随分前の話になり恐縮だが、今年3月28日、岡山市で定期開催を続けるオールジャンル同人誌即売会「ぶちすげぇコミックバトル」http://buchisugee.sakura.ne.jp/に一般参加させていただいた。

自分で言うのもアレだが、この週は結構神出鬼没な動きで…

・3月25日夜 高速バス「はかた号」の豪華プレミアムシートで新宿出発
・3月26日 昼に博多着、その後は山口県内のローカル線乗り潰し
・3月27日 福岡県内のローカル線乗り潰し→門司からフェリーで関西へ
・3月28日 大阪泉大津港→岡山→京都→帰京

尚、岡山で「ぶちすげぇ」に寄った後、京都の「VOCALOID PARADISE」http://ttc.ninja-web.net/vo-para/にも、諸般の事情あり顔を出しているw
…俺、何の目的で旅行しとんじゃ、って部分はあるw

岡山のぶちすげぇ滞在時間は正味1時間程度だが、その中で感じた事などを、書きとめさせていただきたい。


「ぶちすげぇコミックバトル」は、岡山県内で約20年前から、年4回ペースで定期開催を続けている同人誌即売会。他の即売会同様に、サークル数の低落傾向は、残念ながら否めない。
だが、この地は「痛車」の盛んな土地柄。最初は自然発生的に集った「痛車」だが、主催側が痛車たちを会場内に招き、「痛車」の存在は、「ぶちすげぇコミックバトル」においては「名物」に。
現在では、痛車展示も交えてのイベントとなり、盛り上がりを見せている。低調傾向の即売会世界において健闘を見せている、希少な存在である。

5年前(2005年秋)にも、私は「ぶちすげぇコミックバトル」に参加させていただいたが、この頃はまだ、「ぶちすげぇ」においても痛車がまだ定着していなかった時期。
痛車が「ぶちすげぇ」の名物となってから先の来訪は、今回が始めてである。
また、前回お邪魔した時は、コンベックス岡山という会議場での開催だったが、普段は「岡山ドーム」での開催だ。「岡山ドーム開催のぶちすげぇ」という意味でも、今回は初めての来訪である。


会場の岡山ドームへは、JR山陽本線【北長瀬駅】から徒歩約10分。車を持たない中高生の参加者にも優しいアクセスの会場だ。
モータリーゼーションの進行が著しい岡山だが、車組にも、広めの駐車場が用意されており、不便は感じない。車組、公共交通機関組、どちらにも不便しない会場だ。
地方の即売会は、会場選定に際し、車来場組・公共交通機関組、両者への配慮が求められるが、この会場ならば両者への配慮を満たしていよう。

驚いたのは、来場者の異様なまでの多さ。
折からの好天、そして春休みという参加しやすい日程ということもあろうが、一般待機列の来場者が異様に多い。開場30分前の10時30分に会場入りしたが、その時点での待機列には推計800人。
その後もどんどん参加者は増え続け、最終的には、開場直前の段階で、1000人超に膨れ上がったか。
地方都市開催の同人誌即売会で、1000人を超える来場者で盛り上がるなんてのは余り無い。岡山における同人関係者の「パワー」を垣間見た思いだ。

…まあ、岡山は「平田食事センター」http://blog.livedoor.jp/analstrike/archives/51565292.htmlがあるぐらいだからなあ。ある意味このパワーは納得w

ただ、少し残念なのは、来場者の捌きが追いつかなかった事。
開場11時で、私が入場できたのは11時30分。うーん、ちょっと待たせすぎな気が。
待機列にカタログを売る等、入場を早める工夫の跡は見られるが…それにしては列捌きが遅い印象。入場ゲートを2箇所に絞り、そこでカタログチェックを行う方式なのだが、4箇所ぐらいに入場ゲートを増やして対応する等、もうひと工夫が欲しいと感じた次第である。

目玉の痛車展示は、会場内に約30〜40台が展示。そして、ドームの外にも屋外展示場を設け、そこにも20〜30台。多く目に付いたのは、東方・なのは・リトバスあたりか。余りの痛車の多さに、圧倒されてしまうw

即売会部門は、他の地方即売会同様に、女性向けのサークルが全体の8割〜9割近くを占める。サークル数の減少傾向も一息つき、今回は220〜240サークル程度、少し盛り返してきた模様。
ただ、その割には、一般来場比率は男女比3:7ぐらいで、男性参加者数は比較的多い印象。
痛車効果で、男性参加率が上がっているのだろうか。

「ぶちすげぇ」の良かった点としては、痛車もさる事ながら、全体的に賑わいを見せ「お祭り色」がにじみ出ており、全般的に楽しめた所だろうか。
コスプレは大変な賑わいを見せており、コスプレ列が「パケット送り」をするほど長蛇の列。
屋台も出店しており、作りたての焼きそばや地産の名物料理等等を提供。食料供給役のみならず、お祭り感の演出にも一役買っている。
他にも、画材屋や、コスプレウィッグの専門店「メイプル」も出店し、それなりの賑わいを見せていた。

ただ、意外なのは委託参加サークルのブースが閑散としていた事。
他の地域では、委託に来場者が殺到するような地域が多いのだが…岡山は他の地域と少し傾向が異なるのかもしれない。


一方で余り宜しく無かった事としては、音響がいささか大きい事。
サークルブースにスピーカーがダイレクトに向いていた事もあろうが、サークルブースで話し込むにも手こずるレベルに、音が大きい。
そこで「コスプレバトル」などのステージイベントが始まった日にゃ、もう青龍刀を探したくなってくるレベルになるんじゃないかとw(12時半前には退場したので、コスプレバトルの様子は分からないが…)

即売会にせよ痛車展示にせよコスプレにせよ、何故皆が会場を訪れるか。
それは、人と人との交流が目的である。
同人誌を媒した交流、コスプレイヤー同士の交流、痛車を媒した交流…即売会は、人と人とのコミュニケーションと切り離せない関係だ。音響がコミュニケーションを阻害しかねないような状況は、正直宜しい状況とは言えない。
音がサークルにダイレクトに届かないようスピーカーの向きを変える、音量を絞るなど、もう一工夫、改善をお願いしたいものである。


もう一つ、個人的に残念…というか不満に思う事としては、「ぶちすげぇ」が、自身以外が主催する即売会に対して、非常に冷淡な部分が見える事だ。
普通の即売会では、他の即売会のチラシを撒こうとしても、基本的にウェルカムだ。OKを貰えない事なんぞ、殆ど無い。余程の事が無い限り、断られずに済む。
それは、即売会同士お互い助け合っていこうとする「共存共栄の精神」が同人世界の根底に息づいているからだと思う。

これは個人的な考えだが、サークル数が減少傾向で各即売会ともサークル集めに苦労している状況では、一昔前のようにライバル即売会の足を引っ張る、蹴落とすといった手法を取った所で、自分の即売会の参加者数の増大には繋がらない。
各主催、相互扶助・共存共栄の精神で臨んだ方が、最終的にサークル参加者数の増加や盛り上がりに寄与すると思う。

普通の即売会はそんな感じだが、「ぶちすげぇ」は、そこら辺が非常に厳しい。

「ぶちすげぇ」公式サイトhttp://buchisugee.sakura.ne.jp/Advertising%20guide.htmlより抜粋。

>※申し込み用紙にもあります様に、企業広告・イベント開催告知等のチラシ配布及びチラシ置き場の利用は 完全事前登録制です。
>配布希望イベントの開催日1ヶ月前までに、80円切手貼付済みの返信用封筒を同封の上、申し込み先までお問い合わせ下さい。
>また、当日登録は出来ませんのでご注意下さい(サークルさんのペーパーは従来通り当日登録制です)。

完全事前登録制との事だが、果たしてそれがどの程度機能しているのだろうか?
平たく申せば、他のイベント主催から問い合わせが来ているのか。そしてそれに対し、主催から返事が来ているのか。それを基に他のイベンターは登録を無事に済ませ、当日、チラシの配布が可能な状態となるのか。
私は主催やってないし、主催として彼らに申請を投げた事も無いので、そこら辺の実情は、分からない。
ただ、一つ言える事は、【今回ぶちすげぇの会場内で、他主催・他イベントのチラシは全くお見かけしなかった】という事だけである。

完全事前登録制という面倒臭さ、敷居の高さが、他のイベントの告知を阻害しているように映る。

…まあ、もしかしたら、会場の事情・運営の事情等、やむにやまれぬ事情が存在するのかもしれない。
百歩譲って、サークルスペースにチラシが撒けないとしても、それはまあ良しとしよう。(注:相互扶助・共存共栄の精神を旨とする私の立場では、本心からそれを良しとはしない。あくまで「仮に」良しとする、とした仮定論法の話である。)

でも、そうだとしても、これはちょっと「ええええええ」なルールだ。

>企業広告・イベントのチラシ等は、スペースからの配布でも事前申請が必要です。

サークルの中には、即売会の主催が自らサークル参加する事例も多い。
彼らがサークルスペースから行う主な活動は、サークルスペース机上からのチラシ撒きであり、サークル参加の直接受付である。
(勿論、即売会の記念グッズや記念アンソロを頒布するケースもあろうが、それは少数だと思う)
このルールは、即売会主催がサークルとして取り組む活動に、過度に制限を加えている。


サークル活動にもルールは課せられて然るべきだが、「表現の自由」の大切さを重んじ、それは必要最低限の物であるべきだと思う。
青少年健全育成条例だの刑法175条だの児童ポルノ禁止法だの、諸法令で定められし禁忌事項は、日本に居る以上当然守るべき。主催側が、それをルールとして持ち出し順法を徹底させたい、というのなら、話は分かる。
また、人気サークルが島中に配置された時にはありがちだが、お前らのサークル混雑がきつくなりそうだから外に場所移してやってくれ、なんてのなら話は分かる。他所に迷惑をかけるのも忍びないし、協力しようという気になる。
…だが、別にイベントチラシを来訪者に配るぐらいで、そんな周囲に迷惑を掛けるとは思えないし、法令にも背かない。
それに規制を加えようとするのは、主催側からの、サークルに対する過度の干渉に当たるのではないか?

もっと申し上げると、私は「ぶちすげぇコミックバトル」を、元気があり、活気溢れ盛り上がりを見せる、「良即売会」として認めている。
しかし、たとえ「良即売会」であれ、この即売会には、決してサークルとして参加する事はないだろう。
その理由は、このルールの存在ゆえである。

いや、私のブログ/サークルの方針としては、一応、評論ジャンルのサークルではあるが、「頑張る即売会を応援する」というポリシーを持っている。
サークルスペースから、応援するイベントのチラシを撒く事は、私のサークル活動の一環となる。
「ぶちすげぇコミックバトル」がサークルスペースからチラシ配布を禁ずる事は、私個人として申すならば、【サークル活動が大きな制約を受ける】事でもある。
折角サークル活動を営んでいるのに、その活動を制約されるのは、たとえ実害が無かろうとも余り気持ちの良いものではない。このイベントへの、サークル参加を敬遠する理由が、そこにある。
イベント自体は「良即売会」だとは思っているので、今後も「一般参加」としてならば参加しようとは思うが。

「ぶちすげぇコミックバトル」には、今のこのルールが、サークル活動に過度な制限を加えている恐れの強い事をご認識いただき、可能ならば規制を緩和いただく、強くお願い申し上げる次第である。