7月26日に開催された「響灯小町祭」は、北東北においてはこれまでに類を見ないサークル・一般参加者が集い、大いに盛り上がった同人誌即売会であった。
まさに、賑わいという名の「響」を、秋田の地に「灯」す事に成功した、と言えるだろう。

しかしその一方で、この即売会は、運営面における瑕疵がもの凄い勢いで、また類を見ない勢いで頻出した同人誌即売会でもあった。
運営陣が、瑕疵となる点を直視。これを改善して、次回以降に活かす姿勢を持たねばならない。
その姿勢が無ければ、今は良くても、将来参加者に見限られてしまうだろう。

以下、結構ねちっこくなってしまうが、この即売会の問題点を指摘していきたい。
【サークル参加案内の不備】

今回、サークル参加案内が届いたのは、開催1週間前を切ってから。正直「遅い」とは思うが、この際そこには触れない。
問題は、サークル参加案内が、【サークル参加案内の体を成してない】という点である。
これは、今年4月に都内で開催された幻想発掘祭の失敗と、ほぼ同じ構図である。

(参考)4/11 都内東方オンリー「幻想発掘祭」

「幻想発掘祭」にせよ「響灯小町祭」にせよ、「サークルに何を案内すればよいのか」が見えていないから、おかしな「参加案内」になってしまう。

サークル参加案内の同封物を、以下列記する。

1.配置スペースの通知
2.サークル通行証
3.にぎわい交流館AUパンフ
4.駐車場の案内

これだけである。

普通の即売会であれば、「配置図」だとか「サークル向けの諸注意」「サークル参加の受付方法」「搬入方法」「当日スケジュール」といったものが案内されている筈なのだが。それらが、一切入っていない。
事実上、「何も書いてない」も同然である。

しかしその割には、車での搬入に関してだけは、細やかな案内が複数回メールで送られてきている。どうも、ちぐはぐな印象は否めない。

響灯小町祭は、実行委員会名義にて、東北地方の同人誌即売会にサークル参加されていたようだ。
その時に貰ったサークル案内と、今回ご自身が作成されたサークル案内とに、どれだけの違いがあるのか。是非見比べていただきたい。
そして、今回ご自身のサークル案内に盛り込まなかった内容が、他即売会に盛り込まれているのは何故なのか?そこを、一度じっくり考え、研究された方が良いと思う。



【当日朝、何処に行けばよいのか分からない!】

サークル案内に「にぎわい交流館AU」のパンフが同封されているから、取り敢えずそこに向かう。
ただ、配置図も何も無いから、「にぎわい交流館AU」の何処に行けばよいのかまでは、全くわからないが。

「にぎわい交流館AU」に着いてみたが、サークル順路を示す誘導の看板も無ければ、スタッフによるサークルへの誘導案内も無い。

「にぎわい交流館AU」建物の前には、既に200人近くの一般参加者が列を成し、このイベントへの期待の高さや成功の予感を指し示している。
スタッフが、そこに向けて「即売会の会場は2階と3階…」アナウンスしている。
東方サークルは3階らしいので、とりあえず3階向かうか。
私は、以下の順路で3階に向かった。(私が歩いた順路は黒の矢印)

響灯小町祭会場構造


つまり、本部のサークル受付をスルーしたことすら気付かずに、3階の自スペースに辿り着いてしまった。そういう事であるw
スペースに着くまでの間、同封のサークル通行証は、一切提示する機会は無かったw

会場に着いた後、会場の何処に行けば良いのか分からない。
気が付いたらサークルスペースの前に辿り着いていたという展開は、サークルへの案内として充分だった、と言えるのだろうか?


【入場ゲートも無い、ザル極まりない入場確認】

そもそも、「サークル通行証」とは何のためにあるのか。
即売会開会前に、「サークルに限り」入場できるようにするためのものではないか。
言葉を変えれば、通行証を持たない、或いは提示しない人間は、開会前の入場が出来ない仕組みのもの、とも言える。

だが私は、通行証を持ってはいたものの、それを提示する事無くスペースに辿り着いてしまったw
ちょっと待てwそれでいいのかwww

何故こういう状況になってしまうのか。
それは、開場前における参加者の入退場を管理する「ゲート」というものが存在しないからである。
一応、建物入り口の前に受付を置き、それをゲート代わりにしたつもりなのだろうが、そもそもこの建物の入口は正面入り口だけでも2つある。
一方の入口に人を置いても、もう一方の入口から自由出入り可能な状況では、入退場を管理できたとは言えない。

今の響灯小町祭ならば、悪意を持った人間が、開会前にフライングで会場入りしようとしても、余裕で実行できるだろう。
こんなザルな入場管理やってるのだから。

ザルを防ぐ方法は簡単だ。要所要所にスタッフを配置し、通行者にサークル通行証の提示を求める。それだけだ。
他所の即売会なら、殆ど全てが実施しているオペレーションだ。

「響灯小町祭」ならば、即売会会場の2階・3階に行く方法は2つ。
一つは図・左下のエレベーター。もう一つは、図・中央からやや右寄りの階段だ。
1階が公共スペースである以上、ここにゲートを置く事はできない。
2階・3階の階段前とエレベーター前。計4か所を入場ゲートと位置付け、スタッフも配置。サークル通行証を確認する。
そうすれば、ザルな入場管理ともおさらばできるだろう。


【宅配搬入の不便さ】

必要な案内が抜けまくりな「響灯小町祭」。
荷物の多いサークルにとって欠かせない筈の【宅配便搬入】に関する案内も抜けていた
これこそ、本来はサークル参加に盛り込むべきだと思うのだが…

…いや、宅配便搬入自体あるにはあったのだが、サイト上に掲載していたので、気付かなかったサークルもいらっしゃったかもしれない…

しかも宅配便搬入の指定業者が、何故か【日通航空】という展開。
んー普通この手の搬入って、大半がクロネコヤマト。一部ゆうパック利用の即売会もあるが、この2社で即売会の99%以上のシェアを占めている。
個人向けの小荷物運輸サービスに強い上、取扱窓口も無数にあるという利便性の高さが、宅配搬入においてこの2社を起用する理由だろう。

一方、日通は宅配便事業「ペリカン便」が撤退し、現在は、引っ越し・法人向け輸送等大荷物の輸送に特化しつつある。
今の日通は、この手の宅配便業務には、昔のような強さはない。
なんで日通指定なのよ…

出荷方法も不便で、面倒くさい。

1.宅配搬入希望の旨を「響灯小町祭」主催側に連絡
2.直接日通航空と打ち合わせ
3.日通航空に自宅まで引き取ってもらう

この手続きを踏まねばならない。
正直、私も金沢の東方オンリーから直接荷物の発送を検討していたが、こういう手続を踏むとなると面倒くさそうなので諦めた。
伝票と荷物を持参して、片手に最寄りの取り扱い窓口に駆け込めば事足りるクロネコヤマト・ゆうパックとは、その利便性に天と地ほどの差を感じる。

宅配搬入も、今のままでは、正直不便過ぎる。
今後は、もっと参加者に利便性の高い業者を用いるよう、検討をお願いしたいものである。



【その他・今後の展望など】

「東方楽祭」がらみだが、カタログには「12時半〜15時半開催」と書いてある一方、イベントチラシは「14時30分〜17時開催」とあってどっちを信じれば良いか分からない状態だった事(実際は14時30分から開始)。
これは、運営中枢とカタログ編集者とで情報共有ができてなかったのでは?という気がする。

「東方楽祭」の会場・多目的ホールは、ライブが始まるまでは、サークル机も配置され、普通に即売会だった。

だが、いざ「楽祭」が始まると、出演者以外のサークルが会場から追い出され、他所に引っ越しさせられた当たり、幾らなんでもそれは無いだろう、との思いも募った。
(そんな事するんだったら、「楽祭」会場内に出演者以外のサークルを最初から配置するべきではなかった)

率直申し上げて、「これはおかしい」と感じることが山ほどあった運営だったと思う。

では何故こんなおかしな運営になってしまったのか?
即売会運営経験も、参加経験も豊富な「幽閉サテライト」が運営に噛んでいてこの状況かよ、とすら思う。

とは言え、恐らく幽閉サテライトは、即売会運営には噛んでおらず(噛んでいたらこんな事にはなっていない)、「東方楽祭」側の担当として運営に噛んでいたのだろう。
幽閉が、「東方楽祭」の方のみならず即売会運営の方にも、もう少し噛んで貰う事で、このおかしな運営は、相応に改善しそうな気がする。

加えて、今の即売会側の運営スタッフに、「同人誌即売会」の参加経験が不足している点も、今回のおかしな運営の一因である、とも思う。
同人誌即売会の流れだとか、動きだとかを理解していたら、こんなおかしな展開はあり得ない。もう少し即売会の場数を踏みつつ、他所の即売会の良い所を研究してみてはいかがであろうか。
秋田県内も即売会はそんな多くない(だからこそ「響灯小町祭」は貴重な秋田の即売会として頑張って貰いたい!)事も影響していそうだが、それでもやはり、もう少し即売会経験を何とか積んでいただきたい所。

再来週8月9日には、秋田市内で「SucFle」という定期開催の同人誌即売会が行われる。
先ずはそこに足を運んでみてはどうだろう。

少し足を延ばせば、盛岡・花巻(岩手県)や酒田・鶴岡(山形県庄内地方)にも即売会があるので、そういった所にも足を運んで研究してはどうだろう。
幽閉サテライトにお願いして、幽閉が絡んでいる東方オンリーにスタッフとして参加させてもらう、という手もあると思う。
色々経験を積めば、今回のようなおかしな運営も、自然と改善されていくのではないだろうか。

「響灯小町祭」自体は、運営に参画した幽閉サテライト「東方楽祭」の効果もあろうが、大勢の参加者に恵まれ、東北屈指の賑わいある同人誌即売会に育ちつつあると思う。この流れを、大事にしていきたいものである。
ただ、申し訳ないが、運営陣がそれに追いついていない
今のこの勢いを今後に繋げていく意味でも、運営の皆さんには研鑽を積み、経験を重ねていただきたい。私はそのように考えている。

運営の皆さんが経験を積み、今回のような瑕疵が改善されれば、今後も「賑わい」という名の「響」を、「灯」し続ける事ができるだろう。