STRIKE HOLE

同人関係者に役立つ補助金の申請を支援します。補助金申請通らなかった方は、ご相談ください!採択される確率を、確実に上げます。 サークルとしては、同人誌即売会・アニメ聖地町おこしの評論中心にやっています。 【ジャンル解説】同人評論→真面目系、政治評論・電波→アレなアイタタ評論。真面目系とアホ評論の二本立てです。

2010年04月

2/27 花帰葬オンリー「白と黒の花祭」(新潟県十日町市)

少し前の話となり恐縮だが、2月27日土曜日に、花帰葬オンリー同人即売会「白と黒の花祭」http://hanamatsuri.amanogawa.to/に一般参加させていただいた。
私も率直申し上げ、「花帰葬」の事は殆んど存じ上げていない。
ただ、以前より親交がありお世話になっている「織姫」http://www.amanogawa.to/のあかみ氏が主催を務めるという事もあり、応援の意も込めて参加させていただいた次第である。

場所は、新潟県は十日町市の公共施設「越後妻有交流館・キナーレ」。

十日町は若干遠いが、2月はJRが関東近郊の会社線を含めて乗り放題の切符が5500円で発売。十日町へのアクセス路線「ほくほく線」もその範囲に入っている。
土曜日は十日町を往復して、日曜日は「小湊鉄道」「いすみ鉄道」の乗り潰し出来れば十分元取れるよな…十日町の温泉も行きたいなあ…と打算も働き、十日町入りを決意したw

会場は、「ビナーレ」の多目的ホール。
雪の積もった中庭を一望できる環境が花帰葬らしい、との主催氏のこだわりでこの会場になったそうな。

残念ながら「花帰葬」のジャンルの縮小、新潟という立地の難しさ等、サークルが参加するにはいささかハードルが高かった模様で、参加サークルも3サークルと少し寂しい状況。

結果主義的側面の強い当ブログ「STRIKE HOLE」だが、この即売会に対しては、サークル数少ないからと青龍刀振り回す予定は一切無い。
何故なら、主催氏は多くのサークルや他主催の協力も得つつ、サークル参加を促そうと告知努力に積極的であったからだ。
女性向けのイベントで多くチラシを撒き、店舗でのチラシ設置も、東京・名古屋・関西・九州と全国展開だ。相当に努力を重ねた。
だが、それでもサークルが集まらなかったならば、残念だが仕方無い。人事を尽くした末の天命というものだ。
努力に対し結果が伴わなかった事への残念な思いこそあれ、青龍刀を振り回す気にはならない。

私が青龍刀を振り回すべきは、然るべき努力をせず結果を出せないイベントだ(そこに自己正当化が入ればダメ押しになるかな)。
努力して結果を出せない即売会は、青龍刀を振り回す対象とはならない。

…まあ、この即売会に関して申せば、ジャンル内大手の招致に成功出来れば、良かったになあ、とは思うが。
大手を媒介し、周辺サークルも芋づる式で参加するから、大手を呼べればサークル数ももう少し違ったものになったのでは?と言う気がする。

今回私が特筆したい事は、主催氏が最後まで「気持ちを切らさずに」丁寧な参加者対応を継続したこと。
まあ、そんなの、即売会を開催する者として当然の責務だとは思うが。

ただ、考えて頂きたい。
リアル花帰葬の聖地開催だ、会場も雪の見える所で…と会場にこだわりを見せ、意欲満々だった。
でも、蓋を空けてみたら、サークル数に恵まれなかった。ヤル気を失っても決しておかしくはない。
実際、他の即売会を見ると、ヤル気を失いやっつけ仕事になった主催も居れば、即売会をドタキャンした主催も居る。
そんな中、気持ちを切らさず、また人数少ない事を逆手に取り、参加者一人一人を大切にした親切な応対を心がけたその姿勢は、見ていて大変に好感が持てた。

確かに参加者は少ない。
頒布面では、買い手・売り手共に満足度は小さい。即売会としては「残念な結果」だったと思う。
しかしながら、それでも笑顔で応対を心がける主催の姿勢は、主催の責任を全うしようとする思いの現れだ。
気持ちを切らさず、最後まで丁寧な応対を貫くその姿勢には、好感を抱く。

そりゃあ世の中の全ての即売会が、サークルや一般参加者をきっちり集め、成功して欲しい、とは思っている。
だが、残念ながら、参加者に恵まれない即売会は、必ず存在する。(まあ、それが主催の努力不足に因るものならば、私は青龍刀振り回すのみだがw)

サークル数が少ないと、主催のモチベーションも下がるのは仕方無い。
だが、それでも、主催をする以上、最後までその責任を全うせねばならない。
今回の花帰葬オンリー同人即売会「白と黒の花祭」は、参加者に恵まれない即売会が、主催の責任を全うするに当たっての「手本」となる即売会だった。私はそう位置付けたい。

日本共産党の党勢を拡大する革命的方法を考案した

日本共産党の支持率が、相変わらず低迷から脱しきれていない。
選挙を重ねる毎に議席数を落とし、前回衆議院選挙でも反自民の流れを自党の支持に繋げる事が出来ない状況だ。
下部組織・末端の支持者は、党勢拡大の為の地道な努力を続けるも、その努力は残念ながら実り少ない。

共産党の政策や体質等はともかく、現場レベルでの彼らの動きは精力的かつ一生懸命、好感が持てる。
だが、支持が伸びない。

その理由は色々あると思うが…その内の一つに「イメージ」の問題もある。
個人的な感想を申すと、申し訳ないが「共産党」ってだけでいかにも社会主義独特の堅苦しいイメージが…

党名を変えてみては、との意見もよく出るが、党幹部はその提案を頑なに拒む。
彼らの言い分としては、日本共産党は先の大戦にも反対し、戦前戦後一貫してこの党名を貫いている。党の歴史を誇りに思っているからこそ、安易に党名を変更したくない、という事だ。
過去の歴史を誇りに思う気持ちは分かる。
ならば、「日本共産党」という伝統ある党名はそのままに。それに何かをプラスアルファした党名に改称しては如何か?

昨今登場した新党「たちあがれ日本」。
そのネーミングセンスのぶっ飛び方が、我々有権者を震撼させたw
また、「たちあがれ」→「勃ち上がれ」→「勃起党」を連想させ、プレイボーイなどはこのネタに記事を上げるに至った。
「たちあがれ日本」は、そのネーミングセンスの凄まじさで世の注目を獲得する事に成功した。

まあ流石に「たちあがれ日本共産党」への改称は、二番煎じでインパクトが薄いので止めた方が良い。
「たちあがれ日本」のネーミングセンスを見習いつつ、もっと、別の方向性で攻めてみたい。


「日本共産党Z」
「日本共産党改」

志位和夫が【スーパーサイヤ人】になって闘いそうなイメージ。パワフルな政党のイメージを獲得できよう。


「真・日本共産党無双」

「無双」という言葉の響きが力強いイメージをもたらそう。


「日本共産党 散」

総本部を代々木から六軒島に移せば完璧。ファンタジーとミステリーと共産主義、夢のコラボレーション。


「東方共産党」

これで東方厨にも党勢拡張が図れる。ついでに解散し悲嘆にくれる東方神起のファンにも党勢拡張を図ろう。


「日本共産党のなく頃に 解」

党中央委員会を「部活」に改称、「委員長」を「部長」にすれば完璧。
あ、でもよく考えてみれば魅音は部長と委員長兼務だったな。まあいっか。


他にも、以下の日本共産党改称案をご提案申し上げたい。

「日本共産党OO(ダブルオー)」
「日本共産党R」
「バカとテストと日本共産党」
「とある科学の日本共産党」
「日本共産党の憂鬱」
「日本共産党軍曹」

これで共産党のイメージもだいぶ変わりそうです。うむ、何と完璧な立案。

あとは最近流行りの平仮名党名で「きょうさん!」とか「きょう☆さん」とかw

いっそのこと右翼っぽくしてコペルニクス的大転換を図る手もある(主にイメージ的な意味で)。

「宮本顕治先生遺訓継承 大日本共産党」

…元ネタは「赤尾敏先生遺訓継承 大日本愛国党」です。
ああ関係者の皆様石投げないでごめんなさいごめんなさいアアアアアアッ!!
…「愛国戦隊 日本共産党」って手もあります。

そろそろ日本共産党関係者に本気でフルボッコされそうな予感が漂ってきた所で、最後に一つ渾身の提案をば。

「日本共産党の奇妙な冒険」

ジョジョで主人公が代替わりするの同様に、共産党も委員長が代わる度に党名を変更する、と言う手は如何であろう。

すなわち、先ず以下の党名に変更する。
「日本共産党の奇妙な冒険 Part1:レッドブラッド」

「Part1:レッドブラッド」までが党名である。
小沢の政治資金問題を追求の時、「流石小沢!俺たちが出来ないことを平然とやってのける!そこに痺れる憧れるぅぅ!」と嫌みったらしく野次を飛ばしてあげるとジョジョっぽくなるw
但し、石仮面とナイフ片手に「俺は共産党員をやめるぞ志位ィィィィィ」と叫び離党する党員が出ても責任は持てませんがw

そして委員長が代替わりしたら「日本共産党の奇妙な冒険 Part2:運動潮流」に党名を改称する。

党旗を「エイジャの赤石」を象ったデザインに変えるなど、細部でのこだわりを見せて頂きたい。

そしてその後も、委員長が変わる毎に党名を改称。

「Part3:スターレッドクルセイダース」
「Part4:共産党員は砕けない」
「Part5:代々木の風」
「Part6:コミュニスト・オーシャン」
「Part7:アカハタ・ボール・ラン」

うん、ここまでやれば日本共産党への堅苦しいイメージは完全に砕け散るwww

STRIKE HOLEは、「日本共産党」の歴史を尊重しつつ、かつ革命的なイメージ刷新を図れる上記党名への改称を、日本共産党に対しご提言申し上げる次第である!
これで、次の選挙の議席増は間違いなし!

東京都青少年健全育成条例改定問題―反対派は「勉強」と「論理」が必要だ

都条例改定問題の続きです。
規制反対派は、きっちり勉強して知識を蓄え、賛成派の誤解を解き、支持を増やす方向で取り組む事も必要な事の一つ、と私は考える。

ただ、当の反対派の皆様の、ネット上に流れる主張を拝見すると…残念ながら、その反対派にも不勉強な方は少なくない。
いや、私も決して勉強しているとは自信を持って申せないが、条例改定案の原文等必要最低限のテキストは当たっているつもりだ。
ネット上の反対派の主張を拝見すると、条例改定案の条文に当たる事無く(恐らく何処かのサイトを鵜呑みにしている?)、誤解したまま理解し、世に拡散させている様子が見える。

これでは、規制賛成派の誤解を解くなんぞ夢のまた夢である。
それ以前の問題で、誤った情報が世に拡散する事を、憂わざるを得なくなる。


ニコニコ動画に掲載された啓蒙動画「東京都青少年健全育成条例改正案」http://nicovideo.jp/watch/sm9995498/。
3/12に公開されて以来、僅か二週間で30万アクセス・10万コメント・1万マイリストと浸透。今回の改定案の危険を、多くの人々に知らせる事に貢献した。

しかし、私はこの動画を、手放しで評価する事は、決してできない。
何故なら、その内容に誤解が多く含まれているからだ。
その誤解が動画を通じて世間に浸透、間違った認識が蔓延する。
それは、長い目で見れば反対活動そのものにも悪影響を与える(詳細は後述する)。


今回新たに規制の対象候補となる「非実在青少年」。
「非実在青少年」の定義は、都条例改定案には、以下の通り定められている。(改定案第7条2項参照)

>年齢又は服装、所持品、学年、背景その他の人の年齢を想起させるものからなど18歳未満として表現されているもの

そして、非実在青少年の全てが、規制対象となるわけではない。

>非実在青少年を)相手方とする又は非実在青少年による性交類似行為に係わる非実在青少年の姿態を視覚により認識することができる方法でみだりに性的対象として肯定的に描写

されるものについてを、青少年に頒布させないような努力義務として求めている。
尚、改定案第18条6の2以降では、この定義に基づく描写物(厳密にはそれ以外三次元ものも含む)を、【青少年性的視覚描写物】と呼んでいる。


当該動画に話を戻す。
この動画の主張を読むと、今回都条例の改定案の条文、「東京都青少年問題協議会」の議事録…といった最低限必要なテキストに当たったかすら、疑問に思えてくる。
動画の主張を拝見するに、誤解が多く混じっている。
その「誤解」は、必要な資料を精読せず、誰か他の人のバイアスが入ったネット上の記事だけ見て、それで物を主張しようとする事で引き起こされる。


当該動画は、以下の内容を主張している。

>音声も規制対象なので恐らく声優の演技等も規制されます

>ちょっとした悪ふざけがやらしい声だの下ネタ単語を出したら規制対象です

この条例の規制対象の定義の中に、「非実在青少年の姿態を視覚により認識」できるものとある。音声だけならば、明らかに規制対象外だ。


>たとえ設定上は成人のキャラであっても(非実在青少年に)含まれます

非実在青少年の定義を再掲。
「年齢又は服装、所持品、学年、背景その他の人の年齢を想起させるものから18歳未満として表現されているもの」です。
見かけ炉でも、設定が18歳以上なら、「背景」などから「18歳以上として表現されているもの」扱いになるから、「非実在青少年」の対象外になる気がするのだが…。

先日、東京都の担当者が産経新聞の取材に対して語った釈明http://sankei.jp.msn.com/entertainments/game/100318/gam1003180500000-n1.htmによると、

>――架空の「非実在青少年」の年齢をどのように判断するのか
> 「ランドセルや制服、教室などが明らかに描写されている場合は、18歳未満と判断される。少女のように見えても、そうした点が表現されていなければ、18歳未満とはされない」

見かけ18歳未満でも、周辺背景で判断するとの話だ。
まあ、ぶっちゃけ騒ぎが大きくなったから火消しでこういう弁解したんだろうが…ただ、条文を素直に読めばこういう解釈になるような気がする。
私もここは100%の自信は無いので、逆にこうお願いしたい。(仮に設定が成年でも)見かけ18歳未満が「非実在青少年」扱いとなるならば、その根拠を該当条文付きでご指摘頂きたい、と。



>規制されるのはマンガ、アニメ、ゲーム、小説

前3つの媒体に登場する非実在青少年は、確かに「姿態を視覚により認識」「性的対象として肯定的に描写性的対象として肯定的に描写」との諸条件が付く事で規制対象となる。そこまでは良い。
だが、最後の「小説」は規制対象なのか?
「小説」は規制対象となるもう一つの定義「視覚による認識」で描写されたものには当たらない。仮に上記諸条件に適合しても、音声同様対象外だ。(あ、でも挿し絵にエロいのが入ってたら話は別ですが)

#そもそも都当局者が小説を規制対象に加えたら、それはトップへの謀反ですよw(注・都知事は小説家でもある)
彼らも最上級の上司に弓は引けない。規制対象から小説を外すのも、極めて自然な話だ。


>不健全表現(パンチラやヌード等)も規制

非実在青少年だからって、単なるエロ表現ってだけじゃ規制の対象にはならない。
規制対象には「性交類似行為」という条件があり、単なるヌード・パンチラだけなら規制要件に該当しないだろう。

非実在青少年が規制対象になるには、「視覚により認識」「性的対象として肯定的に描写」等の条件が付いている。
この動画では、二次元エロの全てが規制対象となるような語り方である。これでは、見る人に「二次元全てが規制される」という印象を持たれかねない。ミスリードになるのではないか。


というか、この動画の作者は、果たして条文読んでいるのか?
条文読み込んでいれば、この主張にはならんだろ?と個人的には思うのだが。
マトモに条文に当たらず、どこか他のサイトの内容を鵜呑みにし、丸写ししただけに映る。

だから条文内容を大きく外れ、誤解も含まれた「独自の解釈」になってしまう。そして、その状態での主張が、ニコ動というメディアを通じ拡散されるから、その中に含まれる誤解も広まる。


ただ、この動画も悪い所ばかりでは決してない。
後半部分、何故反対運動が盛り上がらないかの考察は非常に興味深かった。
特に、某署名サイトとの混同で「反対運動をした気になった」との指摘には、頷ける物があった。

当該動画は、最後に、政治家達への意見の送り方についての意見を述べる。
一ヶ所を除いて、概ね妥当な主張である。
ただ、その一ヶ所が微妙だ。


当該動画曰く、政治家に要望する時はこの発言を付け加えよとの事。

>憲法違反はやめてください
>表現規制はやめてください
>人間の声を有害規制は人権違反

この案件を「表現規制」と呼ぶ事の是非もあるが(「二次元規制」「マンガ規制」とかの方が個人的にはしっくり行く)、そこは長くなるので割愛。
まあとりあえず、今回の案件が「表現規制」に相当するとしよう。
ただ、仮に「表現規制」だとしても、あくまで表現の自由は「公共の福祉」の範囲内で保障されているに過ぎない。
もし憲法違反たり得る事を主張するのなら、【今回の規制内容が公共の福祉の範囲を逸脱している事を論証する必要がある】と思うのだが…

私が懸念するのは、ただ闇雲に「表現規制だ」「憲法規制だ」とぶつけた所で、受け取った側がどういう印象を持つかだ。

その一例となるのは、民主党・浅野克彦都議ブログ「青少年健全育成条例改正案問題のその後」http://asano-k.net/pc/modules/weblogD3/details.php?blog_id=32&date=201003の発言だ。
浅野都議は規制反対派の主張にも耳を傾け、理解しようと努めておられる議員さん。我々の側にも理解があり、他の議員よりも与し易い存在と言える。

ただ、その浅野議員ですらも、憲法違反ではとの声が数多く寄せられてきた事に、こう答えている。

>私が調べた限り、この改正案を裁判所の違憲立法審査にかけた場合、おそらく合憲との判断になるだろうとのことです。
>それは、罰則などの強制的な部分が極力少なくなっていることが大きいかもしれません。

そして、その上で反対派に対しこのような苦言を呈している。

>要は、「科学的な根拠を示すべきだ」と言っておられる方々が簡単に「違憲」という言葉を使うことは論理に整合性がないということです。

「科学的な根拠を示すべきだ」というのは、賛成派の「エロマンガは性犯罪を誘発する」等の主張に対し、反対派が用いる反論の常套句である。
ただ単に「違憲」というだけじゃなく、もっときっちりとした論拠を示しなさい、と浅野議員は暗に主張している。
先に申し上げた私の主張−「公共の福祉」の範囲内で権利は保障されるのだから、憲法違反を主張するなら、今回の規制内容が公共の福祉の範囲を逸脱している事を論証する必要あり−との主張にも通じる。
反対派に理解を示す議員ですら、こんな感じで苦言が出る。中立派の議員だったら、もっと悪い印象なのでは?と心配になる。

単に憲法違反だ表現規制だ言うではなく、理論武装をして相手方に臨んで欲しいと思う。
それが出来ないなら、反対派の印象が悪くなるだけだから、表立って意見言うのは控え、ロビー活動している人達に献金でもして後方支援するとか別の方法でご協力いただいた方がマシだろう。

話がそれたが、闇雲に憲法違反だ表現規制だ言わせても、逆効果の懸念がある。
それだけならまだ気持ちは分かるのだが…この言葉を言わせようとするのは非常に不味い。

>人間の声を有害規制は人権違反

何度も申し上げたが、「視覚による認識」が無いと規制の対象には入らない。「人間の声を有害規制」は確かに人権違反だろうが、そもそも今回の条例では「人間の声を有害規制」する条文が存在しない。
…で、これを政治家に意見メール等で主張しろと。
ちょっと待って下さい、規制対象に入ってない内容を規制だ言っても、それは事実に非ざる誤解を元にした主張になる。
意見の受け手たる政治家も、内心呆れよう。規制反対派は適当な事ばっかり言ってる、と足元を見られる。軽く見られるだけではないか。


そしてこの動画は、最後をこう締める。

>根拠のない思い込みによる表現規制になど賛同しないで下さい

…うーむ、どっちが「思い込み」やってるのかな、と首を傾げてしまう。
賛成派に思い込みが多いのは事実で、このセリフには本来同意なのだが…その言葉の主張者にも思い込みが…


と、ここまで延々動画批判になってしまったが、私が申し上げたい事としては以下の通り。

誤解のまま反対の声を上げるという状況は、受け手に軽く見られる元となる。折角の主張も聞き入れて貰えず、反対派の立場が不利になるだけ。
反対派は「勉強」をして知識を蓄え見識を高め、「論理」を築く…所謂「理論武装」が必要になると思う。
そして、条文精読は勉強の第一歩であり、かつ反対活動を営む上での第一歩。基本中の基本、と私は考える。


最後に、私が共鳴した意見文を引用し、この記事の結びとしたい。
PTA関係者の方ながら、PTA上がりの青少年協議会委員の問題発言を批判されているブログだが…杉江松恋は反省しる!「(3/10)非実在青少年規制の問題を考える前にやることがあるだろう」http://mckoy.cocolog-nifty.com/hansei/2010/03/310-edd0.htmlより引用。

>委員の思想的偏向を批判するのはいいけど、孫引きをしているせいで誤った引用をしているものが多い。そんなものを元にして請願書を書いても、つっかえされるだけだ。


作家・鳥山仁氏のブログ「頼むから、規制に反対したいのであれば、最低でも条例の本文ぐらいは読んでおくれ。」http://toriyamazine.blog100.fc2.com/blog-entry-286.htmlより。

>読まないで「楽して活動しよう」という人を見ると「反対活動をしてくれるのは有り難いけど、別の場所でやってくれ」という気持ちにさせられる。

都条例改定問題―規制派の嘘、反対派の「勉強」の必要性

この都条例改定に関し、色々情報を当たっていると、適当・いい加減な情報が数多く渦巻いており、正直辟易する。
それは規制派、反対派どちらにも言える話である。
私の考えとして申し上げるならば、規制に賛成だろうが反対だろうが、どっちでも構わない。それは個人個人の意見、考えの多様性は尊重すべきだからだ。

問題は、その意見が、確固たる事実を前提に立脚したものかどうか、である。
いい加減な情報、事実と異なる情報を鵜呑みにしての賛成/反対となっていないか?そこが気になる所である。

例えば、賛成派にはこんな事例が存在する。

2009年夏に開かれた「第28期東京都青少年問題協議会」第八回。
この回は問題発言が数多く飛び出、委員の資質にすら疑念を抱かざるを得なかったのだが、議事録http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/pdf/09_singi/28b8giji.pdfを紐解くと、委員の一人・前田雅英教授の発言に、「(国会で)某議員がアグネス・チャン氏にコテンパにやられた」(要約)といった類いの発言が飛び出す。

この会合の少し前、国会で児童ポルノ法改定案が審議されたが、その時の事を指しているのだろう。
規制派の象徴的存在たるアグネス・チャン氏が、規制反対派の議員をコテンパにのした、という事らしい。
私もこの審議は拝聴したが、アグネス氏は寧ろのされた側だった印象で、氏の発言には違和感を感じていた。

そんな中、社民党・保坂展人前議員ブログを拝見し、その謎が解けた。
保坂前議員はコミックマーケットにも参加する等同人にも理解のある議員さん。アグネス氏と児ポ法審議で対峙した。
前田教授の言う「アグネス・チャン氏にコテンパにやられた」議員が、保坂氏となる。


保坂前議員ブログ「東京都条例で「非実在青少年・創作物規制」の動きが加速」http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/1dc69866b2b3b5c69eea9edb1269327aによると、前田教授の話は全くの出鱈目だとか。

詳しくは保坂前議員の記事に譲るが、国会の議事録(児ポ法改定に関する討議)http://www.shugiin.go.jp/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/000417120090626012.htmをお読み頂ければ、アグネス氏に、保坂氏ら規制反対派議員がコテンパにのされた類いの記述は一切無い事はご理解頂けよう。
「東京都青少年問題協議会」で述べた前田教授発言が嘘である事は一目瞭然だ。
何故前田氏は、このような直ぐにバレる嘘をついたのか?甚だ疑問である。自説を有利に浸透させたい気持ちから出たのだろうが、事実と異なる発言は遺憾である。

ここまで悪質な例は流石に中々無いが、勉強不足・誤解・勘違いから来る賛成論も少なくない。(例えば、日本は「ポルノ大国」だとか…)
条例を知らない人ほど、青少年保護目的だし、まあいっか、とばかりによくわからないまま賛成しているような気がするのは、果たして私の気のせいか?
我々規制反対派は、きっちり勉強して知識を蓄え、そういう誤解を解いていく事が求められると思うのだが…残念ながら、その反対派にも不勉強な方は少なくない。規制賛成派の誤解を解く為にも、反対派は正しい知識が求められるのだが…。
(私も決して勉強が足りてるとは言えないので、足りない部分があれば遠慮なくご指摘をいただきたい)

次回は、反対派の「不勉強」について、私が前から気になっている点を論述したい。

4/11 サンシャインクリエイション

4月11日、オールジャンル同人誌即売会「サンシャインクリエイション」に参加させていただいた。
今回、私は若干の所用が有り、フルタイムで参加せざるを得ないサークル参加はしんどいと判断。サークル参加は見合わせ、一般で参加した。

今回は規模を縮小しての開催(詳細は後程論じたい)。
また、フリースペース(「コミッククリエイション」でよく利用されるお座敷等の用意されたパックプラン)やコスプレ等新たな試みながらも心配な材料もあり、どうなることやら…と少し心配だった。
過去の記事でも述べたが、特にコスプレ導入に対し、私は否定的な見解を持っていた。
コスプレの勢力が増し過ぎてサークル頒布に良くない影響を及ぼす地方イベントの事例を、多く見ている事もあり、サークルの頒布に影響が及ぶ事を懸念していた。

ただ、蓋を空けてみると、その心配は杞憂に終わった模様だ。

コスプレスペース分、或いはフリースペース分、サークル収容数が減るかも…とも心配したが、コスプレ広場はAホール横のバルコニーを用い対処した。
当日は好天に恵まれ、絶好のコスプレ日和。やっぱり東方の女装コス率が高かったw
ちなみに東方は、某東方オンリーの主催さんが自らカメラ片手に頑張ってたり、サークルさんもコスしながら売り子したり…全体的に勢力は強かったw
クリエイション側は、コスプレ有りの即売会「こみっく☆トレジャー」を参考にしたようだが(2月の反省会での談)、私が見た限り、サークルの頒布に悪い方向での影響を及ぼす事なく、寧ろサークルもコスして売り子が出来る等、サークルにとっては表現の選択肢が増え、メリットの方が大きかったかも?と感じた。
サークルの頒布に悪い方向での影響が及ばないのならば、サンクリのコスプレ導入も「有り」だと思った。
(ただ、6月のコスは心配。梅雨のシーズン、降雨でバルコニーが使いづらくなりそうなので。)

また、フリースペースも3サークルと極めて少ない数にとどまり(ちなみに参加サークルはコミクリ・パックプランの常連さん)、サークル収容数の目減りも最小限に抑えられた。

サークル数もだいぶ縮減、盛り上がりの程が心配されたが、いつも通りの賑わい、いつも通りのサンクリだったと思う。
一件警察沙汰のトラブルが起きたのは残念だが、スタッフの機敏な対応で、大事にならずに済んだ。
全般的に見て、心配の種も杞憂に終わったし、当日だけを見れば成功に終わったと思う。
だが、今回のサンクリの問題は、寧ろそれ以前の部分だ。サークル申し込み1300に対し、当選数1000。極めて高い落選率を出してしまった事こそが、最大の反省点であり、問題点である。

今回、サンシャインクリエイションは、サンシャインシティ全5ホールの内2ホールしか手配出来なかった模様だ。
当日会場を一巡すると、A1ホールとA23ホールはサンクリだが、Bホールは他イベント。そしてC・Dホールでは明日以降から始まる展示の準備か?設営作業が始まっていた。
2ホールしか取れなければ、どんなに頑張ってもサークル収容数は1000が限度。大量の落選を出すのも仕方無い…とも思える。

ただ、私もサンクリの落選経験が多い身。
どうしても落選サークルに感情移入しがちになるのだが…サークルの立場だったら、この状況での落選は、納得し難いのではないかという気がする。

同じ300サークルの落選でも、申込2300当選2000とか申込1800当選1500なら、話は分かる。普段のサンクリの規模って事で、想定の範囲内だからだ。

普段のサンクリの規模…全盛期4ホール利用時は2000サークル以上、前回サークル数が減少し久々の3ホール開催だが、それでも1500サークルだ。
サンクリは募集サークル数を明示していない即売会だが、ここ最近の規模を考慮すると、2ホール1000spなんて展開は、いかに厳しい状況とは言え考えにくい。
普段のサンクリの規模を大幅に下回る展開は、流石に申し込んだサークルも、想定の範囲外だろう。2ホールしか取れなかったなんて話はサークル当落発表後に散見してきた話だし、落選サークル的には「そんな話聞いてないよ!」の世界だと思う。

そこはサンクリ側も反省されている模様で、今後はどのホールを取っているか規模の目安を明示する等何らかの方法を検討したい、と反省会でおっしゃっていた。
どの位の規模で開催したいか。…すなわち募集数の明示も、サークルが参加の有無を決断するに大切な要素。
今後は、何らかの形で募集規模を明示頂けるようお願いしたい。

後は、そこまで規模/利用可能スペースに余裕が無いのにも関わらず、スペースを取りそうなフリースペースやコスプレを導入した事も、チグハグな印象を持つ。
関係者曰く、試験的にやってみたかった、との事で、その言い分は分かる。チャレンジ精神は買いたい。
ただ、サークルを大量に落とすような状況でそういう新たな試みをやっても、「コスプレやフリースペース導入の為にサークルを落としたのか?」との誤解を招く。
…てか私も誤解したよw コスプレは野外、フリースペースも最小限だから、これらの施策が大量のサークル落選に繋がった訳じゃないのだが…
こういうのは、反省会でも代表氏がおっしゃってたが、スペースに余裕のある時に始めた方が良いような気がする。

また、サンクリは規模が縮小傾向にある。
オールジャンルは規模が求心力を高める。現在の縮小傾向はサンクリ的には余り宜しくない。そろそろ縮小傾向に歯止めをかけたい。
その為には、先ずサークルのリピーター化を志した施策を実行しては如何か。
特に、今回落選したサークルに、今まで以上に深いフォローをされては如何か。

今回のサンクリは、「博麗神社例大祭」「コみケッとスペシャル」「COMIC☆1」等春の目玉即売会に囲まれた。サンクリ的には逆風だ。
そんな感じで有力即売会が多数ひしめくシーズンにも関わらず、サンクリを選んでくれたサークルさん。
サンクリにとっては、宝と言っても過言ではない、有難い存在では無かろうか。

私が残念に思うのは、そんな有難い存在のサークルさんを、300も断ってしまった事。
サークルのリピーター化の為には、サークルの「囲い込み」は必要だと思うのだが、その逆の事を、これだけ多くのサークルにやらざるを得なかった事。長い目で見ると、サンクリにとってマイナスではないか。

落選サークルには、単に参加費を返金して終わりにするではなく、もう一つ二つのプラスアルファがあると良い。
以前紹介した「博多東方祭」の落選サークルへの対応は、落選者の次回参加確約権付与、一般参加者としての無料招待(=カタログ進呈)等、落選者への心づくしが目立った取り組みだった。
まあ、アレと同じことをサンクリの規模でやろうものなら色々大変なので、部分的に参考になりそうな所を見習えば良いのだが…落選者優待制度の導入など(次回抽選の優遇・次回参加割引等色々方法はあると思う)、サークル参加出来ず落ち込むサークルさんが、次回参加して貰えるような方法を考えて頂きたい。
それはサークルの囲い込みとなり、サンクリにもプラスの効果をもたらすだろうから。

次回サンクリは6月27日。前週にとらのあな主催「とら祭り」が開催されるなど、状況は甘くない。
秋のサンクリも…まあ現時点では詳細は不明だが、まあ何か色々大きな動きがありそうで。それが現実の物となれば、サンクリにとっては驚異だろう。
サンクリにとっては厳しい戦いが続くが、そういう苦しい時だからこそ、1サークル1サークルを大切にし、その積み重ねでサークル数を積み上げる事こそ、大事な事であると私は考える。

4/4 「新潟東方祭」にサークル参加しました

4月4日、新潟市にて定期的に開催されている東方オンリー「新潟東方祭」http://www4.atpages.jp/niigatatohosai/にサークル参加致しました。
普段はオールジャンル同人誌即売会にて「評論」ジャンルにてサークル参加しておりますが、東方オンリー評論本「コーマニズム宣言 東方論」が出せる目処が付いたので、東方オンリーへのサークル参加にチャレンジしてみました。

…残念ながら余り売れなかったです。
ぶっちゃけ申し上げますと、お隣の「リリカルマジカル」さん・「ゆき☆ざくら」さんには大量に人が来るのですが、うちのサークルは人が来ず。うちのサークルの目の前で買い手の皆さんの人波が両側に割れる!
うおっ、両側の海が割れ、海を渡るモーゼの気分だw

それはともかく、両隣のサークルさんとも新刊交換をさせていただくなど、ご厚誼を頂きました事、謹んで感謝の意を申し上げる次第です。
「リリカルマジカル」は北陸担当の売り子さんが遠征参加(絵師さんご本人は大阪の「そうさく畑」に行ってらっしゃるとか)。1月の「こみフェス」について少し語りました。
もう一方の「ゆき☆ざくら」さん所は、大きな魔理沙のぬいぐるみが置いてあり、触ってもふもふしたりw
…済みません、こんなアホサークルにお付き合いいただき有難うございました。

また、当サークルの作品をお買い求めの皆様、ならびにご厚誼をいただきました主催/スタッフ関係者の皆様にも、この場をお借りして御礼申し上げる次第です。

というわけで、以下「新潟東方祭」の評論を。


新潟東方祭は、2007年3月に初めて開催され、以後年2回ベースで開催を続ける東方オンリー。東方オンリーの中では、歴史は古い方に当たろう。
初回は【新潟のオールジャンル・ガタケットと同日開催】だとか【東京の東方オンリー「東方不敗小町」と同日開催】だとか、主催を青龍刀でフルボッコしたくなるとんでも無い日程での開催。
…さすがにその時はサークルも一桁しか来なかったらしい…当たり前だよな。

だが、その後も定期的に開催を継続。
最初のイメージが酷かった事もあり、参加サークル数では後発の「えちご東方日和」に後塵を拝す事になるも、継続開催を通じ、地道に着実に、サークル参加数を伸ばしていった。
東方ジャンルの膨張や、同一主催の営む「大(9)州東方祭」「中四国東方祭」の成功で、主催氏に対する信頼感が増した事も、サークル参加数伸張の後押しとなっていよう。
今回は63サークル/85スペースの参加で過去最高レベル。来場者も主催者発表で約940人、これも過去最高レベルである。
地道な継続の努力で、スタートダッシュに失敗しても良即売会に育った好例と言えよう。


私も、館内における東方の熱い雰囲気を堪能したり、先日水戸のコミケで頂戴した【クッション型の青龍刀】を振り回して遊びスタッフに白い目で見られたり…。
即売会としての雰囲気の良さを十二分に堪能させていただいた。

人の動きとしては、初動約300人。流石に往時の混雑は無く、東方最盛期から、少し落ち着いたか。混みすぎもせず閑散でもなく、程良い感じだ。
会場「朱鷺メッセ」マリンホール内がサークルゾーンとなり、サークル及び企業出店の「D-STAGE」「GREP」の売り場が配置されている。特に混雑した箇所は上記企業出店の「D-STAGE」「GREP」と、サークルでは「D.D.D.」当たり。
「D.D.D.」のサークル列が一時過大になり、隣に配置の「リリカルマジカル」そして私のサークル前にまで及ぶ等若干混乱したが、スタッフの列誘導もあってすぐに問題は解消した。

外のエントランスはコスプレゾーン。コスプレイヤー向けにガタケットショップがウィッグ販売で出店。
また、新潟東方祭の本部スペースも置かれている。

今回良かった事としては、参加者向けのPOPが分かりやすく、遊び心に溢れていた所。

本部の司る機能は、「東方非想天則」ゲーム大会受付、本部でのサークル参加受付、コスプレ登録、コスプレ写真撮影登録…と数多くあるが、それぞれの役割別(窓口別)にPOPが表示。

高い位置に紐を張って、紐からPOPを吊るす方式で掲示したが、これは人の目の高さの掲示で、目に入りやすい。
「ケットコム」「ぷにケット」といった有力即売会がこの方法を多用しており、私も以前から彼らのPOPの使い方の上手さには着目していた。
彼らの長所を、新潟東方祭は上手く吸収している、という印象を受けた。

また、トイレのPOPは運営側の遊び心が溢れユニークであった。

「トイレで着替え厳禁!雲山タンのグーパンチでお仕置きされます」

単純な啓蒙機能に止まらず、プラスアルファで遊び心も加わり、見ているだけでも楽しい。

唯一気になった所は、会場内で実施するステージイベント。
ステージイベントは、サークル・一般の中だるみ・退屈を防ぎ、参加者を会場に滞留させやすくなるメリットはあるが、一方で、参加者の目がステージに行き、サークルの頒布が難しくなるというデメリットも。

会場内でステージイベントを行う即売会の全てを否定するつもりは毛頭無いが、運用の仕方を少し誤るとサークルの反感を買いかねない諸刃の剣。
私個人としては、少しそこら辺を警戒する。

13時30分、会場内でコンサート開始。
音響が少し大きめでサークルスペースでの会話にも影響が出かねないレベル。
これは、スピーカーの向きもサークル側を向いてるのも災いしてるように思う。同一主催が営む「大(9)州東方祭」の時と同様、スピーカーの向きがサークルを向いてなければ、まだ違ってくるのだが。
取り敢えず、主催氏に少し小さくした方が良いのでは、と進言させていただく。主催氏もこの進言を受けていただき音量を調整、そんな問題の無いレベルに納まる。

また、「大(9)州東方祭」の時同様、演奏会の聴衆がサークルスペース前に陣取り、サークルの頒布活動に影響が出た点も問題だ。
これは、「大(9)州東方祭」同様、主催自らが必死に誘導に努めサークル頒布可能なスペースを確保。被害を最小限に押さえたが。

ただやはり思った事としては、「大(9)州東方祭」にしても今回の「新潟東方祭」にしてもそうだが、ステージイベントの是非について。
主催氏もサークル出身だけに、サークル頒布の邪魔にならないように、と相当気を遣って運営に臨んでいる。その点は高く評価したい。被害も、最小限に抑えている。

「大(9)州東方祭」の「チルノダンス発表」なら僅かに10分。サークル頒布は妨げられたかもしれないが、時間は10分程度でそこまで問題にならない。
だが、「新潟東方祭」の演奏会30分…となると少し長いような気はする。演奏会といっても激しく盛り上がる系統ではなく、クラシック調のBGMにもなる曲が多いので、そんな問題にはならなかったと思うが、それでも、ステージ近くのサークルだと、聴衆がたむろして、通り抜けしにくい。
サークル頒布への影響は、多少なりともあっただろう。

ステージイベントの全てを否定するわけではないし、主催もステージイベントでサークル頒布の邪魔になる事の無いよう相当気を遣っている事は分かる。そこは評価したい。
だが、ステージイベントの時間をもう少し縮める、サークル机とステージの間に余裕を持ってスペースを取る、スピーカーをサークル机に向けない等、サークルの頒布への影響を更に少なくする為の、もう少しの改善と検討の余地を感じた次第である。

同人界隈は、都条例改定における規制のターゲットか?

色々話を聞くと、同人関係者が今回の都条例において、規制対象として狙われているみたいな話がある。
果たして本当にそうなのか?という疑問がある。
今回は、普段以上に皆様からのご意見に耳を傾けて参りたい。

カマヤンの虚業日記・2010-02-26「同人誌苦情受付窓口の必要性、「都条例」について」http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20100226#1267195563によると、匿名の掲示板の書き込みを紹介し、

・同人業界に行政や民間からの苦情に対応する窓口が無く、各方面から「野放し」と見なされていて、非常に問題視されている
・同人業界も自主規制などの取り組みをやっているが、行政や議員側に全く伝わっていない
・同人業界側も自分達に向けられる誤解を解こうという様子が全く無い

とのこと。


また、松浦晋也氏によると、氏のブログ2010.03.20付「非実在青少年条例改正の継続審議 今後の動向についてmixiから転載」http://smatsu.air-nifty.com/lbyd/2010/03/mixi-0add.htmlにおいて、mixi内にてチェーンメール的に伝わっている伝言を取り上げ、

●真のターゲットは腐女子(女性が好む男性同性愛系創作、実は巨大マスマーケットでもある)、少女マンガ(近年とみに過激になりつつある)、同人誌(マスマーケットとして無視できなくなっている)

と都が腐女子をターゲットとしているとの話が伝わっている。


基本的に、私は伝聞情報には痛い目に遭った事のある経験上、ブログで出所不明の伝聞情報は極力掲載しないように努めている。(参考:2009年04月13日付「他人の主張を鵜呑みにするなかれ」http://blog.livedoor.jp/analstrike/archives/51480657.html)
もし仮に伝聞を掲載するとしても、信頼性のある方からの情報でない限り、掲載しないようにしている。情報源も、可能な限り公開する事で、その情報の信頼性を高めるよう、執筆に際しては心がけているつもりだ。

そういう立場からすると、この話を、そのまま鵜呑みにする事には結構抵抗がある。
確かに、同人業界側には、これといった窓口が無い。
東京都青少年問題協議会等の議事録より規制側の立場を見ると、業界団体に指導し、自主規制を促す事で管理したい旨の発言もあった。
そういう意味では、確たる団体の無い同人業界、東京都が「野放し」と見て規制される可能性は、充分現実味のある話だ。

話はそこそこ理が通っていようが、情報源が問題だ。前者はどこかの掲示板の匿名情報、嘘を付く動機も見当たらないし、話はそれなりに通っているので信じても良いかもしれないが、元をたどれば出所不明の匿名情報なので完全に信じきるには躊躇する。もうちょっと情報の出所がはっきりすれば、信じられそうなのだが…。
後者に至ってはチェーンメール、完全に出所不明の匿名情報源だ。
松浦氏は信じていらっしゃる模様だが、私には噂レベルの話にしか見えない。…信じるには躊躇う所である。


そんな事も考えながら、都条例改定の元となった部会「東京都青少年問題協議会」の議事録(第7回専門部会/2009年6月)http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/pdf/09_singi/28b7giji.pdfを眺めてみると、ちょっと違った話になっている。

全般的に、18禁図書の区分陳列をより徹底させるには如何にすべきか、という話が中心。
何故東京が、他都道府県のように包括指定をせず個別指定なのか、という話は個人的には興味深かった。
包括指定すりゃ事務方は楽だが、それは大人の思考停止になる。自主規制の指導と個別指定の両輪で攻めた方が、「18禁をガキに見せない」って部分で実効性ありそうだ、とかそんな感じのお話だったように読み取れる。
東京都側・規制側の考え方の一端が見え、興味をそそる物があった。

…話がずれて申し訳なかったが、同議事録p13-14を見ると、上記のターゲット論と異なる認識のコメントが掲載されている。
これは、東京都青少年課、すなわち、規制政策を司る…規制の実働部隊・責任者の1人である青少年課長の発言である。


>○青山青少年課長 そうですね。同人誌につきましては、結局、中身がどういうものかというのは私どももチェックはしているのですけれども、先ほど申し上げたような知事が指定をして告示をして、それを売らせないようにするという、そういった仕組みになかなか乗りにくいというか、実際に条例を施行するという立場から、この仕組みで指定をすることによる効果というのがなかなか期待できませんので。

> ただ逆に、売られている場所がかなり限られていて、秋葉原などの同人誌専門店で売られておりますので、そういう意味では、私どもも、2年ほど前ですが、秋葉原のそういった専門店に対してちょっと中を見せていただいて、基本的には18歳未満の方には見せられないような内容のものについて、例えばフロアを完全に分けていただくとか、あと、コミックマーケットなどでも、主催者側もそういったことには非常に協力的でございますので、その中での指導をちゃんとしてもらいブースで18禁のものを扱っているところには、そういった子どもというか、中高生の方が買えないようにということで、実際にこの条例の趣旨を守っていただくようにということでご説明したり、ある意味、行政指導と言うのかもしれませんけれども、そういったことをやっております。

東京都青少年課長の現状認識という事で、少し長いが全文引用させていただいた。

・「そういった仕組み」すなわち「有害図書指定制度」を同人誌に適用しても効果は認めない
・その代わり売られている場所が限定されている。一部専門店を拝見したが、ゾーニング等実施してる模様だ。
・コミックマーケットなど、主催者側もこちらからの行政指導には非常に協力的だ。

…いや、この文章を読む限り「同人業界は東京都の覚えが良い」という印象になり、同人ターゲット論とは明らかに相反している。
どう考えても、同人誌はターゲットの対象外扱いの発言なのだ。
ここまで同人業界が覚えが良いのは、コミケット準備会等主催者側が、サークルアピールでの呼びかけ・スタッフによる頒布物チェック等を通じ自主規制の努力を進めてきたからだと思うのだが…ここまで好印象なのは驚きだ。

このコメントを出された青少年課課長は、ありがたいぐらいに同人業界に好意的なのだが…第8回議事録http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/pdf/09_singi/28b8giji.pdfの最後を拝見すると、その青少年課長がここで異動になりましたというご挨拶が…理解者が去るのは残念なりorz

異動は2009年秋。その後の課長さんがどういう認識の方なのか、いまいち解かりかねるが、前任者から極端に政策が変わるという事は、多分無いだろうと考える。

東京都が産経新聞の取材に応じ、都条例の趣旨を説明した記事(2010年3月)http://sankei.jp.msn.com/entertainments/game/100318/gam1003180500000-n1.htmによると、

>Q.国内最大規模の同人誌即売会「コミックマーケット」が東京ビッグサイトで開催されているが、販売規制は及ぶか

>A.「自主活動の範囲なので対象には当たらないが、これまで主催者には販売場所を分けるなどの自主規制をお願いしており、今後も同様にしていただく。都が立ち入るなど、規制が強化されることはない」

とあり、多分前任者と変わらぬ認識なのだろうと推測される。
今後も、即売会関係者には、東京都との会話や協議を深め、今まで同様に東京都との信頼関係を醸成する事が求められると思う。

だからと言って完全に安心は出来ないのもまた現状だ。
同協議会では、吉川委員から再三にわたり同人誌を問題視する発言が繰り返されている。

今取り上げている「第7回専門部会」から例を挙げると、p35でこの同人誌は猥褻物だ!製造者をしょっぴけ!警視庁はしっかりしろ!(以上要約)などと主張されている。
吉川氏の影響力が何処まで強いかは不明だが(あくまで一パネラーに過ぎず、実務部隊の都青少年課に影響は及ばないのでは?と見ているが)、決して油断は出来ない。注意したい存在だ。

まとめると、こんな感じになる。

・同人ターゲット論 → 同人業界には確たる窓口団体は無く「野放し」と見なされる等、言ってる事には理屈が通っているが、情報の出所が匿名書き込みだったり、チェーンメールの噂レベルだったり、その信憑性に疑問

・同人ターゲット外論 → 東京都青少年課の現状認識は、前任課長・現職課長共に同人を対象外として扱っている。公式文書に掲載された発言等、情報の信憑性は高い。ただ、今後も同様の扱いとなる保証は無いし、東京都青少年問題協議会では一人の委員が同人誌を執拗に問題視しており気がかり。


どちらの可能性も充分考えられると思う。
ただ、私としては、情報の出所の確かな「同人ターゲット外説」にやや寄り気味の立場だ。

児ポ法の時に比べ同人界の動きが大人しい、と不満の声も反対派から聞こえるのだが、「同人ターゲット外説」に同人関係者が立つのなら説明が付く。
一応「同人ターゲット外論」の方が可能性は高いように感じているが、皆様からのご意見も頂戴できれば幸いである。

ま、自分的には「同人ターゲット論」「同人ターゲット外論」どちらでも反対の立場は変わらないのだが。
出版業界等、版権元が反対の立場を崩さない限りにおいては。

いち同人者として、都条例改定の動きに改めて反対の立場を表明する

3月の都議会にて審議された都条例の改定案。
ここで、私自身の立場を整理して語る事としたい。

その前に、先ずは物事の流れを今一度確認したい。
昨年6月に、国会にて、児童ポルノの単純所持禁止規定を柱とする、児ポ法見直し(改定)の議論が行われた(児ポ法自体は会期切れで廃案、以後政権交代もあり優先順位も低まったようで余り議論されていない模様)。
児ポ法の影に隠れ見えにくかったが、それとほぼ同じ時期に、東京都では「東京都青少年育成条例」の改定を視野に、「東京都青少年問題協議会」(議事録URL=http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/09_seisyokyo.html)が開催された。

前回2010年03月25日付「粗悪なネガティブキャンペーンに嫌悪を抱く」http://blog.livedoor.jp/analstrike/archives/51627266.htmlにおいて、コメント欄にて、今回の都条例において、同人関係が今回の規制強化で狙われているのでは?とのご指摘を受けた。また、(場合によっては)同人関係者が規制派に売り渡されるかも、との懸念のコメントもあった。
それに対する私の見解は次回に譲るが、このご指摘を機に、私は、規制派と同人界との「関わり方」「関係性」について思索した。

色々と考えた中で、私が思った事としては、同人というもの、大半は「二次創作」の世界である。
同人の世界は、サークルが創作するから一見クリエイターの世界にも思える。しかし、元となる「原作」があってこそ成立する、という側面もある(一部原作無しで成立する例外もある)。
同人の世界は、買い手は勿論、サークルにだって「消費者」としての要素が含まれていると思う。

同人というもの、原作があって初めて成立する(ものが多い)。
【原作あってこその同人】である。故に、同人者は原作に対する感謝の気持ちを常に持つべきである。
私は、そこを先ず第一に考えたい。

原作側が反対の立場を貫けば、当然、同人者だって反対の立場で追随するべきだろうと考える。原作あっての同人なんだから。
一時は一部反対側の論理(というか寧ろ強硬な態度かな?)に対する反発心の強かった自分だが、反対側の論理や態度に、多少の無理や無茶があっても、基本的に彼らに追随し反対する立場を取りたい。
ただし、限度を超えると流石にどーよ?と疑問を呈する事もあるだろう。前回2010年03月25日付「粗悪なネガティブキャンペーンに嫌悪を抱く」http://blog.livedoor.jp/analstrike/archives/51627266.htmlで私が疑問を呈したように。

「全国同人誌即売会連絡会」http://sokubaikairenrakukai.com/では、3月10日付で「東京都青少年健全育成条例」の改定案についての反対声明http://sokubaikairenrakukai.com/news1003.htmlを出した。
この少し後になり、出版労連http://www.syuppan.net/modules/news/article.php?storyid=93等版権元たる各種団体も反対声明を出しており、結果的に、同人誌の世界も、反対派他団体に足並みを揃えている。
「原作側が反対の立場を取れば同人側も反対するべき」と考える身としては、同人界のこの対応は歓迎したい。

#蛇足だが、日本図書館協会http://www.jla.or.jp/kenkai/20100317.pdfの反対声明は理路整然としており素晴らしかった。相応のステータスを有する団体からの声明文という事で充分な効果が期待された事もさる事ながら、フォーマルな文体・論理の明快さ等、文章を書く時のお手本にも出来そうな名文だと思うので、併せてご紹介。


同人は、原作あって成り立っている活動。原作者への感謝と崇敬の念が欠かせないと思う。
だからこそ、私は、同人が規制のターゲットになるならないに関わらず、原作者側が反対を唱えれば、同人側も同調し反対するべき、と主張させていただきたい。
また、反対派側に力添えができるよう努めて参りたいと考えている。

久々に青龍刀で主催を問い詰めたい同人誌即売会「tbe pre 0」

九州の即売会は、最近勢いが増している。
「コミックシティin福岡」は相変わらず安定。「大(9)州東方祭」は「comic1」と同日開催という不利な環境ながらも、前回を凌ぐサークル数を集める。「東方久遠境」も、100サークル・1000人以上の来場者を集め大いに健闘した。
ヘタリアオンリー「博多ばんぱく」も、サークル数ベースならば「大(9)州東方祭」をも凌ぐサークル数を集め、他にも「サンホラオンリーへようこそin九州」など期待の高い即売会が多い。
期待の「seekers」は100sp超程度と振るわず残念だったが、告知も熱心だし、次回は女性向けに特化するとの事。特化方針が奏功すれば…との期待は残る。

九州の即売会は、全般的に好調な物が多い。
そんな中、その勢いに水を差しかねない…いや、明らかに主催を青龍刀で小一時間問い詰めたくなってくる即売会が、登場した。

その即売会の名前は、「tbe pre 0」。
NPO法人「Project Arbalest」が、昨年秋に最終回を迎えた即売会「tenjin.be」の事実上の後継イベントとして、新たに開催する即売会だ。

この即売会は、これまでの即売会の既成概念を打破した、極めて「革命的」な同人誌即売会である。

以下、イベント概要をピックアップする。

>イベント概要
>超省エネ型オールジャンル同人誌即売会
>
>コンセプト
>同人誌即売会の運営システムを一から再構築し、省けるものをすべて省いてしまう試み。
>
>開催概要
>日時
>2010年04月04日 12:00〜15:00
>
>会場
>都久志会館 4F (401-404)

「超省エネ」と称したこの即売会。
今現在この文言は取り払われているが、申し込みはオンラインのみ、告知は一切せず。(ソーシャルネットワーク等ネット上での口コミのみを想定)
更には、サークルカットも無し(サークルは100字前後のサークルアピールを文章で提示する)。カタログも無し。カタログの代わりに、WEB上でサークルアピール付きのサークルリストを発表。それを各自プリントアウトしてカタログ代わりにどうぞ、というシステムだ。

そして最後に、こんな言葉で締められている。

>おことわり
>この開催モデルは、私たちが提供可能なリソースの現状と福岡市における同人誌即売会事情を勘案した結果、設計されたものです。
>想定する参加サークルは40〜60、総参加者数は100〜200名です。


突っ込み所は色々あると思うが、私は先ず、【何故今さらこのコンセプトで即売会なのか?】という部分を問いたい。

というのは、NPO法人ProjectArbalestは、以前に同様のコンセプトで、2007年10月に「books.tenjin.be」という即売会を実施した事がある。
あの時も、申し込みは事実上オンラインのみ(チラシ兼申込書の配布はほぼ行われず)だし、当日のカタログも無かった(厳密には、カタログは印刷されたものの、印刷会社の手配ミスと主催側の確認作業の緩慢により、同日会場に届かず)。

*参照リンク 2007年10月28日付「10/8 books.tenjin.beについて思う事」 http://blog.livedoor.jp/analstrike/archives/51061655.html

「books.tenjin.be」の参加者は、32サークル・総来場者110人。普段の「tenjin.be」より数字的にも圧倒的に小さく、明らかに失敗している。
既に「省エネ型即売会」は結果が出ており、それを今再び実験する理由がない。

また、主催側はこう記してもいる。

>想定する参加サークルは40〜60、総参加者数は100〜200名です。

「books.tenjin.be」で出ている数字よりも、明らかに過大な想定数である。見積もりが甘過ぎるのではないか。

また、今回のこのコンセプトは、NPO法人「Project Arbalest」の、同人誌即売会主催者としての資質にも、疑問を抱かせた。

先ず、サークルカット無し、というコンセプト。サークルカットは、サークルが自らの存在を皆にアピールする機能を有する。
今回、サークルは100字前後のサークルアピールを文章で…という話だが、一般的な大多数のサークルが「絵描き」である事を、主催側は忘れてはいまいか。
彼らの多くは、イラストで、自身の絵柄で、自らをアピールする。文章で勝負する評論系や小説サークルならともかく、大抵のサークルは、今回の「コンセプト」で、自らをアピールする有力な手段を失っている。
サークル目線に欠けた運営、と断じて当然だろう。

また、主催側はこんな事を語っている。

>この開催モデルは、私たちが提供可能なリソースの現状と福岡市における同人誌即売会事情を勘案した結果、設計されたものです。

オブラートに包んだ言葉だが、「私たちが提供可能なリソースの現状」という事なので、自分達が出来る範囲でしか動きませんよ、という方針なのだろう。
そこにあるのは、自分自身の「都合」のみ。自分の都合に基づくコンセプトであり、即売会である。
サークルにも、一般参加者にも、思いが至っていないのは、明白だ。
(話がズレるが、「福岡市における同人誌即売会事情を勘案した結果」というのも意味不明。福岡の何の即売会を見てこのコンセプトに至ったのか?どう考えても、このコンセプト至れなく思えるのだが…)

更に言えば、サークルリストの掲載をweb上で行ったのは、開催日当日の10時頃。
…私は夢彗星がオンリーイベントを【朝9時】にドタキャンした時に、当日朝9時の告知じゃ皆に伝わらない。告知の内に入らない、と申し上げた事がある。
今回のサークルリスト掲載も、それと同じ論理。
告知した内に入らず、アリバイ作りにしかならない。

サークル案内の発送もメールだが、申し込みを済ませたサークルさんによると、開催日前日に届いたとか…。
開催終了後にサークル案内到着(笑)のコミックネットワークにも匹敵する、青龍刀ものの展開だ。

今回の参加サークルは10前後、一般参加者も初動10人程度。
「books.tenjin.be」よりも更に厳しい数字だが、ここまでサークルを思いやれないコンセプトである以上、そしてこんな酷い運営である以上、この惨状も致し方ない。
個人的には、厨房即売会「御三家」(コミックネットワーク・こみフェスと後一つは空席)に肩を並べる酷さではないか、とも感じている。

私は、NPO法人「Project Arbalest」には多大な期待を寄せ、時として支援もした。
「tenjin.be」への期待も大きく、好意的に評価してきた。また、先日開催の「東方久遠境」も、博麗神社例大祭に日の近い不利な環境下で100サークル・1000人を集め、地元の老舗イベンターとしての意地を見せたと評価している。
過去は過去で評価しており、故に直ぐに「御三家」に入れるつもりもない。
だが、このような即売会が何度も続くようならば、私は、NPO法人「Project Arbalest」を厨房即売会「御三家」の一角に加えざるを得ないだろう。

そして、私が感じた限りにおいて、今後も、NPO法人「Project Arbalest」は、このような運営しか出来ないであろうと言う気がする。
彼らの言う「私たちが提供可能なリソースの現状」が「省エネ型」(と言えば聞こえは良いが、実際には「手抜き」に過ぎない)である以上、それが直ぐに改まるとは思えない。
また、当日参加者からの情報によると、主催氏は「燃え尽きた」という言葉を連発していたとか。
やはり、彼らは、最早マトモな即売会を営むに必要な労力を割けない。そんな余裕も無い。ヤル気も無い。そういう事なのだろう。



ならば、私はこう主張したい。
NPO法人「Project Arbalest」は、即売会主催事業から撤退すべきである。主催氏本人も、主催業から引退ないし休止するべきである。
NPO法人「Project Arbalest」自体は、即売会事業以外にこれと言った事業も無い。即売会から撤退するのならば、同時にNPO法人「Project Arbalest」も清算し、解散すべきである。
NPO法人の解散には、構成員(会員)による決議(株主総会をイメージして欲しい)が必要だが、現在会員の皆様には、NPO法人「Project Arbalest」の現在の惨状を考慮し、賢明なる判断をお願い申し上げる次第である。
これ以上無理に続けて厨房即売会を連発し、これまでの実績の積み重ねを全てひっくり返してしまうぐらいなら、今こそ潔く撤退の決断をすべきであろう。
ズルズル続け、厨房っぷりを晒し世の笑い者になるのを、私はこれ以上見たくはない。
それこそが、かつてNPO法人「Project Arbalest」を応援し支持した人間としての、偽らざる気持ちである。

尚、この件についてのご意見・ご反論等は私に直接聞こえるようにお願いしたい。
どんな立派な事語っても、私に聞こえない場所でならば、それは犬が遠くで吼えてるだけの認識でしかない。私が考えを改めるには、至らないだろう。

4/4 新潟東方祭にサークル参加します

STRIKE HOLEの花羅です。

4/4は、新潟市・朱鷺メッセ開催の東方オンリー「新潟東方祭」にサークル参加致します。

スペースは【花-11】となります。

STRIKE HOLEとしては初の東方オンリーへのサークル参加。少し緊張しておりますが、同時に楽しみでもあります。

売り物は、先日のコみケッとスペシャルで結構売りつくし焼け野原なのですが…(汗)
取り敢えず、メインとなる「コーマニズム宣言 東方論」は生きてますw
他、「告知論」など新しい目のものも、部数少な目ですが、幾つか用意致します。

なお、諸般の事情により、今回は若干早めですが14時には撤収致します。予めご了承下さい。
それでは皆様、新潟東方祭にてお会いしましょう!
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花羅

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同人イベント評論のポリシーとしては、「否定的な事は極力抑えて前向きな提言を目指す」「男性向け・女性向けの枠、地方・都会の枠に囚われない評論を目指す」の2点を常に念頭に置く所存です。
コンテンツツーリズム・アニメ聖地町おこしの研究・評論も時折やります。
どうぞ宜しくお願い致します。

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