サークル参加者の個人情報漏洩が今年1月に発覚し、2月は開催したものの、4・6月は開催を中止したオールジャンル同人誌即売会「サンシャインクリエイション」。
昨年10月に顔を出して以来、実に1年ぶりの参加、久々のサンクリであった。(今年2月のサンクリは、高知「つるかめざっか」参加の為回避)
今回はサークル参加だが、ご存じの通り私はサンクリとのご縁が極めて薄く、落選が多い。
落選を出した回の当選は、STRIKE HOLEとしては、実は一度たりとも無く、今回含め全サークル当選の時のみご縁に恵まれるという状況。
15サークルのみの落選、0.5%の落選率を見事に突破した事も、当サークルならではの快挙と言えようかw
故に、サークルでの参加としては、今回同様全サークル当選の昨年6月以来、実に一年数ヶ月ぶりとなろう。

サンクリにサークル参加できるのは久々で、この機を逃せば次いつ参加出来るかの保証も無い。否が応にも気合いが入る。
何とかして新刊を間に合わせ、当日に臨んだ。
お陰様で、都内のサークル参加は久々たる事も相まって、休む間も無いほど、多くの皆様にご来場頂いた。(次からは誰か売り子さんにヘルプ入って貰おう…一人じゃ身が持たないです)
サンクリ合わせの新刊は無事に完売、当サークル頒布冊数の最高記録も更新するに至った。ご来場の皆様より、貴重なお話も多々頂き、大変勉強になった。
ご来場頂いた皆様に、この場をお借りして御礼申し上げたい。

総じて見て、サークル的には大変充実、満足の行く即売会だったよいに思う。
次回・来年2月のサンクリは既に申込済みだが、またご縁をいただけるのならば、是非参加したい。サークルとしてはそう感じた次第である。


およそ1万人にも及ぶサークル個人情報の漏洩という前代未聞の不祥事、そしてそれに伴う、過去二回の開催中止…サンクリに伴う環境は、大変に厳しい。
サンクリ会場での申込受付でサークル参加を済ますサークルさんも、全体の半分近くは居たはずだが、過去二回の中止でそれも出来なかった。開催日時の発表も遅かった。
不祥事への対応もスピードに欠け、決して誇れるものとは言えず、サークルの離反を、本気で心配した。
サークル数を減らすマイナス材料が、余りにも多く揃い過ぎていた。

そんな状況で、果たしてサークルをきっきり集められるのか。結構心配したが、蓋を空けてみればサークル数は2000の大台を突破
流石に前回の2400からは数字を落としたが、過去の経緯を考えると「大善戦」と言っても良かろう。
一定のサークル数を集め、大規模オールジャンル同人誌即売会としての価値を保てるメドの付いた数字。次に繋がる数字であったと言えようか。

同人世界におけるサンシャインクリエイションの存在は、サークル(特にマイナージャンル)の頒布の場として、あるいはスタッフのスキル錬成の場として、非常に意義深く重要な役割を担っていると考える。
サンクリが今後も開催し続ける事は、同人世界全体としても、極めて喜ばしい事。私はそう捉えている。

但し、サークルを集めたからと言って手放しでは喜べない。
04月16日付け「サンシャインクリエイション情報漏洩問題〜評論ブログ「STRIKE HOLE」としての見解(後編)〜」でも述べたが、情報漏洩発覚後今日に至るまでの対応は、決して褒められたものとは言えない。スピードに欠けるし、逃げ腰の対応が目立つ
これで離反サークルが出ないという方が不思議な位だ。

数字上は2000サークルと充分に集め、一見離反を最小限に抑えたかのようにも見えるが、内実を見ると大手・中堅サークルが大幅に減ったようだ
知り合いの買い手諸氏に、今回のサークル陣容について見解を伺うと、「チェックを入れたサークルが大幅に減った」との事。
当日の一般参加者は、約14000人。決して少ない数ではないものの、去年の20000人越えからは落としており、落ち幅はサークルよりも顕著だ。
この一般参加者の激減こそが、集客力ある大手・中堅サークルの減少を、雄弁に物語っていよう。
参加サークル数のみを見れば結果は出せた。だが、中身を精査すると物足りない。有力サークルの離反は明らかで、一般参加者の動員数も大幅に落とした。

サークル数を見ると次に繋がる数字で、サンクリの滅亡・崩壊は免れひと安心というレベル。でも中身を見ると、決して満足してはならぬ結果と言える。
先の記事で指摘したような対応の悪さを改善する事で、少しでもポイントを稼ぎ印象を良くする事も必要であろうし、今回参加したサークルの中で今後有力サークルとして育ちそうな若手を囲い込むような「将来への投資」も必要であろう。
サンクリが、中止前の盛況を取り戻すには、まだまだ時間と努力が必要だろう。


スタッフの確保も、今後の課題となろう。
過去のサンクリでは、常時180〜200人程度がスタッフ登録。各地の即売会がスタッフ不足の傾向の中、サンクリに関しては比較的スタッフに恵まれたと言える。
だが、今回に関しては2/3まで減ったとの事(反省会より)。
私がそれを感じたのは、朝会場入りするに当たり「スペイン坂」(アニメイト等のある「乙女ロード」から、会場の文化会館Bホールに上る階段)に入った時。普段ならスペイン坂入口の所にスタッフが常駐し誘導を行っているが、今回はそれが無くスタッフが居なかった。
他、分かりやすい例を挙げるとすれば、即売会開催中に発行される「クリエイションニュース」が8号までの刊行とこれまでの半分に刊行数が落ちた事。
館内の混雑対応・誘導などの優先すべき業務にリソースを割き、比較的優先度の低い「クリエイションニュース」の発行に携わる人手が減ったが故の事象だ。
ここからも、今回のスタッフ不足の影響を伺える。

今回のサンクリカタログ5ページ目には、「クリエイション情報セキュリティポリシー」が抜粋されている。この中で、スタッフの定義を以下の通り定めている。

>クリエイションスタッフの定義
>クリエイションスタッフは、クリエイションスタッフ向け同意書を取り交わし、個人情報保護・セキュリティ知識についての啓蒙・確認を受けた者とします。クリエイションが開催する即売会でスタッフ参加を行う者は、前記2点の条件が満たされている必要があります。また、個人情報保護についての確認を1年以上けていない場合、スタッフ活動を行えません。

すなわち、今回以降、クリエイションでスタッフ参加するには、【同意書にサインする事】【個人情報保護に関する研修を受けている事】が条件となり、スタッフ参加のハードルが極めて高くなっている事が伺える。
(非公表内容の為詳細は控えるが)同意書の同意項目に、スタッフ的には納得し辛い項目があるという話も聞く。また、個人情報研修のスケジュールと自身のスケジュールとが噛み合わず、研修を受ける事が出来ず、今回スタッフを断念された方もいらっしゃるようだ。
1月の個人情報漏洩事件を踏まえての、新たな取組みの一環なのだろうが、それがスタッフ数の減少に繋がっている。

今後も個人情報保護に関する研修は、定期的に行われよう。
研修参加者が増えれば増える度に、スタッフ有資格者も増え、スタッフ確保も容易になろう。
時が経てばある程度は解決する問題かもしれない。(もっとも、当日の現場スタッフレベルまでがこの手の研修を受ける必要があるのか?という疑問もあるが。現場スタッフは個人情報に触れる機会は無いと思うが…)
ただ、同意書の内容については、より多くの参加スタッフが納得できるよう、スタッフ参加者の意見に耳を傾けながら、より納得の行く同意書の文面に見直す必要があるかもしれない。


総じて見て、サンシャインクリエイションは、一定参加者数を集め、オールジャンル大規模同人誌即売会としての価値を保てた。次に繋がる成果を上げたと見て良いだろう。
だが、その内実を見ると、有力サークルの離反。それに伴う一般参加者の減少。傷跡が、決して浅くはない事を露呈した。サンクリ側の対応も決して良いものとは言えず、反感を持つ者が増えても何ら不思議は無かろう。
この点については、過去記事でも再三問題点として指摘したし、今後もう一度「サンクリ対応の何が問題か」についてまとめてみたいと思う。
スタッフ参加者にしても、個人情報漏洩事件に対する新たな取組みの影響もあり、スタッフ参加のハードルが高まった。これは時が経てば多少は解決しそうな気がするが、これだけの大規模即売会である以上、より多くのスタッフ人材の確保が急務と言えよう。

次に繋げられたとは言え、実情は決して安心できるものでも無い。
課題はまだまだ山積み、といった印象だ。

次回は、サンクリ終了後に実施された「反省会」について論評したい。
主催と参加者が直に質疑応答の出来る貴重な機会。舌足らずながら私も質問させていただいた。
私が繰り出した質問の狙いや意図も解説しつつ、反省会での質疑応答の内容を論評させていただきたい。