しばらく仕事が忙しく、ブログの更新が滞っていた昨今。
過去の出来事(バーチャル社会だ表現規制だ云々とか著作権の非申告罪の話云々とか)は、比較的楽観的に捉えていた感のある自分だが、今回の事件は、さすがに楽観的にはなれない。
今後どうなるのか、少々心配ではある。


事の発端は、今月10月16日。
東方シリーズオンリー「東方不敗小町」のBBSにおいて、主催者名義にて、会場である都産業貿易センター台東館より、成人向け作品の頒布を禁止する通達が出された旨、書き込みがされている。
既に参加予定サークルには連絡を済ませており、成人向け作品の頒布ができない旨の通知、及び参加・不参加の意思確認を済ませているようで、殆どのサークルが一般向け作品で頒布する方向になったようだ。
サークルの頒布に制限を加える通達が出てしまった事は残念ではあるものの、サークルへの連絡や意思確認も済ませており、当日極端な混乱無く開催されると思われる
不敗小町は定期的に安定して開催されているオンリーであり、サークルの支持も相応に受けている。中止だの大混乱だのは無さそうなので、その点はひと安心である。


これを受けて各主催者間で様々な動きが見られた。
(主催者の動きは、@++さんが大変詳しくレポートされている)
ただ、情報の錯綜が結構激しく、また今後も色々動きがありそうで、正直、今の段階で断定的な事は申し上げにくい。とりあえず、「現段階」での状況を自分なりにまとめつつ、今後の動きを論じてみたい。
【台東館開催即売会・主催者間の動き】
今後より11月まで開催の各即売会において、ケットコム掲載全即売会の、【本日10月21日現在】での動きを以下に掲載させていただく。

【11月までの台東館の状況】

2007/10/28(日) かわぐちかいじオンリー「かいじえん」(女性向け)
 → 主催からの公式発表無し

2007/11/03(土:祝)
 クィーンズブレイドオンリー「クイーンズコロシアムII」(男性向けっぽい)
 人妻・母親キャラオンリー「年増園」(男性向け)
 SEEDオンリー「GIRLS-PHASE供廖塀性向け、ノーマルカップリングオンリー)
 → ともに公式発表無し

2007/11/11(日)
 ポップンオンリー「H-テンション8」(女性向け)
 処女はお姉さまに恋してるオンリー「おボク様が見てる?」・間桐桜中心Fateオンリー「PRIM・ROSE」(男性向け)・ニトロプラスオンリー「ニトロワールド」(女性向けっぽい)
 → ともに公式発表なし

 ヤンデレオンリー「病み鍋PARTY」(男性向け)
 → 会場側より通達を受け、出来る限り負担は抑えたいものの一部サークルに負担を強いる旨示唆。詳細不明。


2007/11/18(日)
 逆転裁判オンリー「裁きの庭」(女性向け)
 魔法先生ネギま!オンリー「図書館島の休日」(男性向け)
 CLANNADオンリー「資料室でお茶会」(男性向け)・サーカスオンリー「桜の奇跡」(男性向け)・ムーンストーンオンリー「虹のおくりもの」(男性向け)
 → ともに公式発表なし

2007/11/23(金:祝)
 アイマスオンリー「アイドルプロジェクト4」(男性向け)
 → 成人向け作品についての「成人向け」表記、未成年への頒布禁止、ポップ・ポスター等での性表現の自粛といった「エロをガキに見せない」旨の徹底を呼びかけ。
 *18禁対策の徹底強化、今夏コミケと同レベルっぽい。


2007/11/24(土)
 東方オンリー「東方不敗小町4」(男性向け)
 → 成人向け作品の頒布禁止、参加サークルには通達・全年齢向け作品のみの頒布にて対応

2007/11/25(日)
 ひとひらオンリー「ひとひらのポートレート」(男性向け)
 らき☆すたオンリー「陵桜祭3」(男性向け)
 → ともに公式発表なし

 ローゼンメイデンオンリーイベント「まきますか?まきませんか?」(男性向け)
 → 10月18日付掲示板にて、成人向けの一律禁止はしない方向で調整中との旨。但し、昨今の社会情勢を考慮し、既存の要綱の改訂、及びサークルへの対応が「自主的な対応」から「具体的な指示」に変わる可能性が示唆されている。


WEB上で公式発表の無い即売会が多いが、水面下で会場と調整中、またはサークル案内等WEB以外の機会にて通知しているケースもあろう。従って、公式発表は無くとも、今後発表のケースも予想される。現時点で具体的に規制を打ち出している即売会は少ないが、決して安心はできない。

ただし、ここで注目すべきは、「成人向けの頒布禁止」にまで至っている即売会は、「東方不敗小町」一か所にすぎない、という点である。
SDFのアイマスオンリーは「ガキにエロ見せるな」という18禁の基本的な事を説いてるだけだし、ローゼンオンリー「まきまき」は「禁止しない方向で調整中」との事。

また、都産業貿易センターの「浜松町館」の方だが、来春開催予定の乗り物系オンリー「Little "T" Star!」は会場側との話し合いを乗り切った模様だし(18禁の基本、18禁表示を徹底する等本単位のゾーニングを行う事で対応)、同じく浜松町館の「コスチュームカフェ」も、会場内で成人・全年齢のゾーニングを行うが、成人向け頒布は制限しない方向である。

ここまで見て私が思うに、全体的な傾向として、会場側は「18禁の徹底強化」「わいせつ物の頒布禁止」という当たり前の部分を指導したい模様だ。これは間違いない。しかし、その指導内容は暗中模索状態・バラバラゆえ、情報は錯綜し、現場は混乱しているのではなかろうか?そう思えてくる。

OBA-Q HONPO QT様は、10月18日付の日記にて以下の通り指摘されている。


>・都産貿側も成年向けを頒布してるイベントと言うこと事態は把握しているが、その細かい内容自体は把握していなかった。
 よって、今回の対応について都産側も暗中模索状態であり、連絡するたびに対応が変わったりすることがある。


氏がお付き合いの深いイベンターから聞いたまた聞き話のようだが、当人からの検閲を済ませているため、情報の信頼性は相応に高いだろう。

また、先述の「Little "T" Star!」スタッフブログは、都産側は「成人向けに関するガイドライン」を明確な形で持っておらず、まだ草案を提示した段階である事(今後の状況次第で十分に変更の余地あり)と指摘されている。
コスチュームカフェ」からの参加者アピールにおいても、

>東京都の施設ということで、今後、都立産業貿易センターで同人誌即売会を
開催するに当たって行政より同人誌に対する規制について指導がございました。
>(中略)ですが、規制を敷く側も色々と模索中の部分もあり、

と述べられており、OBA-Q HONPO QT様主張する所の「都産側も暗中模索状態」との話を裏付けている。

その中で、どのような経緯でそうなったのは量りかねるが、バラバラな対応の中で運悪く不敗小町が引っ掛かってしまった、という事ではないか。
(先述のOBA-Q HONPO QT様日記によると、「エロ度が濃いイベントほど制約がきつくなる傾向にある」との指摘があり、不敗小町自体エロ分は少ないものの、同じ主催の営む他イベントがエロ度濃いゆえに引っかかったのでは?という見方もできる。可能性としては十分あり得る話だが、前提となる「エロ度が濃いイベントほど制約がきつい」という部分に確証が得られないため、判断は留保する。)

少なくとも、現時点においては、「規制側=会場側に明確なガイドラインが無く、暗中模索状態で18禁等の指導を行っている」という事は100%確実に言えると思う。
これはOBA-Q HONPO QT様日記、コスカのインフォメーション、「Little "T" Star!」ブログ3者に共通している事であり、情報の錯綜する中3者共通した見解たることを考慮すると、この点においては間違い無いと言えよう。

そうなると、今度は「成人向けのガイドライン」って決めた方が良いのか?どうやって決めるのか?という命題に突き当たる。
次回は(いつ更新できるか微妙だが、一応自分なりに考えは持ってるので)、その辺りを論じてみたいと思う。