当サークルは、アニメ「聖地」町おこし、いわゆるコンテンツツーリズムの研究を進めている。
全国各地の事例を集め、分析を加えつつ、町おこしの「成功法則」を模索し続けている。

2014年に放映されたアニメ「結城友奈は勇者である」(通称「ゆゆゆ」)は、香川県観音寺市が舞台。
2016年初頭、観音寺市は、国から地方創生関係交付金の助成を受け、これを財源に「アニメ町おこし」目的の補正予算を計上。以後、観音寺市の取組は逐次展開されていく。
当方も「地方創生の交付金を活用しての町おこし」という部分に興味を抱き、観音寺市研究を本格化した。

実は、観音寺研究を本格的に始めた2017年1月までは、当サークルは『結城友奈は勇者である』という作品を名前だけしか存じ上げなかった。
ところが、僅か1週間で「沼」に転落。猛烈なスピードで関連作品まで漁りはじめ、2017年2月の観音寺イベントを、どこに出しても恥ずかしい「ゆゆゆ廃人」として迎えることとなったw

もちろんそれ以後は、関連作品も含め一通りチェック。
観音寺でオンリーイベントがあれば、欠かさず参加し続けている。


◆◆目次
1.同人誌即売会主催「SDF」の聖地開催イベント
2.参考リンク:過去参加の『勇者部満開』参加レポート
3.開催前日「前夜祭」からbar「ワカマツヤ」
4.謎の「第二会場」って何さ
5.サークル数倍増!果たしてサークルとしての売れ行きは…?
  • 1.同人誌即売会主催「SDF」の聖地開催イベント


1990年代末期より、数多くのジャンルでオンリーイベントを開催し続けている、同人誌即売会主催団体「SDF」。
古くはKey/Tacticsオンリー『BrightSeason』やラグナロクオンラインオンリー『ラグフェス』が有名。近年は、艦隊これくしょんオンリー『砲雷撃戦!よーい!』を開催し続けている。開催地は、主に東京都内が多い。

特に『砲雷撃戦』は、都内での即売会に留まらず、旧日本海軍ゆかりの地…すなわち艦隊これくしょんの「聖地」で開催されるケースが多い。
特に京都府舞鶴市・青森県むつ市大湊での開催において顕著だが、地域の商工業者を巻き込んで即売会会場に屋台を招聘。立食パーティー(前夜祭)や旧海軍史跡巡りなど、即売会前日から足を運びたくなるような仕掛けを施し、滞留時間を増やすと共に、経済効果も高める結果を生んでいる。

聖地・観音寺で開催されるゆゆゆオンリー『勇者部満開』でも、「砲雷撃戦」の成功エッセンスが惜しみなく投入された。
2016年2月の初開催時には、前日から前夜祭・聖地巡りなどの企画を投入。当日には、即売会会場そばで地場業者を招き屋台村を形成した他、スタンプラリーも企画し市内町あるきも促した。
市の地方創生/町おこし施策にも、少なからずの影響を及ぼした即売会でもあった。



  • 2.参考リンク:過去参加の『勇者部満開』参加レポート


当サークルが『勇者部満開』に足を運んだのは、2017年2月以降。
足を運んだ即売会については、一通りレポートを残しているので、ご参照いただきたい。

●聖地(観音寺)開催
2017年02月11日付『2/4 香川県観音寺市開催・結城友奈は勇者であるシリーズオンリー「勇者部満開」』

2017年09月05日付『7/16 香川県観音寺市開催・結城友奈は勇者であるシリーズオンリー「勇者部満開」』

2018年03月23日付『3/18 香川県観音寺市:結城友奈は勇者であるオンリー「勇者部満開」』

●都内開催
2018年05月04日付『5/3 都内開催・結城友奈は勇者であるオンリー「勇者部満開」/オンリー合同イベント「都産祭」』

元々、都内・観音寺それぞれ年1回の開催にて推移していたが、昨今の人気上昇もあり、観音寺での開催頻度は年2回ペースに増している。
都内では、他ジャンルオンリーイベントとの集合形式にて開催。おおむね10サークル台で推移しているが、昨今の人気もありサークル数は増加基調だ。

観音寺の方は、他イベントとの併催形式ではなく、『勇者部満開』だけでの単独開催。
全国各地からサークルが集うということもあり、例年40サークル前後と規模が大きい。

また開催日時も、市内での祭事・イベントに合わせるかのごとく設定されている点が特徴だ。

2017年2月は、たまたま(棒)翌日に公式ファンイベント『讃州中学文化祭in観音寺』が入る日程。公式のオフィシャルツアーも、たまたま(?)即売会参加後の合流もできる設定に調整されていたし、観音寺入りした制作スタッフも『勇者部満開』に足を運んだ。
スタンプラリー等も開催され、即売会ついでに市内の町あるきも楽しめた。

2017年7月は、市最大の地域催事『銭形まつり』にたまたま(棒)被ったようで、ファン有志による企画「ぐるめらりぃ」も入り、やはり即売会ついでに市内を回遊できる環境が整った。
2018年3月開催も、市主催のスタンプラリー開催期間にたまたま(棒)被っている。

即売会のみならず、町あるきや市のお祭りも楽しめ、一粒で二度も三度も美味しい展開と言えるだろう。



  • 3.開催前日「前夜祭」からbar「ワカマツヤ」


今回は、筆者も前日から香川入り。小豆島観光を経て、ファンにとっての聖地でもある、観音寺市内「道の駅とよはま」を訪問した。ゆゆゆラッピング自販機で飲料を買い、店内に充満する「ゆゆゆ」グッズを漁ってから市中心部へ。
夕方6時からスタートの前夜祭は、市中心部の洋食店『ベビーフェイスプラネッツ茶屋ガーデン』での開催。洋食のお店だが、いりこピザなど観音寺の食材も時折振舞われる。Twitter上でお知り合いになった同好の士とお話ししつつ、楽しく過ごさせてもらった。

終了後は流れ解散だが、参加者の多くが市内のホテル『ワカマツヤ』に向かう。
観音寺初開催『勇者部満開』の時(2016年)につくられたファンメイドの等身大キャラパネルは、開催後も市内に残されていたが、紆余曲折あり『ワカマツヤ』に引き取られた。
そういう経緯もあり、『ワカマツヤ』はファンにとっての「聖地」と化している。

IMG_20181124_151727


この日は『ワカマツヤ』内の飲食スペースが、bar「ワカマツヤ」として営業。
ファンが多数入り浸り、お酒片手に歓談…いや阿鼻叫喚の宴を繰り広げていたw
そこに前夜祭組も合流したため、『ワカマツヤ』内は大混雑。barスペースに入りきらず溢れた方々が、仕方なくフロント内で飲むという、極めて治安の悪い展開だったw
私もビールを1本頼んだが、うーん、流石にこの混雑じゃ居づらいなあ(汗)
もう少しゆっくり飲むか、と思い市内のバー『テネシー』に移動。


IMG_20181124_151427

【ワカマツヤの駐車場も、宿泊客の車で超満員】

『テネシー』も、ゆゆゆ組が10人単位で飲んでいたので、そこで落ち着く。
ただ少し飲んでると、酔いが回ったので夜風に当たろうと外に出る。
…そしたらそのまま意識が飛んで、通りすがりのファンの方に声をかけられ起こされるw
やばいこれ以上酒飲んでたら凍死しかねないわ…というわけでそのまま無念の撤退、ホテルに戻った。


  • 4.謎の「第二会場」って何さ


開催当日、筆者は「ゆゆゆ」聖地でも難所とされる、「天空の鳥居」こと『高屋神社』を訪問。高屋神社「天空の鳥居」は、観音寺市内を一望できる、インスタ映えする名所として、最近注目を浴びている。
…となると、それだけ高いところまでの「山登り」を強いられるということでもある。
麓の高屋神社下宮から「天空の鳥居」(神社の上宮)までは行きが山登りで1時間ちょい。坂道も急峻な登山道で、ハーハーゼーゼーいいながら死ぬ思いで登頂。
帰り(下り)はもう少し楽に済んだが、急坂が落ち葉で滑りやすくなっており、一歩間違うと怪我しかねない。距離も長く、40分ぐらいは要したか。
良い景色なのは間違いないが、高屋神社への往復移動時間も含め、2時間30分ぐらいは見ておきたいところ。

IMG_20181124_105840


IMG_20181218_174752


市街地に戻ると、この日は市内で「観音寺パンストリート」が開催。
各地からパンの名店が観音寺市に集結。観音寺市内商店街のお店をまた借りしてパンを販売するという人気催事だ。うん、相変わらず、『勇者部満開』は市内のお祭りとたまたま(棒)バッティングするようだw

IMG_20181123_153333


とりあえず昼食用にパンを仕入れて、会場の『かまぼこ音楽堂』へ。
ここは市のかまぼこ業者「山地蒲鉾」が所有する物件で、倉庫を改装してと思われるが音楽堂として供用。2017年2月の開催以降、『勇者部満開』はずっとここを利用している。

この音楽堂、前回40sp(40サークル)の参加で、既にキャパシティの限界に達していた。
ところが、今回の『勇者部満開』は、募集開始と同時にサークル申込が殺到。開始から1日足らずで、満了となる勢いに…。
そこで調整の結果「限界突破」と称し「第二会場」を用意。募集枠を80spに拡大し、これも秋には満了した。普段10サークル台が当たり前のこのジャンルだが、何故か80サークルという一大規模に…このジャンル、こんなサークルいたっけ?(汗)

で、そこで問題となるのは、この謎の「第二会場」。
いったいどんなところよ?そもそも本体の「かまぼこ音楽堂」とのアクセスはどうなのさ。ベールに包まれたまま、当日を迎えた。

この「第二会場」は、山地蒲鉾が所有する空き倉庫のようで、ここに机・椅子を入れて即売会会場にするという展開だ。かまぼこ音楽堂からは、歩いて50mぐらいの距離感か。
うーむ、倉庫は確かに雨風凌げるから、即売会会場としては「有り」かもしれないが、「倉庫で即売会」ってのは自分も初めてだ…机椅子を置ける場所ならどこでも開催を強行する、SDFならではの発想かもしれないがw



  • 5.サークル数倍増で、サークルとしての売れ行きは…?


流石に80サークルも参加するのだから、その分競争率も高くなる。サークルが増えても、サークルが増えた分だけ一般参加者が増えるわけでも無い。
過去の他ジャンル即売会では、サークル数の増加率が高い時は、一般参加者の増加率はサークルのそれに比べれば弱い。1サークルあたりの一般参加者数…いわゆる「動員係数」は減少する結果となることがほとんどだ。

ところが今回、蓋を開けてみると、前回並みの人出で買い手が殺到。
あれ、今回「第二会場」もあるから、入場者も二手に分かれて無かったっけ?…それでこの人出かよ!
会場内は、緊急措置で一方通行の入場制限をかけるなどして対処。人の波が落ち着く間もなく、別会場で買い物を済ませた皆様が、こっちの会場にも押し寄せるので混乱に拍車がかかる。この状況が開場1時間後まで続くが、その間に、当サークルも頒布物がほぼ完売する羽目に。
そこそこ数持ってきたつもりで、大量の売れ残りも覚悟してたはずだが…どうしてこうなったw

開始1時間足らずで全てが終わってしまったようなもの。今更再販かけるのもしんどい(コピーできるコンビニは1km以上歩かないと駄目)。
残り時間やることなくなった身としては、山地蒲鉾の練り物各種や、毎回即売会会場そばで販売している「おでん」と缶ビールを購入。サークルスペースで一杯やるぐらいしかなくなるw

それだけでは手持無沙汰なので、他のサークルさんも物色。
過去の『勇者部満開』では、自分のサークルが落ち着いてから買物に出ようとしても、既にその時点で完売だらけの「焼野原」。サークル参加と買い手の両立が中々難しかった。
今回も同様だろうと諦め半分で回ったが、サークルさんも多めに刷ってきたようで、全部のサークルではないものの、それなりに戦利品を入手できた点は良かったか。
もっとも、戦利品を買い過ぎて、近くの郵便局から荷物を送らないといけなくなり、その分サークルスペースを空けてしまったが…まあ、ほとんど売れて終わったようなもんだし、まあええだろw

とりあえずそんな感じで、サークル数が史上最大規模となった『勇者部満開』は、一般参加者も史上最大規模。
このジャンルの人気の上昇ぶり、そして熱気の凄さが伺えた。

『結城友奈は勇者である』は、同じ2017年第4クール(10〜12月)放映のアニメとしては、『ラブライブ!サンシャイン!!』の沼津に比べると、円盤売り上げは1/10程度に留まる(まあ、そんだけラブライブがすごい、ということでもあるが)。
超人気作品であるラブライブ/沼津が注目されるのは当然としても、一方でゆゆゆ/観音寺は、ファンの数こそ(ラブライブに比べ)少ないにせよ、ファンの熱心さが際立っており「少数精鋭」の感がある。

アニメの放映が終わり、その後の展開がスマホゲームだけという現状にもかかわらず、ガチファンの熱心さは変わらずだ。
次回は来年7月開催だが、この熱気は、もうしばらく続くことだろう。