夏コミの新刊ですが、入稿を済ませ、無事発表出来る見込みとなりましたのでご報告申し上げます。

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【刊行物概要】
●書名…「〜アニメ・マンガ等で地域振興・町おこし〜 コンテンツツーリズム取組事例集5 聖地録」

●内容…
「萌え」を通じた「町おこし」、いわゆる「コンテンツツーリズム」についての研究・評論本第5弾!
これまで4作刊行しましたが、まだまだ取り上げきれていない「町おこし」の事例も数多くあります。これらの地域事例を中心に徹底分析!アニメ等作品の力を活かした「町おこし」の真髄を、更に深く掘り下げます。

過去何回か開催した「町おこしセミナー」で整理した理論や、参加された皆様からのご意見も活かし、「理論編」も大幅にブラッシュアップ!
「【理論編】コンテツーリズム 成功を掴む24の理論」と題し、町おこし成功の秘訣を、豊富な事例を元に可能な限り分かりやすく解説します。


●B5サイズ 表紙カラー・本文モノクロ 68ページ

●頒布予定…8/12「コミックマーケット」3日目 配置・東6ホール・ト-47a
 サークル「STRIKE HOLE」にて頒布
 コミケ以後も、「STRIKE HOLE」サークル参加イベントにて頒布予定

●その他…
・国会図書館に納本予定
・同人ショップ「GREP」様・「COMIC ZIN」様に委託販売予定(通信販売もあります)
即売会に足を運べない方は、これらのサービスをご活用ください。

※「コンテンツツーリズム取組事例集1」「「コンテンツツーリズム取組事例集2」は完売を受け、無料公開を開始しております。
(pdfファイル)第1巻 第2巻
本誌(第5巻)購入を検討される際の、参考資料としてもご活用ください。


(以下もう少し思いのたけを語ります…)
STTRIKE HOLEでは、独自に「コンテンツツーリズム」についての研究を進めております。
古くは鷲宮、最近では岐阜県飛騨市など、アニメ・マンガを中心とした「聖地巡礼」の動きは相変わらず盛んです。
舞台となった地域で、作品の力を活かして「地域振興」「町おこし」に繋げようとする動きは少なくありません。作品制作側も、続編つくるまでに間が空くし、それまでは地域で盛り上がって貰って人気が維持できれば…とばかりに、聖地の動きを人気の底上げにつなげようと考える所すらあります。
この手の、これまでにない旅行・観光の形態を「コンテンツツーリズム」と称します。「萌えで町おこし」とか「萌えおこし」とか呼ぶこともあります。

当サークルは、「コンテンツツーリズム」において、全国各地の取組を可能な限り網羅的に紹介
それぞれの事例に分析を加える作業を延々と繰り返しつつ、「町おこし」には何が必要か、その成功の秘訣を見出して行こうとする試みです。
そして、「町おこし」をお考えの、地域の皆様お一人お一人のお役に立てる書誌を目指しております。

本誌では、これまで筆者が取り上げてこなかった地域を、重点的に取り上げております。

「氷菓」舞台・岐阜県高山市は、結構昔から取組が進んでおりしたが、紙面の都合等で研究・レポートを見合わせておりました。実は「コンテンツツーリズム取組事例集1」から掲載候補に挙がっておりましたが、タイミングが合わず掲載を見合わせ続け3年以上経過してますw
しかし、3年寝かせたからこそ、「氷菓」以後の町おこしの取り組み方といった、「出口戦略」も見えてきました。

「ゲゲゲの鬼太郎」原作者・水木しげる氏の出生地である鳥取県境港市や、「名探偵コナン」原作者・青山剛昌氏の出生地である鳥取県北栄町も、今回初めて取り上げました。「コンテンツツーリズム」は鷲宮の「らき☆すた」以降本格的になりましたが、これらの地域は、それ以前、20世紀から取り組んでおります。長年取り組みを継続させてきた地域だからこそ、色々学べる部分も多いでしょう。

変わった所では、アニメを離れ、ロックバンド「B’z」稲葉浩志氏の出生地・岡山県津山市も取り上げてみました。
ここも、20世紀からコンテンツツーリズムの流れが息づいている地域。
アニメの舞台と似てるところもあれば、少し違った所もあると思います。
普段と違った地域事例を見ることで、違った学びが得られると思い取り上げてみました。

また、理論編も大幅にブラッシュアップしました。
特に、大河ドラマ舞台との比較検討を推し進めることで、アニメを通じた町おこしの相対的なポジションや影響力を可視化しました。アニメ界隈のコンテンツツーリズムは、基本的に「細く長く」の路線で行くしかないと考えますが、その理由も読み進める中でお察しいただけるでしょう。
そこを踏まえ、何を意識して取り組みを進めるべきか、といった「理念」を語り、そして実践メニューの解説に至ります。
地域の町おこしに携わる皆様ならば、お手元に一冊置いていただければ、必ずや役に立つ。そういう本に仕上げました。

もしよろしければ、皆様是非お越しの上、本誌をお手に取りいただければ幸いです。

なお、本書の刊行に際しましては、サークル「かんたんのゆめ」NT/fiv様より、表紙デザイン及び撮影画像のご提供という形で、多大なるご協力をいただきました。この場をお借りして、謹んで御礼を申し上げます。


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【この本は、こんな方々にオススメ!】

即売会遠征クラスタの皆様 →
この本は、「町おこし」「コンテンツツーリズム」の本ですが、「町おこし」目的で始めた同人誌即売会の事例も色々取り揃えております。まだ見ぬ地方の同人誌即売会を「知る」上での手助けになると思います。

聖地巡礼クラスタの皆様 →
アニメ聖地の「町おこし」取組も、豊富に取り揃えております。
各聖地のことを、もっと深く理解する助けになるかも?聖地巡礼の副読本として、お手元にいかがでしょうか。

観光関連業界・地域事業者・行政の皆様 →
「萌え」の力を借りて「町おこし」をお考えの方には、各地域の事例は、大いに参考になると思います。(現実の厳しさも見えてくるかもしれませんが…)
理念と実践とを理論化し解説、ノウハウ本としても重用いただけます。皆様の地域内での活動に、お役に立てる一冊です。

観光学・コンテンツツーリズムの研究者・専攻学生の皆様 →
各地の事例をまとめ分析した論考ですので、是非ご一読いただき、その上で、ご意見なり論文なりをいただければ嬉しい限りです。研究者の皆様方との議論を通じ、コンテンツツーリズムの研究はさらに深まると思います。
専攻の学生さんには、卒論制作やゼミ等プレゼンに当たっての参考資料として、お役に立てるとも思います。自分なりの研究方法も解説しましたので、そこもお役に立てれば幸いです。


【本書収録地域】

・岐阜県高山市 「氷菓」
・鳥取県境港市 「ゲゲゲの鬼太郎」
・鳥取県北栄町 「名探偵コナン」
・宮城県白石市 「東北ずん子」「戦国BASARA」
・群馬県みなかみ町 「泉極志」
・鳥取県岩美町 「Free!」
・岡山県津山市 「B’z」のボーカル・稲葉浩志氏生地


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