◆◆はじめに◆◆
都内・半蔵門駅近辺の「一番町インキュベーションセンター」にて、時折アニメ聖地巡礼関連のセミナーが開催されている。
主催は、(株)聖地会議。聖地巡礼関連の書籍に特化した「聖地巡礼”本”即売会」を9月下旬に開催するなど、精力的な動きが目立つ。
これまでは予定が合わなかったが、この日は都合が付き、はじめてこの種のセミナーに足を運んだ。

面白いのは、このセミナー、関心を示す方が案外多かったこと。
参加する前には「参加したら状況聞かせてくれ」と言われたし、参加した後には「どうだった?」と聞かれる。
今回の催事名は「コンテンツツーリズムセミナー アニメ聖地巡礼にまつわるトラブル」。やはり人は「トラブル」とか「黒歴史」とか、そういう曰くありげな語に惹かれるものなのだろうかw

題材が「トラブル」ということで、具体名を提示しづらい事例ばかりだ。オフレコの話も多い。
そういう部分は流石に伏せざるを得ないが、差し障りの無さそうな範囲内で、セミナーの内容を「箇条書き」形式にてお話させていただきたい。
(筆者の主観や解釈が多分に入っているので、その点は予めご了承ください)


◆◆目次◆◆
1・セミナーの全体像
2・観光学的なアプローチから
3・コンテンツツーリズム/聖地巡礼に関するトラブル
  • セミナーの全体像


参加者は10人ちょっと。
有料のセミナーで、4000円と決して安くはない金額をはたいて参加するだけに、参加者には「コンテンツツーリズム」に対し訓練された人々が集まる。具体的には、コンテンツツーリズムの学識者・研究者や記者・ジャーナリスト、アニメ制作関係者など。

前半部は、観光学的なアプローチから、奈良県立大学・岡本健准教授による講義。
後半は、聖地会議代表・柿崎俊道氏を交えてのトーク。
終了後、軽食やアルコールも提供されての交流会、という流れで進み幕を閉じた。

具体的な結論提示には至らなかったが、トラブルにどういうタイプのものがあるのか。何故、トラブルが起こるのか。そういう部分に切り込めただけでも、意義はあっただろう。
トラブルの中身をしっかり理解する。そのことが、トラブルに対するリスクマネジメントの「第一歩」となり得るだろうから。


  • 観光学的なアプローチから


・岡本健准教授によるプレゼン。テーマは「リスクのマネジメントは可能なのか?」
・最初に自己紹介。新著も含めた、岡本准教授の著書宣伝も。




・観光の「トラブル」は起きて当然。それは「コンテンツツーリズム」に限った話ではない。観光は「異文化交流」ゆえ、文化の違いによる衝突が起こりやすい。

・観光におけるトラブルは、観光客急増など地域当事者の操作が難しい外的要因。但し、地域への旅行者との関係性構築で、その影響は幾分軽減される。

・一口に「トラブル」とは言え、事の軽重に差はある。腑分けも必要。

・旅行者により情報発信(SNS)は、聖地巡礼関係者のみならず、一般的になりつつある。若い世代の発信比率が高いが、老齢者の発信も少なくない。その一方、誰でも発信できるがゆえに風評発生の懸念も。

・アニメ聖地巡礼/コンテンツツーリズムにおいては、観光資源が「虚構空間」(=アニメの世界)に存在するという特殊事情。観光地住民側でIPを保有しているわけでもなく、地域側でのコントロールが難しい。

・コンテンツツーリズムにおいて、「ツーリスト」「ファン」「地域住民」「コンテンツプロデューサー」「観光プロデューサー」5つのファクターがあると論じているが、アクター間のトラブル、アクター内のトラブル、両方が存在する。地域住民同士のトラブルもあるし、ファンも様々な階層で成り立ち一枚岩ではない。

・ファンに寛容な傾向の鷲宮住民でも、女装コスの闊歩は流石にクレームが上がった。
そこで「女装コス自粛のお願い」を出す対応も有り得るが、鷲宮の商工会は「女装コンテストをしよう!」と企画する発想の転換。女装コスへの地域の理解を深めつつ、表現者の表現発露の場を提供。

(花羅の感想)ぶっちゃけ、観光資源が、地域住民でのコントロールが難しい「二次元世界」に存在している以上、リスクマネジメントは無理ゲーかもw
但し、地域内のトラブルや各アクター間のトラブルに関するリスクマネジメントなら、努力次第で何とか。



  • コンテンツツーリズム/聖地巡礼に関するトラブル


SNS転載厳禁の年表が登場。ちょwこれはヤバいwwww
・というわけで大半は表に出せませんwお察しください。
・というかこれ、聖地巡礼トラブル事件簿って感じ。

アニメ制作者側の、地域に対する「初手」の誤りもありそう。制作側の多忙さも一因。
・「旅行」はある意味「戦争」に近い。来る人数が少なければ、地域側の排他意識も働くケースもあろうが、一定の人数を超えると諦めて商売に転化する。(10000人/月が一つの目安?地域により前後はあるかも?)


(花羅の感想)
例のトラブル事件簿、具体例は一切出せませんが、大別するとこんな感じになりそうです

\作側・権利側と地域との意思疎通不足
▲優奪箸脳ー蠅冒がれて炎上
ファン(ツーリスト)側のマナー
っ楼菎Δ砲茲襯薀ぅ札鵐洪害


,蓮地域側に話を通さず(或いは意思伝達不足のまま)のロケハン。作品公開後、地域側が認知し諍いになるというケースが多そう。

△魯優奪般韻両ー蠅文躄鬚任△蝓▲泪優献瓮鵐箸篭砲瓩萄て顱
いや、鴨川がアニメ舞台に起用されるよう誘致した事実は無いですし(先行研究により制作側からの鴨川へのアプローチであることが確定)、メガネブで鯖江が町おこしをしようとした事実は確認できません(だいぶ探しましたが、地域の洋菓子組合が企画したぐらいです)。…でも事実と異なる話が、だいぶ流布されてるのよねえ。

は古今から言われていることだが、列挙されたトラブルの中では深刻度合いはまだ低い。

い案外ありがち。ほらー今まで地元住民の常連相手に商売して、知的財産権の「ち」の字も知らないおっちゃんおばさんが、いきなり聖地巡礼ファン相手に商売を始める訳だから…制作側か地域側が知財セミナーを開催するのが打開策だろうか。制作側は忙しいだろうから、地域側が担うケースが多いと思うけど。