9月22日は、宮城県白石市で開催された同人誌即売会・東北ずん子オンリー「ずんだぱーてぃー」に足を運んだ。
会場は、白石市文化体育活動センター「ホワイトキューブ」。JR白石蔵王駅から徒歩5分程度、体育館やホールを備えた新しめの施設だ。スポーツ施設なので、当日は小学生のバスケット大会も開催されていた。

同人誌即売会についてレポートする前に、先ずは「東北ずん子」について簡単に触れたい。
東北ずん子は、「東北復興」をキーワードに、都内のベンチャー企業「SSS」が生み出した萌えキャラである。その名前の通り、宮城銘菓「ずんだ餅」をモチーフとしている。
積極的なマルチメディア展開を行い、ボイスロイド、次いでボーカロイドや小説も登場。アニメ化の話も企画進行中との事だ。
クラウドファンディングにより、ファンから出資を得る形での資金調達を得意としている点も特徴だ。各種メディア化に当たっては、その為の資金をクラウドファンディングで募る事により、実現に漕ぎ着けている。

「東北を盛り上げる」事を目的としたキャラクターという事で、「東北ずん子」は、版権をほぼフリーとしている点も特徴だ。

同人は原則版権フリー。節度ある範囲内での非営利使用を許可している。(このオンリーの告知チラシも、公式絵を起用している)
むしろ、ずん子二次創作を奨励し、東方Projectの世界みたいに(?)二次創作の隆盛を通じ人気が高まることを期待しているすら、見受けられる。

商業使用も、東北の業者ならば、原則申請無く使用可能。県外業者に限り申請が必要で、ライセンス料を支払う事で利用を可能としている。
ずん子の人気が高まり、ずん子を通じ東北が活性化されることを志向している。

ずん子人気は、ボイスロイド・ボーカロイドに起用された事もあり、ニコニコ動画などにも広がっている。
ずんこ熱は、流石に旬ジャンルのような派手な動きはないものの、地味にじわじわ浸透しつつある、と言ったところであろうか。


では、東北ずん子のオンリーイベントが何故「白石」で開催なのか?という話になるが…
これは、アフターイベントのトークイベント中で出た話だが、元々ずん子権利元・SSSのご意向として、東北ずん子は東北振興を目的としており、東北ずん子を起用したい方がいらっしゃれば、是非取り組んでいただきたい。やりたい人にやって貰えれば、というスタンスのようだ。
その中で、何故か分らぬが、ずん子ラッピングのタクシーが営業したり、ずん子スタンプラリーが開催されたりと、白石市内は、ずん子への取り組みが積極的な土地柄
一種の「聖地」とも言えるほどに、ご縁が深まっている…という事で白石開催と相成ったようだ。
(ちなみに、ずん子ラッピングタクシーの会社は、過去にボカロタクシーを敢行した「前科」があるらしいw 現在は、ボカロ・ずん子両タクシーを同時並行で営業させている模様)

私がお邪魔したのは、即売会後半に差し掛かってからなので、初動がどれくらいかとか分りかねるが、アフターイベント(トークイベント)には100〜200人は押し寄せていた。
地域を問わず、全国各地から集っていたようで、参加者数こそそんな多くないものの、熱意に溢れていたと思う。
参加者の年齢層は、全般的に高め。わざわざ東北の地まで遠征するぐらいだから、金回りの良い年長者が多いのも当然の傾向といえるだろう。

サークルは28sp。募集30spなのでほぼ満了といえるだろう。
頒布物を見ると、グッズ系・アクセサリー類と、CDが多い傾向にある。
ずん子自体が、元々ボイスロイド→ボーカロイドと展開していったキャラクターである事が、CDの多い理由であり、このジャンルならではの傾向と言えよう。
ボカロとの親和性は極めて高く、ボカロサークルの参入も目立った。
ちなみに、男女比は7:3ぐらいで、奇しくもボカロオンリーの男女比と近似している。

企業出展も豊富だった。
ボカロ関係からAHSさんと、仙台でずん子に力を入れているコワーキングスペース「mag」さんとが合同で出店。
また、地元スポーツ用品店(大庭スポーツさん)は、ずん子ジャージ等を販売。
白石はうーめん(温麺)が名産品だが、製麺屋さんは「ずん子うーめん」を開発し販売していたw
東北企業ならずん子を自由に利用可能としているため、やる気のある業者さんが自由に参入できるのも、ずん子界隈の面白い特徴と言えるだろう。

運営は、元々、主催が関西イベント界隈でスタッフ経験豊富な方であり、過去にも幾つかのオンリーを成功させた実績をお持ちの方。
スタッフ陣にも、西日本でスタッフ経験をお持ちの方もいらっしゃる。
人もしっかりそれなりの方々を揃えており、運営面では危なげなく、安定感もあったと思う。

15時になると即売会終了。珍しい事に、アフターは会場を移し、アリーナでの開催。
ステージと観客席を備えたアリーナで、立派なつくり。このアフターイベントだけのためにアリーナ借りるのも、贅沢な気がするw
今回のアフターは、AHSさんのネット生放送を兼ねてのトークイベントという事で、この会場にした模様だ。
トークイベントでずん子関係の裏話などを聞き、抽選会を経て終了。
電車の都合もあり、抽選会の途中で中座したが、最後まで熱意に満ちた楽しいイベントであったと思う。

トークイベント席上にて、「ずん子アニメ化」の構想も聞く。現在実現に向け鋭意進行中の模様。
更なるメディア展開を通じ、ずん子人気がより一層高まり、ひいては東北を盛り上げる大きな力として育っていくことを願いたい。
そして同時に、ずん子二次創作も同様に盛り上がり、ずん子人気を底上げいただく力になる事も願っている。