b950fe4e.jpg本年2月に参加した高知「つるかめざっか」にて捕捉したこの即売会
岡山開催・聖闘士星矢オンリー、という部分もさることながら、瀬戸大橋を一望できる風光明媚な行楽地「鷲羽山」での開催という点も、興味を惹く即売会だった。

以前も触れたが、聖闘士星矢(セイント・セイヤ)のジャンルは、かつては年一回、「いっしょにエリシオンへ行こう」という名で同窓会的に岡山で開催されていた。何故岡山開催なのかは、西日本各地から集まり易いようにとの事。
コスプレは、即売会は無論の事、その後に開かれる宴会でもOK
「九州聖闘士」「四国聖闘士」「近畿聖闘士」などと呼ばれる、西日本一円から集うコスプレイヤー達が場を賑わせていた。

今回、鷲羽山ハイランドホテルにて開催されしこのオンリーは、「いっしょにエリシオンへ行こう」の流れを引く即売会である。
コス参加OK、即売会終了後の宴会+お泊まり合宿も、「エリシオン」の時同様だ。
事実上、「いっしょにエリシオンへ行こう」が7-8年ぶりの復活、という事になろう。
(参照:2009年05月08日付「10/11 岡山県倉敷市鷲羽山 聖闘士星矢オンリー「瓢箪からロバロバ」」)
参加サークルは約20。流石に「いっしょにエリシオンへ行こう」時代からは減っているが、ブランクも空いているし仕方無い。即売会としての体を為す最低限の数を集めただけでも、十分大健闘だ。

アクセスは、瀬戸大橋線JR児島駅からバス10分、鷲羽山ハイランドホテル下車。b0320c40.jpg
とはいえ、バスは1日8本…極めてアクセスが厳しいゆえ、主催側(というかホテル側)が臨時で送迎バスを出す展開。但し、そのバスのステッカーは「エリシオン」と刻まれており、残念な状況w…いや違った、「いっしょにエリシオンへ行こう」の名残が残っている。
そんなアクセス劣悪の展開で一般参加者が望める筈もない。私と他一人位しか、一般参加者は居なかった。

ただ、サークルを見ると皆が歓談、昔話に花を咲かせていた。実に生き生き、楽しそうな顔してたのが印象的だった。
サークルの頒布物を見ると、今日は某聖闘士の誕生日だから…とその聖闘士の本を作るサークル等、原作への愛情の籠った作品を多く拝見できた。
会場がホテルという事もあり、ホテル側のサービスだろうか。冷たいお茶が無料で振る舞われていた所にも、親切な心遣いを感じた。

年齢層も私より年長の方ばかり…当たり前だが。参加者の平均年齢は、40を越えていよう。
親子連れの参加者…コスの幼児様がいらっしゃったのも印象に残った。

fe69076e.jpg宴会場から野外に出ると、鷲羽から下津井の港町と瀬戸大橋を一望できる眺望が素晴らしい。鷲羽一押しの風景だ。
しかしながら、この素晴らしい景色が、「聖闘士」たちにより汚され残念な状況と化していた事は申し上げておきたいw
…野外の瀬戸内の眺望をバックにコスプレ、という贅沢なシチュエーションを満喫できた、とも言える。
黄金聖衣のつくりが細部まで表現され、やけにクオリティが高かったのも印象的だった。
レイヤーなご年配のおじ様とも少しお話したが、過去の合宿イベントに関するお話を伺う。
宴会では聖闘士としてのコス参加もOKだが、聖衣を来ながらの宴会料理は難儀する…なんて苦労話も。(ツノが引っ掛かって料理が取れないとか…)
私は、流石に合宿宴会には参加しなかったが、今回も聖衣着用で宴会に望む猛者がきっと多数居るのだろうw

即売会の参加者こそ少ないものの、皆笑顔で楽しそう。満足度の高い即売会であったと思う。
物の売り買いこそが即売会の本義。買い手さんは良い本を買えるかどうか、サークル側は物が売れるかどうかが、即売会の満足度の目安となる。
だが、この即売会は物の売り買いに恵まれずとも、参加者全体の満足度は高かった
物の売り買いだけが即売会の全てではない、という感じた。

そしてもう少し深く考えると、というか言い換えると、「物の売り買い【以外】の楽しい要素が無いと、即売会参加者の満足度は向上しない」とも言える。
この「瓢箪からロバロバ」は、「星矢同人者の同窓会」…すなわち【旧友との再会】という機能を持つからこその、満足感だろう。
そして、この同窓会機能こそが、アクセスに恵まれない地ながらも、そこへの参加を決意させる「モチベーション」ともなっている。

さて、「瓢箪からロバロバ」のように、アクセスの悪いで開催される即売会…どう考えても人が来づらい場所で開催される即売会が、今後幾つか予定されている。
これらの即売会には、果たして参加を促せるだけの、特定のモチベーションが備わっているのだろうか?

「瓢箪からロバロバ」では、星矢同人者の「同窓会」としての機能が、参加を促すモチベーションとなった。
そういう「モチベーション」が、自分達の即売会には備わっているのか?
開催直前になって「人が来ない来ない」と嘆いても後の祭りだ。そうなる前、今だからこそ、それを点検しアピールポイントを確認し、それを武器に参加者集めに臨んで欲しい。そのように考える次第である。