北海道でオールジャンル同人誌即売会を定期的に開催している、「chaos festival」(カオスフェスティバル)と言う即売会/主催団体がある。
この団体に関しては、個人的に期待を寄せたい、面白い動きが散見している。
公式サイトを拝見するに、札幌中心に積極的な同人誌即売会の開催が見られ、北海道の同人世界活性化に一石を投じる存在として、その動きを興味深く注視している。
また、札幌以外での即売会開催にも意欲的だ。小樽・夕張と言った周辺地方都市での開催予定も、主催氏ブログにて言及されている。

特に、夕張での同人誌即売会開催に対しては、個人的にだが強く注目している。
諸事情により、ここ最近の私は、夕張とのご縁が色々と深い身。
これは今週末のサンクリでも頒布するが、夕張をテーマにした同人誌「コーマニズム宣言 夕張論」を刊行した程だ。
この本の中で、夕張の魅力に触れつつ、財政再建団体に転落しつつも力強く復活を目指す夕張の奮闘を祈念し、応援する。そういうスタンスを取っている。
その立場からすると、夕張で同人誌即売会を開こうとする「カオスフェスティバル」に対しては、夕張活性化の観点からも期待感を抱き、応援したいものだ。

応援する以上、余り悪い事は書きたくない。
だが、残念ながら「カオスフェスティバル」に対しては、青龍刀を振りかざさざるを得なくなったようだ。
夕張の事もあり批判はしたく無かったが、事が事だけに仕方無い。
極めて残念で、かつ辛い。それが私の偽らざる心境である。
9月22日、私は浜松町に赴いた。都産業貿易センター浜松町館では、オンリー集合体「SDF0922」や東方オンリー「紅のひろば」「月の宴」等が開催され、どれも皆、盛況であった。
チラシ置き場でイベントチラシを漁る。コミケ以来、都内の同人誌即売会に全く参加していなかった自分。新しい情報を入手しようと積極的だった。

そんな中、私は一つの同人誌即売会のチラシを発見した。

東方蝦夷祭 壱幕

北海道は札幌の「アクセス札幌」での開催。
主催元・申込先は、カオスフェスティバル準備会。オールジャンル同人誌即売会「カオスフェスティバル」を主催している団体が、オンリーイベントにも展開を図るという事か。
因みに、カオスフェスティバルは、同日同会場で「けいおん!」オンリーも開催との事。

また、同日同会場では、イベント主催団体【プラステ】により定期開催の即売会「札幌プリンセスフェスタ」も開催されるとの事。
「アクセス札幌」がプラステが毎回利用する会場で、カオスフェスティバルの同会場利用は稀たる事を考えるに、プラステが主体として会場を借りたと推測出来る。
プラステの即売会で、会場がサークル参加者で埋まるなんて事は有り得ない。
有り余る広大な会場を、カオスフェスティバルに分け与えた、という構図だろう。

まあ、ここまではいい。ここまでは。
問題は、開催日時である。

開催日時…2月28日


この日取りは、同じ札幌開催の東方オンリー「東方北都祭」(ユウメディア主催)と同日である。
よりにもよって、北海道という極めて小さい同人市場の中で、同じ東方ジャンル同士が、見事にバッティングである。

東方オンリーは開催件数が非常に多く、地域が異なれば同日バッティングもやむを得ない、と言う認識だ。
例えば、来年2月には東方杜郷想(仙台)と東方椰麟祭(広島)がバッティングしているが、地域が離れており両即売会同士の影響も少ない事から、私はこれに異議や注文を申すつもりもない。既に終了したが、8月30日の東方天神響・東方四国祭・東方螺茶会3即売会のバッティングも同様の理由に因る。
(但し、紅楼夢や例大祭のごとき巨大オンリーに近接するオンリーに対しては、馬鹿なの?死ぬの?と申し上げるしかない。例え地域が離れても、これらの即売会にサークルが吸い寄せられ、自イベントのサークル数減少をもたらす自殺行為となるからだ)

だが、同一地域における同一ジャンルのバッティング。明らかにサークルの食い合いが予想され、両者共倒れの危険も生じる。
何故北海道、それも東方という限られた世界で、互いが小さいパイの奪い合いをせねばならぬのか?事前の調整等、この状況を回避する術は無かったのか?疑念は尽きない。

即売会同士が互いに潰し合うのではなく、相互扶助で共存共栄を図るべき、そう私は主張する。それがトータルとして、同人世界の活性化に繋がるであろうからだ。
その主張に真っ向から反発するかような所業は、地方同人世界をより疲弊させるだけ、誰の得にもならない。強い憤りを感じる。

この両即売会の間に、水面下でどのようなやり取りがあったかは分からない。
只、時系列で申し上げれば、8月30日、ユウメディアは「東方北都祭」の開催を発表している。チラシも既に撒いている
一方、「東方蝦夷祭」は、ケットコムによれば本日現在「10日新規!」と書いてあり、9月上旬の発表と考えられる。僅かながらも「蝦夷祭」が遅れをとっており、「蝦夷祭」後出しジャンケンの印象は拭えない

東方界隈は、情報伝達速度が異様なまでに速い。少なくとも8月30日夜の時点で、新着イベントとして「北都祭」の存在は東方ポータルサイトや@++さんのような情報サイトで話題に上っている。ケットコムもその翌日には新規イベントとして登録済みだ。
この状況において、蝦夷祭発表時点で主催・カオスフェスティバルが、北都祭の存在を知らないとは言わせない。(もし仮に本当に知らなかったのならば、主催やってる身で、カオスフェスティバルの情報収集能力は甘すぎるだろ、という話になる)
故に私は、カオスフェスティバルが「北都祭」の存在を知りながらも、敢えて同日にねじ込んだ。そう解釈せざるを得ない。

同一地域でのバッティングは、サークル数に大きな負の影響を及ぼす。否、場合によっては両者共倒れとなり誰も得をしない。主催者自身が損をする、一種の自殺行為だ。
主催にそういう苦労を味わって欲しくない。だからこそ私は、この現状を憂慮する。
困るのは主催だけではない。サークルも同様だ。サークルにしてみれば、せっかく地元で東方オンリーが開催される…でも、2つもあれば、選択に悩む事だろう。
サークルに余計な二者択一を迫り、どちらを選ぶか悩ませる。バッティングは、サークルにとっても不親切な話であり、サークル目線に立った態度とも言えない。

故に、私は「バッティング」承知で「東方蝦夷祭」開催を強行せんとするカオスフェスティバルに対し、激しく批判的な態度で臨まねばならない
個人的には(=サークルSTRIKE HOLEとしては)、自らの同人誌でも取り上げた【夕張】に興味を抱いてくれた事、大変嬉しく思う。心情的には応援したいし、夕張での即売会にはサークル参加したいと思う。
だが、地方の同人世界の活況を願う立場…ブログSTRIKE HOLEの立場からは、地方即売会の活性化に水を差す今回の行為、厳しく批判せねばならない
応援したい存在を批判せねばならぬという事は、これ程までに辛く苦しいものなのか。

せめて、今からでも良いから、カオスフェスティバルとユウメディアは、自身主催の東方オンリーの、開催日時を調整できないものか。
本来ならば、即売会の日程変更はタブーだが、バッティング回避という大義名分があれば、世間は許容しよう。サークルに選択を迫る事も無いし、主催同士が共倒れせずに済む。個人的な話だが、私自身も、心おきなくカオスフェスティバルを応援できる。
開催日時を調整すれば、皆にメリットがもたらされる。

今回のバッティング、ぶっちゃけ言えば得をする人は誰も居ない。損する人は数多く居るが。
今ならまだ間に合う。カオスフェスティバル・ユウメディア両者には、開催日時を調整し、バッティング回避に努めて頂くようお願いしたい。調整の結果「東方蝦夷祭」(または「東方北都祭」)の日程が移動したとしても、それは英断として評価されよう。
カオスフェスティバル・ユウメディア両者の英断に期待を寄せたい。