東方姫草紙」は、場が盛り上がり、同人誌即売会としての体を成し、一見「成功」にも映る即売会である。
だが、同人誌即売会のセオリーを逸脱する部分が余りにも多い
今回そこそこ盛り上がったのは東方が旬ジャンルだったからに過ぎず、「運が良かった」だけである。

参加者…特にサークル参加者の反発も大きい。
もし「姫草紙」が今後も開催を続けたいのなら、今回同様の手法では決して通用しない。
その点を主催及び運営側には認識して頂けるよう、問題点を論じ続けている訳なのだが…

…予想以上に問題点が膨大過ぎる。
これだけ長々と書いて数多くの問題点を指摘しているが、実はこれでも当初気付いた問題点を半分程度に絞っている。
…ようやくそれも終わりに差し掛かって来たが、もしかしたらプラスアルファで、もう一回ぐらい論じるかもしれない。
その折は、またお付き合い頂ければ幸いである。
【スタッフ・ヘロコ氏の問題発言を憂う】

昨日の記事で書ききれなかった問題点から、先ず論じたい。
「姫草紙」スタッフの中で、特に問題ある発言を多く繰り返したスタッフ「ヘロコ」氏についてである。

私も、余り特定個人の攻撃はしたくないのだが、他のスタッフに比べても問題発言が多く目立つ。
この方の発言は、参加者の反感を生みやすい。
ただでさえ問題が多い「姫草紙」のイメージを更に悪化させる要因ともなる。
ぶっちゃけ、「姫草紙」のイメージ悪化を抑えたいなら、ヘロコ氏に不特定多数から見える場で語らせない事をお勧めしたい位だ。

昨日記事中、【サークル案内発送・サークルリスト発表の遅さ】の項目でもヘロコ氏発言について触れたが、それ以外にも問題点が多い。

昔は、サークル申込の際、申込書に無記名定額小為替を同封するという手法が一般的であった。
だが、郵政民営化に伴い、無記名定額小為替の発行手数料は10円→100円に値上げされた。郵便局で為替を買う手間もあり、今ではデメリットも目立つ。

現在の即売会は、為替を避ける方向に流れている。
郵送での受付は今でも主流だが、入金手法は銀行振込が主流だ。振込のみに統一させる主催も多い。

私などは、郵便事故の心配もあるから、為替を利用する方法は否定的な立場。
手元に送金記録の残る振込の方が安心だ。

しかし「姫草紙」は、当初、申込書に無記名定額小為替を同封する形での受付のみだった。
だが、先に述べたように、無記名定額小為替の発行手数料は1枚100円と高額だ。
また、サークル参加費も端数だから、無記名定額小為替は最低3枚は発行する…すなわち300円の手数料を取られる。
サークル側から「無記名定額小為替は高く付くし、郵便事故の心配もある。ゆうちょ銀行の口座ぐらい用意できないか?」とのクレームが上がるのも当然の話である。

これに対するヘロコ氏の発言は、反感…いや殺意すら抱かせる程の冷たい発言であった。

>調べましたところ、手額小為替ですと、一枚につき100円ということでした。

…んな事、貴様がいちいち調べんでも、サークル者なら皆知ってるわ
無記名定額小為替の発行手数料が高くついて、サークルの負担になる。他の方法も用意するなどして改善してほしい、と言う話なのだが。

ゆうちょ銀行の口座を設ける件も念頭にはありましたが、何分個人サークルでの運営でございます。したがって、用意できるスタッフがおりませんでした。

誰も用意出来ないのなら、新規で作れば良いだろうが。
私も昔、オンリー主催やってた頃、郵便局でオンリーイベント用の口座を作った事がある。
若干手続きに手間を要したものの、難しい作業ではなく、程なくしてイベント準備会名義の口座が出来上がった。
入金口座を用意する程度、個人レベルで十分対応可能な案件だ。

にも関わらす、個人主催だからと言い訳しても、誰も納得しないだろう。
やる気が無い、と判断せざるを得ない。

ヘロコ氏の発言は、前回記事でも触れたサークルリスト・サークル案内が遅い事の不満に開き直りで切り返した例もそうだが、0.5秒で論破されるレベルの、説得力に欠ける答弁が多い。
そんな適当な答弁、参加者の反発を煽り、火に油を注ぐだけだ。
誰がこんな答弁を許したのか?この答弁を許した主催氏及び周辺関係者の責任も問われよう。

最終的には、主催の凪氏や周辺スタッフがフォローし、一応は沈静化した。
サークル者からの意見を受け、郵便口座が用意され、振込対応も可と改められた。
…でもその公表された郵便口座、名義人が抜けてるのだが、そこは本題に外れるから割愛する。
詳細は11/22「東方姫草紙」の問題点を論ずる〜前編〜のコメント欄のご指摘もご参照下さい。私が書きたかった事が全て書かれている。…先を越されたw)


もっとも、この発言のみなら、顔は曇るものの、こうして表立って批判する事も無かったと思う。
一番の問題は、「姫草紙」カタログに書いてある「編集後記」の文面だ。
私は、このコメントを書いたヘロコ氏のスタッフとしての資質を疑う。また、このコメントを掲載する事を許した主催氏の資質も疑う。

氏のカタログでの発言は以下の通り。

>今回でスタッフをやめます。
>私は今回仕事した。それでいいじゃないですか。


人間、叩かれたりして凹む事もある。ネガティブな感情を抱く事も当然あろう。
だが、そんな事仲間内に打ち明けるならともかく、こういう不特定多数が閲覧する公の場で書くのは如何なものか。
また、この場は「東方オンリー」という祭りの場。参加者皆が楽しく過ごすべき場所だ。
そこでこのような発言をしたら、折角の楽しい雰囲気に水を差す事にもならないか。
少なくとも、私は氏の発言に良い印象を持てなかった。

だが、ここまでならまだギリギリ許容出来る。問題はこの後だ。


>だってあのサークル怖い

「あのサークル」が、誰の事を指すかが焦点だ。
この場が同人誌即売会である以上、「サークル」と言えば、参加サークルの事を指すのは明白だ。

更に申せば、「姫草紙」掲示板にて、サークルさんから「サークルリストを早く」と要望を受けた。
そして、これに対しヘロコ氏が「早め早めにと申しますが、すべてのイベントにおいて早めに参加サークルが公開されるかといえばそうではないと存じております。」と開き直りの答弁を行い、当該サークルを怒らせた経緯がある。
「姫草紙」は、掲示板へのリンクを1日だけ外し対応。その間に主催・凪氏が謝罪コメントを作り発表。沈静化に至った。
ヘロコ氏が「怖い」と語ったサークルは、このサークルの事を指すと見るのが妥当だろう。

確かにそのサークルさんの発言、サークル者としては共感し同意は出来るものの、乱暴な言葉遣い。
申し訳ないが、「大人の対応」なサークルさんとは言えない。

しかし、そのサークルは、地元の即売会を大事にしたいとの思いから、翌日に都内の東方オンリーを抱えても無理無理参加を強行した。地元思いのサークルさんでもある。

折角、自分達の即売会に参加してくれたサークルさんだ。
例えサークルの側に問題があろうとも、先ず感謝の念から入るべきである。
それに感謝もせず、よりにもよって「あのサークル怖い」とはどういう了見か。
人として、そしてイベントを開く立場として、その発言は如何なものか?
折角参加してくれたサークルさんを、公の場で罵る神経、私の理解の範疇外である。

流石にここまで来ると、私も青龍刀の素振りを始めたくなるわw

発言者のヘロコ氏は無論、この発言を公にした主催氏及び関係者も、責められて然るべきである。
この発言から、「姫草紙」がサークルを大事にしていない即売会、と見なされても仕方無かろう。
当ブログには「次やってもサークル数は一桁だろう」とのサークルのコメントが掲載されていたが、ここまであからさまにサークルを大事に出来ない即売会となれば、その預言は当たりそうな気がする。
それを止めたいのなら、根本から意識を変える必要がある。

そして、この発言の内容を見るに、本来これは内輪で語るべき発言。外に漏らすべきではない発言だ
身内向けの発言を、こうして外に漏らしている以上、この即売会は「内輪意識」で営んでいる即売会なのかな、とも感じた。

ヘロコ氏は、今回で即売会スタッフを降りるとの事。
まあ、降りた方が良いだろう。氏が発言しても「姫草紙」のイメージが悪くなるだけ。凪氏ら周囲のフォローがまた求められるだけだから。

#尚、ヘロコ氏が「怖い」と評したサークルが、件のサークル以外を指している可能性も、少ないながら残されてはいる。
だが、仮にそうであったとしても、誤解を招くコメントを残した事に、軽率の謗りは免れない。
何のサークルかはともかく、「サークル」に対し「怖い」と罵りの言葉をスタッフたるヘロコ氏が発した事実も消えない


本当は、こんな感じで一個人を批判する「個人攻撃」などしたくはない。
正直、ここまで書いた現在、後味の悪さだけが残る。
だが、それでも敢えて書く事を決意させる程に、この発言に疑問を持った次第である。



【当日運営の問題点】

色々問題点は多いが、全部挙げるとキリが無いので、特に気になった所だけ列記。

1.スタッフ間の意志統一の不足

スタッフ間で言ってる事が違う、という事例を幾つも見かけた。
一例を挙げると、カタログ完売後の対応。完売後入場チケット制を取るのはよくある手法なので良いのだが…
その入場料がスタッフによって異なるのはどういう事か。500円払って会場内に入った参加者も居れば、200円で会場に入った人も居る
参加者間の不公平も問題だが(少なくとも表立ってそれが明るみになっては不味い、揉める元だ)、スタッフ間での意志統一が出来て居なかった事がその根底原因だ。
スタッフ会議等、意志統一を図る作業を行ったのか?甚だ疑問である。


2.スタッフの意識が、企画とコスプレにのみ向いていた(即売会の方向を向いていない)

当日スタッフの動きを拝見すると、ゲーム大会やフリードリンク等の企画、あるいはコスプレ関係にスタッフを多く割いていた。
その一方、サークルサイドをケアしたスタッフを、全くと言って良い程拝見しなかった。
空いている時ならいざ知らず、買い手の人ダマができていた時ですら、スタッフのケアは無かった。
普通、混雑するサークルに対しては、スタッフが列整理のお手伝いをして、混雑緩和と混乱防止に努めるものでは?
結局、企画とコスプレにしかスタッフは動いていない。
サークルに対する意識の弱さが見えてしまう。

同人誌即売会である以上、メインはサークル作品の売り買いだ。
サークルが主、企画が従であるべきだ。
これが「姫草紙」では逆であった。スタッフは企画に熱中し、サークルは置き去りである。

サークル募集に不熱心。サークル対応に不親切。しかしコスプレや企画は熱心。
サークルさんが、「姫草紙」掲示板に寄せたコメントが、「姫草紙」という東方オンリーの、本質を示している。

現状ではコスプレスペースとゲーム大会のためにサークルが開場代を肩代わりしてるのとかわらないような状態です


結局、彼らは同人誌即売会…すなわち【サークルと買い手が作品のやり取りを行う】場を作りたいのか?
それとも、コスプレやゲームで盛り上がる事を目指しているのか?

「姫草紙」は、「何を目指しているのか」を一度整理して見つめ直して頂きたい。
(今回の姫草紙を見るに、私は、運営が後者を目指しているようにしか取れないが…)。

前者を志向するなら、もっと死に者狂いでサークルを集める努力を図り、親身なサークル対応を目指すべきだっただろう。

そして、後者を目指すのなら、いっそのことサークル募集を止めたらどうか。
コスプレイベント&ゲーム大会というお題目で、交流会形式ないしクラブイベント形式にした方が良かったのではないか。
その方が、サークルも「刺身のツマ」扱いされ不満を感じることもなく、皆が平和に過ごせる筈だから。