4月11日、オールジャンル同人誌即売会「サンシャインクリエイション」に参加させていただいた。
今回、私は若干の所用が有り、フルタイムで参加せざるを得ないサークル参加はしんどいと判断。サークル参加は見合わせ、一般で参加した。

今回は規模を縮小しての開催(詳細は後程論じたい)。
また、フリースペース(「コミッククリエイション」でよく利用されるお座敷等の用意されたパックプラン)やコスプレ等新たな試みながらも心配な材料もあり、どうなることやら…と少し心配だった。
過去の記事でも述べたが、特にコスプレ導入に対し、私は否定的な見解を持っていた。
コスプレの勢力が増し過ぎてサークル頒布に良くない影響を及ぼす地方イベントの事例を、多く見ている事もあり、サークルの頒布に影響が及ぶ事を懸念していた。

ただ、蓋を空けてみると、その心配は杞憂に終わった模様だ。

コスプレスペース分、或いはフリースペース分、サークル収容数が減るかも…とも心配したが、コスプレ広場はAホール横のバルコニーを用い対処した。
当日は好天に恵まれ、絶好のコスプレ日和。やっぱり東方の女装コス率が高かったw
ちなみに東方は、某東方オンリーの主催さんが自らカメラ片手に頑張ってたり、サークルさんもコスしながら売り子したり…全体的に勢力は強かったw
クリエイション側は、コスプレ有りの即売会「こみっく☆トレジャー」を参考にしたようだが(2月の反省会での談)、私が見た限り、サークルの頒布に悪い方向での影響を及ぼす事なく、寧ろサークルもコスして売り子が出来る等、サークルにとっては表現の選択肢が増え、メリットの方が大きかったかも?と感じた。
サークルの頒布に悪い方向での影響が及ばないのならば、サンクリのコスプレ導入も「有り」だと思った。
(ただ、6月のコスは心配。梅雨のシーズン、降雨でバルコニーが使いづらくなりそうなので。)

また、フリースペースも3サークルと極めて少ない数にとどまり(ちなみに参加サークルはコミクリ・パックプランの常連さん)、サークル収容数の目減りも最小限に抑えられた。

サークル数もだいぶ縮減、盛り上がりの程が心配されたが、いつも通りの賑わい、いつも通りのサンクリだったと思う。
一件警察沙汰のトラブルが起きたのは残念だが、スタッフの機敏な対応で、大事にならずに済んだ。
全般的に見て、心配の種も杞憂に終わったし、当日だけを見れば成功に終わったと思う。
だが、今回のサンクリの問題は、寧ろそれ以前の部分だ。サークル申し込み1300に対し、当選数1000。極めて高い落選率を出してしまった事こそが、最大の反省点であり、問題点である。

今回、サンシャインクリエイションは、サンシャインシティ全5ホールの内2ホールしか手配出来なかった模様だ。
当日会場を一巡すると、A1ホールとA23ホールはサンクリだが、Bホールは他イベント。そしてC・Dホールでは明日以降から始まる展示の準備か?設営作業が始まっていた。
2ホールしか取れなければ、どんなに頑張ってもサークル収容数は1000が限度。大量の落選を出すのも仕方無い…とも思える。

ただ、私もサンクリの落選経験が多い身。
どうしても落選サークルに感情移入しがちになるのだが…サークルの立場だったら、この状況での落選は、納得し難いのではないかという気がする。

同じ300サークルの落選でも、申込2300当選2000とか申込1800当選1500なら、話は分かる。普段のサンクリの規模って事で、想定の範囲内だからだ。

普段のサンクリの規模…全盛期4ホール利用時は2000サークル以上、前回サークル数が減少し久々の3ホール開催だが、それでも1500サークルだ。
サンクリは募集サークル数を明示していない即売会だが、ここ最近の規模を考慮すると、2ホール1000spなんて展開は、いかに厳しい状況とは言え考えにくい。
普段のサンクリの規模を大幅に下回る展開は、流石に申し込んだサークルも、想定の範囲外だろう。2ホールしか取れなかったなんて話はサークル当落発表後に散見してきた話だし、落選サークル的には「そんな話聞いてないよ!」の世界だと思う。

そこはサンクリ側も反省されている模様で、今後はどのホールを取っているか規模の目安を明示する等何らかの方法を検討したい、と反省会でおっしゃっていた。
どの位の規模で開催したいか。…すなわち募集数の明示も、サークルが参加の有無を決断するに大切な要素。
今後は、何らかの形で募集規模を明示頂けるようお願いしたい。

後は、そこまで規模/利用可能スペースに余裕が無いのにも関わらず、スペースを取りそうなフリースペースやコスプレを導入した事も、チグハグな印象を持つ。
関係者曰く、試験的にやってみたかった、との事で、その言い分は分かる。チャレンジ精神は買いたい。
ただ、サークルを大量に落とすような状況でそういう新たな試みをやっても、「コスプレやフリースペース導入の為にサークルを落としたのか?」との誤解を招く。
…てか私も誤解したよw コスプレは野外、フリースペースも最小限だから、これらの施策が大量のサークル落選に繋がった訳じゃないのだが…
こういうのは、反省会でも代表氏がおっしゃってたが、スペースに余裕のある時に始めた方が良いような気がする。

また、サンクリは規模が縮小傾向にある。
オールジャンルは規模が求心力を高める。現在の縮小傾向はサンクリ的には余り宜しくない。そろそろ縮小傾向に歯止めをかけたい。
その為には、先ずサークルのリピーター化を志した施策を実行しては如何か。
特に、今回落選したサークルに、今まで以上に深いフォローをされては如何か。

今回のサンクリは、「博麗神社例大祭」「コみケッとスペシャル」「COMIC☆1」等春の目玉即売会に囲まれた。サンクリ的には逆風だ。
そんな感じで有力即売会が多数ひしめくシーズンにも関わらず、サンクリを選んでくれたサークルさん。
サンクリにとっては、宝と言っても過言ではない、有難い存在では無かろうか。

私が残念に思うのは、そんな有難い存在のサークルさんを、300も断ってしまった事。
サークルのリピーター化の為には、サークルの「囲い込み」は必要だと思うのだが、その逆の事を、これだけ多くのサークルにやらざるを得なかった事。長い目で見ると、サンクリにとってマイナスではないか。

落選サークルには、単に参加費を返金して終わりにするではなく、もう一つ二つのプラスアルファがあると良い。
以前紹介した「博多東方祭」の落選サークルへの対応は、落選者の次回参加確約権付与、一般参加者としての無料招待(=カタログ進呈)等、落選者への心づくしが目立った取り組みだった。
まあ、アレと同じことをサンクリの規模でやろうものなら色々大変なので、部分的に参考になりそうな所を見習えば良いのだが…落選者優待制度の導入など(次回抽選の優遇・次回参加割引等色々方法はあると思う)、サークル参加出来ず落ち込むサークルさんが、次回参加して貰えるような方法を考えて頂きたい。
それはサークルの囲い込みとなり、サンクリにもプラスの効果をもたらすだろうから。

次回サンクリは6月27日。前週にとらのあな主催「とら祭り」が開催されるなど、状況は甘くない。
秋のサンクリも…まあ現時点では詳細は不明だが、まあ何か色々大きな動きがありそうで。それが現実の物となれば、サンクリにとっては驚異だろう。
サンクリにとっては厳しい戦いが続くが、そういう苦しい時だからこそ、1サークル1サークルを大切にし、その積み重ねでサークル数を積み上げる事こそ、大事な事であると私は考える。