NPO法人「Project Arbalest」主催の同人誌即売会「tenjin.be」(福岡市天神にて開催)は、低迷する地方の同人世界で「頑張る即売会」として、NPO法人立ち上げ当初より注目し続けてきた。

正直、怠慢な運営が目立ち、期待が大きかった分厳しい論調で語る事が多かった。
端的に申し上げると、青龍刀振り回したくなる衝動に駆られる事しょっちゅうだったw
だが、今回の「tenjin.be」に関しては、本当の意味で期待出来そう。開催が楽しみな即売会、と言える。
以下、何故今回の「tenjin.be」が楽しみなのかを延々語ってみる事にする。
先ず何と言っても、サークル数の大幅増加。これに尽きる。

今月初頭という早めの締切設定にも関わらず、100サークル超。三桁の大台を達成、募集spも初めて満了した。
福岡市界隈での即売会としては、「コミックシティ」の1500sp超は別格としても、古参の「コミックネットワーク ノア」(80sp前後)をかわし、シティに次ぐ福岡第二位の規模となった。
…まあ第二位と言っても、ネットワークが急激に転落し、第二位の座が転がってきただけ。余り誇れるレベルでも無いのだがw

とは言え、こと福岡において、ドーム以外での即売会、皆軒並み二桁台だ。平均10-30sp程度、老舗オンリー「ジャンプ大血戦」や人気ジャンルのオンリーでも80sp前後の規模でしかない。
ドーム以外で100サークル超を果たした即売会はほぼ皆無であり、「tenjin.be」の100サークル突破は、九州界隈では「快挙」と言えよう。

サークルも、九州在住の常連がそれなりに揃っている。
有名所では「リリカルマジカル」「REI'S ROOM」が参加を決めており、これなら@++さん所でもちゃんと取り上げてくれそうだw
他、来年5月開催の東方オンリー「博多東方祭」の主催氏もサークル参加を決めている。
今回の「tenjin.be」の参加サークルは、質量共にこれまでになく充実している、と断言出来よう。


今回これ程までに「tenjin.be」が健闘した大きな理由は、告知機会に恵まれた事である。
そして、その告知機会を活かすべく、積極的に告知を図り努力した事も大きい。

告知機会に恵まれたというのは、5月・9月の二回福岡ドームで開催された「コミックシティ」の存在を指す。
昨年7月の「tenjin.be」は、告知機会がコミックシティの一回だけにも関わらず70サークルを集めたし、一方シティが秋に開催されず告知機会を失った昨冬の「ジャンプ大血戦」は、例年の半数にまで参加サークル数を落とした。九州において、シティの影響力は其れほどまでに大きく…シティが無かったら九州の即売会は死滅すると言っても過言ではない
(だからシティが福岡で開催されなかった一時期、私は「青龍刀片手に四谷の赤ブー本社に直訴する」とか叫んでいた訳であるw)

話がずれたが、九州の即売会におけるシティの影響力は、絶大だ。
そのシティと言う最重要な告知の拠点を、二回も活用出来た事は、例えようもなく大きい。
当然、全サークル配布を果たしたが、この二回の配布で、九州のサークルの大半に、「tenjin.be」の存在は浸透した。今回のtenjin.beの大健闘は、シティという告知の場を最大限に活用出来た事に起因する。

シティだけではなく、他の即売会での告知も、今回は非常にマメに行った。
大牟田や久留米等近隣地域のオールジャンル即売会、天神で開催されるオンリー等、福岡で開催されしありとあらゆる即売会にこまめに顔を出し、告知に励んだ。
「サンシャインクリエイション」「こみっく☆トレジャー」や「コミックマーケット」等、都内の即売会でも積極的にチラシ配布を行った。

そして、締切1週間前には、過去の参加サークルにダイレクトメールを投下し、サークル参加を促している。これまでダイレクトメール等受け取った事が無く、今回初めての試みの模様だ。
ダイレクトメールの投下は、他の主催が普通に行っている事であり、常連さんを呼び込む良きツールであると考えるが、今回良かったのは、投下のタイミングが締切1週間前という「締切間近」のタイミングだった事。「締切迫る」と煽られれば、取り敢えず参加してみようかな、と私のように釣られる人間も出てくるw

今回の、サークル集めに関する様々な施策は、今までに見られないマメさであった。
このような小まめな取組みを積み重ねた結果が、今回のサークル数の大幅な躍進を呼んだと解釈している。100スペース突破は、tenjin.be関係者のたゆまぬ努力の成果であり、先ずは祝意を表したい。


ただ、私に言わせれば、tenjin.beの主催達は、この程度の事こなせて「当たり前」の実力を持った主催だと考えている。そうじゃなきゃ、3年も前から期待感を表明しなたりはしない。
そもそも、佐世保時代は80sp程度は普通に集めていたし、内40〜50spは常連客。告知らしい告知を殆ど放棄した昨秋「books.tenjin.be」でさえも、40サークル以上を集めている。最低40サークル以上の「基礎票」を備えている即売会である。
この基礎票に加え、九州界隈及び都内大規模即売会での告知を徹底させれば、最低でも50〜60サークル以上はかき集められる。
tenjin.beは、100サークルは普通に集められる実力を持っている。

…だが、今までのtenjin.beではそこまで告知を徹底させなかった。言っちゃ悪いが、相当手を抜いて告知していた印象もある
だが、今年に入ってからだいぶ告知に本腰を入れ始め、4月の「tenjin.be#03」は、福岡ドームでの告知の機会が無かったにも関わらず(シティは1年近く開催期間に空白があった)、60サークル近くを集める健闘を見せた。そして今回、初の100スペース突破。
私に言わせれば、ようやくお前ら本気を出したな、って所である。
タイトルの「ようやく「始まった」tenjin.be」の所以はそこらへんにある。


tenjin.beの課題としては、事務処理の遅さ
サークル案内が発表が遅かったり、サークルリスト・配置図が遅かったり、事務の遅さが目立った。ぶっちゃけ、お前らたかが60サークル程度でこの体たらくかよ!って部分だ。
だが、今回は締め切りを比較的早めに設定した事もあり、サークルリスト・配置図も先日掲載された。開催1か月前のリスト発表は、前倒しの動きである
この調子ならば、サークル案内の発表(tenjin.beは「案内の発送」という形を取らず、「web上での発表」という形態を取っている)も待たずに済むことであろう。
課題の一つである事務処理の遅さは、それなりに改善された模様だ。

また、一般参加者を如何に集めるかも大きな課題である。
福岡には同人関係の店舗が、意外に多い。お店でのポスター貼付等、一般参加者の目につく施策を取ってはどうだろう。

お店での「カタログ前売り」も実施したい。
九州ではカタログ前売りの習慣が余り無いようだが、店舗との関係強化・カタログが陳列される事による一般参加者へのアピール・カタログ販売数から一般参加者数の計算が可能、等カタログ前売りにはメリットが多い。
折角早めに締め切りを設定し、今回はカタログの事前頒布も充分可能なスケジュールとなった。折角の機会、可能ならばカタログ前売りに「挑戦」してみてはどうだろうか。

他にも、諸々企画が用意されているようだが、WEB上での発表は未だ無い。
今回は多様な企画が用意されている、と関係者より聞いている。どれ程に集客し得るのかは不明瞭だし、発表に向けて調整中なのかもしれないが、早めに発表した方が、一般参加者増加という観点からはプラスではないか。
早めに調整を済ませ、企画も早めに発表される事が望ましい。

と言う訳で、今回のtenjin.beはサークル参加がこれまでに無い多さ。
tenjin.beがようやく「本気」を見せてくれた、と言った所。懸案の事務処理もだいぶ改善され、あとは当日一般がどれだけ来てくれるか、と言った所か。
当日が盛り上がり、九州の同人世界の活性化に繋がる事を期待したい。