【注】すみませんだいぶ豪快な間違いしてました。「四国東方祭」じゃなくて「東方四国祭」ですね。訂正しお詫び申し上げます。


四国初の東方オンリー「東方四国祭」が今、大いに荒れている。
かいつまんで概要を語ると、こんな感じだ。

1・サークルが多数申し込み(1次締切時点で募集数の大半は埋まる)
2・6月20日、サークル参加数のキャパオーバー対策で、7月締切を急遽前倒しして打ち切り
3・参加予定サークルに、過剰な迄に詳細な【サークル参加情報】を求めるメールを一斉送信
4・(サークルの反発を受けたのか?)メールの要望を白紙撤回&謝罪


おおよそこんな流れである。
東方オンリーを地元で開催しようとしたは良いが、見込みを上回る来場者数に肝を冷やし急遽対策を講じたものの、それが空回りしてしまったという事か。

荒れた原因…というか主催側が犯してしまった瑕疵は、大きく分けて2つある。
1つは、上記2・サークル受付の前倒し締切。もう1つは、上記3・サークル参加情報の提供要請である。

見た所、主催者は若く、やる気と希望はあるものの、スタッフ/主催経験の浅い方とお見受けする。
初心者相手に責めるのも正直気が引けるのだが、この事例は東方四国祭だけの問題ではなく、他の即売会にも通じる話と考えている。
主催氏には申し訳無いが、少しこの件を掘り下げて語る事にしたい。
【締切前倒しの件について】

東方となれば、サークルが殺到するのは世の常だ。
見積もった以上にサークル参加が殺到し、キャパシティオーバーに。よくある話である。

東方四国祭側も、この状況に危機感を抱いていた事は間違いない。
現在ホームページに掲載されているお詫び文には、以下のように綴られている。

>現在スタッフ一同が予想していた以上の応募があり、当初の締切のまま応募を続けると、
>多数の落選サークルが出てしまう恐れがあり、応募サークル様にご迷惑をおかけすると判断し、
>6月20日の時点を持ちまして応募を締切らせて頂きます。

すなわち、【多数のサークル落選を出す事を懸念しての前倒しでの締切】という考え方である。これも1つの考え方かもしれないが、私の感覚からすると違和感を覚えざるを得ない。

私の考え方は逆である。【多数のサークル落選を出しても当初のレギュレーションは守るべき】という考えだ。

彼らは、当初7月に二次締切とのスケジュールを組み立て、発表していた。
サークルは、締切ギリギリに駆け込みで申し込みを行う傾向にある。大半の即売会が締切直前に、過半近くの申し込みを受ける。即売会によって差異はあろうが、サンクリがイベント内での申込受付を最終締切とすれば、そこに申込の過半数が集う例が分かりやすかろう。
一次締切に間に合わなかったサークルは、当然二次に間に合うように申込を考える。ところが、二次締切の1ヶ月前に「申込急遽締切ました」となれば、申込に前向きだったサークルは、どう思うだろうか? 急にルールを変更する主催に、不信感を抱く事は間違い無い。
分かりやすく言えば、彼らは「後出しジャンケン」をやってしまった、という事になる。

「後出しジャンケン」は主催の信用に傷を付ける「約束破り」であり、言わば「タブー」である。
他の即売会で、そんな事しでかした主催は誰も見ない。締切を延長した即売会は数あれど、締切を突然前倒しする即売会は皆無だ。
「東方四国祭」同様に、1次締切時点で満了近くのサークル申込を得た東方オンリーとして思い浮かぶのは「東方紅楼夢」「博多東方祭」辺り。これらの即売会だって、いかにサークルが殺到しようとも、いかに多くの落選を出そうとも、締切は動かしていない
これらの先輩イベントの事例に倣えば、それで済んだ話ではないか。

仮に、落選を出すのが申し訳無いのならば、サイト上にこうアナウンスを載せ、当初の締切を維持するという方法もあった。

「1次時点で満了近くまでサークル申込が来た。1次のサークルは当初の約束通り全員当選なので、2次で通せる枠は殆ど残されていない。今から申し込んでも相当高倍率の抽選になり、落選確率も高い。それを承知の上お申込いただければ幸いである。」

少なくとも、急遽締切を前倒しするよりも、上記のように正直にアナウンスした方が、サークルにとっても親切ではないか?
この事項よりも次の事項の方が遥かに深刻だし、ここではこれ以上責め立てるつもりは無い。ただ、反省点の1つとして、主催氏には心の片隅に留めて頂きたいものである。


【サークルへのメール送信】

こちらの方が問題は深刻だ。
このメールは、サークル申込の殺到に対応し、当日運営を円滑に営む目的で、サークルに情報提供をお願いするものだ。それ自体は別に否定しない。
問題は、その求める内容だ。そしてこれを求めた事は、彼らがサークルの気持ちになって物を考えていない事を如実に示している。それこそが最大の問題であり、瑕疵である。

以下、彼らが何の情報の提供を求めたかを、検証しよう。

●サークル名、本名氏名、自宅住所郵便番号、連絡先電話番号、連絡先メールアドレス、生年月日、年齢、性別

まあ、ここまでは良い。今更感はあるが、必要な情報だと思うし。ただ、もう既に消されているが、東方四国祭のmixiコミュにはこんな事が書かれていた。

>24時間に1度以上ご確認いただけるアドレスであること、携帯のメールアドレスは不可とすることを、条件として追加させていただきます。
>(中略)メールアドレスをお持ちでない場合は、Yahooなどのフリーメールの取得をお願いいたします。

ごめん、携帯メアド以外に24時間に1度以上チエックできるメアドなんてないわw
仕事で出張の時なんぞ3-4日見ない事なんて普通にあるし。加えて、フリーメール取れと指図される謂れも無い
これが参加の条件なら、俺が参加サークルだったら謹んでご辞退申し上げるわw
というか、普通に社会人やって世間智があれば、毎日メールチェックを要望するようなこんな文書かない。申し訳無いが、主催氏の常識を疑わねばならない。
私も常識的な人間とは決して言えないが、そんな人間にそこまで言われてしまう事の重みを感じて頂きたいものである。

とは言え、これさえもまだ可愛いレベル。この先が圧巻だ。


●代表者を除く、サークル参加者について
→本名氏名、フリガナ、ペンネームまたはハンドルネーム、フリガナ、性別、生年月日、年齢、コスプレの有無、コスプレキャラクター名、身体に着用する衣装以外のアイテム、小物等の名称およびサイズ
●自サークルでの合計参加人数、コスプレ参加人数


…当日の売り子の情報寄越せ、だそうなw
あのさあ、今この時点で、売り子誰にするか確定してるサークルなんて、(ピコ手の個人サークルは別として)答えられるかってんだ。
大体のサークルは、これから調整して売り子を決める。人によっては直前(前日とか)になって決まるケースだって普通に有り得る。
誰がどんなコスプレするかだって同様だ。んなの当日朝の気分で決める奴は普通に居る。この2ヶ月前の段階で答えられるかってんだw

同行者の個人情報やらコスプレの衣装や小物に至るまで質問する、北朝鮮もびっくりの異常に厳しい管理体制ばかりに目が行くが(勿論それも問題だ)、私はそれ以上に、【答えが難しい質問を仕掛ける】という行動に疑問を感じる。
こんな質問、彼らがサークル活動でもやってサークルの立場で物を考えてれば、或いは少し考えて想像巡らせれば、答えられない事位速攻察せよう…てかそんな質問しない。
主催達が【他人の事に思いを馳せられない】が故の賜物だ。

こういうメールを送ったミス…それ自体は「ご愛嬌」かも知れない。サークルも呆れただけで、実害があった訳でもないし。
だが、私はその「ミス」の背景に、【相手の立場に立って行動出来ない】という主催者達の底の浅さを見て取れる。そしてそれこそが、彼らの主催としての資質に対する疑問として、問題視する次第である。
ミスそのものは責めないが、そのミスを犯した背景の一つである、主催者の資質こそを責める、と言うべきか。

●頒布予定の全ての製作物(チラシ、ペーパー等含む)についての冊子、グッズ等の名称、サイズ(B5、A4など。変形サイズは縦横長さ。グッズはW×D×H)、ページ数、頒布予定価格、発行年月日、発行日のイベント名、東方四国祭当日までの発行総数、当日持込予定数、対象年齢(全年齢、R-15、R-18、成人指定など)


頒布物の情報を知りたい…ここまではいいや。他の即売会でも申込時点で聞いてる事だ。
ただ、本やグッズのサイズ、(東方四国祭以外も含めた)総発行部数など、必要性が感じ取れない質問項目が多すぎてうざったいが。

まあ、こんな感じで、今時点で答えられない質問、どんな用途があるか疑問な質問、異様に細かい質問のオンパレード。しかも質問量も他のイベントの比じゃない。

これに対しサークルは猛反発。質問自体撤回せざるを得なくなったのは当然の帰結である。
そして、事を起こした張本人たる館内担当者は「責任を取って」スタッフ離脱。何故かmixiも退会した。(私がこの目で確認済)
…それ、ただの「逃げ」じゃないかしら。

現在、「東方四国祭」の公式サイト上では、主催者のお詫びと、何故か個人情報をしっかり管理している旨のアピールが掲載されている。
ちょっと待て、ここはサンクリじゃなくて東方四国祭だろw
何で個人情報管理云々なんて話が飛び出すよw
彼らが個人情報を漏らしたなんて誰も言ってないわ。

確かに彼らは、個人情報含む無用な情報を聞き出した。だが、個人情報を彼らが持つ事は問題ではない。
【サークルが答えにくい情報】【不必要ないし余計な情報】を聞き出そうとした事が問題なのだ。

「織姫」様「東方四国祭の件」にて曰く、

「この一件から読み取るべき内容は、個人情報取扱の重要性ではありません:むしろ適切なマネジメントの重要性なのです。」

私は「マネジメント」の問題もさることながら、この問題の裏に見え隠れする、他者の気持ちや立場に思いを馳せられない所を強調したいが。

…何れにせよ、主催達は何が問題だったのか、まだ理解しきれていないのかも?と映る。

とここまで、彼らが犯した瑕疵を追いつつツッコミを入れまくった次第だが、思った以上にツッコミが厳しくなってしまったようだ。

一方、「雑念雑記はてな出張所」様は、2009年06月28日付「東方四国祭の件」にてこう述べられている。

なるたけ志のある人は温かく支えるくらゐの寛容さが、この世界にはあったはずです。」

本音を言うと彼らは若い。未来がある。やる気もある。
そんな彼らを応援したい、という気持ちも捨てきれない。
今回の一件は、彼らの人間性の未熟さを示したが、それは若さゆえの過ちとも言える。

次回記事は、ちょっと違った切り口からこの一件を見つめ捉えたい。
彼らに対しては、同情すべき点、擁護すべき点。これらも少なからず存在する。
そこを述べる事を通じ、この一件は彼らだけの問題にあらず、他の即売会に通じる問題でもあることを論じて行きたい。