昨今、オールジャンルの同人誌即売会が全般的に不調の中、創作オンリーの勢いが地道に強まっているように思う。
東京開催の創作オンリー「コミティア」も、一昔前は1000sp台で推移していたが、今は2000spは当たり前。規模の大きい時は5000sp近くに達する。
これは、東方オンリー「博麗神社例大祭」に匹敵する(或いはそれ以上)の規模である。

「コミティア」から「のれん分け」された形を取り、大阪で創作オンリーを開催する「関西コミティア」も、勢い付いている。
関西コミティアも、一昔前は500sp程度だった気もするが、申込サークルは回を重ねるごとに増加を見せ、ついに1000spの大台を突破した。
流石にこの活況は、気になる存在と言わざるを得ない。私は、関西コミティアにサークル参加を決めた。

会場は、OMMビル(大阪マーチャンダイズ・マート)2階のホールを利用。
以前は一部ホールのみを借りていたものの、今回は全ホールを貸切。
メインホールに1000spを無理やり詰め込み、通路を挟んで別室に、見本誌展示や出版社の持ち込み受付等の各種企画を配置した。

ただ、一般参加者は、サークルの増加に比べるとそれほどでもない。
とは言え、詰め込み配置で通路も狭くなっているので、結構混雑していた印象だ。

大阪の創作オンリーとしては、赤ブーブー通信社主催「そうさく畑」も有名だが、「そうさく畑」とは、微妙に客層が異なるようにも映った。
いや、私自身がサークルで参加して、同じような本を出しておきながら「そうさく畑」と「関西コミティア」で全く反応が違ったので…(正直、関西コミティアは余り相性が良くなかったようで、売り上げは今年ワーストだったw)
同じ創作オンリーであっても、参加者層が違うのかな?と気になった。

今振り返って鑑みるに、「そうさく畑」は、その歴史の古さもあってか、同人歴ウン十年のベテランが少なくない。
参加者の平均年齢も、その分押し上げられ、関西コミティアに比べて高めとなる。

また、関西コミティアは、一般参加者もサークルも、女性比率が比較的高めである(男女比半々ぐらいだろうか)。
というか、寧ろ女性陣の方が、若干多めだとも思う。
JUNE等女性向け文脈での創作サークルが多く、その反映として捉えられよう。
逆に言えば、女性陣にも居やすい創作オンリー、とも位置付けられる。

同人界隈は、地方のオールジャンルを見れば一目瞭然だが、女性サークルが活動の主力となる。私見だが、男女比1:2ぐらいかな?と見ている。
だからこそ、関西コミティアが今後も継続し続けるに当たっては、女性サークルに居心地の良いイベントであるという事は、有利に働くのではないか。

(そういえば、本家コミティアも、お子さんをお持ちの主婦の方にも参加しやすいよう、子連れサークル向けのスペースを用意したりなど、女性サークルへの配慮が行き届いているよなあ…)

運営的には、長年定期的に安定して開催しているだけに、特段瑕疵も無かったと思う。
今後も、永続的に開催されることを願ってやまない、良即売会であった。