7月20日に釧路の「彩宴〜ayautage〜」に参加した私は、道東フリーパスの元を取りたく根室に向かったw
根室から釧路に戻り、その日は釧路に1泊。
翌日は朝一番の列車で網走へ。車窓からだが釧路湿原の景色を堪能する。
網走からは、特急オホーツクで札幌に戻る。2日間列車に乗りっぱなしだが、鉄道の旅の楽しさも満喫させていただいた。

さて、札幌到着は14時過ぎ。帰りの飛行機には、まだ時間がある。
そこで私は、札幌市内で開催されている東方Projectオンリー「東方夢追戦」に足を運んだ。

「東方夢追戦」は、2009年からスタートした東方オンリーイベント。
年一回ベースの開催で、今回が5回目となる。
東方の「同人誌即売会」と「クラブイベント」とを合体させた「複合イベント」という触れ込みだ。
ただ、聞いた限りだと、サークル参加数も20以下とそんな多くなく、クラブイベントの色彩が強いのかな…?とも感じていた。
基本クラブイベントで、サークルの頒布活動もOK。そんなイメージだった。

私は、東方のクラブイベントにも興味はあったものの、なかなか踏み込めず…
この「東方夢追戦」なら、即売会の要素もあるし、普段の即売会訪問の感覚で立ち寄りやすいかな…とも考え、このイベントに足を運ぶ事にした。

会場は、すすきのど真ん中のイベントカフェ「Active one」…と言えば聞こえは良いが、歓楽街ど真ん中。
すすきの駅を降りてから、ソープランド立ち並ぶ街並みを通り抜け、「Active one」へ歩みを進める。
「Active one」も、水商売のお店が多数ひしめくビルの地下にお店を持つ。

入場料は、ワンドリンク付で1500円。この手のクラブイベントにしては安い方だろうか。
このワンドリンクの中には、酒類も含まれている。
そこで、入場時に身分証明書を提示。成人である事を確認の上、プラスチック製の紐を手首に巻き付ける。
都内即売会で成人認証用として用いられる、リストバンドのようなものだろうか。

場内は、東方アレンジ曲が大音響で流れる。
会場中央にDJブースが陣取り、その周囲が「メインフロア 」となる。
メインフロアでは、サイリウム振りながら、東方アレンジ曲に合わせ、20〜30人が踊っている。

サークルは、その両脇に配置されている。
あくまでメインがクラブイベントで、サークルはそれに付随する、おまけ的な色合いだ。

その代わり、サークル参加費は無料としているし、皆が踊る様子をまったり落ち着いて眺める事もできる。
また、開場を12時とし、DJが仕切りダンスが入る13時とに1時間のタイムラグを設け、頒布のしやすい時間帯をつくっている。
大音響という頒布しにくい環境ながらも、サークルには一定の配慮を行っていると言えよう。

そのせいか、今回の参加サークルは12。
皆、サークル頒布に厳しい環境たることを承知の上参加しているのだろうが、この環境にしてはよく集まったな…というのが正直な感想だ。
参加費無料等、サークルにも一定の配慮を行ったからこその賜物だろう。

サークルの頒布物も特徴的で、皆グッズ類ばかりである。
トートバッグやTシャツ等が多く目に付いた一方、同人誌を出すサークルは極めて少なかった。
普段同人誌を売っていても、この日は同人誌を引っ込めていた、というサークルさんもいらっしゃった。
まああの音響、あの薄暗い中、同人誌を立ち読みできる環境とは、とても思えない。
パッと見で購買行動に繋がるグッズ系なら、あの環境でも、同人誌ほど影響は受けない。
グッズ中心となるのも、自然な流れと言えよう。
(個人的には、サイリウムとか頒布するサークルが出てきても面白いと思っている。いや、即その場で使えるでしょw)

会場内では、常時20人ぐらい踊っているが、必ずしも皆が踊らなきゃいけない訳でも無い。
踊り疲れたら、会場内随所に椅子も用意してあるから、そこに腰掛けて休めばよい。
私のように、踊るには体が動かないぐらいには年取った奴は、椅子に座り、皆さんが踊ってるの眺めていれば良い。
サッポロクラシック片手に、皆さんの踊りを眺め、場内に流れる秀逸な東方アレンジ曲を聴くだけでも、充分楽しめる。

コスプレで踊る人も多いが、別にコス衣装無くても、非コスで踊れる。
コス組・非コス組は、半々ぐらいだろうか。

ちなみに、男女比は8:2ぐらいだろうか。
当然ながら、女装レイヤーも多数いらっしゃる。
女性参加者はコスプレイヤーが多く、非コス組は少なめの印象だ。

こうして見ると、「クラブイベント」とは言えども、思ったほど敷居は高くないな…と感じる。
踊れる人は踊って楽しみ、踊れない人は眺めて楽しむ。
コスして踊っても良いが、コス衣装無くても踊って楽しめる。
会場内に「何かをさせる」事を強制する雰囲気も無いから、参加者それぞれのスタイルで、楽しみ方も多種多様だ。

普段、同人誌即売会の世界に慣れている身からすれば、「クラブイベント」というイベント形態は、どうしても身構えてしまうだろう。
だが、いざ「東方夢追戦」の世界に入ると、自分のペースで、自分に合った楽しみ方ができるので、案外居心地も悪くない。
「東方夢追戦」は、東方好きなら、老若男女問わず楽しめる間口の広さと敷居の低さを持つ、楽しめるクラブイベントであったと思う。