3連休は全国各地で様々な即売会が開催されていたが、私は、友人の結婚式というどうしても外しようのない所用があり、北海道方面に足を伸ばした。
…折角北の大地に来たのだから、北海道の同人誌即売会にでも足を運んでみようかと計画を立てたが、スケジュールに合う即売会が見つからず。
ただ、3連休の最後の日に、青森で「おでかけライブ」が開催されるとのこと。北海道からの帰り道に立ち寄って参加ができそうなので、これに参加する事とした。

会場は、青森市郊外。青森駅からバスで約20分の「青森産業会館」での開催。
主催は、全国各地で同人誌即売会を開催し、地方の同人世界に大きな貢献を果たしている「ユウメディア」の手による。
ユウメディア主催のオールジャンル即売会は、地方即売会衰退の潮流に逆らえず。苦戦を続けている即売会も少なくないが、この青森に関しては元気で、サークルもそれなりに集っている。
サークル数は240sp。ユウメディア主催即売会は、100sp前後〜200spの規模で推移する即売会が多いから、240spは健闘している方だと思う。
青森県では随一の即売会であり、青森県全体から同人者が集っているからこその賑わいなのだろうか。
他の方からお聞きした話だと、海峡渡って函館からの参加者も少なくないとか聞いたが、果たしてどうなのだろうか?

参加者の客層は、地方イベントの傾向に漏れず、学生等若い方々が中心。
ただ、この青森に関しては、年長者の方の参加も少なくない印象。
年長者は、地方から東京に流れる傾向にあるが、青森ともなると、東京に気軽に行ける距離ではない。そういう地理的な事情が、年長者の比率を高めているものと推察できる。
地方イベントでは参加比率の小さい、男性陣の参加者が多いのも特徴だ。男性陣も地方から東京に流れる傾向があるが、年長者比率と同じ理屈なのだろう。大半が東方島にいたような気がする。

頒布物の傾向は、他の地方即売会同様に、ラミカ・ポスカ・アクセサリーが多い。
ジャンル分布としては、ヘタリア・東方が最大手で、共に14sp。他10sp前後の勢力で、ボカロ、バサラ、リボーン、タイバニ、青の祓魔師といったところである。
委託本の頒布も実施していたが、委託本の点数も多く、主に年長者が購入していた傾向。

総じて見て、老若男女を問わず様々な階層の同人者が参加しており、地域を代表する即売会として、地域の皆様が集まれる「場」として機能していた良即売会であったかのようにお見受けする。
今後も地域の同人者の「受け皿」として、地域の同人文化の発展を担う存在として、頑張って開催を続けていただきたいものである。

「おでかけライブin青森」の難点は、会場であろうか。
会場の青森産業会館は青森郊外・問屋街のロケーション。青森駅から、バスで約20分の立地条件だ。
車組は問題ないが、公共交通機関利用組は、いささか不便かもしれない。

一応、青森駅等からバスが出ているとの事だが、問屋街も、土休日基本休業日である。
平日のバス運行はそれなりだが、土休日はごっそりバスの本数が減らされ、青森駅からの問屋街を結ぶバスは2〜3時間に1本ペース。
車組は良いとしても、公共交通機関組には、いささか厳しい環境に思える。

地方イベントにおいては、車の免許を持たない中高生の参加は、決して少なくない。
従って、本来ならば公共交通機関でのアクセスが充実している会場が望ましい。
しかし、地方に行けば行くほど、車社会が進行し、公共交通機関は廃れている。
地方のジレンマであり、宿命でもあるが、公共交通機関に乏しいからこそ、公共交通機関の便が可能な限り良い所を、会場として選定いただきたいと思う。

とは言え、諸事情により、アクセス不便な会場をやむなく選定せざるを得ないケースも、どうしても出てくるだろう。
今回の青森産業会館も、その類だと思う。
バスの本数・電車の本数が少ないのは、公共交通機関衰退の現状を考えると、致し方ない。
ならば、せめてアクセス案内を充実させてはどうだろうか。

私が親切だと思ったのは、長野県松本市の「コミックファクトリー」や山梨の「山梨コミックチャレンジ」の取り組み。
「コミックファクトリー」は、バスの本数の減少に対応し、会場から500メートル離れてるけどこのバス停ならばバスの本数もあるよ!と案内してくれている。
「山梨コミックチャレンジ」は、サークル参加案内・サイト上等にバスの時間を掲載している。
こういう親切さを、見習っても良いのではないか。

通常、この手のアクセス案内は、会場の公式サイトに詳しく掲載されているものだが、この青森産業会館のアクセス案内は、お世辞にも親切とはいえない。
会場公式サイトのアクセス案内は、以下2行で終了している。

「問屋町行き乗車、青森産業会館前下車。
 始発は青森駅・西部営業所・東部営業所・慈恵会病院。」

いや、問屋町行のバスは土日運休が多いじゃないか…土日でも使えるバスの時間を知りたいのだが…(汗)

青森産業会館側の不親切な案内を、おでかけライブ側がカバーしてはどうだろうか。
即ち、青森駅発・青森産業会館発の、土日運行のバスの時間を全部掲載する。
また、西部営業所と会場を結ぶバスは、途中新青森駅を経由している。すなわち、新青森〜会場直結という事でもある。そこで、新青森駅発のバスの時間も掲載したい。

この情報提供サービスを実施することによる「おでかけライブ」側のメリットは、車を持たない若者、特に青森市外から遠征で訪れる(=青森市内に土地勘の無い)参加者が、参加し易くなる事。
バスの本数が少ない事で、イベントに参加するに心理的障壁になっている人々の、敷居を下げる役割を果たせると思う。
車を持たない若年層の参加促進に繋がり、大げさに申せば、青森の同人活性化にも繋がると言える。

会場の不便さは仕方ないとしても、それを補う工夫の余地は、まだ残っていると思う。
是非、主催者側には、情報提供を通じて参加者の利便性の向上に努めていただきたいと願う次第である。