催の同人誌即売会、これは確定事項なのか。

私が状況を精査する限り、石川県が同人誌即売会を主催する可能性は限りなく低いと見ている。決して、石川県主催は確定事項でも何でもない。寧ろ、可能性としては低いのではないか。

以下、その根拠について論述する。石川県の主催を確定事項として捉えられてる皆様には、是非ご一読いただきたい。
事の起こりは、9月14日開催・「金コミ(金沢コミック祭)69」(主催:KAC)のサークル案内に掲載されていた一文である。

>○石川県が来年3月29日に同人誌即売会を産業展示館で開催予定だそうです。協力要請がありましたが断りました。
> 18禁はNGだとか、能登復興の為とか、このイベントで観光振興とか、石川県の税金が数百万円投入されるそうです。同人誌即売会は能登振興や観光誘引のために行政の税金を投じて行うべきものなのでしょうか?
> このイベント開催予定のため、来年1月の金コミは開催を延期に追い込まれました。


まず、この文章のポイントをピックアップしよう。

・石川県は開催予定「だそうです」 → あくまで伝聞調
KAC(金コミ主催)は、石川県からの協力要請を断った
 → KACは、石川県とは縁もゆかりもない「部外者」の立場である

確かに石川県は、同人誌即売会の開催に向けて動いた、それは事実だろう。
だが、本日現在、石川県からの正式発表は一切無い。あくまで協力要請を受けたKACが、「やるらしい」という伝聞調のレベルの話をしているだけである。

KACが石川県に協力する立場ならば、関係者の発言として相応に信憑性もあろう。だが、KACがそれを断った以上、KACは石川県とは関係のない、「部外者」に過ぎない。部外者の発言を信用するには、我々はもう少し慎重であるべきではなかろうか?

気になった自分は、1週間前の9月5日に、石川県の産業展示館に確認を取った。
同館曰く、「3月29日に、確かに4号館を県は借りている。だが詳しい内容は報告が上がっておらず未定である」との事。
予約状況を見ると、他館は1週間以上のスパンで借り上げているのに対し、4号館は土日のみのスポットでの借り上げとなっている事も申し添えておく)

そのお話を聞き、自分が持った疑念が一つ。

箱を押さえただけで内容の報告を上げていないという事は、【開催内容の方向転換も可能】なのでは?

KACの協力を得られないとなれば、県に即売会の開催ノウハウが無い以上、即売会開催は極めて難しくなる。KAC以外の即売会主催団体に話を持ちかけ、協力を得られれば話は別なのだろうが、そこまで県サイドも考えが至るだろうか。
現在確認する限りでは、県にそういう動きがあるとは確認し得ない。
KACの協力を得られない段階で、同人誌即売会開催計画は「頓挫」した、と考えるべきであろう。

そして、県からの公式発表が何も無く、情報ソースが「部外者」のKACから伝聞調の物のみである以上、KAC発表の情報を手放しで信用する事は難しい。

県は、同人誌即売会開催を検討したかもしれない。開催に向けて動いた。そして、KACに協力を求めた。そこまでは事実だろう。

だが、それはあくまで、水面下での計画・調整段階の話であり、正式発表も無い以上、確定事項とは言えない。
その段階でしくった以上、イベント内容を変更する方向で県は考えるのではないか、と推測する。
可能性としては、ノウハウの無いまま無理矢理開催する可能性もあろうが、そんな全裸で最前線の戦場にバンザイしながら突撃するような無謀な真似をするほどお役所もお馬鹿ではない…と思いたい。

いずれにしても、これだけは確実に言える。
県から正式発表が無い以上、「県が同人誌即売会を主催する」と言う事は、決して確定事項ではない。
我々は、今後県から発表されるであろうプレスリリースを待って様子を見るしか無い。安易な断定や決めつけは禁物であろう。


【追記1/KACの情報発信に見る軽率】

繰り返し申し上げるが、KACは、今回の石川県とは無関係の「部外者」である。
当事者でもない分際で、ましてや当事者からの正式なリリースも無いのに、どうして「石川県は同人誌即売会を開催する」なんて断言できるのか。
非常に疑問…というか情報の取扱、発信方法に、軽率さを感じる。

(これは、当日一般参加した友人からの伝聞情報だが、事前のサークル案内のみならず、当日も館内放送にて「石川県が3月29日に同人誌即売会を開催する」との旨をアナウンスされた模様だ。本当ですかね?裏を取りたいので、当日ご参加の方には情報提供をお願い致します)

もし仮に、自分が可能性を指摘したように、石川県が同人誌即売会からの方向転換を図ったとしよう
そうなれば、「風説の流布」を行った、との批判は免れない。KACはいい笑い者になろう。
KACは、即売会の開催やショップの運営という業務を通じ、地元金沢の同人世界を長年に亘って支え続けてきた大功労者である。その功績に、深く大きい傷を付ける事にもなる。

KACは、自身が「風説の流布」を行ったと批判されない為には、自己の流した「県が同人誌即売会を開催する」との情報が真実となる事=県からの正式リリースが出てくる事を祈るしかあるまい。
自分的には、その可能性は薄いと判断するが…。


【追記2/関連があるかどうかは不明だが】

北陸の同人情報をレポートする「同人誌な部屋」様、9月13日付記事より抜粋。

>北國新聞 平成20年9月12日(金曜日) 4面目の記事
>「漫画で石川の魅力発信」

詳しい文面は載っていないが、本文記事を抜粋すると以下の通り。

>漫画で石川の魅力発信
> 県は今秋、県内の観光資源をテーマにした漫画作品を全国から公募する。優秀作は>作品集にして石川の魅力発信に役立てる。「マジンガーZ」や「キューティーハニー」などで知られる漫画家永井豪氏(輪島市出身)らが審査員に就任する予定。九月補正予算案に三百万円を計上した。
(中略)
>全国初の取り組み
> 県は来年3月下旬にコンテスト入賞者の表彰式、作品展の開催を予定している。県交流政策課は「観光資源を題材にした漫画を公募して情報発信ツールとして活用するのは全国で初めての取り組みになる」としている


取り敢えず、石川県に、政策の中にマンガを取り入れ活用しようとする動きのある事だけは間違いないだろう。
それに同人誌即売会が含まれるかどうかは不明だが。