3月8日、私は、埼玉県久喜市鷲宮町開催のらき☆すたオンリーイベント「真・らき☆フェス」に顔を出した。
当初は、刀剣乱舞としては初のオンリーイベントでもある、600sp以上が参加を決めた幕張の「百刀繚乱」に足を運ぼうかとか、或いは関西開催のアイマスオンリーやボカロオンリーをハシゴしようかとか考えていた。
だが、私が所属する中小企業診断士某勉強会の仲間から、「聖地」の現状について視察会を鷲宮でやらないか、とのお誘いを受け、急きょ予定を鷲宮に変更した。

今回はあくまで診断士勉強会内部で発表する研究レポート作成での鷲宮訪問だからなー。ブログの記事にはしなくてもいいかなー。
当初はそんな腹積もりだったが、現地で様々な方々からお話をお聞きし、その際に場の流れでSTRIKE HOLE花羅としての名刺も出してしまったw
しかも、その過程で、お話をいただいた中一部の方からは、「ブログ楽しみにしてますよ」などと言われてしまった。
ふぇぇ…こりゃ何か記事化しないとあかんかな…そう考え、勉強会で発表する研究レポートのアウトライン作成も兼ねて、このブログでも記事とさせていただきたい。
「らき☆フェス」は、実は一昨年にも一般参加者として足を運ばせていただいた。
その時の様子は、以下リンク先をご参照いただきたい。

2013年02月10日付「2/10 埼玉県久喜市鷲宮町 らき☆すたオンリーイベント「らき☆フェス」」

基本的な即売会の運営オペレーションは、一昨年と変わらない。
以前の主催は諸事情により運営を降りたものの(但しサークルとして参加)、当時の幹部スタッフに主催業務を引き継ぎ、新しい主催の下で、以前同様の運営に臨む。

会場も、以前と変わらず、地元民の集会所でもある「上町農民センター」「本町集会所」の2か所に分かれての開催。
会場はお座敷のなので、靴袋を受け取り、履物を袋に入れて持ち歩く。
我々診断士仲間の中にも即売会参加経験者はいるが、このやり方には、流石に戸惑っていたようだw

しかし、この会場を借りる時点で、主催側と地元側との人間関係構築は相当出来上がっている事が分かる。
あくまでこれらの施設は、地元民の寄合の為の施設。外部に開放する性質のものではない。それを貸してくれるという事は、相当の信頼関係が出来上がっているという事に他ならない。

今回、特筆すべき取組としては、地元商店とコラボした形での、抽選会の企画が挙げられよう。
これは、鷲宮神社や会場近辺の商店・飲食店との協力の下実施された企画。
イベントパンフ呈示の上で買い物・食事をする事により、300円の購入ごとに抽選券を1枚配布。それを本部受付に提出し、抽選の上景品を進呈という方式だ。
来場者の皆さんに、地元にお金を落として貰おうと工夫した企画であり、地元への配慮を感じた。
抽選券の発行番号から勘案するに、店舗により差は出たが、数字は出さないが一定の売上は上がっている模様だ。

この企画を実施するに当たっては、店舗との交渉や取りまとめなど、普通に考えれば、相当に手間がかかっただろうと推察される。
しかし、運営関係者にお話しを伺った所、「みんな顔なじみのお店なんで楽に話が進んだ」と苦にしていない様子。
買い物に立ち寄ったついでに、お店に企画の話をして、速攻了解貰って終了。そんな感じらしい。
一見手間のかかっていそうな企画も、楽に終わった…という事で、ここでも、運営陣が、普段から地元との信頼関係を築けている事が生きている。

彼ら「真・らき☆フェス」運営陣の多くは、普段より鷲宮に足繁く通い、時には「土師祭」など地元のお祭りにも積極的に協力していると聞く。
常日頃からの、鷲宮での積極的な地域活動があってこその「らき☆フェス」である事を、お話を伺いながら感じた次第である。

抽選券を得るべく、街中の飲食店で食事。
お店によっては、パンフレット呈示で100円引き等の特典を付けてくれる所も。お財布にも優しい展開だw
地元店舗の積極的な協力の姿勢、歓待の姿勢も感じる。有難い。

一応視察勉強会の名目なので、お店の方にも、昨今の状況についてお話を聞く。
やはり、「聖地」への来訪者は何年か前の全盛期に比べると、半分以下に減っているような皮膚感覚のようだ。
もっとも、初詣や「土師祭」のような町あげてのメインイベントになると、来訪者も相変わらずのようだが。実際、初詣来客数は、2015年も全盛期の47万人をキープし続けている。

街中を歩いてみても、残念ながら来訪者の数は目に見えて減少している。
2つの会場が徒歩10分程度に離れている関係上、前回来訪時(2年前)は、それなりに多くの参加者が、2つの会場を相互に行き交っていた。
今回も、多少は街中を往来する参加者がいたが、その数は、2年前に比べやはり半減していたと思う。
カタログも、前々回のように完売には至らず。以前のような勢いは見られなかった。

一方、サークル参加者は、ほぼ横ばいである。
一昨年・昨年が31サークルに対し、今回は29サークル。微減にとどまり、殆ど誤差の範囲。前回・前々回の水準をキープし続けている。
減っている所もある一方、減っていない所もある。これが今回の「らき☆フェス」…というか鷲宮の現状なのだろうと思う。

恐らくこれは、「ライトな層の減少」「コア層の変わらぬ参加」という事で捉えて良いのではないかと思う。

一般参加者は、気軽に参加か否かを選択できる。当日朝の気分で足を運ぶかどうかを決めて良い。となると、その中にはライトな層も相当いるという事。
この日は女性陣向けには刀剣乱舞オンリー「百刀繚乱」等がある。男性陣向けには「スーパーヒロインタイム」等がある。これらの有力即売会が被っており、そっちに流れる参加者も少なくは無いだろう。
来場者の減少は、ライトな層の減少、とも捉えられる。

一方、サークル参加やスタッフ参加となると、鷲宮への思い入れの強い方も多い。
埼玉新聞において、今回のイベントが記事化され、紹介されていた。
その中で、サークル参加の方のコメントが掲載されており、それが非常に印象的であった。

鷲宮は交流の場。本が完売したのもうれしいけど、一番の収穫は仲間に会えたこと。めったに会えない人と盛り上がれて感動です」

「らき☆すた」全盛期から何年かが経過し、今では「艦これ」やら「ラブライブ!」やらが旬のジャンル。
実際、関係者からも「我々も艦これの話題で盛り上がってましたw」なんて話も聞くし、サークルさんも、普段は艦これやラブライブ!で活動されている方もいらっしゃる。

でも、このイベントになれば、「らき☆すた」というジャンルに戻ってくる
そして、多くの仲間達と久々の再会を喜び合う…

そういう「同窓会」的なイベントが、この「らき☆フェス」である。
だから、一般参加者こそ減少せども、サークル数は現状維持。コアな層が、仲間との再会を求め、集まってくるのだろう。

実際、コアな層の熱気は相当で、先述のサークルさんは愛知からの参戦だ。
普段は滋賀県の豊郷町を活動フィールドにされている方だとか、「ジェットスターのお蔭だ」とおっしゃりながら松山から足を運ぶ方だとか。遠方から熱心に鷲宮に足を運び続ける方も、少なからずいらっしゃる。
ライトな層は減っても、コア層は健在。今後も、細くではあるものの、長く続いていくのではないのだろうか…このイベントも、そして鷲宮に足を運び続けるファンの活動も。

(あと、少し話題は逸れるが、豊郷に限らず、他の聖地にも出入りしている方も多かったような気がします。大洗とか秩父とか…他所の聖地でのノウハウを、別の聖地に持ち込んで地域活性化に貢献されている方のお話なんかもお聞きしたが、これはまた、もう少し勉強を重ねた上で、どこかで論考したいものである。)

さて、今年のお正月。鷲宮神社には多くの参拝客が訪れた。
Twitter上で話題になって知ったのだが、鷲宮は、これまでの「らき☆すた」押しから、少し傾向が変わっているような報道が見られた。

鷲宮神社、2015年の初詣は「グリザイアの果実」が熱かった 箸袋から焼きそば、多幸焼、時刻表まで

これまでも、鷲宮においては、「らき☆すた」に限らず、他のゲーム・アニメ等を売り出す動きが見られていた。
ただ、今年のように他作品を強く推すような動きは珍しい。

「鷲宮は迷走している」と言った声も見られたが、私は、「鷲宮は”らき☆すたの町”から”アニメ・ゲームの町”への転換を図ろうとしているのでは?」との仮説を立てた。
「らき☆すた」のブームは収束に入っている。他作品を推す事で「町おこし」の方向性を軌道修正し、「らき☆すた」依存の「町おこし」からの脱却を図ろうとしているのではないか?という事だ。

しかしながら今回、町を歩いて感じた事だが、やはり街中は、「らき☆すた」のポスターやのぼりで賑わっている。今回の「らき☆フェス」の告知ポスターを貼るお店も珍しくは無かった。
報道に見られた「グリザイアの果実」は、聖地鷲宮のランドマークスポット「大酉茶屋」に少々見られた程度で、町を挙げて推している訳では無さそうだ。鷲宮神社とその周辺で少々、といった所だ。
他作品の要素を入れる動きはあっても、それは少数派っぽい。

よくよく考えてみれば、今の鷲宮の活性化に貢献している方々は、あくまで「らき☆すた」を契機に鷲宮と関わりを持っているファンが多い。
たとえ彼らが「艦これ」や「ラブライブ!」に手を出していたとしても、ルーツは「らき☆すた」である。「らき☆すた」こそが、彼らの「原点」である。
「らき☆すた」があるからこそ、皆が交流し、同窓会的な雰囲気を楽しんでいるのだ。

やはり、鷲宮は、今も変わらず「らき☆すた」の町なのである。


とこんな感じで鷲宮に足を運んだ次第だが…
取り敢えず、内部向けのレポートを纏めないといけないw
という訳で、レポートの参考にすべく、今回鷲宮で感じた内容を箇条書きにしてみる。

・運営スタッフと地元・鷲宮との強固な信頼関係
・ライトな層は減少も、コアな層は健在
・「らき☆すた」を契機に鷲宮で活動する、コアなファン層多数。彼らの存在が町の活性化に貢献
・「らき☆すた」ファン同士の同窓会・交流会的な雰囲気


こんな感じだろうか。
これを基に、これから頑張ってレポートを作成しなければ、という状況である。

纏めたレポートは、あくまで内輪への発表物であり、現状、外部への公開は考えていない。
リクエストがあれば外部への公開も検討するが、ブログ化するにせよ、同人誌化するにせよ、それに見合った体裁を整えて公開する方向になると思う。

最後に、今回貴重な時間を割き、勉強になるお話を頂戴した、「真・らき☆フェス」運営の皆様方、ならびに鷲宮関係者の皆様方に御礼申し上げ、この記事の結びとさせていただきたい。