九州最大規模の東方オンリー「大(9)州東方祭」。
今回も足を運び、サークル参加させていただいた。
「大(9)州東方祭」への私の注目度は高く、過去何度も参加し続けてきた。
前進の博多東方祭も加えると、過去7回開催。内実際に足を運んだのは、今回が4回目。
関東在住の私が、九州開催のこのイベントに、既に4回も足を運んでいる。考えてみれば珍しい話である。

全国数多くの即売会を行脚する関係上、同じ即売会に何度も足を運ぶことは、実は案外少ない。
どうしても、「広く浅く」になりがち。
もちろん、在住地が関東なので、関東のイベントには、何度も足を運ぶ。
だが、関東以外で開催されるイベントを見ると、ここまで何回もリピーター化して足を運んだイベントは、過去の九州でも「tenjin.be」だけである。他地域を見ても「こみっく☆トレジャー」「勧業祭」「comic communication」「東方紅楼夢」「北陸本専」ぐらい。
大(9)州東方祭への熱の入れ方は、極めて稀な部類である。

何故ここまで「大(9)州東方祭」に足を運ぶのか。
色々理由はあろうが、やはり「参加して楽しい」。これに尽きるだろう。

サークル数が多く集まるという事は、全国各地から東方クラスタが遠征して参加する事でもある。
過半数は九州在住のサークルだが、残りの半数近いサークルは、九州島外からの参加。北海道・関東・関西・名古屋・中四国…全国幅広い地域から参集する。
結果として、「大(9)州東方祭」は、全国各地の東方クラスタと出会える貴重な場となる。
即売会の楽しみの一つでもある「人と会う」楽しさ。これを味わえる事が、「大(9)州東方祭」の大きなメリットであり、そして楽しみである。
そして、「踊ってみた」企画(所謂「チルノダンス」)等、独特の賑わい豊かな企画が、「大(9)州東方祭」の楽しみを彩る。


私が参加しなかった前回の大(9)州は、1日目に同人サークルによるライブ演奏。2日目に即売会+各種企画という2日間の日程での開催だった。
ところが、2日目の即売会に関しては、「企画ばかりに偏重したおかげでサークルの売り上げが減少した」「企画がサークル頒布の妨害になった」等の批判を数多く受けた模様だ。

正直、私に言わせれば、今更その批判かよ!との思いが強かった。
そもそも大(9)州東方祭の企画が豊富なのは、3年前に開催された大(9)州1の時からの伝統である。何も今に始まったことではない。
また、サークル頒布の妨害になるレベルの会場内の音響の大きさは、大(9)州2開催後、STRIKE HOLEでもボロクソに批判しているし、その後相当改善されていたはず。
大(9)州1〜2の段階で批判されて然るべきが、今更湧き出して来る事には、違和感が拭えない。

とは言え、前回の大(9)州5で、サークル参加者から不満が噴出したのは「事実」である。
大(9)州側としては、事実を事実として受け止めた上で、それに対し処方箋を打たねばならない。

そこで今回の大(9)州においては、これまでの企画を大幅にカット。
今回の企画は、カートゲームブースを用意。そして、撤収後のアフターに、チルノダンス企画とじゃんけん大会を実施した程度に留めた。
同人サークル生ライブやゲーム大会・痛車展示等、派手な企画ものの多かった大(9)州にしては、珍しく大人しい。
実施企画を、【サークルの頒布に影響を及ぼさないもの】のみに絞り、「作品の売り買い」という、即売会本来の本義を強調した即売会を目指したのが、今回の大(9)州である。

…とは言え、新しもの好きの大(9)州東方祭。何かしらの新しい要素を取り入れようとする進取の精神は、企画を大幅カットした今回ですらも健在だ。
今回は、カードゲームブースに【東方麻雀】の卓を置き、自由に遊んで貰えるように取り組んだ。
また、都内のイベントのアフターでは定番の【じゃんけん大会】も、実はこの大(9)州においては、初めての試み。

手を替え品を替え、新しいものを打ち出していければ、毎回違った驚きや感動を与えられる。
今後も大(9)州が開催を継続したいのならば、このような進取の精神を貫くことで、マンネリ防止を図ると良いだろう。


残念ながら、サークル参加規模は、前回の600spから540spに数を落とした。
5/27開催・博麗神社例大祭の1ケ月前という日程も影響しているだろう。
だが、一般参加者は4300人。前回開催と同水準をキープした。
サークルも減り、企画の大幅カットで企画目当ての層が参加を見合わせるのでは?と私は心配したが、それは杞憂に終わった模様だ。
終わってみれば、いつも通りに盛り上がった大(9)州東方祭であった。

サークルが減って参加数そのままなら、1サークル当たりの参加者数(動員係数)は上昇する。
企画も少ないから、企画に目を奪われる事なく、参加者の目もサークルに向きやすくなる。
結果、今回売上が上昇に転じたサークルは少なくない。
サークルも売上が上がれば、参加へのモチベーションも上がる。サークルのリピーター化に繋がる好材料であったとも言えよう。

前回不評だった雨天時の対応も、今回は改善を図った。
この大(9)州東方祭は、主催氏の行いが【淫ら】にして【悪行三昧】なことのバチが当たったのだろうwww
過去6回開催して4回雨天と、高確率で雨に祟られるイベントである。
お昼頃は快晴となる程度に回復せども、朝は大降りであった。
そこで今回は、会場側と事前に綿密な交渉を行った。
屋根の付いたテラスを待機場所に充て、傘をささず並べるよう配慮しつつ、他イベント参加者との混同も防いだ。

毎回好評のペーパーバッグは、有償ながらも、今回も頒布された。
紙袋は記念になるのみならず、一般参加者の買い物にも役立つ。買い手の購入を促す効果も見込めよう。

また、過去実施し好評だった弁当業者の出店は、今回も実施された。
参加者の食糧事情改善にも貢献するこの取り組み。今回は、ミスティアのかしわめし・紅美鈴の中華弁当=写真参照=など数種が販売された。
特にかしわめしは、北九州の名物駅弁として名が知られていることもあり、早々に完売した。
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唯一気になったのは、コスプレ受付の対応である。
コスプレ参加者は、一般参加列と別の待機列を形成する、コスプレ登録用紙の記入台を豊富に設置する、等多人数押しかけても対応可能なように設定されていた…はずであった。
特に男子更衣室の広さは、過去の大(9)州に比べ明らかに拡大している。
…にも関わらず、男子更衣室の待ち時間は、以前よりも長くなり、不満も強かった模様だ。とあるコスプレ参加者曰く、大(9)州のコスプレ列に並びながらも、「今からコスプレピクニックに参加したくなってきた」との事。
コスプレピクニックは、同日に大(9)州とバッティングし、近隣の門司港で開催されたコスプレイベント。コスプレイヤーには、大(9)州とコスプレピクニック、2つの選択肢が存在した。その中で大(9)州を選んできてくれた参加者に、そう言わせてしまうことは、大(9)州にとっても宜しくない事である。
更衣室へのエレベーターを利用した導線がネックになったとのことだが、原因が判明しているのならば、次回以降の改善をお願いしたいものである。


今回の大(9)州は、企画を絞り「作品の売り買い」という同人誌即売会の本義を強調し、かつそれを促すという方向性の元開催された即売会であり、普段のお祭り路線とは一線を画していた。
結果として、サークル数は微減したものの、一般参加者は横ばい。1サークル当たりの参加者数(動員係数)は上昇、サークルの売り上げも全般的に上がった。
運営側の狙いは、達成されたと見て良いだろう。

また、企画の減少は、スタッフの業務量を軽減させた。
撤収等の作業も例年より早めに終わらせる事ができた。
企画の絞り込みは、スタッフの負担軽減の効果もある。
スタッフの過重勤務が心配であった大(9)州だが、過去に比べると今回は、相当に改善され楽になったと思う。

ただ、今回はこの路線で良いが、次回以降同じ路線で進む事には反対する。
次回以降同じ路線で進めば、マンネリ化が心配されるからである。
マンネリ化が進めば、参加者にも「飽き」が来て、サークル数の減少・一般参加者の減少と衰退に結びつく。

次回以降は、以前の大(9)州4で好評だった「東方カラオケ」だとか、過去の大(9)州でもあったアフターにライブを復活させるとか、或いは新たな企画を入れるとか。
同じものを続けるよりも、多少のアクセントを付け、変化を出した方が、参加する側にも刺激が与えられ活性化に繋がる、と私は考える。
大(9)州は「進取の精神」に溢れたイベントである。企画を大幅に減らした今回ですら新しい企画を取り入れているぐらいである。決してそれは、出来ない事ではないだろう。

月日には、大(9)州の派生イベント的に、チルノオンリーの開催が決定している。
場所は福岡のスターレーン。普段の大(9)州より規模が小さい分、小回りが利く。このオンリーならではの企画も色々考えている模様だが、そこで好評だった取り組みを、次回以降の大(9)州に取り入れても良いだろう。

次回の大(9)州は東方祭は、例年秋の開催だが、会場手配が難航しており例年通りには行かない見込みだ。
会場内でのイベントアピールにおいては、「来年のなるべく早い時期に開催したい」との意向が示されている。何らかの形で、必ず次回は開催されるはずだ。
次回以降の、大(9)州東方祭の新たな進化にも期待したいものである。