09131f07.jpg茨城県日立市にて、年一回開催されるオールジャンル同人誌即売会「コミックラブ」は、元々80sp規模の、ごく普通の地元民向けの即売会だ。
…その筈だったのだが…一昨年辺りから、少し様相が変わっている。
2011年の開催は、東日本大震災で中止に追い込まれたものの、問題はその先、である。

2012年2月に、リベンジで開催を果たす事となったのだが、この時、これまでの募集数80spを超過。
スペースを拡大し、120spにて開催される事となった。

現在、オールジャンルの同人誌即売会は、地域を問わず減少傾向が続いている。
そんな中、規模を拡大して開催を図る即売会の存在は、喜ばしい事であるが、同時に驚きでもあった。
という訳で、私は、「コミックラブ」という即売会に興味を抱き始めたのであった…

本来ならサークルとして参加したかったのだが、スケジュールの都合上、一般参加で日立入り。
正直、直前まで日立入りすら出来るかどうかも微妙だったのだが、事情が好転し、日立入りする時間が取れるようになったのでひと安心w

会場は、JR日立駅から徒歩3分の、日立シビックセンター前・新都市広場地下の、「マーブルホール」。
広場の地下にホールがあるという変わったつくりの会場だ。
会場は少し古いがきれいな建物。扇型の変わったつくり。
配置図見ると、扇型の会場に合わせ、配置も扇型にしている(画像参照)
ここに、今回参加した99サークル125spを配置する…ってかよくこんな面倒臭そうな配置ができたなあ…
配置担当者のご苦労が伺える、配置図であった(汗)

ジャンル傾向は、複数ジャンル掛け持ちの「よろず」ジャンルが少なくない事から、正確に集計はしていない。
ただ、パッと見た限り、創作関連が飛び抜けて多いように映った。
それ以外では、某バスケ作品や、ボカロ・東方・ヘタリア等、どこの地域のオールジャンル即売会行っても必ずお見かけするようジャンルは、一定数を集めていたようだ。

昨年2月以来、一年半ぶりの開催という事もあり、参加者の熱気も相当だった。
今回、初動列は更衣室直行のコス参加組と、通常の一般参加とで分離していたが、コス側20人・一般参加側60〜70人とそこそこの人数。
地方開催の即売会は、遅刻組も少なくない。尻上がりに参加者の集う傾向が強く、初動列の人数がゼロの所も少なくない。
にも関わらずこの数字は多い方。参加者の熱気の現れと言えるだろう。

参加者の年齢層は、サークルは20代前半。一般は10代学生が多い印象。
男女比は2:8ぐらいだろうか。
地方開催の即売会は、概ね若い女性中心と相場は決まっているものだが、他地域に比べても若いな、という印象だ。
地元若手の活動の「場」になっている、と言う事だろう。

頒布物で目立つのは、若者向け即売会の典型的傾向の通り、ラミカやアクセサリーが多いのだが、それ以上にポストカードが多い。
また、以前他の関東即売会でも指摘したが、東京への距離が近いほど同人誌発行サークルの比率が高いという法則が存在する。
日立「コミックラブ」も、その法則に沿い、同人誌発行サークルの数は結構多かった。

会場内は、程よい混み具合で過ごしやすい環境。
人通りもそこそこで、決して閑散とは言えない。
とは言え、もう少し人が多いと、会場が天井高く冷房の利きにくい構造なので、人の熱気で暑くなっていただろう。
今回ぐらいの人出で、ちょうど良かったのかもしれない。

会場内は、7/7の七夕開催にちなみ、七夕飾りも用意された。
本部で短冊を貰い、願い事を書き込んで飾り付けられる。
こういう誰でも気軽に参加できる企画は、即売会の楽しさに華を添えてくれる。

コスプレイヤー向けには、シャボン玉企画というのもある。
これは予定された時間になると、スタッフが屋外でシャボン玉を吹き付ける、という企画だ。
シャボン玉の中という、普段と違った環境で撮影を楽しめる点が、この企画の長所だろうが、シャボン玉吹くだけなのでスタッフの負担も軽くて済む。
お金や手間暇かけなくとも、ちょっとしたアイディア一つで、同人イベントに彩りをもたらせるものなのか、と感心した。

とこんな感じで「コミックラブ」を見てきた。
熱気のある良即売会だったとは思うのだが、何故ここまでサークル参加が多く、規模拡大を成功したのか?となると、明確な要因は掴めなかった(汗)
幾つかの要因が積み重なってこの結果なのだろうが、一つのヒントとなりそうな事が、昨年開催のカタログ後書きに記されていた。
これによると、「回を重ねる毎に他地域からの申し込みが増えている」とのこと。
そういえば、栃木地盤/群馬地盤の方も、サークルや一般で、複数お見かけしていた。
運営がしっかりできているから、口コミで評判を聞きつけての事なのだろうか?
(かく言う私も、他の遠征参加者からの口コミで存在を認知した)

加えて、茨城には同人誌即売会が少ない、という事情もある。
土浦市や守谷市等の県南には幾つか定期開催の即売会があるが、県央の水戸に即売会が存在しない。
水戸の同人者にとっても、比較的近い日立市のこの即売会は、貴重な同人活動の「場」である。
日立市のみならず、周辺地域の期待が込められているからこそ、この熱気なのだろう。

「コミックラブ」公式サイトには、主催氏の思いが、以下のように綴られている。

>「コミックラブ」は「漫画・アニメ(Comic)」を通しての「愛(Love)」と「輪(Club)」をテーマにしています。
>

>オタク文化が発展してる最中、日立市ではオタク交流の機会が減少しつつあるのが現状です。
> 少しでも沢山の方々に同人を通じて交流や繋がりが出来たら、そんな機会の場になれたら非常に嬉しく思います。

日立市を中心に、茨城の方々の想いが込められたこの貴重な交流の「場」が、今後も継続される事を願ってやまない。
次回開催は12月8日とのこと。この日は他の即売会の予定が入っており、参加は出来ないが、次々回があるのならば、その時は、事情が許せばサークルとして参加したいものである。