3月27日、私は、ボーカロイドオンリー「VOCALOID PARADISE」に参加させていただいた。

元々「VOCALOID PARADISE」は、名古屋を中心にオンリーイベントを開催、次々と成功を収めているイベント主催団体「TTC準備会」が、名古屋で開催しているボーカロイドオンリーである。
以前は70〜80サークル規模で推移していたが、最近のボカロ人気の高まりを受け規模も拡大傾向。
昨年10月の名古屋開催は、150サークル以上を集めるに至った。

関西では、元々毎年春に「ミクフェス」というボカロオンリーが開催されていたが、諸般の事情で「ミクフェス」の継続開催が困難に。
そこで代わりとなるイベントとして名乗りを上げたのが、この「VOCALOID PARADISE」である。
関西で昨年春に出張開催した「VOCALOID PARADISE」も、150サークル以上を集め、ボカロジャンルの元気さを印象付けた。
現在、「VOCALOID PARADISE」は、春に関西で出張開催、秋に名古屋で開催、と年2回ペースで進んでいる。

今回の「VOCALOID PARADISE」は、他オンリーイベントと合同形式での開催。
京都みやこめっせで、秋に開催する「勧業祭」に近い形式だ。
「VOCALOID PARADISE」と同じく「TTC準備会」が主催する「リトバスパーティー」(リトルバスターズ!オンリー)「AB即売会戦線」(AngelBeats!オンリー)も同時に併催し、さらに「Keyパーティー」(Key作品オンリー)「MUSIC COMMUNICATION」(音系オンリー)「乙HiME☆復活祭」(舞-HiME/舞-乙HiMEオンリー)も加え、計6イベントの合同開催。
参加サークルの総計は、450近く。一大規模の即売会となった。
とは言え、内280サークル、比率にして7割近くがボカロである。他のオンリーもそれなりにサークルが集まっており、決して少ない数とも言えないのだが…ボカロ人気の高まりが、それだけ際立っている、という事であろうか。

ボカロ界隈は、ここ1年ジャンル人口の増加が著しい元気なジャンルである。
動画投稿サイトでの人気もさることながら、ジャンル最大手のオンリー「THE VOC@LOiD M@STER」はより大きな会場に移行する等規模が拡大。地方でも、女性向けのオールジャンル同人誌即売会では必ずボカロサークルをお見かけする。
オンリーイベントも、東京で多数開催されるようになり、地方でも浜松・福岡・北陸・札幌等での開催が予定されている。
ボカロは、東方ジャンルの拡大に似た足跡を辿っている。そんな印象を受ける。

私は、地方即売会のボカロの広がりを見るに、ボカロは、これまでの男性向け的文脈のみならず、女性向けの文脈でも相当に定着している、と分析している。(つまり、東方と同じパターン。)
昨年6月に関西で開催された「ディア・マスター!」は、コミックシティ等女性向け系統への告知も充実させ、女性サークルの取り込みに成功。当時関西では最大規模の200サークル近くを集めるに至ったが、この即売会の成功は、女性向け文脈でのボカロの広がりを裏付けている。
そして、今後ボカロでサークルを集めようとするならば、女性向け界隈のアピールは必須である、とも感じた次第である。

今回開催された「VOCALOID PARADISE」は、チラシ絵が女性にも馴染みやすい絵柄であり、女性サークルの参加増→規模拡大の流れが期待できた。
勿論、女性向けなサークルさんの参加も多少は促せたが、同日にインテックス大阪開催で「コミックシティ」が被っていた事もあり、残念ながら私が期待したほどには女性向けなサークルの参加は多くなかった。
(つまり、今後の「VOCALOID PARADISE」は、女性向けなサークルを上手く取り込めれば、より規模拡大が狙えるという事も意味する。他のボカロオンリーも、女性向けの色合いを意識してサークル集めに臨めば、もっとサークルが集まるかもですよ。)

今回の「VOCALOID PARADISE」は、これまで関西・名古屋では余り数が多くなかった「音系」のサークルが増えている感がある。
これまでの「VOCALOID PARADISE」は、同人誌を頒布媒体とするサークルさんが多かったようにお見受けするが、今回は、CD等を頒布するサークルが増えていたような印象だ。

これが今回大幅にサークル数を伸ばした要因なのか。
また、音楽系が何故「VOCALOID PARADISE」に参加するようになったのか。
その当たり少し考えてみたが、残念ながら力及ばず分析には至れていない。
皆様からのご意見・分析等あらばお聞かせ願いたい所であるが、見た感じそういう現象が生じているっぽい事だけ、明記させていただきたい。

いずれにせよ、音系サークルの増加、ボカロ界隈の人口増大。
これらに加え、TTC準備会がこれまで興した数多のオンリーイベントの丁寧な運営と、その成功。
そして、その実績の積み重ねによる安定感・信頼性の醸造。
こういった様々な要因が複合され、300サークル近くを今回集められるに至ったのではないかと思う。


当日は、震災の影響も余り無く、欠席サークルも少なく。
東日本の即売会は、全般的に欠席率の高い傾向にあるが、西の方は元気で少し安心。
残念ながら東が本調子じゃないので、その分西日本には頑張っていただきたいものである。
…とわいえ、一般来場者多くね?流石に東方ほどじゃないが、勧業祭クラスは超えていたような。スタッフさんがだいぶ死んでいらっしゃいましたw …お疲れ様です。

ただ外から見た限り、数百サークル規模でちょい大きめの規模の即売会という事もあり、ちょい四苦八苦していたような印象も受けた。
確かにこの規模のイベント、関西では中々無い。
TTC準備会主催のイベントとしても、これまでは50〜150サークル規模が殆どであり、他オンリーも合わせて450サークル規模となると…初めての経験だったのではないか。
ただ、ボカロは今後もサークル数の増加が予想される。今後も継続開催を志向する以上は、次は今以上のサークル数を覚悟した方が良さそうな気もする…。

「VOCALOID PARADISE」のサイトを拝見すると、次回概要について以下の通り記載されている。

>VOCALOID PARADISE in 関西 開催概要
(中略)
>ボーパラ3とボーパラ5では、ボーパラ準備会が京都出張開催を行っていましたが、来年春の関西でのボーパラ開催分からは、ボーパラ関西事務局(仮称)を設立して、運営の見直しを行います。
>それに伴い、メイン業務をボーパラ関西事務局(仮称)が、サブ業務をボーパラ準備会が行う予定です。

今までの体制を見直して、より円滑な運営を図る意向だ。
運営の見直しを図りつつ、ジャンル人口の増大に対応できるような体制を整え、今後の継続・安定開催の礎を築いて頂ける事をご期待申し上げたい。
そして、今後の「VOCALOID PARADISE」の、益々の隆盛にも期待したいところである。