コミックマーケット準備会より、11月21日付にて、以下の布告が発表された。

有限会社木内印刷の搬入企業登録をお断りすることについての告知

コミックマーケットでは、印刷所による、会場への直接搬入を実施している。
だが、印刷所からの搬入は、前日夕方〜夜7時頃の閉場時までと定められている。当日朝の搬入は認められていない。
…そりゃ、サークル来場者だけでも3万人台後半にも上る多くの入場者を抱えるコミケ。当日の朝、いくらサークルだけの入場時とはいえ、3万もの人間が往来する中、搬入作業された日にゃ混乱は必至
安全確保の観点からも、当然のルールであり、皆が順守すべき物である。

これを守らず、翌朝に搬入しようとする行為は、本来決して認めてはならぬ行為である。
夏はやむ無く認めたが、あくまでサークルの為を思っての措置である。それも、幾分の「事故」のリスクを負って。本来なら「有り得ない」措置であろう。
朝に搬入しただけでこの措置は、大げさでは?とお考えの向きもあろう。
しかし考えて頂きたい。コミックマーケットは、一般来場者を含めると、1日20万の来場者を誇る即売会だ。
来場者が多ければ多いほど、事故の起こる確率も高い。
そして一旦事故が起これば、次回以降の開催が困難になろう。8月のエスカレーター事故後の「ワンダーフェスティバル」の状況を見れば想像に難くない。(ワンフェスは次回2月開催が中止となり、未だ次回開催の目処が立っていない)

そうなれば、総来場者数55万人にも及ぶ、「コミケ」という場を楽しみにしている参加者が、貴重な「場」を奪われるという悲しい結果ともなりかねない。

だからこそ、コミックマーケット準備会は、事故無く即売会を終えるために、素人目に過剰に映るほどに、安全に気を遣っている。それは来場者の多さ、それに伴う危険性の増加を考慮しての事である。
その過剰なまでの気遣いの積み重ねが、あれだけの来場者を擁しつつも大きな事故を防ぎ、コミックマーケットの継続開催を可能としている

コミックマーケット準備会は、「コミックマーケットにはお客様は居ない。一般・サークル・スタッフ皆が共にコミケットを創り上げる参加者である」と常々主張している。
これは、裏を返すと、一般参加者やサークルの協力を得ないと、これだけのイベントを無事に終えることが出来ない、という事でもある。
ぶっちゃけ、こんな大人数、運営がどれだけ完璧超人で高いスキルを持とうとも、数の力の前では捌き切れない。
それを可能にするのが、一般やサークルらの「協力」である。

一般参加者はスタッフの指示に従い列に並ぶ。サークルは「コミケットアピール」を熟読し注意に従う。10時と15時には、サークル・一般問わず一斉点検を行い、身の回りに不審物が無いかを確認する。
全て、コミケットへの「協力」である。そして、参加者皆の協力あってこそ、初めてコミケットは無事に開催し得るのである。

私は、印刷業者も「お客様」ではなく運営に協力すべき「参加者」と考えている。
印刷業者の「協力」は、コミケットの指示を守り、来場者が居なくなった前日夕方という指定されし搬入時間内に、搬入を終える事である。
指定された時間内の搬入が出来ないのであれば、コミケットに来なくて宜しい。搬入が翌日にずれ込んで、事故の危険を高めるだけだからだ。
木内印刷からの搬入を禁止するコミケット側の対応は、やむを得ない措置であると言えよう。

なお、今回の措置は、サークルに木内印刷使うな、という性質の物ではない
あくまで、木内印刷が搬入出入り禁止になっただけの話に過ぎない。
木内を使うサークルさんも、自力搬入もしくは宅配便利用(木内印刷発のものも含む)ならOKだ。もっとも、自力搬入は無論、宅配便でも会場内集積所に取りに行かねばならず、手間はかかろうが…
サークルさんには、現在の状況を正確に把握し、当該印刷業者を利用するか否か、検討頂きたいものである。