6月23日、この日は都内で「サンシャインクリエイション」等の有力即売会もあったものの、私は、敢えて名古屋に足を向けた。
一昨年で幕を閉じた、07th Expansion作品オンリー(ひぐらしのなく頃に等)「雛見沢村民集会」が、岡崎市開催のオールジャンル同人誌即売会「コミックステイト」内のプチオンリーという形態ながらも復活開催、との話。ひぐらし厨の私としては、万難を排しての参加を決意。
よく考えてみたら、この日はボカロオンリーも名古屋で開催とのこと。
ならば、名古屋のボカロオンリーにも参戦しよう。その方が効率的だ。そう考えるのは自然な流れだろう。
旅のお供として多用する「ウィラーバス」の中で、唯一未制覇の車種「スリーパー」への乗車体験も盛り込み、私は、名古屋行きの行程を組み立てた。

(諸事情により、当日夜そのスリーパーに乗れず、他のバスに変更する事に…夏コミ新刊どうしよ…新刊でスリーパーの乗車体験記書くつもりだったのに…orz)

名古屋や関西では、ボーカロイドオンリー「VOCALOID PARADISE」(以下、略称の「ボーパラ」と表記する)が定期的に開催され、多数のサークルを集め賑わいを見せている。
サークル数も増加傾向で、昨年秋の名古屋開催が200弱、今春の京都開催が300弱。
サークル本位の丁寧な運営や、長年のオンリー開催経験の賜物と言える安定感もあり、サークルからの信頼を得られている。だから、リピーターのサークルも相当数だ。
加えて、ボカロジャンルの拡大も追い風となり、サークル数の増加傾向もより強まっている。
結果、関西・名古屋どちらも、順調な規模拡大が続いている。

今回のオンリーは、この「ボーパラ」と同一主催による、ボカロの「キャラオンリー」である。
ある程度ジャンルが成熟すると、ジャンルオンリーからキャラオンリーに移行する傾向は、近年の都内東方オンリーにも見られる傾向だが、ボカロも同じ傾向をトレースしていそうだ。
この手のキャラオンリー、ボカロは女性陣・サークル者による立ち上げが多いせいか、オールジャンルの「コミックシティ」や、ボカロオンリー最大手「THE VOC@LOiD M@STER」(ボーマス)内で、プチオンリーとしての開催が多い。
しかしながら、今回は鏡音オンリー「鏡音PARADISE」・KAITOオンリー「KAITO PARADISE」・インターネット社ボーカロイドオンリー「インタネPARADISE」の3イベント集合型としての開催だ。
東方などでは、この手のキャラオンリー集合体としての開催は決して珍しくないが、ボカロでこの手の開催形態は珍しい。

だがこの開催手法は、結果的には大当たりだった。
「鏡音PARADISE」は手堅く78サークル。鏡音リン/レンきょうだいの人気は根強く、前年、名古屋中小企業福祉会館開催時の1.5倍の数字に。
また、それ以上に熾烈な熱意を感じ取ったのは、「KAITO PARADISE」。サークルの意識も異様に高く、参加サークルは最大勢力となる87サークル。
残念ながら、「インタネPARADISE」はいささか弱く、17サークル。当該サークルへの更なる営業努力が必要か?もうひと頑張りしていただきたいw
全体では182サークルと、前年秋名古屋開催のボーパラ並みの勢いだ。

ここまでの勢いを見せた要因としては、やはり、「キャラオンリー」というコンセプトが大きかったと思う。
ボカロオンリーも、ボカロ全体を範囲とした総花的なものが主流であり、キャラオンリーはまだまだ少数だ。
キャラオンリーの存在が新鮮で、かつ魅力的に映ったのではないか。

特にKAITOオンリーは、数年もの間開催が無く、該当サークルは、間違いなくその到来を渇望していた。
だからこそ、皆こぞって新刊を出し、怖いぐらいの熱意が発揮されたのだろう。
もちろん、先にも述べたが「ボーパラ」主催氏自身による丁寧な運営や、「ボーパラ」開催を通じ築かれた安定感・信頼感も一因にあるのは、言うまでもない。
個人的には、今回の成功を受け、他主催もキャラオンリー集合型のボカロオンリー開催を模索するのではないか?と感じた。

一般参加者の熱気も相当で、スタッフの感覚としては、「昨秋ボーパラ以上」とか。
初動は、正確な数は数えられなかったが、少なくとも300以上。500以上いてもおかしくない。
回を重ねるごとに、益々厳しくなる混雑っぷりである。
…何故数えられなかったかだが、今回待機列用に用意した7階の部屋が満杯に。立錐の余地も無く、数えて回れるだけのスペースすら無かったからだw
コミケでたまにやる列圧縮…「身動き取れないレベル」の非人道的列圧縮も発動したが、焼け石に水の世界だ。

参加者の男女比は、3:7ぐらいだろうか。
KAITO,鏡音等女性陣に人気の高いキャラゆえの結果だろう。
ボカロオンリー参加経験豊富な@++の綾瀬氏から指摘を受けたが、「キャラオンリーだとCDサークルが減るのも、女性の割合が増える一因」とのこと。これも的を得た指摘だと思う。
ただ、それでも男性参加者も3割居り、意外に健闘したとも映る。

サークルの男女比はもう少し極端で、1:9ぐらい。圧倒的な女性比率の高さだ。
私は、ボカロは女性向けの文脈で捉えるべきジャンルだと思っているが、今回女性陣に人気の強いキャラのオンリーという事で、その傾向はますます顕著になっているとも思う。

当日の盛況を見越し、主催側も混雑に対応すべく策を練るが、ノーマークの島中に長蛇の列が発生するのが、このジャンルのオンリーを営むに当たり運営泣かせなところ。
ニコニコ動画等で人気を博した方がサークル初参戦で長蛇の列、というパターンがありがちだが、今回はKAITO島が【島全体で炎上】。
KAITOサークルが軒並み新刊を出すなど、その尋常ならざる気合いの入り方が怖かったw
…KAITO島が【青く光っていた】ような気がしたのは、果たして気のせいだろうか(汗)

その分、館内スタッフの人手不足と疲弊は、尋常ならざるものがあった。
主要スタッフ2人が、岡崎の「雛見沢村民集会」に行き戦線離脱した影響もあったかもしれないが、人手不足は明らかだった。
ここが今後の課題になるだろう。

私の友人などは、設営だけのお手伝いという契約でのスタッフだった筈なのが、会期中も本部に張り付いていた。
人手不足により、なし崩し的に徴用されてしまった事が伺える。

…ヤバい、次は俺の番だ!

私は、徴用される危険を回避するべく、速攻で会場を退散。
次の目的地たる岡崎の「コミックステイト」/「雛見沢村民集会」に逃げ出したのであったw