「こみっく☆トレジャー」は、ほぼ毎回、サークル参加を続けている、オールジャンル同人誌即売会である。
毎回参加はさせていただいているものの、数回参加した当たりで、評論・レポートを控えるようになった

私が評論・レポートを控えるケースは、余り数は多くないが、だいたいこんなケースが考えられる。

(1)巨大になり過ぎたイベント
 … 大規模即売会(1000sp以上を目安としている)は、自分自身が全体を俯瞰して物を語る事が難しく、充分な評論ができない。
 そこまで多くのサークルが集うという事は、それだけのサークルの支持を得ている優良な即売会、という事。多数のスタッフという「マンパワー」が無いと回せないレベルゆえ、仮に何かあったとしても、私が批評せずとも多くのスタッフから声が上がるだろう。私の出る幕は無い、という気もしている。

(2)毎回参加しているイベント
 … 単純に「ネタが尽きた」という事であるw

(3)批評を行う事で、それを都合よく悪用される恐れのある場合
 … 極めてレアなケースだが、1〜2ケースだけ存在する。
 青龍刀振り回して批判するそのものは可能だが、それを利用して「我々はこんなネガティブキャンペーンを食らってる被害者なんですよ!」とアピールされるのが目に見えてるからなあ…そんな自己保身・正当化の材料に使われてもシャクなので、敢えて批判は見合わせる。

「こみっく☆トレジャー」に関しては、(1)(2)両方が該当する。
毎回参加し続けているものの、評論・レポートは控えている…というのが最近の状況だが、それでも尚、敢えて筆を取ったのは、「どうしても書きたい事」が出てきたからである。
今夏の「こみっく☆トレジャー」は、即売会としては、いつも通り安定した即売会だったと思う。
最盛期2000サークルからは少し数を落とし、2000サークルを割ってしまったが、spベースでは2000を超えている。
相変わらずの、インテックス大阪2館体制。500spから始まった草創期を思うと、よくぞここまで成長させたとの思いも抱く。

昔に比べ変わったのは、サークル数が増えた事だけではない。
「遊び心」が昔に比べ強まり、様々な企画が目白押し。
いや、以前どこかで、関係者の方から「このイベントは(他の主催イベントに比べ)規模が小さいから、規模の大きいコミックシティ(*1)ではできないような事を色々詰め込んでるんだ」みたいなお話は伺ったことはあるが、それにしても企画詰め込み過ぎじゃないかお前ら、と言いたくなるレベルであるw

(*1)「こみっく☆トレジャー」は「青ブーブー通信社」名義での主催だが、「コミックシティ」は「赤ブーブー通信社」名義での主催。名義が違うだけで、運営会社(有)ケイ・コーポレーションが手掛けているのは一緒である。

いや、最近の青ブーブー通信社の「遊び心」は、「お前らやりたい放題だなw」とか「この人たち頭おかしいw」とか言いたくなるレベルである。
一番やべぇと思ったのは、別イベントだが、彼らが6月下旬に立ち上げた艦これオンリー「我、夜戦ニ突入ス!」の時であろうか。あの時、同日に、広島の江田島でも、艦これオンリー「砲雷撃戦!よーい!」が開催されていた。
これを逆手に取り、「砲雷撃戦!よーい!」主催・SDFと組んで、両イベントハシゴした人に記念品を進呈する、なんて無茶振りの企画を実施したあたりだろうか…
俺らは試されているのか、というか、青ブーブー通信社変わったな…というか、そんな思いを抱いたのであったw

「こみっく☆トレジャー」に話を戻そう。

今回、スタッフにTシャツが貸与されたが、そのTシャツは、艦これ島風ちゃんのネタTシャツ…お前らやりたい放題だなほんとにw
最近「恒例」になっているようだが、開場時にスタッフ・サークル有志らが集い、一般来場者めがけ、「バズーカ型大クラッカー」を鳴らし祝砲を上げる、という企画も。
バズーガ型のクラッカーなんてよく見つけてきたな…

こういう馬鹿企画にも力を入れる一方で、サークルの頒布物購入を促すべく「シールラリー」の企画も行う。
定番企画である、こみっくトレジャーの館内ラジオ「MOWAVE」も健在で、場の雰囲気を盛り上げる。

硬軟様々な切り口から、積極的に各種企画を取り入れ、少しでも場を盛り上げよう!とする意欲を感じる。
以前はもっとお堅いイメージがあったので、最近の変化に戸惑う方もいらっしゃるかもしれないが、私は、こういう「良い意味で」「頭おかしい」ノリは好きだし、意欲の高さも感じる。


今回の「こみっく☆トレジャー」においては、どうしても触れておけねばならぬ事がある。
これまで、「こみっく☆トレジャー」の「顔」として、営業に宣伝に運営にと活躍されていた、コックローチ武田氏が、今年の8月に、青ブーブー通信社(というか運営会社の(有)ケイ・コーポレーション)を退社されたのである。

今回の「こみっく☆トレジャー」カタログ冒頭の挨拶文、口調が変わっている事に皆様お気付きであろうか。
今まで武田さんが執筆されていたこの挨拶文、武田さんが退社されたことで、別の方が引き継いで書かれた、という事である。

「こみっく☆トレジャー」は無論、「コミックシティ」等も含め、これまでの数多くのイベントを支え続けてきた武田さんの功績に敬意を表すると共に、感謝の意と労いの意も申し上げたい所である。


さて、武田さんが「こみっく☆トレジャー」から退かれたという事で、私には一つ気になる事があった。

「こみっく☆トレジャー後の【打ち上げ宴会】って、どうなるのだろうか・・・?」

「こみっく☆トレジャー」終了後、夕方から始まるこの打ち上げ宴会。
一般・サークル・スタッフの垣根を越えて交流ができるこの宴会、過去には、誰もが知ってる大手壁サークルの中の人だとか、コミケットの共同代表だとかが「個人」として訪れた事もある。
普段お話する事が難しいであろう方々とお話できる機会であり、今回はどんな方とお話できるのだろうか、と密かな楽しみでもあった。

だがこれは、半ば【武田さんの趣味】で始まったような企画である。
8月上旬に武田さんの退社を聞いた時、この打ち上げもどうなるのだろうか・・・?と心配ではあった。

8月下旬に入り、青ブーブー通信社からサークル案内が届いた。
この中に、打ち上げ宴会のお知らせも含まれていたので、打ち上げ宴会の継続に安堵し、当日本部で打ち上げ宴会参加を申し込んだ。
今回は、武田さんが幹事ではない。青ブーブー通信社の副社長氏自らが幹事役を引き継ぎ、打ち上げ宴会を主導されている。

なお、武田さんも「いち参加者」として打ち上げに参加していたが…

武田さん、乾杯も始まろうとしているのに、ひとり艦これを続けてましたw
武田さん、そろそろ自重してくださいwww

責任ある役職を降りたとたんに、人間はこうも変わるのだ。
私は、その事を思い知らされたのであったw


打ち上げ宴会自体は楽しかったが、幹事も変わり、考え方も変わったせいもあるのだろう。
以前に比べ少し形態が変わった。
以前の会場は、インテックス大阪から少し歩いた府庁舎内の居酒屋を貸し切っていたが、今回は、インテックス大阪内のレストラン「ニューミュンヘン」を貸し切っての立食パーティ形式だ。
居酒屋で飲むのも悪くはないが、ニューミュンヘンでの宴席は、会場が広々としておりゆったり過ごせた。これもこれで悪くないだろう。
また、スタート時間も夕方4時からと早めたので、遠方の方もより参加しやすくなったとも思う。、

ただ、食べ物・飲み物の絶対量が少なかったのが残念。
参加費3000円と安かったしわ寄せが出ていそうだが、もう少し(500〜1000円ぐらいなら)値段を上げても構わないので、もう少し食べ物を増やしていただきたいものである。
即売会参加中は、食べ物もロクに口にしない一般・サークル参加者も少なくない。奴らは腹空かせている。言わば「欠食児童」であるw
それを考えると、もう少し値段を上げてでも、食事の量を増やした方が、満足度も上がると思う。


以上、久々の「こみっく☆トレジャー」レポートであったが、やはり「参加して楽しい即売会」という感想に変わりはない。
長年貢献されてきた武田さんの退社は物寂しいが、他のスタッフが武田さんの穴を埋め、楽しい即売会を創り上げようと頑張っている気持ちが伝わった。
今のスタンスが続く限りは、今後も「こみっく☆トレジャー」に参加すべく、大阪に遠征し続けるだろうと思う。