多くの皆様の記憶に新しい事とは思うが、昨年の同じ時期、一つの同人誌即売会が、開催準備をほぼ順調に整えながらも、不当な要求により中止に追い込まれた。
艦これオンリー「浦賀船渠ノ航跡」の、開催3日前の中止は、多くの人々の記憶に残っているであろう。

当初は「浦賀船渠株式会社の会社ロゴを無断使用したことを権利者に咎められ中止を決めた」との事であったが、そもそも「権利が存在しない」等不審な点が明らかに。
少し間をおいた今年の4月、スタッフメーリングリストの解析等を通じ、一部コアスタッフが、主催に追い込みをかけ中止に追い込んだ。そういう構図が、明らかになった。(子細はktgohan blog参照のこと)
なお、現在においても彼らコアスタッフ諸氏は、釈明らしい釈明もせず「逃げ」に終始している。速やかな釈明や謝罪・弁済等が為される事が望ましい。

さてこの時、中止させようと主催に追い込みかけた連中「以外」のスタッフは、事実上「蚊帳の外」の状態であった。
彼らにしてみたら、当日のスケジュールをきっちり空けておいたにもかかわらず、気が付いた時には中止が決まっていた、という状況。
「中止」という現状を止めきれなかったことに、忸怩たる思いを抱くも、少なからずいらっしゃったようだ。

「横須賀で安心して即売会が開けるようにしたい」

との思いも、周辺関係者から聞こえてきた。
実際、横須賀で昔から開催しているとある即売会は、何らかの風聞が流れたのだろう。
「当即売会は浦賀船渠ノ航跡とは無関係です」とわざわざサイト上に告知を入れたほどだ。

こういう横須賀の同人界隈をめぐる現状を、打破したい。
横須賀でも、安心して同人誌即売会が開催できる環境をつくり直したい。横須賀でも即売会が開催される事を証明したい。
もちろん、「浦賀船渠ノ航跡」の中止を止めきれなかった事に対する、彼らなりのケジメの付け方としての意味合いもあるだろうし、リベンジ的な意味合いもあると思う。
そういう思いから、「浦賀船渠ノ航跡」中止事件で、「置き去りにされた」スタッフ達が立ち上げた同人誌即売会こそが、この日開催された横須賀関連作品オンリー「スカこれ!」である。

私も、「浦賀船渠ノ航跡」中止問題に関心を持ち、だいぶ首を突っ込んだ身だ。
だいぶあの界隈の事情にも詳しくなってしまった。
これも一つのご縁である。即売会への参加を通じ、彼らの新たな挑戦を応援させていただきたいと考え、サークルとして参加を申し込んだ。

会場は、京急汐入駅前の横須賀産業交流プラザ。
そう、まさに「浦賀船渠ノ航跡」が開催される予定だった、あの会場である。
主催氏の開場時挨拶も、「去年の今頃同じ会場で、ああいう大変な事がありながらもサークル参加いただた事に感謝したい」との言。

即売会自体は、初動待機列も皆無に等しく、まったり目のスタート。
場所が東京から結構離れているし、テーマが「横須賀」なので、どうしても人を選んでしまう。横須賀の町に思い入れのある方に絞られてしまう、とも言えるだろうか。これは仕方ない。
また、この日が雨天という部分も、出足に影響しただろう。

横須賀関連のオンリーという事で、ジャンルは皆、横須賀ゆかりの作品。
主に「たまゆら」「艦これ」「京急線」の3つに分かれていた。
京急は、擬人化と、沿線のマンション「ルネ追浜」マスコットキャラ「ネルちゃん」の同人作品が多い。
他、「源範頼」「ソレヨリの前奏詩」といった所も。
(私は「艦これ」で申し込んでいる)

正直人出は弱いのだが、人が来ないのをこれ幸い(?)とばかりに、冬コミの原稿を進める。(お前何しに来たよw)
お腹が空けば、この会場のそばに横須賀カレーのレストランがあるので、そこでカレーを賞味しても良い。会場目の前で海軍カレーを賞味できるのが、この会場ならではの「強み」だ。
気が向いたら他所のサークルさんを回ったり、たまに陣中見舞い的に友人が訪れてくれたので、彼らとだべったり。
普段の忙しさとは一転し、だいぶスローライフな「場」を満喫できたように思える。

確かに、特にこれといった企画とかも無く、少し物足りない思いも感じたのは否めない。
でもこの即売会に関しては、確実にイベントを開催し、無事に閉会を迎えることにこそ意義がある。
1年前のイベントは、凝った準備を整えながらも、開催中止に追い込まれてしまった。
その残念な出来事に対し、「横須賀でも安心してイベントが開けるんだ」というアピール的・イデオロギー的な要素が、この即売会には多々含まれている。
その点を鑑みるならば、先ずは平穏にイベントが終わる事こそが、一番大事なことなのだろうと思う。

15時、特に何の問題も無く、平穏無事にイベントは終了。
(本来それが当たり前の事なのだが、それをわざわざ書かねばならぬあたりが、もうね…)
この後、アフターでお茶会・交流会も予定されていたが、別用が在った為私は退散する。
次回開催は未定との事だが、先ずは無事に終わった事を喜びたいものである。


元々横須賀は、定期的にオールジャンル同人誌即売会が開催される、同人の盛んな土地柄である。
2010年代に入ってからは、「たまゆら」や「艦これ」「アルペジオ」等横須賀ゆかりの作品も増え、オンリーイベント開催も少し増えてきた。
同人的に、横須賀は「今後に期待の持てる町」であると思う。

「浦賀船渠ノ航跡」で、例のコアスタッフらが馬鹿な事やらかしたというか企てたというか、奴らのお陰でだいぶ水を差されてしまったのは事実だ。
ただそれでも、横須賀という町の同人的なポテンシャルは、まだまだ相当のものがあるとも思う。定期開催のオールジャンル同人誌即売会も、変わらず健在だ。
今後も、横須賀の町の同人文化が永続する事を願いつつ、結びの言葉に代えさせていただきたい。