前回記事では、「東方甲州祭」に参加しての、当日の大まかな状況等をお話させていただいた。
今回は、「東方甲州祭」の良かった点や改善点について掘り下げつつ、今後の課題についても触れていき、「甲州祭」等アニメ倶楽部甲府主催東方オンリーの、今後に繋がる提言として供したい。


【主催の東方ジャンルに対する熱意の高さ】

地方の、特にオールジャンル同人誌即売会の東方オンリー進出に当たり、一番の懸念は、主催が東方を知らぬままオンリーを開催する事である。
即売会の開催ノウハウは持っているものの、東方の流儀や雰囲気を知らずに運営に臨むから、サークルからも「なんか違うな」と敬遠され、サークル数も先細り。
東方オンリーで、明らかに失敗な即売会はさほど多く無いが、失敗した即売会に見られる典型的傾向の一つがこのパターンである。

ぶっちゃけ、「甲州祭」開催発表時(今年2月頃)においては、主催氏に「東方を知らない」臭いを感じた。(それを感じ取ったサークルが参加を忌避した可能性も否定できない)
だが、主催氏は12月開催までの僅か10か月で、東方を一生懸命勉強した…というか明らかに東方という名の「沼」に転落してしまったwおめでとうございますw

特にこの人ヤバいな…と思ったのは、主催氏が「甲州東方屋」というサークルを立ち上げ、東方グッズをつくり始めた当たりか。
中でも「東方18きっぷ」という鉄オタ趣味丸出しの切符は、幻想郷内の鉄道乗り放題という設定ながら、幻想郷外では自身が企画する東方列車やコミックチャレンジ会場(アイメッセ山梨)へのシャトルバス乗車券にも使えるようにし、趣味(鉄道好き)と実益(イベント活性化の後押し)とを両立させている。

カタログやサークル案内を彩る主催氏のイラストには、射命丸文が頻出。主催氏の射命丸好きが伺えたw
そして、わざわざ赤い鳥居や特製ノボリをこのイベント合わせに用意してくるあたりも、にわか東方クラスタには決してできない芸当。

…間違いない。この主催、完全に東方の「沼」に転落したなw
逆に言えば、東方界隈の事を熱心に勉強していることは間違いなく、立ち上げ当初に感じた「東方知らず」の雰囲気は霧消している。
東方界隈を勉強した事…そして東方の「沼」に堕ちてしまった事…これらは、今後「甲州祭」など東方オンリーを続けるに当たっては、間違いなくプラスに働くと思う。


【アニメ倶楽部甲府主催東方オンリーの「財産」文々。新聞】

主催氏は自ら「甲州東方屋」を立ち上げ各種東方グッズを頒布しているが、その中でも秀眉のものとして、「月刊文々。新聞」を取り上げたい。
主催氏自らが執筆しているこの「新聞」は、隔月ペースの発行。内容も充実して読み応え抜群。
「諏訪風神祭」に出店された際その存在に出会い、案外面白かったので、以後密かに注目していた。
表面は、幻想郷内の出来事を射命丸文がレポートするという形式の二次創作。
裏面は、幻想郷外のリアル世界をレポートするという設定。こちらは、自身が足を運んだ「諏訪風神祭」や自身が主催したプレイベント「富士東方ランド」の様子がレポートされている。
内容は非常に濃厚で、京都で天狗オンリー「文々。新聞友の会」を主催され、天狗狂信者としても著名な水越柚耶氏も、高く評価していた。

文々1

水越氏が語っていたが、この新聞は面白いのに、東方界隈では無名で勿体ないとの事。
確かに、それは頷ける。
水越氏との話で出たアイディアとして、せっかくパソコン用の告知サイトもできたことだし、ネットに掲載してみてはどうか?という事。
一応有料頒布という形式をとっているので、第1号の表面だけPDF化して「お試し版」的に一般公開。続きを読みたい方は、「コミックチャレンジ」やアニメ倶楽部甲府主催の東方オンリーでどうぞ!という誘導をかけておけば、自身主催イベントへの集客にも繋げられるだろう。

私に言わせれば、「月刊文々。新聞」は、「コミックチャレンジ」「山梨甲州祭」等をはじめとするアニメ倶楽部甲府主催イベントにとって、キラーコンテンツになり得る、埋もれた「財産」である。
ネタを出すのが大変だとおっしゃっていたが、何とかネタを絞り出して刊行を続けていただきたい。これは面白いんで、是非宜しくお願いします。
と同時に、この新聞を武器として、即売会の盛り上げに活かす方策を考えていただきたいとも思う。(私も何か思い付いたらご提案しますよ)



【申込オペレーションの改善】

「東方甲府祭」立ち上げ時点において、主催・アニメ倶楽部甲府には、ケータイ用のホームページしか存在していなかった。
申込書のダウンロードも、オンライン申込もできない状況だった。
山梨県内在住なら「コミックチャレンジ」に足を運び、申込書を入手すれば良いが、我々のような県外の人間には、申込用紙を入手することすら困難だ。(だからこそ、私も各地の東方オンリーで積極的にチラシ=申込書を撒いた訳だが)
で、(東方オンリーや山梨県内イベント以外で)申込書を入手する方法となると…

ー膾展気僕港先をメールて問い合わせ
⊆膾鼎ら返事を貰う
J嵜用封筒同封で申込書請求
た醜書返送
グ拌愼栄で申込書送付

えーいまどろっこしいわ!w(ちゃぶ台ひっくり返す)
まあ自分も、昔コミックチャレンジにサークル参加した時はそうしたのだが、正直面倒だったかな…
人によっては、面倒くさいからサークル参加もしなくていいやともなりかねない。それは、せっかくサークル参加してくれる見込の人を逃す事にもなり、正直勿体無い。

だがそこは、今年夏に「PC対応のホームページ」が立ち上がった事で、大幅に改善した。
新ページは、申込書のダウンロードもOKだ。
上記申込作業の 銑い鮠蔑できるので、サークル的にはありがたい。
主催側も、申込書発送の作業を省力できるメリットがある。
これが立ち上がらなかったら、サークル数はもっと少なかったんじゃないかと思う。

…まあ正直、この程度はできて当たり前だろ、というお声も聞こえてきそうだが、私がここで重視したいのは「改善しようと努力する姿勢」である。
改善を図ろうとする姿勢があるからこそ、現に改善できているし、そこは素直に評価したい。
また、改善の実績がある以上、今以上の改善にも期待を寄せられる。

という訳で今後改善できそうな箇所も指摘したい。

^拌愼栄方式から振込への転換を

…元々同人界では、申込書に為替を同封しての参加費納入が主流だったが、ここ最近は、振込が主流になっている。
郵政民営化に伴い、為替の発行手数料が1枚10円から100円に値上がり、為替の利用がかえって高コストとなった事が主な理由だろう。
コミックチャレンジにおいても、当日飛び込みのサークル参加が増えていたが、これは当日現金払いにすることで為替の発行手数料を節約したい、との思惑もあったはずだ。(今は当日申込の参加費は高めに設定し、当日申込みを減らす工夫を図っている)

また、為替を買いに郵便局に向かうのも面倒だ。特に我々のような勤め人は、郵便局の営業時間内に時間を取るのは難しい。

そこで、従来の為替は残すとしても、振込での申込も可としていただければありがたい。
ATMの営業時間は窓口よりも長く、土日営業の所も多い。勤め人でも、振込なら休みの日にすれば良いから助かる。
為替よりも手間のかからない振込を導入し、気軽にサークルが申し込めるようご検討いただきたい。

▲ンライン申込の対応を
…東方オンリーに参加するに当たっては、オンライン申込を利用する人が圧倒的多数だ。
大州東方祭主催・チャンコ増田氏によると、大州でのオンライン申込は99%とか。
それだけ皆、オンラインに慣れている。
紙の申込書に記入するやり方は、かえって面倒だろう。
そうなると面倒だからサークル参加やーめた、というパターンにもなりかねず勿体無い。
皆が慣れてるオンライン申込を整備する事で、サークルが気軽に申し込めるようにしたい。


上記二点が今後の改善点になると思う。
どちらも、「面倒無く、気軽に申込出来る」という方向性からの改善点だ。
すぐに両方改善する事は難しいとしても、どちらか片方だけでも改善できれば、サークル申込の手間が軽減される。
より気軽に申し込めるようになるから、その分、より多くのサークル参加を促せるようになるだろう。



【その他、改善された点】

まず一つは、協力者に恵まれるようになってきた事だろうか。
東方蓬莱祭主催・ツインポケットの協力を得た事で、特製のぼりを登場させる事ができた。
先述パソコン用ホームページも、協力者あっての賜物だ。
一人で頑張るのも悪くは無いが、皆の力を借りる事で、自分一人ではできなかった事も出来るようになる。活動の幅も広がる。
皆の力を合わせての総和で、より良いイベントに仕上がっていく。
今いる協力者を大事にしつつ、その力を活かす方向で、今後もイベント運営に取り組んでいただきたいと思う。
あ、私も山梨県外の東方オンリーでチラシ配るんで、是非積極的に利用していただきたくw

他には、POPの使い方も上手くなったような気がする。
手書きのPOPだが、マーカーで引いて見やすく工夫している。
字も見易い大きさだし、高さも人の目線に置いてある。
以前に比べ、だいぶ進化している印象だ。

また、昔の「コミックチャレンジ」は男子更衣室が無く、男性レイヤーはトイレで着替える事となり、そこに苦言を呈した覚えがある。
今回はそこも改善され、男女とも更衣室を完備だ。
しかも、東方の男性レイヤーの多さも鑑み、男性に広めの更衣室をあてがっている。
東方ジャンルの実情に沿った対応であり、ここは他の主催にも見習っていただきたい部分だと思う。



【その他の改善すべき課題】

少し気になったのは、サークル入場10時30分・一般入場11時という時間配分だ。
コミックチャレンジはいつもこのスケジュールであり、これを踏襲しているのだろうが、正直、30分じゃ余裕はない。
他即売会はサークル入場から一般入場まで60分が標準だ。
東方オンリーだと、あいさつ回りや設営・コスプレ等である程度の時間を要するサークルも多い傾向にあるので、サークル入場と一般入場との間の準備時間として、90〜120分と余裕のあるスケジュールを組んでいる所が多い。
90分とは言わないが、せめて60分は欲しい所。一般入場を遅くしても構わないから(どうせ人出は尻上がりだし)、サークルの準備時間、60分は確保していただければありがたい。

地元東方サークルの深耕も課題だ。
遠征サークルが多いのはこのジャンルの傾向。ある程度は仕方ないだろうが、流石に県内2サークルは少ないだろう。
となると、サークルを集める為には、当面遠征サークルを刈り込むべく、都内や諏訪で開催される東方オンリーでの告知に注力すべき、という結論になる。そこは私もお手伝いする。
ただ同時に、地元の即売会(というか自身が主催される「コミックチャレンジ」)でのサークル集めにも力を注ぎたい。
コミチャレだとバタバタして忙しいだろうとは思うが、何とか時間を捻出して、東方サークルへの挨拶周りとか出来るようになれば、主催がわざわざ足運んでくれるんだから…となって、反応も違ってくると思う。


とこんな感じで、色々と書かせていただいた。
良い事も耳の痛い事も含め、遠慮なく書かせていただいたつもりだ。

「東方甲州祭」においては、主催氏に、相当な熱意の強さを感じた。
その熱意があるからこそ、少しずつではあるかもしれないが、着実に進歩し、そして改善している。光る所も少なくない。
今後の発展に期待を寄せたい…という事で、今回、ゴチャゴチャと書かせていただいた次第である。

今後は、2月に貸切列車内での東方オンリー「東方遠州祭」開催との事。
遠州祭の日は他イベント参加を決めたので不参加だが、3月には「東方駿河祭」開催とのこと。
7月には第2回の「甲州祭」もあるので、そのどちらかに足を運ぶ事を検討している。