5月22日は、様々なオンリーイベントが全国各地で開催されたが、私は数イベントが同時開催の蒲田PIOに参加。
開催イベントは、東方オンリー3つ。東方旧作オンリー「幺樂団カァニバル!2」と、アリスオンリー「七色魔女の人形舞踏会。」・パチュリーオンリー「七曜魔女の舞踏会。」である。
この他、今人気沸騰の魔法少女まどか☆マギカでオンリーで、3イベントが開催され、計6イベントの同時開催である。
(まどマギの方は、巴マミオンリー「マミ☆マギ」・キュゥべえオンリー「ボクとの契約」・暁美ほむらオンリー「ほむ☆ほむ」の3イベント)

大ホールの2/3をまどマギオンリーが占め(3イベント計約250サークル)、残り1/3をアリス・パチュリーオンリー(約90サークル)、そして小ホールを旧作オンリー(約90サークル)が埋め、結果として大・小ホールを全て埋めるに至った。
大ホールを「ぷにけっと準備会」主催の各イベント、小ホールを旧作オンリー(の主催)と、大・小各ホールを、異なる主催で分けた、と見る事もできよう。
今回見た限り残念だったのは、ぷにけっと準備会が主催する東方オンリーの方だろうか。
まどか☆マギカオンリー各イベントは、流石に昨今のブームもあり好調に推移するも、アリス&パチュリーオンリーの出足は弱い。
流石に固定ファンも多い東方だけに、相応に一般参加者は足を運んだものの、東方キャラ中でも人気のあるアリス・パチュリーの二枚看板を引っ張り出して、両キャラ合わせ90サークル台は、どうひいき目に見ても「不調」と申し上げるしかない。

不調の原因は様々に考えられようが、

1・博麗神社例大祭の近接の影響
2・岡山、札幌等地方東方オンリーとのバッティング(遠征クラスタがそっちに流れます)
3・数多い東方オンリーの中、独自性弱く差別化できず


これらが複合しての現象であろうと思う。

3番について、少し前までは、「キャラオンリー」「作品オンリー」であれば、それだけで十分差別化を図れただろうと思う。
東方界隈は世界も広い。単に総花的に東方全般のオンリーを開くよりも、それを細分化したターゲットとする事で、そのキャラ/作品が好きな人だけが集まるから、参加者にとってはそれが魅力に映る。
去年の春あたりだろうか、東方全般を題材としたオンリーの乱立にそろそろ飽き始めてきた頃に、キャラオンリー・作品オンリーを投入された。その時は、当時としては珍しい試みであり、大層新鮮に映ったものであった。

ただ、昨年の夏〜秋にかけて、キャラオンリー・作品オンリーは、東京都内中心に乱立し始める。そろそろキャラ/作品オンリーも、飽きが来るころである。
そして、今年の1月にケットコムが「東方レジャーランド」という東方オンリーを開催した。アリスもパチェリーも、その中で既に「キャラオンリー」として開催されている。
そういう先例がある中、同種コンセプトのオンリーを開いても、それは「二番煎じ」にしかならない。差別化の効果も弱まっているのだろうと思う。

ぷにけっと準備会は、東方の「キャラオンリー」を多く手掛けている。
実際、魔理沙オンリー等幾つかのキャラオンリーは成功を収めている。
これは開催当時においては、キャラオンリー自体少なく、キャラオンリーというだけで十分「差別化」となったからである。

だが、現状は少し変わっている。
キャラオンリーも、いささか乱立気味になりつつある現状、キャラオンリーというだけでは、もはや「差別化」とは成り得ないだろう。
今後も、幾つかのオンリーを控えているようだが、単に机椅子を用意してキャラオンリー始めるだけで、サークルが集まるとは限らない。
差別化には、もうひと工夫必要。その事に思いを巡らせる必要がありそうに思う。

ここから先は私の無茶苦茶な思い付きだが、何かヒントになればと思い書き殴ってみる。

・人気キャラのキャラオンリーなんて誰でも考え付くのだから、敢えてニッチ市場のみを狙う。マイナーキャラ(具体的には人気投票で下位のキャラとか)のみのオンリーを開く。但し1イベント内に20以上のプチオンリーを入れる事。1イベント10サークルとして、20のプチオンリーで集めれば200サークルでそれなりの規模になる。
…まあなんだ、スキ●フェスティバルの東方バージョンって事でw
ニッチを求める声は少ないが根強いので、案外興味を持ってくれる方はいらっしゃるのではないか。

・もっとサークル数を底上げしたいのならば、人気キャラのオンリーもそこに投入。東方数十キャラ分のプチオンリーの合体イベントを敢行。「スー●ーヒ●インタイム」をも凌ぎ、合体するプチオンリーが日本最大数。「スキ●フェスティバル」も真っ青のオンリー合体イベントを開こうではないか!
…たぶんその時には500サークル規模になって、PIOの大小両ホールで開催だろうなあw

・20歳以下参加禁止の酒盛りOKなオンリーイベント。霊夢や早苗のコススタッフが、サークルにお酒を注ぎにやってくる!そして最後、スタッフもサークルも一般も酔いつぶれる、と。

・属性オンリー。巨乳オンリーとか貧乳オンリーとか!いや、鬼オンリーとか天狗オンリーとかでも良いけど、それだとキャラオンリーっぽくなりそうだなあ。

キャラオンリーや作品オンリーとも違う。これまで以上に変わった切り口のオンリーを提示する事で、参加者に新鮮味をもたらし、注目を集める事が出来るのではないかと思う。
…でも、こういう人目を引くコンセプトのイベントは、私がここでグダグダ考えるよりは、ケッ●コムの発想の方が遙かに上手な気がするなあw


一方、東方旧作オンリー「幺樂団カァニバル!」は、前回開催よりサークル数を微増させている。
上記1〜2の問題は「幺樂団カァニバル!」にも当てはまるが、大きな違いは3番であろう。
東方旧作オンリーは今回で2回目だが、旧作オンリーはオンリーワンである。
「旧作オンリー」というだけでも、他東方オンリーとの差別化は、充分図れていよう


内容的には、他の即売会と大差は無い。
目立った企画も数多くない。色紙展示、コミュニティ用の落書きノート等定番の企画中心である。
しかしながら、東方界隈では唯一無二の旧作オンリーという事もあり、会場内は四六時中人で充ち溢れて、大いに盛り上がった。
オンリーワンでもある旧作オンリーは、その存在自体が「差別化」となっている。だからこそ、こうして来場者・サークル数も増加基調なのだろう。

また、東方旧作のアレンジ作品を募りBGM化する、という企画も良かった。
サークルさんは「音」という媒体で自身を発表できるし、それを流すことで会場内に「旧作」の雰囲気を形成する。

(あ、サークルさんの協力を得て裏表紙に掲載した、色つき館内配置図は親切設計でした。裏表紙だからカタログをめくり配置図を確認する手間が省けるし、色分けで題材作品も一目瞭然だ。)


やはり、ただ漫然と即売会を開催するのみでは、結果も伴わない。
即売会を開くのみならず、その即売会に【差別化】すなわち【サークルが参加を決めるに足るプラスアルファ】が必要なのではないか。
今回の東方オンリーで、同じ会場開催の東方オンリーながらも、明暗くっきり分かれてしまった現状を見るに、その思いを強く抱いた。