2014年秋に開催された劇場版公開により、人気が再燃した、アニメ「ガールズ&パンツァー」
舞台となった茨城県大洗町を訪れる「聖地巡礼」の観光客も、相変わらずの多さだ。
劇場版では、大洗から北に約60km。茨城県最北部の「大子町」旧・上岡小学校も舞台となり、ここを探訪する観光客も散見される。
当サークルも、冬コミにて、大子町の観光ガイド本「茨城県大子町・上岡小学校観光案内」を刊行させていただいたぐらいだ。
ガルパン熱は、まだまだ健在、いや今が旬と言えるだろうか。

このガルパン熱冷めやらぬ中、聖地・大洗にて開催されたガルパンオンリーが、SDF主催「ぱんっあ☆ふぉー」である。
SDFは艦これオンリー「砲雷撃戦!よーい!」の聖地開催が有名だし、他にも「結城友奈は勇者である」オンリーをこの2月末に舞台・香川県観音寺市で開催するなど、聖地での即売会開催に熱心な団体。
また、聖地即売会開催を通じての観光振興を志向しており、「コンテンツツーリズム」の実践者でもある。
昨年2015年春の「コミケットスペシャル」では、茨城で即売会開催を模索しているとのお話も聞いており、この頃から大洗開催の構想は練られていたようだ。
本来は秋の開催(劇場版公開直後?)も検討していたようだが、「あんこう鍋のおいしいシーズンに」との要望も受け、この2月に開催と相成った。
確かに、大洗名物「あんこう」は、寒くなってからでないと提供されない、季節限定の特産品。寒さ極まる1〜2月がベストシーズンだ。
私も、大洗であんこう鍋を食したが(実は初めての賞味)、確かに美味い。これだけでも大洗に来る価値あり、と断言できるレベル。この時期の開催は、我々遠征者の胃袋的な意味でも、そして劇場版公開後というタイミング的な意味でも、「正解」だったようだ。

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とは言え、大洗での開催決定までは相当難航した模様。主に、会場手配の面で難航したようだ。
過去別団体が大洗で開催したガルパンオンリーは、公共施設が開催直前に追い出された経緯もあるので、そこでの開催は困難。
結局大洗マリーナ・まいわい市場の2か所で開催となった経緯ゆえ、この両会場は候補となるが、大洗マリーナも今は使えなくなってしまった模様。となると、まいわい市場での開催一択だが、ここに決定するまでに難航。
ようやく1月末に正式決定、募集開始と相成った。

(実は、大洗は「磯前神社」が軽巡洋艦「那珂」ゆかりの地という事もあり、艦これ那珂オンリーの開催も構想には上がっていたようだが、会場を取るのに難航した手前、艦これまで加えるのは流石にしんどかったのだろう)

…募集が開催2週間前という極めてタイトなスケジュール。既に予定を入れているサークルさんも、少なくない。急な募集ゆえサークルも集まらないだろう、と踏んでいた。
だが、それでも31サークル集う所が、現在のガルパン熱の強さを示していると言えよう。
一般参加者も、初動100人弱。最終的には200〜300人が足を運んでいる。

12時開場で、最初の1時間は立錐の余地無き盛況。
ただ、13時を超えると、買い物を済ませて聖地巡礼に消える方が多く、だいぶ人も少なくなる。13時を超えると、明らかに我々オタクとは異なる雰囲気の方々、要は大洗の地元の方々も様子を見に足を運んで下さる。
最初は聖地巡礼のオタク連中…所謂「ガルパンおじさん」で賑わい、後半は地元の方々が足を運んでくれる。そういう構図であった。

今回は「まいわい市場」の空き部屋を2つ借りての開催。
一方の部屋に30サークルを詰め込んでの即売会で、もう一つの部屋では「電動戦車道大会」が開催された。段ボールの戦車も展示され、こちらも多数のギャラリーで賑わった。
手が空いたら、下の物産店に足を運んで、飲み物を補充したり、おやつ代わりに「あんこう焼」を購入したり。あんこう焼は、生徒会長のバレンタインセットなんてものを売り出したりして、ガルパンファンへのアピールも欠かさないw

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私も、「おおあらい維新の会(略称・お維)」とかいうふざけた名前のサークルで参加したが、出した本がコンテンツツーリズム研究本と上岡小学校本という、ガルパンファン向けの本という事もあり、反応は上々。地元民の方も興味をお持ちいただき、充実した即売会であった。

最後に一つ。
今回は、SDF聖地開催イベントでありがちな、地域との連携が見られなかった。
艦これオンリーの舞鶴・大湊の事例をこの目で見た身としては、その手の取組が大洗ではあまり見られ無かったように思う。
人によっては、そういう取り組みが見られなかった事を、物足りなく思われるかもしてないが、これは仕方ないと思う。

まず、今回は即売会開催決定にこぎつけるまで難航。イベント2週間前の開催決定で、そこまで仕込める時間的余裕が無かったのだろうと思われる。
また、仮に時間的な制約が無かったとしても、既に大洗は「まいわい市場」や商工会・商店街を中心に積極的に「コンテンツツーリズム」に取り組んでいる。地域の取組も完成度が高く、結果も出ている。今更SDFの出る幕はない、という事情もあると思う。

今回の大洗に関しては、即売会を楽しみ、町の人々の取組を楽しむ。あんこう鍋等、聖地の味覚も堪能する。
素直に、聖地の雰囲気を味わう。それで充分楽しめる、即売会遠征だったと思う。