「資料性博覧会」は、同人ショップ「まんだらけ」が主催するイベント。
資料・研究等に関する刊行物をテーマとしたオンリーイベントで、参加サークルは何らかの研究成果を本にまとめ発表している。

サークル参加資格のレギュレーションには、

「漫画・アニメ・特撮・TOY及びその他いろいろに関する研究資料や作品研究・批評をメインとした本が既刊を含め1冊以上ある事。」
「冊子の場合はページ数が5ページ以上あること。」


とあり、ガチで研究やって、ガチで本を出してるサークルでないと受け付けない!とする強い意志を感じる(汗)

私も3年前に訪れた時(当時の記事)には、参加サークルの刊行物のレベルの高さ・濃さに舌を巻き、当サークルもそれに見合うレベルでなければ参加しても恥ずかしいだろう…そう思ってはいた。
ただ昨今当サークルでも、コンテンツツーリズムの研究・評論本を積極的に刊行している。
このテーマで、当サークルとして挑んでみたいとの思いも強まり、思い切ってサークル参加を決意した。
以前お邪魔した時に比べ、規模も相当拡大。3年前の20spに対し、今回は80sp規模だ。(サークル数は委託6サークル含め77サークル)
来場者も、初動でも200人ぐらい。盛り上がりもなかなかのものである。
以前の会場は、廃校を活用した「中野マンガアート・コート」の元教室を利用していたが、80spとなると当然収まり切れない。今回は、中野駅近くの「中野セントラルパークサウスコングレスクエア」地下のコンベンションホールを会場としている。
なお、創作怪獣ソフビでの展示・頒布も可としており(ここで「まんだらけ」らしさが出ているような…?)、内14sp7サークルがソフビ枠となる。ゴールデンウイークは同種のイベントも多く参加しづらい模様だが、それでも参加してくれたサークル(ディーラー)さんは皆力作揃いであった。

参加者層は、以前来訪時は40過ぎの大ベテランばかりだったが、規模の拡大・参加者数の増大に伴い若い方も増え、平均年齢は少し低まっただろうか。とは言え、若くて20代後半か30代前半なので、平均年齢がようやく40を割った、という程度だろうがw
決して広くはない会場だったが、終始人の往来は絶えず。当サークルにも大勢の方がお越しいただけた。

ただ、催事内の企画としてトークショーが開催。その間だけは、どうしても参加者がそちらに吸い寄せられてしまう。これはサークル的には少し困りものだが、場にメリハリを付けようと入れた企画だろうし、一概に否定もできない。
それに、トークショーの30分をやり過ごせば、元の活気ある往来が戻ってくる。
とりあえずトークショーの間は、サークル的には「休憩時間」と割り切り、食事や買い出し・用足し等に出るのが賢明だろうかw
(トークショーは、12:30〜13:00に「ガルーダの戦士ビマDVD発売記念トークショー」と、14:30〜15:00に「PUFFと怪獣倶楽部の時代?特撮ファンジン風雲録?」連載終了直前トークイベントの2本。共に、マニア心をくすぐりそうな味わいある題材だ)

とは言え、そういう参加者が吸着される展開を抱えながらも、売上的には好調
コミックマーケット以外の同人誌即売会においての、過去最高売上冊数を記録したぐらいだ。(但し、翌日の豊郷けいおん!オンリーがこの記録を速攻更新するw)
もっとも、売れたのは「コンテンツツーリズム取組事例集」ばかりで、同人誌即売会訪問レポート本「同人誌即売会見聞録」は大して売れず。買い手の意欲が高いのは確かだが、持ってくる題材次第とも言えるだろう。
いずれにしても、そこまで好調な売れ行きを見るに、トークショーがあっても、サークル的には致命的な影響をもたらさずに済んだと考えられよう。

全般的に見て、題材による相性はあるもの、入念に研究しクオリティを高めた本ならば、買い手の皆さんも付いてきて下さる。
「やればやるだけ成果も上がる」そんな印象も抱いた。
今回のような「研究」要素の高い本で、かつクオリティを高めた本、買い手の肥えた目線に堪えられる本を出せるようならば、今後も参加していきたい即売会であった。