前々回の「1/17「こみっく☆トレジャー」に行って来ました」の続きです。
(前回に変な妄言を入れてしまいましたので、「こみっく☆トレジャー」関連の話題では、前々回から間を空けて今回が「続き」となります)

今回は、私が体験した、世にも奇妙な物語について語りつつ、【ダミーサークル】の問題についても、語りたいと考えております。
トレジャー買い手組のCIAさんが、一通り買い物を終えた11時半頃、自分のスペースに戻ってきた。
今なら少し店番出来るよとの事なので、ご好意に甘え、私も買い物に出る。

途中、「有葉と愉快な仲間たち」でシャッター外の列整理をされていた某カリスマスタッフなI氏にご挨拶。
「有葉と愉快な仲間たち」は如何に大手とは言え、3年前のトレジャーだと【5分】で買えたのだがw
…今では百メートル単位の長蛇の列。エキスパートなスタッフ経験者が列整理に当るほど。
「トレジャー」において、大手サークルに対する注目度の高まり、そして昨今の急激な殺伐化が伺える。

お目当てジャンルの「ひぐらし/うみねこ」と「評論」を一通り回った後、自分のスペースに戻ったら、CIAさんからこんな話を頂いた。

何かスタッフの人がやってきて、頒布の同人誌が転売モノだとか言ってたよ

ちょw俺の同人誌が転売モノってw
作品タイトルはどっかの漫画をもじって付けてるが、一応中身は自分で考えた文章。マトモな評論本だぞ。(注・一作品だけマトモならざる評論もありますw)
流石にこの展開は初めてであり、少々戸惑った。

程なくして、トレジャースタッフがやってきた。

商業モノを転売しているとか言う【通報】がありましたが、調べまして、上とも確認し、転売は無かった事が確認取れました。頒布して問題ございません

との事。
後で関係者の方々にお聞きした所、トレジャー本部内でのやり取りはこんな感じだったらしい。

スタッフ「転売があると通報がありました!」
上役「何て本だ?」
スタッフ「「コーマニズム宣言」って書いてあります!」
上役「…それ奴の同人誌だろ!ほっとけ!」

ってな感じで速攻否定されたそうなw
…うーむ、無事に頒布出来るのは良いのだが(というかそれは当たり前かと)、自分が通報されたのは面白くない。
お咎め無しなのは良いが、何か複雑な気持ちであった。

その理由は、トレジャー閉会後に判明した。
知り合いのサークル曰く、「(STRIKE HOLEの隣のサークルが)商業モノを転売していたとトレジャー本部に通報した」との事。

…成る程、原因はそれか。
どういう風に通報したか、それをどうスタッフが解釈したかは分かりかねるが、その通報が、スタッフの脳内で「STRIKE HOLEが転売している」とインプットされてしまったのだろう。そう考えるのが自然だ。
んで、当人が通報したとする時間は12時少し前、「STRIKE HOLEが転売している」とスタッフが受けた通報も12時手前。時間も一致している。
十中八九、そのサークルの通報が、何を違えたのか私の「転売」という事になってしまった、と見るべきだろう。
原因が分かればすっきりする。私もこれ以上ブツブツ申し上げるつもりはない。

そこで問題になるのは、私のお隣の「サークル」さんについてである。
この「サークル」さんの状況を箇条書きにて説明する。

・サークル入場の時、10人ぐらいの集団がそのサークルに集まり、購入作戦を練っていた(てかどっからサークルチケットをそんなに調達したよ?)

・しかも自分のスペースまで占拠しやがるw青龍刀を持ち込むべきだったと後悔www

・という訳で、私が設営始められたのは彼らが去った10時30分過ぎ。ま、すぐに設営済むから良いけど。

・机上にはコピー誌が五部、それとキャラグッズが一部置いてある。
(→このキャラグッズが有るゆえに、商業物だと通報されたのだろう)

・頒布可能時間内はほぼ無人。無人なので購入出来ませんw

とある買い手さんが仰るに、「このサークルの本欲しいのに、いつ行っても人が居ないから買えない!」とお怒り気味でございましたw

・頒布終了時間近くに帰還。手には大量の戦利品。以後少しはいらっしゃった模様。

…典型的な「ダミーサークル」って奴でしょうかね?
「ダミー」と断ずるのはいささか先走りかもしれないが、この状況を見て100人に聞きましたやれば、恐らく95人がダミー認定するであろう。つまり、ダミーと認定されても文句は言えない、という事。

大手サークルが多数集う即売会ともなると、サークル入場が一般入場より早く、大手サークルの作品購入にアドバンテージとなるからと、「購入目的=サークルチケット目当て」でサークル参加する…所謂「ダミーサークル」が後を絶たない。
ダミーサークルは、本来のサークル参加の趣旨に外れる。
抽選でサークル参加の可否を決める即売会ならば、真面目にサークル活動をしているサークルを落とし、活動形跡の無い購入目的のサークルを受からせる事にもなる。
故に、本来なら「ダミーサークル」は否定されて然るべきである。

私が思うに、サークルとして入場する以上、サークルとしての活動を営むべきと考える。

1人しか居ないサークルでも無い限りは、常時人を置いて、いつ誰が来ても頒布できるよう体制を整える。それがサークルとしてのあるべき姿である。
(但し、スタッフ参加の方がサークル参加されている場合は話は別。スタッフ業務忙しいし、無人頒布も仕方ない。また、1人サークルなら、買い物やトイレ等で席を外す事もやむ無しだが、なるべくその時間は少なくするよう努めたい)
つまり、大勢居るなら、二人は先に買い物行っても構わないから、一人は必ずサークルスペースに居るようにしておけ、という事だ。

その辺りのダミーサークル防止策も含めたサークル管理、コミックマーケットは徹底している。
コミケがサークルの頒布物をチェックするのは、単に猥褻や18禁の確認だけではない。ダミー防止の役割も担っているのだろう。

それに比べると、トレジャーは頒布物チェックは18禁のみ、と限定的であり、全量チェックには至っていない。
サークル管理が徹底されているとは言い難く、それがダミーの温床になっていると思われる
特に私の生息するジャンルはそういう方が多く、とある評論ジャンル買い手の方の言を借りると、「評論サークルはダミーばっかだ!」との事。
確かに、いかにもダミーっぽいサークルが多い。机上配布のチラシか片付けてあるのに、サークル頒布物が無いサークルなんか特にもうw

「こみっく☆トレジャー」は、主催の類い稀なる努力の甲斐あり、魅力ある大手が増えた。そして、買い手サイドの注目も高まった。
だが、買い手の注目も高まったことの副産物として、ダミーサークルが増加した事。これは紛れも無い事実である。
そろそろトレジャーも、ダミーサークル防止の観点から、サークル管理を徹底させるべきではないか
規模が拡大するのは喜ばしい事であり、これまでの主催者の努力あっての成果と高く評価したい。しかし、規模が拡大すれば拡大したで、これまで想定されてこなかった新たな問題も表出する

「こみっく☆トレジャー」の課題は、規模拡大に伴う新たな問題点への対応だ。
以前も似たような事を申し上げたのだが、今も同じような事を申し上げており、課題の解決も難航している様子が伺える。(参照:2009年01月23日「「こみっく☆トレジャー」で課題になりそうな事」)
この手の課題は一朝一夕の解決は難しいものと心得ているが、少しでも改善が図れるよう努力をお願いしたい所である。