b9fafebc.jpg以前より興味を抱いてはいた、創作オンリー「そうさく畑」。
これまでは機会に恵まれず、参加が叶わなかったが、今回念願叶い、ようやくだがサークル参加させていただく事になった。

主催は、コミックシティ等の大規模即売会やオンリーイベント等を定期的に手がける「赤ブーブー通信社」。
但し、この「そうさく畑」に関しては、赤ブーブー通信社っぽいテイストが、余り感じられない。
一応企業主催のイベントという事になってはいるものの、個人主催の如き手づくり感溢れるイベントになっている。
全般的に、殺伐さとは無縁。和やかで、温かみのある雰囲気だ。

普段の赤ブーブー通信社イベントが、spベースで1000単位の大規模イベントに対し、そうさく畑は350sp。規模の違いが、雰囲気の違いを生んでいる部分もあろう。
また、創作オンリーというイベントの特性も、普段のイベントとの違いに繋がっているのだろうとも思う。
ただ、一番の違いは、そうさく畑のリーダーでもある、【赤ブーブー通信社・コックローチ武田氏の色が極めて濃ゆい】所にあると思う。

元々この「そうさく畑」は、おおよそ20年にも及ぶ長い歴史を有するが、赤ブーブー通信社主催の各イベントとは、別個の歴史を辿ってきた。
元来、当時関西を地盤に活躍されているコックローチ武田氏の、個人主催イベントとして開催され、それが長年続いていた。
その後事情あって、武田氏の個人主催イベントから、武田氏のお勤め先である赤ブーブー通信社の主催として体制変更。現在は、赤ブーブー通信社主催のイベント事業として、武田氏がリーダーとして切り盛りされている。

そういう歴史を鑑みると、この「そうさく畑」…赤ブーブー通信社の色が弱く、一方でコックローチ武田氏の個性が、お腹いっぱいなぐらいに色濃く表出しているわけだが、それも極めて自然な流れであろうw
事実上の、コックローチ武田氏個人主催のイベントと見て、全く差し支えはないだろう。というかそう解釈しないと読み違えるw

だいたいサークル参加案内が来る。
必要な案内が色々書いてあり、まあそれはそれで良いのだが、武田氏ご本人のイラスト・挿絵がやたら多い。
この段階で、この「そうさく畑」が武田氏のスメル溢れるイベントである事が、容易に実感できる。
封筒は赤ブーブー通信社の企業然、整然としたパッケージだが、中身を開けると武田氏の香りが充満している、という構図だw

そもそも即売会が開始されるに当たって、【オープニングカウントダウン】なんて始めるが、流石にそんな展開初めてであるw
私の中では、新潟の同人誌即売会・ガタケットで12時になると歌い出される【ゴッドシグマ】に勝るとも劣らぬ衝撃であったw

他に特徴的な所としては、参加者を呼ぶに、「参加者の皆様」でも「お客様」でもなく「ご町内の皆様」とアナウンスするあたりだろうか。
即売会全体を「町内会」と模しており、サークルスペースも、【●丁目●番地】との表記だ。
そう言えば、サークル間でやりとりされるブロックノートも、「そうさく畑」では「回覧板」と称している。
これは参加者的に分かり易いメリットもあるが、スタッフが全員【エプロン】をしているのも、特徴的である。

お酒好きの武田氏らしく、そうさく畑には終了後、サークル・一般・スタッフの垣根を超えて交流が可能な「打ち上げ宴会」がある。
「打ち上げ宴会」は、やはり武田氏手がける「こみっく☆トレジャー」のそれが有名だが、トレジャーの打ち上げ宴会も、そうさく畑から取り入れたもの。「打ち上げ宴会」の元祖は、そうさく畑である。
トレジャーの打ち上げ宴会は何度も行ったが、そうさく畑の打ち上げ宴会はどういう雰囲気なのだろうか?
今回は電車の都合で参加を見合わせたが、そうさく畑の打ち上げ宴会にもチャレンジしたいものである。

初動は100〜200人程度だろうか。
殺伐・混雑とは全く無縁で、全般的にまったりムードでの進行だ。
そうさく畑カタログの挨拶文には、交流重視の旨が主張されている。売上一辺倒では寂しい、即売会での人と人との交流を重んじたい、という事だ。
私もその理念には賛同したい。
そもそも「そうさく畑」のこのまったり感は、交流を図りやすい環境でもある。
短い時間ではあったが、関西地方中心に様々な方々とお話が出来、大変楽しかった。お会い、お話させていただいた全ての皆様に、心からの感謝を申し上げたい。

とは言え、折角参加する以上、自分の作品が売れるに越した事はない。
そうさく畑でも、買い手にサークル作品への興味を持って貰おうと、色々と試みている。
その一つは、以前から実施されている「図書館方式」。
見本誌を各ブロック島(そうさく畑的には「丁目」)単位に展示している。平たく言えば見本誌展示コーナーだが、展示いただける事により、その分買い手に興味をお持ちいただける機会が増えるので、サークル的にも有り難い。
ちなみに、見本誌の主催側への提出は任意である。見本誌を提出しなくても良いが、提出すると、コミックシティ内で開かれる見本誌読書会で展示されるそうな。
私も、コミックシティ内の見本誌読書会にお邪魔した事あったが、常時人だかりができ人気だった。女性陣に自分の作品を見ていただける好機、と前向きに捉え、見本誌を提出した。

これ以外の取り組みとしては、これは今回からの取り組みとはなるが、スタンプラリーが挙げられる。
全サークルにPOPとシールが配布され、サークル作品の購入者は、カタログのスタンプ台帳にシールを貼る。
シールが溜まったら、本部にて記念品が進呈される。
取組としては決して悪くはないが、スタンプラリーの台紙となるカタログ自体、一般参加者も自由購入制である。
全員購入制ではないから、効果もその分弱まったのかも…?
そこら辺は始まったばかりの取り組み、今後の検討が必要だろうか。


「そうさく畑」は、参加者を楽しませようと、企画も豊富だ。
背景としては、コミックシティ等大規模なイベントでは実現が難しい企画も、小規模な分小回りも利きやすく、実現しやすい、という点が挙げられる。
特別原画展として、「ヒーロークロスライン原画展」が開催され、この中で岡崎つぐお先生のサイン会も開催。
更には、突発企画として【村枝賢一先生イラスト争奪ジャンケン大会】が急遽実施されるサプライズも。
また、サークル参加者には、そうさく畑名物の特製せんべい(画像参照/イラスト担当はそうさく畑責任者・コックローチ武田氏ご自身)とドリンクが、巡回するスタッフにより振る舞われる。
その後一般参加にもドリンクが振る舞われ、本部でのドリンクサービスが最大手列となる一幕もw
この他、画材屋「赤豚堂」や駄菓子屋が出店。この辺りだけは、赤ブーブー通信社主催イベの恒例出店で、赤ブーブー通信社のカラーの表れか。

総体的に見てこの「そうさく畑」は、赤ブーブー通信社の色は「良い所取り」の一部を除き殆どなく、寧ろコックローチ武田氏の色が強い。
そして武田氏の個性が、「そうさく畑」の個性を作り上げ、和やかな雰囲気も見せている。
殺伐としていない分、来訪者一人一人とのコミュニケーションも密に取りやすく、交流もしやすい。
売り買いのみを目的とする人にはこの即売会は向かないかもしれない。だが、設けられた即売会の「場」にて交流を図りたい方には、その環境は整っており、楽しめる即売会である。
「そうさく畑」は、そういう人のための良即売会である。参加してそれを感じた次第である。