昨年初夏、今更ながらゲーム「ひぐらしのなく頃に」にハマった自分。

最初は携帯アプリで作品を楽しむも…気が付いたら漫画は全て集め、アニメは全話視聴。PS移植版「ひぐらしのなく頃に祭」、後日譚「ひぐらしのなく頃に礼」、DS版「ひぐらしのなく頃に絆」と次々に手を出し、商業アンソロも時折購入。ニコニコ動画ではひぐらし関係のMADしか見ないし、ひぐらしオンリーはあらゆる予定を反故にして参加するわ…まあ一言で言えば明らかに「異常者」という事でw

今日は、そんな「ひぐらし厨」の自分が、ひぐらし同人の時系列的な流れを俯瞰し語ってみる事にする。
【草創・バブル期】
2004/11/21 メッセサンオー「雛見沢村綿流し祭0.5A」
2004/11/28 虎の穴秋葉原本店「雛見沢村綿流し祭0.5B」
2004/12/05 広瀬無線ビル「雛見沢村綿流し祭0.5C」

※冬コミ ひぐらしのなく頃に解「目明し編」発表

2005/02/11 都産貿「雛見沢村綿流し祭1」

2004年頃、「ひぐらしのなく頃に」の面白さが口コミにて急速に広まる。
当時は「ひぐらし」第一話「鬼隠し編」が無料でダウンロード可能だった。気軽に「ひぐらし」の持つ面白さに触れる事が出来、「ひぐらし」の口コミ伝播を加速させた。
そんな中、「ひぐらし」で同人始める人達が出てきても、全く不思議ではない。

中でもオンリーイベントの重鎮・SDFの動きは素早く、持ち前の機動力・行動力を生かし、小規模ながらも矢継ぎ早にオンリーを開催した。

冬コミでは「本家」07th expansionが解答編の第一話となる「目明し編」を発表。
原作の新作は、同人的には格好の燃料。「ひぐらし」同人は瞬く間に「バブル」を迎えた。
2005年2月にSDFが主催した「雛見沢村綿流し祭」200以上のサークル呼び込む盛況。同年5月開催「雛見沢村綿流し祭2」でもその勢いを保った。
ちなみに、この頃の自分、実は「綿流し祭」に一般参加していた…仕事でだが。当時「ひぐらし」には特段の思い入れは無かったが、まさかここまで泥沼に嵌まるとは思わなかったw


【衰退・低迷期】
※2005年春 漫画版「鬼隠し編」「綿流し編」「崇殺し編」「暇潰し編」の所謂「出題編」4本の同時連載開始

2005/05/29 東京ビッグサイト「日暮乃里」
2005/06/26 メッセサンオー「雛見沢村綿流し祭 本祭」
2005/07/03 みやこめっせ「雛見沢村綿流し祭in関西」

※夏コミ ひぐらしのなく頃に解「罪滅し編」発表

2005/09/04 都産貿「日暮乃里2」
2005/09/25 綿商会館「姉妹の絆」※園崎姉妹中心キャラオンリー
2005/10/09 PiO「雛見沢村綿流し祭3」
2005/11/23 都産貿「綿流しの里」※SDF・高天原共催

だが、所詮バブルはバブル。長続きはしないものである。
同人イベント主催団体・高天原が参入し、SDFも関西でオンリーを開催する等の動きはあれ、春の勢いは流石に無かった。
極めつけは11月の「綿流しの里」。ここで集ったサークルは僅かに20。その前に月1-2回ペースでオンリーが乱立していた影響もあろうが、今年初頭に200集めたジャンルとはとても思えぬ大凋落だ。

この時のスタッフから漏れ聞こえたセリフを、私は今でも覚えている。

「ひぐらしはもう終わったよな」

…そりゃ200が20に減った日にはそう思いたくもなろう。当時の凋落を象徴するセリフであった。

だが、その凋落の裏には、既にジャンル再興の芽が撒かれていた。そこもこのジャンルの面白さかもしれない。


【怒濤のメディアミックス展開を燃料とした再興】

※(2005年)冬コミ ひぐらしのなく頃に解「皆殺し編」発表

2006/02/12 都産貿「雛見沢村綿流し祭4」

※夏コミ ひぐらしのなく頃に解 最終章「祭囃し編」発表
※2006年初夏 漫画版「目明し編」「罪滅し編」連載開始
※2006年7〜12月 ひぐらしアニメ第1期放映

2006/10/08 PIO「雛見沢村綿流し祭5」※SDF1008内

※2007年12月 PS2版 「ひぐらしのなく頃に祭」発売
※冬コミ ファンディスクとして「ひぐらしのなく頃に礼」発表(「賽殺し編」「昼壊し編」「罰恋し編」収録)

既に前年より「ひぐらし」を漫画化しての連載が始まっていたが、この年にメディアミックスは本格化。
アニメ第一期の放映も始まり、家庭用ゲーム機への移植も行われた。漫画版も解答編2編の連載が始まった。今まで以上に「ひぐらし」に触れやすくなった事もあり、この頃より参入のサークルさんも多いようにお見受けする。
以前に比べ即売会数が減り「食い合い」が無くなった影響もあろうが、秋のオンリーでは、80サークルを集める所まで回復した

尤も、原作もクライマックスに入り、物語の性質すら変貌するほどの大転換を迎えていた。
冬コミでは「皆殺し編」、とあるあうあう言ってる新キャラの登場もあり、「ひぐらし」は推理・猟奇・ホラーから【萌え系ファンタジー】にコペルニクス大転換を果たす事となったw
最終章の「祭囃し編」に至っては、サバイバルゲームの様相も呈したw

そうなれば純粋に「ミステリー」を期待する層は離れて行くのは当然だ。多少のファン離れも、残念だが仕方無い。

しかし逆に言えば、この大転換を経てもこのジャンルに残るor新規参入する連中は、(皆殺し編・祭囃し編含む)「全てを受け入れたコアなファン」という見方も出来る。
バブルの収束、物語の大転換。一歩間違えばジャンル自体が崩壊しかねない出来事だが、それでもサークル数が回復したのは、やはり「ひぐらし」という作品そのものの魅力であり、小刻みなメディアミックス化が燃料として作用した事に原因を求められると思う。



【安定期…というかオンリー欠乏期】

2007/01/21 都産貿「日暮乃里参」
2007/05/13 都産貿「雛見沢村綿流し祭6」※SDF0513内

※2007年6月〜 ひぐらし小説刊行

2007/06/24 メッセサンオー「雛見沢村綿流し祭本祭」 
2007/06/24 東京文具共和会館「雛見沢村伝奇譚」

※2007年6月 TMA「ひぐらしなく頃に」
※2007年7〜12月 ひぐらしアニメ第2期
※2007年12月 PS2版 「ひぐらしのなく頃に祭 カケラ遊び」


コミックスの引き続いての刊行、アニメ第二期放映、小説化、…これでもかと言わんばかりのメディアミックス化は続く。燃料は豊富だ。
私がこの作品に嵌まったのも、この年の初夏だ。

…だが、何でオンリーが開催されないんですか先生
オンリーを定期的に開催してくれるSDFでさえも6月のオンリーが最後。(自分は金沢の即売会に参加して、こっちには参加せずでした)
この年、6月以降にオンリーが開催される事は無く…私の飢餓感は増大する一方であったw 多分、サークルさんも同じじゃないかと。



【ようやく本当に安定期】

※2008年初春 青春18金魚「そのひぐらしのなく頃に」
※2008年5月 ひぐらし実写版公開、メッセサンオーの暴走

2008/05/05 都産貿「ひぐらしのつどい」
2008/05/11 綿商会館「オヤシロさまがみてる」

※2008年6月 DS版 ひぐらしのなく頃に絆「第一巻・崇」
※2008年夏 漫画版「皆殺し編」「祭囃し編」の連載開始

2008/06/29 名古屋「雛見沢村民集会」
2008/09/28 綿商会館「オヤシロさまがみてる」

※2008年11月 DS版 ひぐらしのなく頃に絆「第二巻・想」


…今年に入り、ようやくオンリーが増えてきた。
「ひぐらしのつどい」「オヤシロさまがみてる」は同じ主催者による即売会。
何故二週連続で同種のオンリーを開催するのか見えず、正直サークルが分散するだけで良いこと無いのでは?と心配した。
だが、それでも両イベント共にサークル数は80,50と言う具合で、二週連続の影響を感じさせない勢いであった。

名古屋のオンリー「雛見沢村民集会」も募集50サークルが満了。
9月の「オヤシロさまがみてる」も、100近くのサークルが集った。

「オヤシロさまがみてる」(「ひぐらしのつどい」名義での開催もあり)にせよ、名古屋の「雛見沢村民集会」にせよ、今後も継続開催を予定しており、ジャンル的にもようやく安定基調に入ったと言えよう。

メディアミックス化も相変わらずで、実写映画化(青春18金魚やTMAじゃない方)、DS版ゲーム、そして来年にはアニメ第三期がOVAで発表を控えている。
相変わらずメディアミックス化が小刻みに盛んで、定期的に燃料を供給してくれる事だろう。
一時のような大ブームは無いだろうが、引き続きのメディアミックス化が、今後もジャンル維持に役立ってくれる事だろう。「うみねこがなく頃に」にシフトするサークルさんも今後増えるだろうが、もう1-2年は、このジャンルも安泰と見込んでいる。
自分も、当面はこのジャンルを楽しむ事にしたい。


【まとめ】
まとめるとこんな感じか。

2004年冬〜2005年春に急速にブーム到来。一種のバブルで一時期は最大200sp以上集まる
 ↓
2005年秋 急速に冷え込んで20サークルの時は流石にびびった。
 ↓
2005年冬 皆殺し編以降、猟奇ホラーからファンタジーに転換w
 ↓
2006年夏 ひぐらしアニメ1期+完結編の祭囃し編
 ↓
2006年秋 80サークル規模に回復
 ↓
ひぐらし礼、アニメ第2期、PS版、DS版等豊富な燃料が供給されジャンルが維持、現在に至る

という流れではないかと。
一回底まで落ち込んだひぐらし同人が復活したのは、アニメ等のメディアミックス効果。ジャンプの「NARUTO」同人の興隆と似た動きに思う(「NARUTO」も一回しぼんで暫くしてからアニメ化で復活)。

また、ミステリーから萌え系ファンタジーへ転換してもジャンルが再興し得た理由は、メディアミックスの燃料供給に加え、作品そのものの魅力ゆえ、それすら受け入れられるファンが多かったからこそ、なのだろう。