名古屋のボカロオンリーを【辛くも】逃げ出した私は、名鉄電車に向かい、岡崎市に向かった。
岡崎では、当地地盤のオールジャンル同人誌即売会「コミックステイト」が定期的に開催されている。
以前、少しだけ足を運んだこともあったが、50〜70spの間で推移しており、地元同人者、学生中心に盛り上がっていた印象がある。
それなりの人口規模を持ちながらも、同人誌即売会空白地域だった豊橋市にも進出。こちらも安定し続いている。

流石に、昨今におけるオールジャンル同人誌即売会の衰退傾向は、この即売会にも見られ、参加サークルも減少傾向だ。
この問題は、全国どこの即売会にも見られる課題。少子化等社会情勢も一因に含まれ、抜本的な解決策は見当たらない。

そんな状況を踏まえてのテコ入れ、即売会活性化策の一環としてなのだろう。
「コミックステイト」では、近年、イベント内プチオンリーの開催に取り組んでいる。
今回は「プチオンリー祭」と称し、多数のプチオンリーを集めての開催だ。
一旦幕を閉じた筈の07th Expansion作品オンリー「雛見沢村民集会」が、プチオンリーという形態ながらも復活した背景として、「コミックステイト」において多数のプチオンリーを集めようとした動き。これを押さえておきたい。

会場最寄り駅は、名鉄東岡崎駅。
名鉄特急で約30分の距離、名古屋との即売会ハシゴも充分可能だ。

会場の「竜美丘会館」は、東岡崎駅からは徒歩10分程度。
路線バスも出ているが、30分に1本と少ないので、歩いた方が早いかもしれない。
駅から歩いて行ける範囲なので、そんな不便は来さない会場だと思う。

竜美丘会館に到着すると、野外をコスプレスペースとして開放しているのだろうか、コスプレイヤーの姿が目に付く。
ボカロや某バスケ漫画のコスプレイヤーも目立つが…同時に、07th Expansion作品「うみねこのなく頃に」のコスプレも目立った。
一昨年まで「雛見沢村民集会」にお越しのコスプレイヤーさんが、岡崎に流入、という構図だろう。

受付でカタログを購入しようとしたが、既に売り切れていた。
入場チケットを代わりに購入して入場するも、カタログが買えなかったのは残念。

…仕方ないので他の方にお願いして、カタログを見せてもらったw
注意書き漫画を読むと、07th Expansion作品「ひぐらしのなく頃に」のカラーが強い。
07th Expansion作品オンリー「雛見沢村民集会」をこのイベント内に迎え入れたからこその演出だろう。

「コミックステイト」内のプチオンリーの筈なのに、なんか「雛見沢村民集会」の色合いがやたら濃いな…と思っていたが、参加サークル数を見ると納得。
プチオンリー分含め、今回の「コミックステイト」の規模は、約50sp。数年前に比べ数を落としており、少し寂しい。
その中で、「雛見沢村民集会」参加サークルは、おおよそ15〜20sp。全ジャンル中最大手を占めている。

その反面、他ジャンルのプチオンリーは低調の所多く、1サークルしか集まらなかった所もある。
それが、今回の「雛見沢村民集会」色の強さを、よりいっそう際立たせていたのだろう。
「雛見沢村民集会」参加サークルも、意欲は全般的に高く、新刊を出したサークルや再版をかけたサークルも、少なくない数目に付いた。

正直申して、寂しい話ではあるが、07th Expansion作品ジャンルも、規模は縮小傾向だ。(東方に移るサークル多いのだが…東方ェェェェ)
それに、「雛見沢村民集会」も、一度は終わったイベントだ。復活開催とは言え、名古屋ではなく岡崎開催という地理的な支障もある。プチオンリーである以上、求心力も弱い。
だから、サークルも多くは集まらないだろう、と思っていた。

だが、蓋を空けてみれば、直接参加15サークル。
委託も含めれば20サークル。プチオンリーの割には意外に健闘している。
サークルの新刊も多く、コスプレイヤーも積極的に参加していた。
今回の「コミックステイト」において、「雛見沢村民集会」が場の盛り上げの牽引役として、大きな貢献を果たした事は間違いないだろう。

「コミックステイト」においても、場の盛り上がりをもたらした「雛見沢村民集会」の誘致は、良策であったと言えるだろう。
今回「コミックステイト」が迎え入れた「雛見沢村民集会」には、こういう特徴がある。

1.全盛期は100sp規模の隆盛→その分名を知る人多く、人気もある

2.現在はジャンルの規模縮小もあり、単体でオンリーを開くのは難しい

「雛見沢村民集会」にはネームバリューがあり、人気も根強い。
サークルを集められる強力なコンテンツでもあり、「コミックステイト」活性化に当たり、頼りになる存在だ。
とは言え、今の07th Expansionジャンルの縮小を考えると、「雛見沢村民集会」単体で開催するには、勇気がいる。サークルがきっちり集まるかは未知数だ。
プチオンリーなら、サークルが少なかったとしても、ある程度は形になるから開きやすい。
今回の「雛見沢村民集会」プチオンリーは、「コミックステイト」「雛見沢村民集会」双方にメリットをもたらしている。

つまり、「そこそこ人気はある」が「単独開催が難しくなったジャンル」なら、親イベントも集客力を見込め有り難いし、子イベントも開催のハードルがグッと下がる。
今回の「コミックステイト」と「雛見沢村民集会」の在り方は、プチオンリーを活用し即売会活性化を図れた「成功例」となるだろう。
ネームバリューのある休止したオンリーにプチオンリー誘致をかけ、その力をもってサークルを集める…という方法論が成立しそうだ。

ただ、裏返して考えると、こういう考え方もできる。
「雛見沢村民集会」が抜けたら、このイベントはどうなったのか?
単純計算で、今回50spが3割減となる。依存率がやや高いと思う。
「雛見沢村民集会」以外(他のプチオンリー等)でもっとサークルを集められるようにしないと大変だ。
ここが、今後の「コミックステイト」の課題になると思う。