3月8日は、東京ビッグサイト開催の東方オンリー「博麗神社例大祭」、ハイライフプラザいたばし開催の女装オンリー「男の娘 COS☆H」両即売会に参加させていただいた。
一方は3000サークル弱もの参加サークルを誇り、オンリーイベントとしては史上最大級の規模に達した超巨大即売会。
もう一方は大変個性的な属性ながらも、アットホームなオンリーイベント。
対照的な2つの即売会に参加し、感じた事を記させていただきたい。
一方は3000サークル弱もの参加サークルを誇り、オンリーイベントとしては史上最大級の規模に達した超巨大即売会。
もう一方は大変個性的な属性ながらも、アットホームなオンリーイベント。
対照的な2つの即売会に参加し、感じた事を記させていただきたい。
昨年、会場をサンシャイン→ビッグサイトに移し開催される事となった「博麗神社例大祭」。これは、来場者の増加を想定し、より大きな会場を選び、より多くの参加者を受け入れようとしての措置。
スタッフもスキルの高い精鋭200人近くを集め、万全の体制を敷いた…はずだった。
しかし予想の斜め上を行く来場者の急増に対処し切れず、コミケ以上とも言われる人口密度に。
消防署や会場の指導も受け、止む無く来場者を待たせたまま入場制限を掛ける事態になった。
参加者の証言によれば、おおよそ11時〜14時半の間か。せっかくビッグサイトに足を運んだにも関わらず、会場に入れずに終わった方も少なくないと思われる。
(参考:@++様「5/25 博麗神社例大祭 レポート」の特にコメント欄)
この件については、私自身が昨年の例大祭に参加しなかった事もあり、一切のコメントを控えさせて頂いたが、自分の感想としては
「これで運営を責めるのは酷過ぎる」
運営側に決して瑕疵が無いとは言えないが(てか、どんな即売会にも反省点とか出てくるものだし)、運営は、多数の来場者を想定し、十分な備えをしている。
会場も以前の2倍近くの広さの箱を用意。コミケ・サンクリ等殺伐即売会の第一線で活躍し、スキルも高い最精鋭のスタッフを約200名も集めた。「例大祭」が始まる前にその布陣を聞けば「考えられ得る限りを尽くした万全の体制」と断じただろう。
だが、当日の来場者は、想定の斜め上を行く数。
人口密度で言えば「コミケ以上」とも言われる1ホールに2万人もの来場者数。
こんなに人が来るとは予想の範疇外、入場制限を掛けるのも致し方ない。「不可抗力」の世界だ。
主催やスタッフに労いの意や敬意を表する事はあれ、責める事は決して出来ない。
だが、この件に関して心苦しさを抱くスタッフも少なからず居た。「es sphere」は、サンクリ幹部・小人S氏のコラムだが、2008/05/26付「不見識という名の絶望」にこのように記された。
>自分のポリシーとして、例え現場の一スタッフであっても、同人誌即売会全体のことを常に考えているし、曲げてはいけないスジについてだけは譲らないでいたい、そう思っていた。
>過去にいくつもの同人誌即売会を見てきて、開催まではその即売会における自分の地位や貢献を鼻高々に語っておきながら、終わった途端に第三者のようにその同人誌即売会の批判を始める人には我慢がならなかった。
>だから、自分はどんな同人誌即売会にスタッフとして参加する場面でも、参加者から見れば自分がその即売会の代表者であることの裏返しとして、そのイベントに関する責任も負っているという自覚を持ってやってきた。
>さらに自分の信念として、その同人誌即売会での自分の肩書きに係わらず、その同人誌即売会を成功に導くための打ち手がある、そう思ってきた。
>今回も一人の現場スタッフとして、いくつかのキーポイントを見つけ、その部分については重点的に発言をしてきた。
>
>キーポイントとは何か。
>普通、定常的に運営されている同人誌即売会の運用をあれこれ議論をするとき、その大部分の議論は98点か99点か、というレベルの「どちらでも良い」議論である。
>もちろん、余裕があるときにはそのようなアスリート的な探求によって、より上を目指していくことも、モチベーション上は重要なことである。
>他のイベントに批判される部分についても、ほとんどは重箱の隅を突くような、こうしたレベルの議論である。僅かに、会場・警察・消防といった開催可否に係わる問題、規制問題など社会との接点とその情報発信、事故が発生するかどうかという安全性など、イベントの成否そのものを揺るがすような議論が存在する。それがキーポイントである。
>
>自分は今回の最大のキーポイントをある程度の勢いが予想された一般入場と見て、安全を確保してどのようにスムーズに入場させるか、そこに焦点を絞っていた。
>ただ、本当のキーポイントは会場のキャパシティと、会場とのインタラクションという、自分が予想していたキーポイントより、遥か手前に存在していた。
>そういう意味では、やっぱり自分は館内の人なんだ、という視野の狭さを嘆く。
>
>今回のイベントと数年前の「Heartfull Communication」の類似性を指摘する人は多い。
>ハトコミはその来場者過多をあらかじめ予想、Webサイトでカタログを持っていない人は入場不可とする旨をアナウンスした。今回のイベントについてはその意思決定が、当日の一般入場開始後であり、開会前後の時刻に来場したものの入場できない、という参加者を大量に産み出してしまった。その中には諦めて帰った人も多かったが、「いつ入れるか分からない」という状態で待っていた参加者が数百人は存在していた。
>トラックヤードは13時頃には余裕があり、その程度の参加者を入場させる余裕はあったが、責任者は別の意思決定に追われていたし、現場も雨中の業務に消耗していたタイミングであり、こうしたことへの考慮が後回しになっていたように見えた。
>サークルにしてみれば予想以上の来場者に恵まれ、本はよく売れただろう。
>会場内の参加者からは、アフターイベント中止のアナウンスにも係わらず暖かい拍手が寄せられた。でも、会場に入ることすら叶わずに帰宅した参加者、雨の中で長時間待った参加者がそこにいたことは、記憶に止めなくてはいけない。
>中には遠方から交通費をかけて来場した参加者も、相応にに含まれていたことだろう。
>その人たちの無念を思うと、己の力不足と思い上がりを痛感する。
>「心地よい疲れと、仲間とのおいしいお酒」というスタッフ的成功と、同人誌即売会としての成功が足し引きになってしまうのは、考えすぎなのだろうか。
思わず全文引用してしまったが、全般的に卓越した見識と示唆に富んでおり、カットしてもいいや、と判断出来る部分が一字一句見当たらなかったが故。ご容赦願いたい。
例大祭に関する記述以外にも、考えさせられる点が多い。何度も読み返したくなる名文だ。
【注】こちらの判断で、例大祭関連のポイントとなる文面は太字で、例大祭以外の記述でも注目なポイントはアンダーラインを引いている。
(こういう素晴らしい見識のスタッフが幹部を務めるサンクリが、メールに返事一本寄越さず書簡一本送った以外無反応、という今の体たらくなのはどうして?と不思議に思う程だ)
氏の文章は、雨中待たされ入場し得なかった参加者に思いを馳せ、悔恨の念が滲み出ている。氏の無念は、主催氏や多くのスタッフも抱いているはずだ。
例大祭に参加出来なかったのは、一般参加者だけではない。サークル参加者も同様だ。
前回の例大祭、サークル申込は1500。抽選を行い1000サークル当選、500サークルはサークル参加し得なかった。
実は、主催氏としては1500全部を当選させたかった意向、と聞く。だが、配置や導線の問題から厳しく、スタッフの説得も受け断念した模様だ。
折角申し込んできてくれたサークルを数百単位でお断りせねばならぬその無念、いかばかりか。
参加できないサークル、参加出来ない一般来場者も、当然ながら無念であろう。
そして運営の都合上やむ無く、とは言え多くの無念の参加者を出してしまった運営側もまた、無念の思いを抱いた。
昨年5月の「博麗神社例大祭」は、多くの「無念」に包まれた即売会であった。
今回の「例大祭」…果たしてその無念を晴らす「リベンジ」を為し得たか?そういう観点から語りたい。
先ず、サークル受け入れ。昨年のビッグサイト1館・1000sp募集に対し、今年は2館用意・2000sp募集で臨んだ。最終的に申込者多数に付3館に拡大してサークルを受け入れたが、運営の周到ぶりを見ると、(推測だが)最初から募集超過を見越して3館押さえていたのかも。
僅かに落選サークルもいらっしゃったようだが、殆んどのサークルが当選。無念の涙を呑んだサークルは大幅に減った。
配置を見ると、通路幅の異様な迄の広さが目につく。
目算だが、他即売会の1.5〜2倍の通路幅を確保。島中で列が出来ても対応しやすいように備えた。
前回人口密度を高め、入場制限に繋がった主要因の一つである「会場内の座り込み」。これにもメスを入れた。
ガレリア(ホール前の通路に相当)を借りて居なかった事もあるが、ガレリアや会場内の座り込みの一切を禁止。開場前の一般参加者待機用に別途借りた東3ホールに誘導した。(従って、例大祭は東3〜6の正味4ホールを借りた事になる)
ゆっくりしたがる参加者にとっても、落ち着ける場所があるのはありがたい話。
私が見たのはお昼ちょいすぎだが、その時で既にあの広いホールが八割方埋まっていた。…彼らが会場内でゆっくりしてたら、どうなったことか?
これだけの(通常の即売会では決して有り得ない)措置を講じても、会場内の混雑は相当だった。
だが入場制限をかけるほどでもなく、普通に盛況な殺伐即売会とさほど変わらぬレベルの印象。(もっとも、局所的に修羅場は存在しただろうが)
少なくとも、足を運んだにも関わらず中に入れなかった参加者は、出さなかった筈だ。
スタッフも前回以上に集めた。
名古屋やら関西やら東北やら、遠方から【例大祭のために】スタッフとして駆け付けた猛者も見かけた。
如何に集めたか、詳細は存じないが、熟練のコミケスタッフ中心に、運営側が相当手広く声を掛けた事が伺える。
今回の例大祭は、大きな事故も起きず。大過無く終える事が出来た。昨年のような無念の参加者を大幅に減らし、「リベンジ」を果たしたと言っても良いだろう。
その裏には、運営側の努力や周到さがあり、そこに集った精鋭スタッフの力があった事は見逃せない。
サークル参加者、一般参加者の役割も忘れてはならない。
今回は平穏に運営を終えた「例大祭」だが、その裏には莫大な経費が発生している。サークル参加費7500円、カタログ代1500円、相場より明らかに高い価額が経費の重さを物語る。
彼らが(相場よりも)多額の金銭を負担し、また運営やスタッフの指示に従うという形での「協力」を果たした事も、地味だが確実に例大祭を支えている。
運営側の努力や力量も高く評価したいが、サークル・一般参加の「協力」も忘れないでほしい。
今回、例大祭独特の取り組みとして、マナー啓蒙の動画を提供し、マナー意識の醸成に努めた。大変に意欲的な取り組みと評価したいが、これだって「作り手」の協力あって成り立っている。
まとめると、皆が皆各々の立場からの協力を果たしたことが、今回の「例大祭」を成功裡に終わらせている、という事だ。
次回の「例大祭」は未定。
会場を押さえるにもサークル参加数を読まないといけないが…参加者数の変動が激しくて読みきれない。今回ピークで次回から減るかもしれないし、更に増えるかもしれないし。会場一つ押さえるにしても、頭を悩ませることであろう。
ただ、ここまで多くの参加者を集め愛されている即売会だ。何とかして次回開催の目処を付け、参加者の期待に応えて頂きたいものである。
次回の例大祭、今から楽しみにお待ち申し上げたいものだ。
スタッフもスキルの高い精鋭200人近くを集め、万全の体制を敷いた…はずだった。
しかし予想の斜め上を行く来場者の急増に対処し切れず、コミケ以上とも言われる人口密度に。
消防署や会場の指導も受け、止む無く来場者を待たせたまま入場制限を掛ける事態になった。
参加者の証言によれば、おおよそ11時〜14時半の間か。せっかくビッグサイトに足を運んだにも関わらず、会場に入れずに終わった方も少なくないと思われる。
(参考:@++様「5/25 博麗神社例大祭 レポート」の特にコメント欄)
この件については、私自身が昨年の例大祭に参加しなかった事もあり、一切のコメントを控えさせて頂いたが、自分の感想としては
「これで運営を責めるのは酷過ぎる」
運営側に決して瑕疵が無いとは言えないが(てか、どんな即売会にも反省点とか出てくるものだし)、運営は、多数の来場者を想定し、十分な備えをしている。
会場も以前の2倍近くの広さの箱を用意。コミケ・サンクリ等殺伐即売会の第一線で活躍し、スキルも高い最精鋭のスタッフを約200名も集めた。「例大祭」が始まる前にその布陣を聞けば「考えられ得る限りを尽くした万全の体制」と断じただろう。
だが、当日の来場者は、想定の斜め上を行く数。
人口密度で言えば「コミケ以上」とも言われる1ホールに2万人もの来場者数。
こんなに人が来るとは予想の範疇外、入場制限を掛けるのも致し方ない。「不可抗力」の世界だ。
主催やスタッフに労いの意や敬意を表する事はあれ、責める事は決して出来ない。
だが、この件に関して心苦しさを抱くスタッフも少なからず居た。「es sphere」は、サンクリ幹部・小人S氏のコラムだが、2008/05/26付「不見識という名の絶望」にこのように記された。
>自分のポリシーとして、例え現場の一スタッフであっても、同人誌即売会全体のことを常に考えているし、曲げてはいけないスジについてだけは譲らないでいたい、そう思っていた。
>過去にいくつもの同人誌即売会を見てきて、開催まではその即売会における自分の地位や貢献を鼻高々に語っておきながら、終わった途端に第三者のようにその同人誌即売会の批判を始める人には我慢がならなかった。
>だから、自分はどんな同人誌即売会にスタッフとして参加する場面でも、参加者から見れば自分がその即売会の代表者であることの裏返しとして、そのイベントに関する責任も負っているという自覚を持ってやってきた。
>さらに自分の信念として、その同人誌即売会での自分の肩書きに係わらず、その同人誌即売会を成功に導くための打ち手がある、そう思ってきた。
>今回も一人の現場スタッフとして、いくつかのキーポイントを見つけ、その部分については重点的に発言をしてきた。
>
>キーポイントとは何か。
>普通、定常的に運営されている同人誌即売会の運用をあれこれ議論をするとき、その大部分の議論は98点か99点か、というレベルの「どちらでも良い」議論である。
>もちろん、余裕があるときにはそのようなアスリート的な探求によって、より上を目指していくことも、モチベーション上は重要なことである。
>他のイベントに批判される部分についても、ほとんどは重箱の隅を突くような、こうしたレベルの議論である。僅かに、会場・警察・消防といった開催可否に係わる問題、規制問題など社会との接点とその情報発信、事故が発生するかどうかという安全性など、イベントの成否そのものを揺るがすような議論が存在する。それがキーポイントである。
>
>自分は今回の最大のキーポイントをある程度の勢いが予想された一般入場と見て、安全を確保してどのようにスムーズに入場させるか、そこに焦点を絞っていた。
>ただ、本当のキーポイントは会場のキャパシティと、会場とのインタラクションという、自分が予想していたキーポイントより、遥か手前に存在していた。
>そういう意味では、やっぱり自分は館内の人なんだ、という視野の狭さを嘆く。
>
>今回のイベントと数年前の「Heartfull Communication」の類似性を指摘する人は多い。
>ハトコミはその来場者過多をあらかじめ予想、Webサイトでカタログを持っていない人は入場不可とする旨をアナウンスした。今回のイベントについてはその意思決定が、当日の一般入場開始後であり、開会前後の時刻に来場したものの入場できない、という参加者を大量に産み出してしまった。その中には諦めて帰った人も多かったが、「いつ入れるか分からない」という状態で待っていた参加者が数百人は存在していた。
>トラックヤードは13時頃には余裕があり、その程度の参加者を入場させる余裕はあったが、責任者は別の意思決定に追われていたし、現場も雨中の業務に消耗していたタイミングであり、こうしたことへの考慮が後回しになっていたように見えた。
>サークルにしてみれば予想以上の来場者に恵まれ、本はよく売れただろう。
>会場内の参加者からは、アフターイベント中止のアナウンスにも係わらず暖かい拍手が寄せられた。でも、会場に入ることすら叶わずに帰宅した参加者、雨の中で長時間待った参加者がそこにいたことは、記憶に止めなくてはいけない。
>中には遠方から交通費をかけて来場した参加者も、相応にに含まれていたことだろう。
>その人たちの無念を思うと、己の力不足と思い上がりを痛感する。
>「心地よい疲れと、仲間とのおいしいお酒」というスタッフ的成功と、同人誌即売会としての成功が足し引きになってしまうのは、考えすぎなのだろうか。
思わず全文引用してしまったが、全般的に卓越した見識と示唆に富んでおり、カットしてもいいや、と判断出来る部分が一字一句見当たらなかったが故。ご容赦願いたい。
例大祭に関する記述以外にも、考えさせられる点が多い。何度も読み返したくなる名文だ。
【注】こちらの判断で、例大祭関連のポイントとなる文面は太字で、例大祭以外の記述でも注目なポイントはアンダーラインを引いている。
(こういう素晴らしい見識のスタッフが幹部を務めるサンクリが、メールに返事一本寄越さず書簡一本送った以外無反応、という今の体たらくなのはどうして?と不思議に思う程だ)
氏の文章は、雨中待たされ入場し得なかった参加者に思いを馳せ、悔恨の念が滲み出ている。氏の無念は、主催氏や多くのスタッフも抱いているはずだ。
例大祭に参加出来なかったのは、一般参加者だけではない。サークル参加者も同様だ。
前回の例大祭、サークル申込は1500。抽選を行い1000サークル当選、500サークルはサークル参加し得なかった。
実は、主催氏としては1500全部を当選させたかった意向、と聞く。だが、配置や導線の問題から厳しく、スタッフの説得も受け断念した模様だ。
折角申し込んできてくれたサークルを数百単位でお断りせねばならぬその無念、いかばかりか。
参加できないサークル、参加出来ない一般来場者も、当然ながら無念であろう。
そして運営の都合上やむ無く、とは言え多くの無念の参加者を出してしまった運営側もまた、無念の思いを抱いた。
昨年5月の「博麗神社例大祭」は、多くの「無念」に包まれた即売会であった。
今回の「例大祭」…果たしてその無念を晴らす「リベンジ」を為し得たか?そういう観点から語りたい。
先ず、サークル受け入れ。昨年のビッグサイト1館・1000sp募集に対し、今年は2館用意・2000sp募集で臨んだ。最終的に申込者多数に付3館に拡大してサークルを受け入れたが、運営の周到ぶりを見ると、(推測だが)最初から募集超過を見越して3館押さえていたのかも。
僅かに落選サークルもいらっしゃったようだが、殆んどのサークルが当選。無念の涙を呑んだサークルは大幅に減った。
配置を見ると、通路幅の異様な迄の広さが目につく。
目算だが、他即売会の1.5〜2倍の通路幅を確保。島中で列が出来ても対応しやすいように備えた。
前回人口密度を高め、入場制限に繋がった主要因の一つである「会場内の座り込み」。これにもメスを入れた。
ガレリア(ホール前の通路に相当)を借りて居なかった事もあるが、ガレリアや会場内の座り込みの一切を禁止。開場前の一般参加者待機用に別途借りた東3ホールに誘導した。(従って、例大祭は東3〜6の正味4ホールを借りた事になる)
ゆっくりしたがる参加者にとっても、落ち着ける場所があるのはありがたい話。
私が見たのはお昼ちょいすぎだが、その時で既にあの広いホールが八割方埋まっていた。…彼らが会場内でゆっくりしてたら、どうなったことか?
これだけの(通常の即売会では決して有り得ない)措置を講じても、会場内の混雑は相当だった。
だが入場制限をかけるほどでもなく、普通に盛況な殺伐即売会とさほど変わらぬレベルの印象。(もっとも、局所的に修羅場は存在しただろうが)
少なくとも、足を運んだにも関わらず中に入れなかった参加者は、出さなかった筈だ。
スタッフも前回以上に集めた。
名古屋やら関西やら東北やら、遠方から【例大祭のために】スタッフとして駆け付けた猛者も見かけた。
如何に集めたか、詳細は存じないが、熟練のコミケスタッフ中心に、運営側が相当手広く声を掛けた事が伺える。
今回の例大祭は、大きな事故も起きず。大過無く終える事が出来た。昨年のような無念の参加者を大幅に減らし、「リベンジ」を果たしたと言っても良いだろう。
その裏には、運営側の努力や周到さがあり、そこに集った精鋭スタッフの力があった事は見逃せない。
サークル参加者、一般参加者の役割も忘れてはならない。
今回は平穏に運営を終えた「例大祭」だが、その裏には莫大な経費が発生している。サークル参加費7500円、カタログ代1500円、相場より明らかに高い価額が経費の重さを物語る。
彼らが(相場よりも)多額の金銭を負担し、また運営やスタッフの指示に従うという形での「協力」を果たした事も、地味だが確実に例大祭を支えている。
運営側の努力や力量も高く評価したいが、サークル・一般参加の「協力」も忘れないでほしい。
今回、例大祭独特の取り組みとして、マナー啓蒙の動画を提供し、マナー意識の醸成に努めた。大変に意欲的な取り組みと評価したいが、これだって「作り手」の協力あって成り立っている。
まとめると、皆が皆各々の立場からの協力を果たしたことが、今回の「例大祭」を成功裡に終わらせている、という事だ。
次回の「例大祭」は未定。
会場を押さえるにもサークル参加数を読まないといけないが…参加者数の変動が激しくて読みきれない。今回ピークで次回から減るかもしれないし、更に増えるかもしれないし。会場一つ押さえるにしても、頭を悩ませることであろう。
ただ、ここまで多くの参加者を集め愛されている即売会だ。何とかして次回開催の目処を付け、参加者の期待に応えて頂きたいものである。
次回の例大祭、今から楽しみにお待ち申し上げたいものだ。