既に巷で相当話題になっているが、4月30日・東京ビッグサイト開催「COMIC1」は、本気で期待できる即売会である。
昨年6月頃、開催が各所で噂され始めた。その頃は、公式サイトも仮のもの、突貫工事的なものに過ぎなかったが、秋頃からサイトも本格的に稼動、事前活動も本格化した。
当初より、旧レヴォスタッフの実力者が運営の中心軸になっての即売会、という事で、「大手サークルの参加が見込まれるのでは?」との期待感が高まっていった。実際、大手サークルも多数参加し、その期待が現実となった。
「コミックキャッスル」の初回成功の例を見ればお分かりのように、大手サークルが多数参加すれば、買い手側は参加意欲が高まる。売り手側も、(大手目当てが多いとは言え)即売会への一般参加の増大を見込め、買ってくれる人が増えるかも…と創作モチベーションの向上につながる。結果、買い手・売り手双方にとって参加意欲が増すイベントとなる。
大手サークルの参加は、即売会の成功を握る大きなファクターである。そりゃ皆こぞって大手招待に励む訳である。
とは言え、大手サークルも様々な所から誘致を受け、イベント選び放題。如何に大手に来て頂けるか、それも主催の腕の見せ所、という所か。「COMIC1」は、多くの大手サークルを参加に導いた。主催氏の実力は、この事実一つから伺い知る事ができよう。
大手を呼ぶ事は主催の力を示す要素であり、それも当然評価に値する。
しかし、それだけでは当ブログではわざわざ記事化して取り上げたりはしない。
私がこのイベントに真に期待を寄せた理由は、「大手サークルを参加させた事」ではない。COMIC1は、それ以外にも様々な努力を積み重ね、細心の工夫や心配りを施し、新機軸の企画を打ち立てている。そこに感銘し、私は今回記事化して取り上げさせていただく次第である。
以下、COMIC1の特筆すべき取組について語りたい。
昨年6月頃、開催が各所で噂され始めた。その頃は、公式サイトも仮のもの、突貫工事的なものに過ぎなかったが、秋頃からサイトも本格的に稼動、事前活動も本格化した。
当初より、旧レヴォスタッフの実力者が運営の中心軸になっての即売会、という事で、「大手サークルの参加が見込まれるのでは?」との期待感が高まっていった。実際、大手サークルも多数参加し、その期待が現実となった。
「コミックキャッスル」の初回成功の例を見ればお分かりのように、大手サークルが多数参加すれば、買い手側は参加意欲が高まる。売り手側も、(大手目当てが多いとは言え)即売会への一般参加の増大を見込め、買ってくれる人が増えるかも…と創作モチベーションの向上につながる。結果、買い手・売り手双方にとって参加意欲が増すイベントとなる。
大手サークルの参加は、即売会の成功を握る大きなファクターである。そりゃ皆こぞって大手招待に励む訳である。
とは言え、大手サークルも様々な所から誘致を受け、イベント選び放題。如何に大手に来て頂けるか、それも主催の腕の見せ所、という所か。「COMIC1」は、多くの大手サークルを参加に導いた。主催氏の実力は、この事実一つから伺い知る事ができよう。
大手を呼ぶ事は主催の力を示す要素であり、それも当然評価に値する。
しかし、それだけでは当ブログではわざわざ記事化して取り上げたりはしない。
私がこのイベントに真に期待を寄せた理由は、「大手サークルを参加させた事」ではない。COMIC1は、それ以外にも様々な努力を積み重ね、細心の工夫や心配りを施し、新機軸の企画を打ち立てている。そこに感銘し、私は今回記事化して取り上げさせていただく次第である。
以下、COMIC1の特筆すべき取組について語りたい。
先ず、特筆すべきは「COMIC1準備会日記」である。
COMIC1準備会の事務方スタッフが、不定期・持ち回りで活動状況をレポートする日記だが、これが非常に面白い。
今日はサークルカットの切り離し作業をやった、今日はサークルさんの通行証の制作にとりかかった、等日々の活動状況がこと細やかにレポートされている。記述は極めてリアルであり、読んだ方なら誰もが、「スタッフの皆さんお疲れ様」と心の中で思う事であろう。
当日に向け、スタッフが準備を着々と進めている事がさりげなくアピールされている。着実に事務が進行している事は、サークル・一般問わず、参加を検討している人間には大きな安心材料だ。新興即売会でありながらも、磐石の体制にて、信頼と安定の運営が出来るであろう事が伺える。
(敢えて名指しはしないが)若い主催に時折見かけるが、即売会日記の中で自分語りを始める連中がいる。「今日友達とカタオケ行った」だとか「私チラシ撒き頑張ったよ」とか…そういう連中の日記を読むと「はいはいそういうのは個人の日記でやってくれや」「ここは即売会のサイトだぞヲイ」等とマイナス方向でツッコミを入れたくなってしまうw
勿論COMIC1のスタッフは、同人経験豊富な大人の方。そんな事は決して有り得ないのだが…。自分語りを排除し、公的なアナウンスに徹する事も、当たり前の事かもしれないが非常に大切な事である。
即売会運営にブログを取り入れる主催は少なく無い。それぞれの即売会が、それぞれの目的に応じてブログを活用されている。
だが、「COMIC1」のブログの使い方は際立って巧い。一つの「成功例」と言えよう。
「COMIC1」のブログに、他主催が学ぶ点は大変多いと言える。
また、「猥褻規制」に対する問題意識の高さも、見逃してはならない注目点の一つである。
私が思うに、「COMIC1」の主催氏は、猥褻問題に対する意識が極めて高いお方とお見受けする。
当ブログ2007年01月23日付「参加者への啓蒙活動、誰がする?」でも触れさせて頂いたが、昨年警察庁の主催にて、数回に渉って諮問された会合に、「バーチャル社会のもたらす弊害から子どもを守る研究会」というものがある。
この中で、猥褻物として見なされる同人誌、及びこれを取り扱う即売会の現状について、数回話題に上っている。
これは、あくまで答申を纏めた段階に過ぎず、現時点では警察の取締が強化されるだとかの話には至らない。だが、同人誌の話が頻発している以上、今後警察経由で何らかの指導、干渉が主催に及ぼされる事も、想定の範囲内として捉える必要があろう。私見だが、答申の文脈を読む限り、即売会主催内での自主規制組織を結成させる事を警察が望んでいるフシがあると思う。
「COMIC1」準備会日記内でも既に発表されているが(1月21日付「「バーチャル社会のもたらす弊害から子どもを守る研究会」知ってますか?」、1月28日付「あと3日です。」参照)、即売会終了後のアフターイベント的なものとして、有識者を招き現状の報告と関連の動き、即売会の方向について論じ合う”トークイベント”を開催する構想がある。
一般的に、即売会はお祭り色が強いもの。真面目な議論がその中に入り込む、というのも余りお見かけしなかったが、それでも敢えてトークイベントを入れようとする所に、主催氏の、「猥褻規制」に対する強い問題意識を垣間見る事が出来よう。
今後、同人誌に対し、猥褻物として規制がかかる事は、充分有り得よう。
だが、他の即売会主催やサークルは、これに対し何処まで危機感を持っているか。逆に、危機感を持ちすぎて過度に煽るだけ煽る連中も居るだろう。
COMIC1には、今後の猥褻規制に対する我々参加者の向き合い方を指し示す、オピニオンリーダー的な役割にも期待したい。
他、告知関連も大きく力を割いている。
即売会へのチラシ撒きは、(男性参加層の多い)大規模同人誌即売会や都産貿男性向けオンリーをほぼ網羅した。Dカルト・とらのあな・まんだらけ・メッセサンオー・メロンブックスの各同人ショップにはポスターまで掲示した。お店、即売会両方にじっくり根を生やし、男性向け世界の枠内のみとは言え大変マメな告知をされた。
お遊び企画だが、サイト上で不定期に連載されている「4コマ漫画 留子たん」もサイトに彩りを添えている。メルマガも企画されている。
「COMIC1」に私が大きく期待を寄せているのは、何も大手を呼んだからだけではない。
ブログやメルマガ等、サイトを通じたアピールが充実していたり、猥褻問題に取り組む姿勢を見せたり、単に「即売会を開催する」事に留まらない。
即売会の枠組みを超え行っている様々な取組にこそ、大きく期待を寄せたい。
特に、「バーチャル社会の(略)」の答申に対する、COMIC1側の動きには、今後も逐一注目を払いたいと考えている。
COMIC1準備会の事務方スタッフが、不定期・持ち回りで活動状況をレポートする日記だが、これが非常に面白い。
今日はサークルカットの切り離し作業をやった、今日はサークルさんの通行証の制作にとりかかった、等日々の活動状況がこと細やかにレポートされている。記述は極めてリアルであり、読んだ方なら誰もが、「スタッフの皆さんお疲れ様」と心の中で思う事であろう。
当日に向け、スタッフが準備を着々と進めている事がさりげなくアピールされている。着実に事務が進行している事は、サークル・一般問わず、参加を検討している人間には大きな安心材料だ。新興即売会でありながらも、磐石の体制にて、信頼と安定の運営が出来るであろう事が伺える。
(敢えて名指しはしないが)若い主催に時折見かけるが、即売会日記の中で自分語りを始める連中がいる。「今日友達とカタオケ行った」だとか「私チラシ撒き頑張ったよ」とか…そういう連中の日記を読むと「はいはいそういうのは個人の日記でやってくれや」「ここは即売会のサイトだぞヲイ」等とマイナス方向でツッコミを入れたくなってしまうw
勿論COMIC1のスタッフは、同人経験豊富な大人の方。そんな事は決して有り得ないのだが…。自分語りを排除し、公的なアナウンスに徹する事も、当たり前の事かもしれないが非常に大切な事である。
即売会運営にブログを取り入れる主催は少なく無い。それぞれの即売会が、それぞれの目的に応じてブログを活用されている。
だが、「COMIC1」のブログの使い方は際立って巧い。一つの「成功例」と言えよう。
「COMIC1」のブログに、他主催が学ぶ点は大変多いと言える。
また、「猥褻規制」に対する問題意識の高さも、見逃してはならない注目点の一つである。
私が思うに、「COMIC1」の主催氏は、猥褻問題に対する意識が極めて高いお方とお見受けする。
当ブログ2007年01月23日付「参加者への啓蒙活動、誰がする?」でも触れさせて頂いたが、昨年警察庁の主催にて、数回に渉って諮問された会合に、「バーチャル社会のもたらす弊害から子どもを守る研究会」というものがある。
この中で、猥褻物として見なされる同人誌、及びこれを取り扱う即売会の現状について、数回話題に上っている。
これは、あくまで答申を纏めた段階に過ぎず、現時点では警察の取締が強化されるだとかの話には至らない。だが、同人誌の話が頻発している以上、今後警察経由で何らかの指導、干渉が主催に及ぼされる事も、想定の範囲内として捉える必要があろう。私見だが、答申の文脈を読む限り、即売会主催内での自主規制組織を結成させる事を警察が望んでいるフシがあると思う。
「COMIC1」準備会日記内でも既に発表されているが(1月21日付「「バーチャル社会のもたらす弊害から子どもを守る研究会」知ってますか?」、1月28日付「あと3日です。」参照)、即売会終了後のアフターイベント的なものとして、有識者を招き現状の報告と関連の動き、即売会の方向について論じ合う”トークイベント”を開催する構想がある。
一般的に、即売会はお祭り色が強いもの。真面目な議論がその中に入り込む、というのも余りお見かけしなかったが、それでも敢えてトークイベントを入れようとする所に、主催氏の、「猥褻規制」に対する強い問題意識を垣間見る事が出来よう。
今後、同人誌に対し、猥褻物として規制がかかる事は、充分有り得よう。
だが、他の即売会主催やサークルは、これに対し何処まで危機感を持っているか。逆に、危機感を持ちすぎて過度に煽るだけ煽る連中も居るだろう。
COMIC1には、今後の猥褻規制に対する我々参加者の向き合い方を指し示す、オピニオンリーダー的な役割にも期待したい。
他、告知関連も大きく力を割いている。
即売会へのチラシ撒きは、(男性参加層の多い)大規模同人誌即売会や都産貿男性向けオンリーをほぼ網羅した。Dカルト・とらのあな・まんだらけ・メッセサンオー・メロンブックスの各同人ショップにはポスターまで掲示した。お店、即売会両方にじっくり根を生やし、男性向け世界の枠内のみとは言え大変マメな告知をされた。
お遊び企画だが、サイト上で不定期に連載されている「4コマ漫画 留子たん」もサイトに彩りを添えている。メルマガも企画されている。
「COMIC1」に私が大きく期待を寄せているのは、何も大手を呼んだからだけではない。
ブログやメルマガ等、サイトを通じたアピールが充実していたり、猥褻問題に取り組む姿勢を見せたり、単に「即売会を開催する」事に留まらない。
即売会の枠組みを超え行っている様々な取組にこそ、大きく期待を寄せたい。
特に、「バーチャル社会の(略)」の答申に対する、COMIC1側の動きには、今後も逐一注目を払いたいと考えている。