旬のジャンルに、様々なイベンターが進出するのは世の常。
「艦隊これくしょん」においても、何年か前の東方Projectと同じ道筋を辿っているかのようだ。
有力イベンター・ケットコムが「艦これ」に参入するのも、当然想定の範囲内と言えよう。
(他にもユウメディアとかぷにけっと準備会とかも参入…んんまぁ…予想通りの展開だのう)

ただ、ケットコムの動きは、あまたある艦これオンリーの中でも、興味深い動きが目立つ。
普段は、常用している大田区産業プラザPiOでの開催が多い。
艦これにおいても、「蒲田鎮守府」という名でオンリーを開催している。

ただ、今回はそれだけにとどまらず、「聖地開催」にも挑戦している。
馴染みの薄い会場である筈の横須賀に舞台を移し、聖地・横須賀にて「横須賀鎮守府」を開催した。
今までのオンリーの開き方とは、少し趣を変え、新しいコトに挑戦している印象も受ける。

とは言え、昨年時点では、「蒲田鎮守府」「横須賀鎮守府」共に数十サークル規模。現在のようなブレイクには至っていない。
それでも、多数の買い手が殺到。大盛況と聞いた。

そんな中、3月に第2回目の「蒲田鎮守府」を開催するとの由。
ケットコムも、早速チラシをつくり告知に励んだ。

…だが、そのチラシは、同人史上において類を見ない、革命的なチラシであったw
そのチラシは、「蒲田鎮守府」の公式サイトを、そのままプリントアウトしただけのものだった。
その「チラシ」の上端/下端には、【ヘッダー】【フッター】も記されているw
嗚呼、今朝プリントアウトしたんすね…妙なリアリティと臨場感を覚えずにはいられなかったw

主催氏は、とある日、「今日チラシを撒いたのはウチだけだった」とドヤ顔でツイートされた。
…そのチラシがこれかよ!
「お前は何を言ってるんだ」感が、半端じゃなかったw

好意的に解釈するのなら、今回は多数のキャラクタープチオンリーを交え、多数のサークルを集める。そういう戦略だったのだろう。
「蒲田鎮守府」公式サイトトップページには、併設プチオンリーが多数記されている。トップページを見れば、どんなプチオンリーがあるのか、一目瞭然だ。
プチオンリー多数あるよ!というアピールが目的ならば、サイトのトップページをプリントアウトしただけのチラシは、実は案外、理にかなったやり方…なのかも?
傍目から見れば、明らかにケットコム主催氏の「奇行」か「ご乱心」の類だが、ケットコム流の、独特のプロモーションなのかもしれないw
そしてこの奇行…ゲフンゲフン…いや違った独特のプロモーションこそが、私に「蒲田鎮守府」参加を決意させる最大の要因となった。

過去の事例から見ると、この手の奇こ…じゃなかった独特のプロモーションをしでかす時のケットコムは、「冴えてる」時だと思っている。
2010年秋、エルシャダイオンリー「大丈夫だ、問題ない。」を立ち上げた時のケットコムの凄さを、私は決して忘れてはいない。
「Q&A」の回答ほぼ全てを「大丈夫だ、問題ない」で終わらせる奇…じゃない独特のプロモーションにより、サイトを立ち上げたその日の内にネット上は話題騒然。立ち上げから僅か2〜3日の間に100サークル近くを集める事に成功した。
流石にあそこまでの確変はなかなか無いとは思うが、今回「蒲田鎮守府」告知時の動きにも、似たような臭いを感じた。
俄然、「蒲田鎮守府」に興味を抱いた私は、MGMを早期に撤収し、蒲田に足を運ぶ事を決意した。

今回の「蒲田鎮守府」は、参加448サークルの大盛況。
スペース数ベースでは480spだ。
これは、前回開催時の10倍近い規模。艦これの勢いを感じた。
この規模ゆえ、大田区産業プラザPiOの1階大ホールのみならず、小ホールまで埋め尽くしての開催となる。


今回「蒲田鎮守府」のアピールポイント(と思われる)・プチオンリーは計16。
その中には、連装砲ちゃんオンリー、エラー娘オンリー、エラー猫オンリー等のターゲットがニッチなものも。
ニッチなオンリーは、単体ではそんなサークル数も多くないが、各プチオンリーを積み重ね、プチオンリー参加の総サークル数は実に205サークルになった。
プチオンリー群が全体の4割以上を占めており、プチオンリー開催が、「蒲田鎮守府」における総サークル数の底上げに繋がっている構図となった。
多数のプチオンリーをもってサークル集めに勤しむという戦略は、奏効したと見て良いだろう。

ただ、カタログにはプチオンリーサークルの配置が記載されておらず、分かりにくい。
これをフォローする意図があるのだろうとは思うが、壁にプチオンリーのポスターを貼り、その下にサークルリストを貼る形で、案内面の工夫を図っていた。

ただ、参加者に案内するに当たっては、やはりカタログが基本だろう。
せっかくプチオンリーも併催するのに、それがどこのサークルなのか、どこの配置なのか分かり辛いらない、という部分は、今後の課題の一つになると思う。

即売会自体は、いつものケットコムイベントだったと思う。
サークルも集まり、一般来場者も多数。それを経験豊富なスタッフがうまく回す、いつも通りの展開だ。
搬出入の宅配便業者も、大型トラックを投入し対応。搬出入量の多さが、サークルの意気込みの強さを物語る。

企画としては、艦これプレイ映像の放映が人気、人だかりができていた。
印刷業者「ねこのしっぽ」のブログ「こちらねこのしっぽ本社企画室」http://nekoheadquarters.seesaa.net/にて、「ながやす提督の艦これ三昧日記」を連載されている、ながやす提督によるプレイ実演だ。
提督レベルは107。艦娘レベルは120超がゴロゴロ。開発資材1521、資源は軒並み20000超。
…うわぁ、レベル高ぇぇぇぇ
流石、艦これ歴長いこともあり、名将の貫禄あふれるプレイっぷりであったw

こうして、「蒲田鎮守府」は盛況の内に幕を閉じた。
次回開催は、日程調整が必要で、まだ未定との事。艦これオンリーも、全国的な広がりで乱立しており、上手く日程を合わせるのが難しくなっているのだろう。
横須賀開催の「横須賀鎮守府」は5月10日開催とのこと。横須賀で何かしらの発表がありそうな気もする。
そして、横須賀の方も、聖地開催ということで気になる存在だ。土曜開催なので上手く都合つけないといけないが、都合付けば足を運びたいと思う。