前回、山梨コミックチャレンジは、決して「良即売会」とは言えない、と申し上げた。

運営面は、正直言って粗雑な部分が多く、コミックワールド時代からサークル数を落とす原因ともなっている。
山梨コミックチャレンジが、今後山梨の同人者に愛される即売会である事を望むならば、山梨コミックチャレンジの何が問題なのか。その問題点に真摯に向かう事が大切と心得る。
以下、コミックチャレンジにおける運営面の問題点を指摘していきたい。
【効果的な案内やPOPの不足】

私が乗った路線バスが会場の外に到着したのは9時40分。
それからしばらく待っていると、サークル入場とコスプレ登録の列が形成されるが、正直言ってどちらがサークル列か、どちらがコスプレ列か、全く分からない
これを解決するのは至って簡単だ。【各列を示す最後尾札】を待機列の最後尾に持たせればそれで終了だ
他の即売会が当たり前にやっている事であり、極めて簡単に実現可能な施策である。

コスプレもするサークル参加者がどちらに並べば良いか?という部分、少し分かりづらいかもしれないが、そこは常時スタッフが張り付いて声を出して案内すれば良い。
(後述するが)人手不足っぽいので、スタッフをそこに張り付かせる事が困難ならば、サークル最後尾札に「コスプレするサークル入場者はこちらに並んで」とか書いても良い。

また、女子コスプレイヤーの更衣室は、小会議室。
アイメッセの建物、正面玄関を入り、右手側に進むと会場だが、更衣室は左手側のエレベーターないし階段を登り4階にある。
普通の即売会なら、更衣室はこっち、会場はこっち、と立て札等で誘導しているが、この即売会は、立て札の誘導が無く、極めて分かりづらい
この問題の解決も極めて容易だ。立て札を玄関付近に一本置いておけば、或いはPOP一枚貼っておけば解決である。
POPというものは、視覚的に目に入るから、口で言った言葉を耳から聞くよりも、参加者に伝わり易い。

また、POPには、誘導人を人手として割く必要が無く済むので、省力化の効果もある

この即売会は、スタッフ要員が不足している。
ならば、POPを最大限積極活用し人手不足を補うべきではないか。

だが現実は、他の即売会が当たり前に出来ているレベルのPOP活用すら出来ておらず、結果として分かりづらく不親切な案内に終わっている。
POP活用の意識が甘い、と断じざるを得ない。

POP関係の活用方が極めて上手な即売会として、私は「ケットコム」主催の各即売会が思い浮かぶ。
コミックチャレンジ主催氏には、一度ケットコム主催即売会に参加してみる事を勧めたい。
ケットコムは、POPやポスターの使い方が神業とも言うべき上手さ。押さえるべき所をきっちり押さえている。

コミックチャレンジ主催氏は、ケットコム即売会に参加し、POPやポスターを用いた案内を徹底研究するべき、と考える。
近い所では、1月17日にラブプラス/ドリームクラブオンリーが開催される。是非それに足を運び、分かりやすい案内についての研究を深めて頂きたいものである。



【短く不便な、サークルの準備時間】

この即売会のサークル入場時間は、一般の即売会よりもいささか遅い。
一般的な即売会は、サークル入場10時だが、この即売会は10時半。ちょっと遅めのサークル入場時間である。
時間設定は主催権限で決めるべき事項であり、10時半サークル入場という時間の遅さは否定しない。

それに、主催にも事情がある。
結局何故10時半入場開始か、その理由は設営が追い付かないからである。
会場の外から館内の様子を眺めるに、10時を超えても尚、設営が続いていた。
そして、中で動くスタッフの数は7〜8人。明らかに足りていないスタッフ数である。
スタッフが足りないから設営にも時間がかかる。その結果、サークル入場時間も遅くなる。そういう構図を見る事が出来る。
だから私は、10時半のサークル入場もやむを得ない物と捉えている。

だが、一般入場開始は11時。一般的な大多数の即売会と同じ時間設定だ。
一般的な即売会は、サークル入場は10時。1時間の間があり、その時間をサークルの準備時間に充てられる。
だが、この即売会は、サークル入場時間のみが30分遅れただけだから、サークルの準備時間が30分短くなり、僅か30分だけしか準備に充てられない
サークルにとっては厳しい、不親切な環境だ。

自分なんぞは大したサークルじゃない。直ぐに設営終わるから良いが、回りを見ると30分じゃ間に合わず、一般入場時間を超えてもなお準備が終わらないサークルも多かった。
サークル参加の楽しみは、周辺に顔見知りのサークルが居ればそこに挨拶し、サークル間の交流を温める事にもあるが、これでは他のサークルに挨拶に行く時間も取れない
ましてや、コスプレも行うサークルならば、一般入場までに着替えも済ませたい所だが、着替える余裕すら無い
そういう点も考慮するに、やはりサークルの準備時間、1時間は確保すべきでは無かろうか。

設営が終わらず、10時30分のサークル入場を早める事が出来ないのならば、入場時間を11時30分とする事で、サークルの準備時間として1時間を確保すべきである
この即売会は初動20人程度、尻上がりに来場者の増える即売会であり、一般入場が30分程度遅れた所で、影響は小さいと見る。
即売会たるもの、サークルが来なければ始まらない。サークルをリピーター化する為にも、サークル目線に立った対応は必須であろうが、サークル準備時間を確保する事も、サークル目線に立った施策の一つである。

他にも、設営ボランティアを募集し設営の手伝いを求める(手伝ってくれたスタッフには謝礼としてパンフ進呈)事で設営時間の短縮を図る。
会場やパンフレットでスタッフを募集する。
…といった具合の、人手を増やす地道な努力も、必要であるように思う。



【クレーム確実!基本的な案内の欠如】

地方開催の即売会で、駅から離れた箇所にある即売会会場ならば、駅から会場までのアクセスは、バスで繋ぐ事になる。
だが、地方はモータリゼーションの進行が顕著。バス等の公共交通機関は利用者が少なく、結果、バスの減便を余儀なくされている。
アイメッセ山梨もその例外ではなく、甲府駅からアイメッセにアクセスするバスは1日7本。極めて少ない、ギリギリのバス運行本数である。

バスの運行本数が少ない会場ならば、ホームページやサークル案内等を通じ、バスの時刻まで掲載し、参加者への案内を図る
地方即売会の主催ならば、当然果たすべき務めである。

私の手元にあるサークル案内。サークル案内に掲載されている主催氏挨拶文には、このような記述がある。

>サークル入場時間前に着くバスは甲府駅南口8番バスのりば発9時10分発の1本となります

しかし実際甲府駅でバス停を確認すると、出発時間は【9時00分】と書いてあった

…ずっと9時10分だと思ってたよ。
バス停に確認しに行かなかったら、乗り遅れていた可能性もある。危ない所であった。


運行バス会社・山梨交通の公式サイトを確認すると、確かに甲府駅は9時00分発となっている。

尚、これに乗り遅れたら、次のバスの出発は11:25である。
2時間近く甲府で次のバスを待たねばならず、当然サークル入場も不可能になる。サークルからのクレームは確実であろう。

ちなみに、、帰りのバスの時間も誤っている。
「山梨コミックチャレンジ」カタログには、帰りのバスの時間が掲載されている。帰りのバスの時間、【14時53分】と表記されていたが、実際アイメッセを発つバスの時間は、【14:48】である。
【14時48分】のバスを乗り過ごすと、次のバスはアイメッセ17:30発である。3時間近く、帰りのバスを待つ事になる。

バスの時刻のミスも、早い時間でのミスならば、まだ紛れる。5分早く案内していたとしても、5分待てばバスがやってくるからだ。
しかし、今回のように遅い時間でのミスとなれば、主催の案内を信じ、その時間に行った所で、もうバスは出てしまった後である

バスの時間の案内なんてのは、地方の主催ならば、極めて基本的な案内事項だ。基本中の基本の動作である。
コミックチャレンジのような回数を重ね経験を十二分に積んだ主催に、それが出来ていない事。極めて残念な事である。

バスのダイヤを間違えた原因として考えられるのは、山梨交通のダイヤ改正が、秋に実施された事。ダイヤ改正以前の時刻を誤って用いてしまった事が、その原因となろうか。
しかし、サークル案内の発送も、パンフレット作成も、12月に入ってからの話。ダイヤ改正「以後」の話である。
そして、山梨交通の公式ホームページを拝見すれば、改正ダイヤの時刻の調査確認は、容易に可能である。

今回のミスは、サークル案内やパンフレットを作成する前に、山梨交通のサイトで時間を確認すれば、簡単に防げた話である
必要な確認を怠ったが故の、致命的な誤案内であり、これは批判されて然るべきであろう。



【読みやすさを心がけない「注意書き」】

前回少し触れたが、主催氏は山梨のマナー悪化を憂い、マナー改善の啓蒙にも積極的である。
地方の即売会は、参加者が低年齢層であり、すなわち同人「初心者」が多い。何も知らない彼(女)らに、同人の先達でもある主催が、同人の流儀を教える事は、彼(女)らを育てる上でも大切な事である。
コミックチャレンジのマナー啓蒙活動を、私は全面的に支持したい。

コミックチャレンジは、マナー啓蒙のポスターの中で、こんな事を書かれている。

>・パンフの熟読(読まないからトラブル多い)

確かに、パンフレットを熟読する事は、参加者の務めである。
コミックマーケットなどのそうだが、カタログの熟読は、全参加者の「義務」である。


だが、カタログに表記の各種ルールは、B5 1/2ページのサイズに、6ポイント位の小さな文字で無理矢理詰め込んでいる。
…こんな細かい文字、いちいち読んでられるかってんだwww
(自分は一応根性で読み込み、だからこそチャンレジのルール設定の問題点に気付いたのだが、普通の人はそこまで読まない)

如何に立派な注意喚起の文章を書いた所で、注意喚起として機能しない。
カタログの熟読を居丈高に呼びかけるならば、寧ろ「マナー啓蒙の漫画」を取り入れるなど、参加者にとって「読みやすい」「見やすい」工夫を心がけても良いのではないか。

さて私は、主催が「カタログを熟読しろ」とおっしゃって、その呼び掛けに従ってカタログを熟読させて頂いた。
その結果として、「チャンレジのルール設定の問題点に気付いた」と触れた。

コミックチャレンジが定めるルールは、時として、参加者のマナー悪化の原因ともなっている
マナー悪化を憂う主催の定めたルールが、マナー悪化の原因…笑えない話だが、これもまた、コミックチャレンジに行って私が視た「真実」である。
次回は、「コミックチャレンジ」が定める即売会のルールや運営に関する問題点。そこを論じて参りたい。