岡山県津山市は、かつては小規模ながら個人主催の同人誌即売会が開催されていたが、2010年代の前半には途絶えてしまった。
しばらく同人誌即売会「空白地域」ではあったものの、コロナ禍の2020年に突如登場し、年数回ペースで安定して開催し続ける「ゆるこみin津山」の存在は気にせざるを得ない。

とは言え、元々この日群馬県大泉町での同人誌即売会にサークルとして参加する予定。
「ゆるこみ」とバッティングした己の運命を呪ったw

…ただ、幸か不幸かは全く分からないが、群馬の即売会が、緊急事態宣言下ということで中止の決定。
そこで、急きょ「ゆるこみ」にサークルとしての参加を申し込んだ。

【目次】
◆JR津山駅から徒歩約10分・市中心部のロケーション
◆サークル参加・10sp 極小規模の開催
◆コロナ禍で、同人誌即売会がSDGsを追求するのならば
◆SDGsを追求する同人誌即売会
  • ◆JR津山駅から徒歩約10分・市中心部のロケーション


岡山空港発着の飛行機が減便し過ぎて手配できない!とかいろいろ苦労はあったものの、行きは広島空港から呉の「聖地巡礼」を経て岡山宿泊。
翌日、津山「ゆるこみ」参加後、津山〜大阪間は高速バスで繋ぎ、大阪伊丹空港から帰京の行程を固める。

そして当日、無事に津山入り。
津山駅の駅前広場は、ミュージシャン「B'z」の看板が今でも健在だ。
B'zのボーカル・稲葉浩志氏は津山市の出生。筆者も「聖地巡礼」で3年前に足を運んでおり、それ以来の津山だ。
あの時と同様、駅前の観光案内所でレンタサイクルを借りる。歩いても行けない距離ではないが、同人誌等荷物を抱えているので、可能な限り自転車を借りて楽をしたい。

会場は、産官複合施設の「アルネ津山」
津山市中心部のアーケード街を通り、その突き当りに百貨店の天満屋。
天満屋の4階より上に、図書館等の公的施設が入居している。
その4階の一角にある「津山市地域交流センター」が会場となる。


  • ◆サークル参加・10sp 極小規模の開催


最近は、県庁所在地での開催でも、20〜40サークルの規模が当たり前。
コロナ禍で外出を控える傾向もあるので、さらに半減することも。

サークル数が少ないのは想定外で、今回も10spで開催。
いや、むしろ充分健闘してるのでは?という気もする。
とは言え、会場自体もそんな広くない。ん−この会場だと詰めて20spが限度かな。コロナ禍で「ソーシャルディスタンス」を保たねばならないので、10sp規模で丁度良いのかもしれない。

会場内には、「おいでよドールの沼」と題するドール展示企画。
そしてレトロゲームのフリープレイコーナーも設置。
フリープレイコーナーは、結構にぎわっていたと思う。

参加者は多くなかったが、サークル間の距離も取って「ソーシャルディスタンス」を確保。
こじんまり、そして平穏に開催し得た同人誌即売会だったと思う。


  • ◆コロナ禍で、同人誌即売会がSDGsを追求するのならば


最近、世界的に「SDGs」(=持続可能性)という言葉がトレンドだが、このコロナ禍においては、同人誌即売会の世界でも「SDGs」を考える必要があるだろう。
大規模な即売会は、そもそも開催自体が難しい。コミケはまる2年間開催のめどが付かないし、コロナ禍での総入場者数規制もある。
2000サークル以上の規模は現状、非常に厳しい。

さらに言えば、開催しようとしても、今までのように「カタログ印刷」とか「チラシ配布」とか費用と手間をかけるのはリスクが発生する。
どんなに入念に準備を整えたところで、感染状況や政治的判断等で、有無を言わさず中止に追い込まれるのは、4/25「スーパーコミックシティ」の突如の中止事案からも明らかだ。

そうなると、コロナ禍での同人誌即売会において「SDGs」を追及するのならば

‐規模で小回りの利く態勢に
⊇猗に費用・手間をかけない


で行くしかないだろう。
今までのやり方をすぐに変えることは難しいとしても、旧態依然の運営では、コロナ禍のニューノーマルに太刀打ちできないのは確かだ。


  • ◆SDGsを追求する同人誌即売会


何故、津山の「ゆるこみ」がコロナ以後に登場し、4回も続いているのか。
「ゆるこみ」は、同人誌即売会が「SDGs」を追及するのならば取るべきであろう方法を、(意図してか意図せずかは分からないが)結果的に徹底しているからと考える。

まず、津山で開催ということから、人口規模を考えると10〜20sp集まれば上出来だろう。自然に、小規模で、小回りの利く態勢になる。

準備も、まったく手間をかけない。webサイトも作成せず、告知はTwitter付属サービスの「TwiPla」で終わらせている。
サークル参加案内も送らず、ツイッターの案内で終わらせる。
サークルカットも求めず、サークルは、Twitterにレスする形で参加表明や頒布物の宣伝画像を上げる。

スタッフもそんな数は用意せず、主催氏は「自分一人でもなんとかできる規模に収めている」と語っている。
実際にはお手伝いのスタッフも何人かいるようだが、スタッフが集まらなくても、最悪自分一人で何とかする覚悟は持っているようだ。

サークル参加費用も、当日来た人から現地徴収で対応。
一般参加者向けのパンフレットも用意せず、無料で入場OKに。
会場費や細かい雑費としての出費はあるだろうが、サークル参加費収入と相殺して、1万未満の赤字で済む。
本人の「やる気」さえあれば、続けられる体制は整っている。

…さすがに、一個人に依存するのだけは「SDGs」を考える上でリスクだろうが、主催本人がやる気なくなっても、周りの人が「次やるよ」と名乗りを上げてくれるかもしれない。
即売会が無かった過去10年間よりは、可能性は広がっている。

こういう身軽な小規模体制で持続している即売会は、コロナ禍以前にも何件か紹介している。

2013年11月21日付『11/10 長野県伊那市オールジャンル同人誌即売会「I,C,I」』
2018年10月27日付『2018/10/27 山梨市開催・ゆるキャン△オンリー「野クル校外活動」参加レポート』

コロナ禍で日程流動化リスクの高い今は、こういう小規模体制も一つの在り方だろう。