九州を中心に、西日本各地で意欲的にコスプレイベントを開催し続ける、「コスプレピクニック」http://cospic.org/index.htmlというイベントがある。
元々は、福岡市近郊の「海の中道海浜公園」でコスプレイベントを開催していたが、明石海峡公園や四国(高松市・丸亀市でのアニメイベント「キャラ★フェス」での出張開催)など、西日本各地に進出し、精力的にコスプレイベントを開催し続けている。
特に、門司港レトロにて開催される「コスプレピクニック門司港レトロ」は、数百人単位で来場の人気イベントに成長している。

そのコスプレピクニックが、面白い事を始めた。
詳細は、以下ニュースをご参照いただきたい。

はてなブックマークニュース「10月23日海上自衛隊の「小月航空基地祭」でコスプレイベント開催 オススメのコスプレリストも」
http://b.hatena.ne.jp/articles/201109/5742

野外でのコスプレイベントは数あれど、恐らく初めてではないだろうか。航空基地祭内のイベント内イベントとは言え、【自衛隊基地】の中でできるコスプレというのは。
滑走路や航空機、格納庫などの施設でコスプレができるとの事だ。

正直、私がこの話を聞いた時、「その発想は無かったわ〜」という思いであった。
Twitterで拾ったとある方の感想ツイートが、私の思いを代弁しているので抜粋する。

>個人的な意見だが、今回の企画は「0から1を作った」というか、ちょっと言い方が悪いかもしれないけどコロンブスの卵的な、そういう感じ。自衛隊基地内でコスプレイベントやっていいとか考えてもみなかった。自分がイベンターだったら、その発想ができなかった事に地団駄踏んで悔しがると思う。


自衛隊内でコスプレイベントをする、という発想は、中々思い浮かばない。その発想力に感嘆する。
そして、どのようなやり取りや交渉があったかまでは存じ上げないが、これを実現に漕ぎ着けたその実行力にも感嘆する。
そりゃ世間の反響も大きい。大きくて当たり前である。
他の誰もがやってない事、いや思いつきすらしなかった事をやってのけたのだから…
当日は、多くのコスプレイヤーで賑わい、成功裏に終わる事も容易に予想できる。
唯一の心配は、野外イベントの宿命だが「天候」だろうか。当日が好天となる事を願いたい。


さて、普段のコスプレピクニックは、必要最低限のルールしか課さない事を旨としている。
だが、この「コスプレピクニックon海上自衛隊小月航空基地祭」http://cospic.org/ozuki/においては、「特別ルール」としてコスプレ内容に制約を設けている。

具体的には、以下3点である。

・「大日本帝国擬人化海軍深夜隊」コスプレの禁止
・「ヘタリア」コスプレの禁止
・「軍服系」コスプレについての制限(注・禁止ではない)

作品のテーマ性や自衛隊基地内という特殊な環境下たる事を考慮すると、止めておいて方が無難な気がする。会場側に無用の迷惑が掛かっても良くないだろうし。

だが、これに対し私の周囲…都内の同人誌即売会スタッフ関係者から、異議が上がってきた。

「必要最低限のルールしか課さないというコスプレピクニックの理念に反する」
「主催氏は過去、都内の同人誌即売会で女装禁止を定めた即売会に噛み付いた。その時自分達に迷惑かけた事を謝罪するべきである」
「他人のイベントに対しそのルールはおかしいと噛み付くのに、自分のイベントでルールを定めるのは疑問」

要約すると、こんな所であろうか。

理念は確かに大事だが、今回は自衛隊基地という特殊な環境下でのイベントである。普段以上に慎重な対応が求められる。ルールが多少増えても止むを得ない。
私に言わせれば、「自衛隊基地」という環境下で、最低限のルールに止めようとした結果が、このルール決めではないか。
ルールが増えたからと言って、理念に反している訳でもないと思う。

そもそもイベントというもののルールは、主催が決めるものである。
主催の理念や考え、会場の環境や立地条件…様々な要件を総合的に勘案した上で、主催が自身の責任と判断の下、定めるものである。
ルールを決める権限は主催にあるが、その責任もまた主催が負う。権限と責任の一致である。

そして我々参加者は、その主催の定めたルールを尊重し従う。不服があれば参加しなければ良いだけの話だ。
勿論、ルールに対する不満を主催にぶつけ、改善を要求する手もある。
しかし、それをどう判断するかは主催に委ねられている。いかに参加者が駄々こねようが、噛み付き食い下がろうとも、ルールを決める権限が主催の手に在る事に、変わりは無い。

今回の小月基地の件については、仮にコスピクが理念に反していたとしても(私は理念に反しているとは思わないが)、それでも、ルールを決めるのは主催の責任と権限である以上、主催の判断を尊重すべきと考える。

他人のイベントに噛み付いたなんで話もあるが、それとこれとは話が別である。
それが仮に事実だとしたら「ちょっと見苦しいよねえ」ぐらいの感想は持つかもしれないが、コスプレピクニックとは直接には関係無い、別次元の話であり、考慮に値しない。
主催の判断の下定められしルールを尊重する、というスタンスに、何らの変わりは無い。

過去の主催氏個人の粗相と結びつける向きもいらっしゃるが、それはあくまで主催氏【個人の問題】であり、コスプレピクニックという【イベント】とは切り分けて考えるべきである。
例え話だが、主催がどうしようもない非人格者であったとしても、その人物の開くイベントが素晴らしいイベントだった、という例は枚挙に暇がない。
私だって、過去に私怨ある人物が開いた即売会が良即売会だった時は、歯軋りしながら賞賛の文章を書いたものであるw
主催個人が粗相しようと、それはイベントを論ずる材料にはならない。

ましてや過去の事を持ち出された所で、今のイベントを論ずるに全く役に立たない。
人間は成長するものであり、昔やらかしたからといって、今同じ失敗をすると決まった訳じゃないし。

#そもそも私が昔その場にいた訳じゃないから、当人が粗相やった事の真偽を検証する事も困難だ。

今回、色々とルールが設定されたが、それは主催が自身の責任において定めしものであり、責められる謂われは無い。
たとえ女装コスを禁止しようが、ヘタリアコスを禁止しようが、そのルールは、主催が判断し決める事である。
参加者はそれを尊重し、ルールを守ってコスプレを楽しめばよい。そのルールが許せないなら、参加しなければ良い。それだけの話である。

今回の小月基地でのコスプレは、同人界隈では「初」の意欲的な試みであり、私も大いに期待したい。
当日は所用あり参加は叶わぬも、小月コスピクの成功と隆盛を、心の底から願う次第である。