GoToトラベルキャンペーンを利用した「聖地巡礼」「即売会遠征」等も一息ついたところで、都内の即売会にも足を運んでみる。
都内は都内でも、東京都の西部。青梅にもほど近い、東京都福生市に足を運んだ。

福生は、同人誌印刷業者「ポプルス」が本社を構えている。
本社から徒歩3分のところには、社有の倉庫も存在している。
ここを「ポプルスガレージ」と名付け、時折同人誌即売会の会場としても提供している。

とは言え、都内から中央線快速で1時間弱かかるという地理的事情もあり、この会場が使われることもなかなか無い。
ただ、withコロナ時代、即売会に許可を出してくれる会場もなかなか無い。
「ポプルス」は同人誌印刷会社ゆえ、当然、同人に理解のある。
同人に理解のある会社が運営する同人誌即売会会場「ポプルスガレージ」の存在感は、コロナ以前に比べ相対的に高まっていると言えるだろう。

【目次】
◆ポプルスガレージの歴史
◆「key Island」とは
◆「key Island」の感染防止策
◆まとめ
  • ◆ポプルスガレージの歴史


ポプルスガレージは、2010年代に入り、同人誌即売会としてたまに利用されるようになった。
JR青梅線・福生駅から約1km。駅から徒歩10分程度で行ける範囲だ。
なお、JR八高線・東福生駅からの方がやや近いが、八高線は電車の本数が少なく、余り推奨されないw

初出は、2011年9月開催の「かぎっこ」。今回私が参加した「Key Island」と同じく、key作品オンリーだ。

2012〜2013年に、黒バス脅迫事件が発生。
犯人の無駄に入念な脅迫先選定のおかげで、黒バスオンリーが軒並み中止になるのみならず、オールジャンル同人誌即売会からも黒バスサークルが締め出される羽目になった。黒バスサークルは、参加する「場」に飢えていた。

そこでポプルスは、ポプルスガレージを提供。
公共施設が、犯人からの脅迫で黒バスサークルの利用を断っていた最中だが、自社ガレージなら誰に遠慮する必要もない。
同人印刷業者の数社共催形式で、黒バスオンリー「みんなのバスケ」を堂々開催した。

その後も、ぷよぷよオンリー「ぷよコネ!」等小規模即売会で、ポプルスガレージが起用されることも、時折出てくる。

2012年10月・12月には、即売会空白地域・多摩地域での即売会確立を視野に、印刷業者「ねこのしっぽ」との共催として、創作系イベント「TAMAコミ」も立ち上がる模様だ。

IMG_20201004_133749



  • ◆「key Island」とは


元々、key作品の一つ・サマーポケッツのオンリーイベント「うみけっと」として立ち上がったものの、最終的にはkey作品全体のオンリー「Key Island」としての開催に。
初回開催は、2019年4月20日。神奈川県・川崎市産業振興会館出の開催。
その後は2019年9月に、大田区産業プラザPiOで開催。翌2020年2月には、浜松市での開催。
そして今回は、ポプルスガレージにて、4回目の開催だ。

しかしながら、このコロナ時代だ。
確かに、これまで即売会でクラスターの発生事例はない。
だが「絶対」ということもあり得ない。過去の傾向から、仮に「大丈夫だろう」と判断できたとしても、万が一のことを考えて、入念な感染防止策を取らなければならない。
そして、感染防止策も明確な答えがなく、確立されているとは言い難い。

難しい判断を強いられるが、それでもなお即売会を開催しようとする意志には、敬意を表するより他ない。


  • ◆「key Island」の感染防止策


主催の取った対策は、接触感知アプリ「COCOA」の導入を、参加に際しての必須条件としていること。
他の即売会だと、電子チケット・記名等の手法で、即売会入場者全員の個人情報を取得しているところも出てきている。これは、万一のクラスター発生時に追跡を容易にするため。
この即売会は個人情報の提出を求めない代わりに、「COCOA」の導入を求め、接触検知を通じたクラスター対策を講じている。

出入口では、「COCOA」アプリ画面を提示。
その後に検温・手指の消毒などを経て入場といった具合だ。

参加サークルは、約60サークル程度。
だが、スペースは120spを取っている。
机の半分をサークルスペースとし、残り半分を「ソーシャルディスタンス」を保つための空きスペースにしている。
つまり、実質的に、机1台・1スペースといった配置だ。
なお、参加者はそんな多くないので、とりあえず「密」も回避できたとは思う。

ちなみに、サークルのジャンル傾向は、リリースの新しい「サマーポケッツ」「リトルバスターズ!」やや多いものの、過去作「AIR」「Kanon」「CLANNAD」なども多く、満遍なく各作品に散らばっている。
んーこれは「サマポケオンリー」にするのではなく、「Key」オンリーにした判断が良かったと言えるのかも?

この他、コスプレは事前登録制を導入。痛車・アフターイベントは実施を見送った。

また、リアルイベントへの参加が難しい方、リアルの場への参加を躊躇される方を対象に、オンライン上のエアイベントも実施。
リアル・オンライン同時開催の即売会も少なくないが、オンライン上のみの参加サークルは30サークル弱。リアル参加しつつオンラインにも参加するサークルも、30サークル弱。
オンライン参加サークル数はリアル参加数と同程度で、オンラインにも一定の需要と役割が見いだせると思う。


  • ◆まとめ


ここまで、「Key Island」の対応方を見てきたが、他の即売会と異なるアプローチでの感染防止策が目立った印象だ。
これが奏功するかは、最終的に催事終了から2週間ぐらい寝かせないと見えてこないが、1週間経過した現時点では、取り立てた問題は発生していない。このまま無事終わることを願いたい。

また、オンラインイベントの存在感が意外に大きい。
筆者は、店舗委託販売の延長線上にある存在として、オンラインイベントを捉えていた。売買の場としては機能するかもしれないが、リアルの場のような「交流」が難しく、そんな魅力的なものには映らなかった。

しかし、リアルイベントと同程度のサークル数が参加しているのもまた現実。
オンライン「のみ」の参加サークルも一定数存在し、サークル者の「需要」の高さを感じさせる。

コロナ以後、どうしてもリアルイベントへの参加サークルは目減りする。
オンラインイベントは、リアルイベントに参加できないサークルを、そのイベントに「繋ぎ止める」効果があるのかもしれない。
本当に効果があるかは、この後の動きも見ないと断言できないが、一応の仮説として提起しておきたい。

…あと、コロナが落ち着いたらで構わないので、聖地・直島でサマポケオンリーなんていかがでしょうかw